2010年9月定例会 質疑

1 議案第60号 平成21年度鈴鹿市一般会計決算の認定について

 (1) 歳出(P.136) 第3款 民生費 第1項 社会福祉費 第5目 老人福祉費 在宅生活支援事業費について
 (2) 歳出(P.212) 第7款 商工費 第1項 商工費 第1目 商工総務費 委託料 C−BUS実証運行委託について
 (3) 歳出(P.266) 第10款 教育費 第1項 教育総務費 第3目 教育振興費 不登校児童生徒支援事業費について
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○24番(中西大輔君) 議席番号24,すずか倶楽部,中西大輔です。
 私は,今回,議案第60号,第61号の2議案について,4項目,質問のほうをさせていただきます。
 それでは,議案第60号 平成21年度鈴鹿市一般会計の決算の認定についてなんですけれども,まず,1点目,決算書137ページ,歳出,第3款民生費,第1項社会福祉費,第5目老人福祉費における在宅生活支援事業費,緊急通報体制等整備,寝具丸洗いサービス,訪問理美容サービス,徘回高齢者等の安心ネットワーク運営業務委託について,それぞれどの程度の利用の人数があったのか等を含めて,詳細をお聞きしたいと思います。


○議長(野間芳実君) 保健福祉部長。
○保健福祉部長(松村 亮君)
 それでは,私から,在宅生活支援事業についての御質問に,御答弁申し上げます。
 在宅生活支援事業費は,介護保険制度等におけるサービス以外に,在宅で生活する高齢者等に対する本市独自の支援事業の経費でございまして,平成21年度決算では607万2,012円でございます。

 その内訳は,まず,おむつ支給事業といたしまして,認知症や寝たきり等のため,常時失禁状態にある方で,介護保険の第2号被保険者である40歳以上65歳未満の方を対象におむつを支給し,本人及び御家族の負担を軽減するもので,48名の方に御利用いただき,182万1,200円を支出しております。
 なお,介護保険の第1号保険者である65歳以上の方のおむつ支給につきましては460名の方に,地域支援事業費の中から1,980万9,570円を支出しております。

 また,日常生活用具給付事業といたしまして,要介護,要支援と認定されている方で,心身機能の低下により,防火等の配慮が必要な65歳以上のひとり暮らし世帯,または,65歳以上のみの世帯のうち,世帯全員が所得税非課税である方を対象に,電磁調理器,火災報知機,自動消火器のうち,いずれかを給付する事業でございます。21年度は,5名に対し,いずれも電磁調理器を給付しております。金額にして12万9,885円でございます。

 また,訪問理美容サービス事業といたしまして,要介護3から5の認定を受けてみえる方,または,身体障害者手帳の下肢及び体幹機能障害1・2級の方,40歳以上の方を対象といたしまして,理美容店に行くことが困難であっても理美容師が出張して整髪等が受けられるよう,出張経費を支援するものでございまして,利用者が36名,延べ利用回数が105回,金額にして20万3,000円でございます。

 また,緊急通報装置設置事業といたしましては,65歳以上のひとり暮らしや,要支援・要介護認定を受けられた方及び,40歳以上で身体障害者手帳1・2級をお持ちの方でひとり暮らし,またはこれに準ずる世帯で,身体機能の低下等により,緊急時の通報手段の確保に不安のある方に対し,緊急通報装置導入のための初度経費を給付し,緊急事態となっても,協力員や警備会社に通報されることにより,安心して在宅生活を続けることを支援するサービスでございまして,21年度は,新規に53名の方に設置しており,その経費といたしましては,299万4,000円を支出しております。

 また,布団丸洗い事業でございますが,在宅で3カ月以上寝たきり等の状態にあり,寝具の衛生管理が困難な40歳以上の方を対象に,寝具の丸洗いを実施し,寝たきり等であっても,快適な在宅生活を支援するために年2回,7月と11月に行っております。利用者は113名の方,布団枚数にして205枚,58万7,530円を支出しております。

 そのほか,コンビニエンスストアや駅等の公共施設,市内事業所の協力を得まして,鈴鹿警察署及び鈴鹿市社会福祉協議会との連携のもとに,認知症等により行方不明になった方の早期発見と保護を目的とした徘回高齢者等のための安心ネットワークサービスシステムの構築に30万円を支出をいたしております。
 この緊急通報装置の実績でございますが,昨年度は警備会社に19回出動救急搬送の連絡がございました。
 それから,安心ネットワークの,これはことしの5月から運用しておりますが,この実績でございますが,これまで5件の協力依頼を受けております。
 以上でございます。

○24番(中西大輔君)
 それで,今,詳細お聞きしたわけなんですけれども,それぞれ事業効果としては上がっているのか,どういうふうに判断されているのか。
 それと,実際に使われている方がこの人数なんですけれども,この21年度についても,ほかに問い合わせ等も含めると,例えば緊急通報体制等の整備事業のほうなんですけれども,どれぐらいあったのかということをお聞かせください。


○議長(野間芳実君) 保健福祉部次長。
○保健福祉部次長(森 光男君)
 それでは,事業の効果等に,御答弁申し上げます。
 件数及び金額を御報告申し上げましたが,おおむね事業効果は発揮されているところというふうに感じております。
 それと,緊急通報の関係でございますが,今般の市川議員の一般質問にも御答弁をさせていただきましたが,新しく人感センサーを導入したということもございまして,実績に応じて御利用いただいておるところでございます。

○24番(中西大輔君)
 そうすると,この21年度の決算を受けて,この事業については,どのように判断される,拡充の方向になるのか,現状のほうなのか,ちょっとそちらをお聞かせください。


○議長(野間芳実君) 保健福祉部次長。
○保健福祉部次長(森 光男君)
 こういった制度は浸透してきていますところから,今後,地域包括センターを初め,介護保険の事業所,ケアマネジャーなんですが,主体的に手続を行っていただいておるところですので,さらにいろんな機会をとらまえまして,事業の啓発を行ってまいりたいと考えております。

○24番(中西大輔君)
 そのあたり,この事業をもっと告知を広げていくと,恐らく関心のある人が出てくると思いますので,また,そのあたりのほうもよろしくお願いしたいと思います。
 それでは次,2点目なんですけれども,決算書211ページ,第7款商工費,第1項商工総務費,委託料,C−BUS実証運行委託6,638万6,250円について,該当する南部2路線,それぞれの年間利用者数,また,運賃収入など,運行委託の実績をお聞かせください。


○議長(野間芳実君) 産業振興部長。
○産業振興部長(林 治門君)
 それでは,私からは,歳出であります第7款商工費,第1項商工費,第1目商工総務費におけます南部地域のC−BUS実証運行委託に関しまして,御答弁を申し上げます。
 まず,平成21年度の実績としての年間利用者数でございますけれども,2路線ございまして,まず一つの路線白子平田線ですが,これは白子サンズからベルシティへ行く路線でございますが,6万9,823人でございます。
 次,太陽の街平田線,これは太陽の街からベルシティでございますが,2万9,437人で,南部地域全体では9万9,260人でございました。

 これに対しまして,利用者からの運賃収入でございますが,南部地域全体では1,262万2,614円となっておりますが,この運賃収入の中には回数券が入っております。この回数券につきましては,路線別に区分できることは非常に難しいこともあるんですが,利用人数を勘案しての試算でありますと,白子平田線が881万9,954円,太陽の街平田線が380万2,660円となっております。

 なお,運賃収入につきましては,交通事業者に5%の事務手数料を支払っております関係から,1円単位の端数が生じておりますことを申し添えさせていただきます。
 その他,収入といたしましては,三重県からの補助金である658万5,000円とC−BUS協賛広告収入の75万円がございます。
 したがいまして,南部地域のC−BUS路線におけます運行委託料は,6,628万8,600円でございますので,これら収入を差し引いた額の4,633万986円が市の一般財源負担額となっております。
 以上でございます。

○24番(中西大輔君)
 それでは,その決算結果を受けて,今のこの事業について,どのような評価,事業効果について,どういうふうに評価しているのかということをお聞かせください。


○議長(野間芳実君) 産業振興部長。
○産業振興部長(林 治門君)
 それでは,2点目でございますが,実証運行事業の実施結果を踏まえて,どのように事業評価を行っているのかという趣旨の御質問かと思います。
 南部地域のC−BUS実証運行につきましては,高齢者や主婦の方など車を使えない方,あるいはお年寄りになって家族から,例えば運転を危ないから,もうやめてほしいといった,そんな車を使いにくい方などの移動困難性を改善することを主眼に導入したものでございます。
 ことし7月に実施をしました利用者へのアンケート調査では,高齢者や女性が多く利用していること,また,外出回数がふえていることなどの結果も出ておりますので,導入目的をある程度は達成しているのではないかというふうに考えております。
 なお,運行開始以来,増加傾向にありました利用者数が,平成21年度は,前年度に比べまして約1割ほど減少しておりますが,この点につきましては,平成20年度後半からの経済不況が影響したのかなというふうにも考えておりますので,よろしくお願いいたします。

○24番(中西大輔君)
 この地域公共交通に係る,こちらのほうの実証運行なんですけれども,いろいろこれから鈴鹿の公共交通についての考え方の中で非常に重要とは思いますが,そう考えますと,今,事業効果,決算結果,また,事業効果の評価から,現時点について,この実証運行の今後について,どういうふうに考えているのかということをお聞かせください。


○議長(野間芳実君) 産業振興部長。
○産業振興部長(林 治門君)
 3点目の質問になりますが,南部地域のC−BUS実証運行事業の実績,また,それに対する評価を踏まえて,現時点での,この事業に対する考え方ということでございますが,現在,議員も御承知のことかと存じますが,国,また県などの行政を初めとしまして,公共交通の事業者や利用者,また有識者などで構成をしております,鈴鹿市地域公共交通会議がございます。その中で,当該事業の総括的な評価や検証を今後行っているところ,今,現在行っているところでございますので,よろしくお願いをいたします。

○24番(中西大輔君)
 そうすると,その地域公共交通会議で,どれぐらいをめどに,この実証運行について,方向性というか,考え方を示していくのかということをお聞かせください。


○議長(野間芳実君) 産業振興部次長。
○産業振興部次長(酒井秀郎君)
 先ほど部長申し上げましたように,この南部C−BUSの実証運行事業につきましては,現在,公共交通会議において評価,検証を行っておりますけれども,また,これにあわせまして,市におきましても,沿線地域住民の皆さんの意向も踏まえながら,当該事業の利便性向上を図るための調査も行っております。
 こうした調査結果についても,この公共交通会議の場で議論していただきながら,年内を目途に,この平成22年度の事業として,年内を目途に実証運行の検証作業を進めていきたいというふうに考えておりますので,御理解を賜りますようお願いします。

○24番(中西大輔君)
 その実証運行の検証がおくれると,これ,恐らく南部のC−BUS路線にかかわる住民の方にとっては,非常にちょっと大きな問題になってくるかと思いますので,そのあたり勘案をしていただければなと思います。
 それでは次に移りまして,決算書267ページ,第10款教育費,第1項教育総務費,第3目教育振興費のうち,不登校児童生徒支援事業費455万3,445円について,嘱託職員賃金を除いた251万3,846円の使途のうち,中学1年生に行ったとされている学校集団アセスメントと,ソーシャルスキルトレーニングについて,その対象校と費用の説明と,学級アセスメントとソーシャルスキルトレーニングについての説明をお願いします。


○議長(野間芳実君) 教育長。
○教育長(水井健次君)
 それでは,私のほうから,議案第60号 平成21年度鈴鹿市一般会計・特別会計歳入歳出決算書267ページ,歳出,第10款教育費,第1項教育総務費,第3目教育振興費のうち,不登校児童生徒支援事業費の概要について,御説明申し上げます。

 まず,経費の内訳でございますが,不登校児童生徒支援事業費は455万3,445円で,その内訳は,不登校担当嘱託職員の賃金が203万9,599円,臨床心理士,体験活動講師,ドリームフレンド等への報償費が93万4,500円,適応指導教室費の管理運営に係る需用費が68万2,900円,役務費11万8,147円,旅費11万419円,体験活動会場使用料等8万7,870円,学級集団アセスメントとさつき教室施設管理費に係る委託料58万10円でございます。

 次に,学級集団アセスメントについて,御説明いたします。
 これは,QU診断と呼ばれております心理検査の一つでございまして,学級生活における児童・生徒一人一人の意欲が満足度,学級集団の状態をアンケートによって測定するものでございます。
 また,ソーシャルスキルトレーニングについては,これは,子供たちの社会性,対人関係を高めるトレーニングでございまして,例えばあいさつとか,お礼とか,謝るとか,あるいは上手に物事を断るとか,さまざまございますが,そういった社会性を高めるトレーニングでございます。

 なお,平成21年度本事業に取り組んだ学校は,神戸中学校,千代崎中学校,平田野中学校でございまして,それぞれの学校ではQU診断やソーシャルスキルトレーニングに取り組むとともに,校内研修会を開催して,そこに診断分析に詳しい臨床心理士等をお招きして,一つは,QUや,いわゆるソーシャルスキルトレーニングに関する教職員の認識を深めること。もう一つは,QUを活用した調査結果等について分析して,それぞれの学年,学級の子供たちの人間関係を共通理解していくと,こういったことに努めております。
 以上でございます。

○24番(中西大輔君)
 今,神戸中学校,千代崎中学校,平田野中学校の3校の中学校の1年生を対象に実施したということですが,これについての事業効果について,お聞かせください。


○議長(野間芳実君) 教育委員会参事。
○教育委員会参事(澁谷 実君)
 それでは,学級集団アセスメント,QUやソーシャルスキルトレーニングの効果について,御答弁申し上げます。
 まず,いわゆるQU調査の効果につきましてですが,先ほども御説明させていただきましたが,平成21年度の本事業におきましては,市内中学校3校の1年生を対象に実施いたしまして,神戸中学校では8学級,529名,千代崎中学校では6学級,399名,平田野中学校では5学級,290名で,合計19学級,1,218名がQUによる診断を受けました。

 昨年度の実施校からの効果といたしましては,ソーシャルスキルトレーニングを受けることにより,学級の状態を改善するのに一定の効果があったとの報告を受けております。
 具体的には,5学級で,よりまとまりのある学級集団になったとの報告があり,また,不登校傾向のある生徒に改善が見られたとの報告も受けております。
 また,こうした取り組みをした学校の教職員からは,QU及びソーシャルスキルトレーニングは,学級の状態を改善するのに有効であるとの報告を受けております。
 以上,御報告いたします。

○24番(中西大輔君)
 今の事業効果についてなんですけど,内部的な評価だったように聞こえたんですけど,外部からの評価というのはされてるのでしょうか,お聞かせください。


○議長(野間芳実君) 教育委員会参事。
○教育委員会参事(澁谷 実君)
 外部評価につきましては,各学校で学校評価を行っておりますので,それについて関係者評価の中で御意見をいただいているというふうに思われます。
 以上です。

○24番(中西大輔君)
 各学校,学校評議員とか学校評価委員さんの方いらっしゃると思うんですけど,思われるということは,そこ確認をしているわけではないということなんですか,お聞かせください。


○議長(野間芳実君) 教育委員会参事。
○教育委員会参事(澁谷 実君)
 議員がおっしゃるとおり,想像でお答えしておりますけれども,各学校事業は,そのような機会で,外部からの御意見をいただいてますので,お答えいたしました。

○24番(中西大輔君)
 そうすると,この決算を受けて,この事業,今,内部的には効果があるというふうに判断されたということで,外部的なところは確証がないというふうなお言葉だったんですけれども,この決算受けて,この事業について,今後,現状維持というか,また,来年も同じぐらいの規模でするのか,それとも,もう少し拡充,拡大して行うつもりなのか,その辺,考えがあればお聞かせください。


○議長(野間芳実君) 教育委員会参事。
○教育委員会参事(澁谷 実君)
 教育委員会といたしましては,学校の取り組みを支援するために,教育研究所における研修講座で,市内の教職員に対して,こういったQU,あるいはソーシャルスキルトレーニングについての研修講座を実施しております。
 こうした取り組みによりまして,本事業によってQUや,それからソーシャルスキルトレーニングに取り組んだ学校以外に独自に取り組む学校もありまして,こうした文部科学省の委託事業を受けている学校とあわせて,平成20年度は10校において,平成21年度には11校,平成22年度には12校と取り組みが広がっております。徐々に広がっております。
 今後につきましても,各学校の状態で,それぞれの必要に応じまして実施していくものと考えております。
 以上です。