2011年12月定例会 質疑

1 議案第73号 鈴鹿市行政組織条例の一部改正について

 (1) 想定している危機について
 (2) 具体的活動について
 (3) 人的配置について
 (4) 年間予算は
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○25番(中西大輔君) 
 通告に従いまして,議案第73号 鈴鹿市行政組織条例の一部改正について,お聞きしたいと思います。
 今回の条例改正について,改正理由については,現在の防災安全課を従来型の防災だけでは不十分なため,危機管理に積極的に取り組み,どこの部署にも属さない部署として危機管理課とするということ,また,ついては,交通安全及び防犯に関する部門は地域課のほうに移行,また,事務内容は危機管理及び防災に関すること,そして,その部署を統括する職を置くということで理解させていただいておりますが,また,別に平成21年6月議会で一般質問,危機管理室の設置ということをしており,その際にも執行部側から答弁いただいておりますので,そのようなことも頭に置きながら,質疑のほう,させていただきます。
 まず,第1点目,今回の条例において,想定されている危機というものは,どのようなものなのか,お聞かせください。


○議長(青木啓文君) 総務部長。
○総務部長(鈴木良一君)
 それでは,私のほうから,議案第73号 鈴鹿市行政組織条例の一部改正につきまして,答弁のほう,申し上げます。
 御質問の想定をしている危機についてでございますけれども,今回,新設をされます防災危機管理課におきまして扱う危機につきましては,災害対策基本法に基づく自然災害等や,武力攻撃事態等における国民の保護のための措置に関する法律,いわゆる国民保護法でございますが,この国民保護法に基づく市民の保護等でありますとか,その他の危機事案,そういったものを想定をいたしておりまして,その他の危機事案につきまして,もう少し具体的に説明をさせていただきますと,本市におけます危機の定義を本市において発生をする市民の生命,身体,または財産に直接重大な被害が生じ,または生じるおそれがある緊急の事案とすることを考えておりまして,自然災害に加え,事件,事故,新型インフルエンザなどに端を発する健康被害などを想定をいたしております。
 以上でございます。

○25番(中西大輔君)
 今,後半部で言っていただいたのは,内閣法15条の2の規定の内容と思いますが,今お話いただいた内容の中で,特に事件,事故について,もう少し詳しく,どのようなことを考えているのかお聞かせください。


○議長(青木啓文君) 総務部長。
○総務部長(鈴木良一君)
 想定をしておる事件,あるいは事故とはの御質問でございますけれども,新設をされます防災危機管理課の業務の中で,危機管理計画を策定をする予定でございます。
 危機事案の多くにつきましては,通常業務の延長線上で発生をいたしますことから,各部署におきまして,今現在担当しておる業務の中で想定をされる危機事案を洗い出して,その事案に対する危機管理を考えることに,当然なろうかというふうに思っております。

 基本的な考え方といたしましては,危機管理と通常の業務管理が混同しないようにする必要が当然あると考えておりまして,危機管理につきましては全庁的,または部局横断的な取り組みを行う必要があるような事案への対応として,個別の部署で対応するべきものは危機管理の対象外と,このように考えております。
 各部署からの具体的な洗い出しにつきましては,来年度以降となりますので,あくまで一般的な想定でございますけれども,広域的なライフラインの障害であるとか,市が主催をするイベント時等の事件,事故,市が管理する公共施設等における事件,事故,公共工事における大規模な事故などが考えられるところでございます。
 以上でございます。

○25番(中西大輔君)
 今のお答えのほうで大体わかったんですけど,ちょっと確認でお聞きしたいんですけれども,現在,鈴鹿市において,例えば,原子力発電所の事故であるとか,そのような際の放射能の拡散であるとか,そのあたりは想定されているのかどうか,お聞かせください。


○議長(青木啓文君) 総務部長。
○総務部長(鈴木良一君)
 当然,一般的に言いますと,当然そういったことも想定の範囲の中にあるんだろうというふうに思いますが,当然,国・県・市,そういったものの役割というふうなものもございますので,今後,十分検討をしてまいりたいと,このように思っておりますので,よろしくお願いしたいというふうに思います。
 以上でございます。

○25番(中西大輔君)
 それでは,ちょっと次の内容に移りたいのですが,今,答弁の中でも,活動について若干お答えいただきましたが,より詳細に,具体的にどのような活動を想定しているのか,できれば1本の文章というよりは,項目,箇条書きのような形で,ちょっと答えていただいて,よろしいでしょうか。


○議長(青木啓文君) 総務部長。
○総務部長(鈴木良一君)
 具体的活動についてということで御質問いただきましたが,新設をされます防災危機管理課には,災害対策基本法に基づく自然災害を,当然担当する防災グループと,それから先ほど申し上げました国民保護法に基づく市民の保護等,及びその他の危機事案を担当する危機管理グループを置くことといたしております。
 従来の防災安全課,防災グループの業務に加えまして,危機管理グループにおきまして,危機管理計画を策定をしていく予定でございまして,この計画では,平常時におけます危機管理体制の構築と,緊急対応の対象とする危機の種類と,規模及び基本的な対処方法,そういったものを定めていく予定をしております。

 また,全庁的な対応を必要といたします危機事案の場合に,市長を本部長として,当然,対策本部を設置をしていく必要があろうかというふうに思っておりますが,その運営,あるいは運営の補助を行っていく予定でございまして,危機管理に関する部分につきまして,今後,この条例改正の議決をいただいた後に行政組織規則の改正,そういったものも予定をいたしておりますが,現在のところ,危機管理対策の調査研究に関すること,それから危機管理計画に関すること,危機事案対策に係る計画,それから実施の総合調整に関すること,危機対策本部に関すること,危機に対する訓練,研修に関すること,危機対策会議に関すること,そういったようなことを事務分掌として改正を考えておるところでございます。
 以上でございます。

○25番(中西大輔君)
 今お答えいただいた事務分掌の中で,ちょっと,1点ちょっと確認したいのですが,危機管理対策の調査研究という項目ありましたが,この調査研究ということは,どのようなことを想定されているのか,考えられているのか,ちょっとお聞かせください。


○議長(青木啓文君) 総務部長。
○総務部長(鈴木良一君)
 当然,危機にはさまざまな事態もございまして,起こる被害の種類や,あるいは影響を及ぼす範囲,そういったものも異なってまいります。
 先ほども答弁を申し上げましたように,危機管理のガイドラインとなります危機管理計画を策定をする予定をいたしておりまして,こういった計画を参考に,各部署におけます担当業務の中で想定をされる危機事案を洗い出して,その事案に対する個別危機管理マニュアルを今後作成をしていく予定をしております。

 また,この危機管理計画の中では,危機管理を事前対策,応急対策,事後対策,こういった3段階に分けて考えることになっていくのではないかというふうに考えておりまして,当然,事前対策におきましては,危機事案の発生を未然に防止をして,また発生した場合に初動対応,そういったものを混乱なく行うために所掌事務に係る危機事案を可能な限り,想定をすることといたしておりまして,応急対策につきましては,危機事案が発生した場合に,直ちに情報の収集であるとか整理分析,そういったことを行うとともに,被害の発生防止及び軽減に努めたりすることとしておりまして,事後対策におきましては,危機事案の収集後に危機事案の再発防止,そういったものを図るための事後検証などを行うこととしておりますが,今現在,危機をどういうふうに考えておるのかということにつきましては,今後,こういった計画,あるいはマニュアル,そういったものをつくっていく中で十分検討してまいりたいと,このように考えておりますので,よろしく御理解を賜りたいというふうに思います。
 以上でございます。

○25番(中西大輔君)
 現時点では,危機について,それほど詳細に検討してきて,今,この設置に至ったわけではないという考え方でよろしいのか,お聞きします。


○議長(青木啓文君) 総務部長。
○総務部長(鈴木良一君)
 当然,いろんな形で危機に対する考え方というふうなものは,整理はしてきておりますが,まだ,市の考え方として具体に,こういった形のものを今後,こうしていきますというふうな,そういった計画も十分できておりませんので,そういったものをきちっとした上で,改めて議会にも,市民の皆様にも,きちっと御説明をしていきたいというふうに思っております。
 以上でございます。

○25番(中西大輔君)
 危機についてなんですけど,今,危機の対応ということで,その事象に対しての対応について計画を立てるであるとか,本部をつくるということをおっしゃられたわけですね。調査研究というのも,それ,危機の事象に対してということなんですけれども,実際,危機が起こった場合に,リスクはいろいろな被害とかありますが,その被害等を最小限に抑えていくというためのリスクマネジメントという考え方は,現在,この危機管理課設置について想定されているのかどうか,お聞かせください。


○議長(青木啓文君) 総務部長。
○総務部長(鈴木良一君)
 当然,先ほど申し上げましたように,三つに分けて,予防,実際に起こったときの対処,それから今後に向けての対応というふうなことで,三つに分けて考えていくというふうな中で,リスクのマネジメントにつきましても,そういった部分に関しての調査研究,そういったものも含めまして,十分検討してまいりたいと,そういうふうに思っておりますし,そういう考えで整理をしていく予定でございます。
 以上でございます。

○25番(中西大輔君)
 それでは,次のことをお聞きしたいのですが,この設置される予定である防災危機管理課について,人的な配置というのは,どのような体制を考えているのか,お聞かせください。


○議長(青木啓文君) 総務部長。
○総務部長(鈴木良一君)
 人的配置についてでございますが,人員につきましては,所属長として,防災危機管理課長を含みます,現在の防災安全課危機管理グループ及び防災グループの人員10名に加えまして,統括責任者として,まだ正式に名称として決定をしたわけではございませんが,防災危機管理監を置く予定をいたしておりまして,この防災危機管理監の基本的な職務といたしましては,防災及び危機管理に関する事務のすべてを掌理をいたしまして,最高責任者として所属職員を指揮監督をするとともに,他部との調整を行ったり,あるいは,事態に照らして緊急を要すると認めるときは,市長にかわって命を受けて,部長,その他の職員を指揮監督をするとともに,所要の総合調整,そういったことを行うことを基本的な職務と,このように考えております。
 以上でございます。

○25番(中西大輔君)
 今のお答えからすると,この危機管理監,想定,考えている危機管理監というのは,かなり権限的には,危機の際にはかなり大きなものがあるというふうに思いますが,この危機管理監ですね,これまでの組織改編であれば,内部の人事異動によっての任用という場合が,危機管理監ではなくて,ほかの組織改編の場合は,内部の人事異動によって任用される場合が多いと思いますが,今回のこの危機管理監については,内部ということ,今までの従来どおりの形であるのか,それとも違う方法を考えているのか,その点お聞かせください。


○議長(青木啓文君) 総務部長。
○総務部長(鈴木良一君)
 防災危機管理監の登用の部分についてでございますけれども,部長級の職員を配置をさせていただきたいと,このように考えておりまして,具体的な人物等につきましては,当然,まだ未定でございますけれども,この組織条例のほうが可決をされた後に検討してまいりたいと,このように考えております。
 どうぞよろしくお願いを申し上げたいと存じます。
 以上でございます。

○25番(中西大輔君)
 部長級の職を充てたいということは,それは内部からという,内部任用という考え方でよろしいのかどうか,ちょっと確認でお聞かせください。


○議長(青木啓文君) 総務部長。
○総務部長(鈴木良一君)
 先ほど答弁申し上げたように,具体的な人物につきましては,今現在,未定でございますので,今後,十分に検討してまいりたいと,このように考えております。
 よろしくどうぞ御理解賜りますようにお願いを申し上げたいと存じます。

○25番(中西大輔君)
 人物が未定であるということから,方法についても未定であるということの理解でよろしいでしょうか,お聞かせください。


○議長(青木啓文君) 総務部長。
○総務部長(鈴木良一君) そういうふうに御理解をいただきたいと思います。
 以上でございます。

○25番(中西大輔君)
 その点については,質疑ですので,わかりました。
 それでは,もう一つ,次の観点に移りますが,防災危機管理課にすることで,今回,人件費の面が主になってくると思いますが,どの程度,年間予算,変化が出るのか,お聞かせください。


○議長(青木啓文君) 総務部長。
○総務部長(鈴木良一君)
 当然,人件費に関する予算につきましては,先ほども申し上げました防災危機管理監,仮称でございますけれども,こういったポストが新設をされますので,その分の人件費は,当然ふえていくというふうな見込みでございます。
 以上でございます。

○25番(中西大輔君)
 人件費的には若干ふえてくるというようなことですね。その点についても,この段階では了解いたしました。
 それで,もう少し,もう一たん,ちょっと戻るんですけど,防災危機管理監の件につきまして,非常時に大きな権限持つことはよくわかったのですが,平常時はどうなのかということですね。調査研究の結果,例えばいろいろな予算であるとか,行動であるとか,他部署にわたる事案が出た際に,どこまで,その権限という範囲というのが広げられるのか,お聞きしたいと思います。
 特に鈴鹿市第5次総合計画でも,いかに横の連携をつなげるかというのが一つの課題になっていると思いますので,その点,防災危機管理監が調査研究の結果,これは今の時点でも,平時であるけれども,部を越えた対応ですね,この危機のときと同じように必要であると判断した場合に,同じように危機管理の観点から他の部署に対して,いろいろ指示であるとか,行ったりできることを考えているのかどうか,お聞かせください。


○議長(青木啓文君) 総務部長。
○総務部長(鈴木良一君)
 先ほど申し上げましたように,非常時につきましては,市長にかわって,各部局にいろいろな指示を与えることができるというふうな権限,そういったものを示していただこうと,こういうふうに考えておりますが,平常時におきましては,当然,防災危機管理課を管轄をしていただく監というふうな立場で,自分ところの部分についての十分な業務を行っていただくための指揮命令というふうなことでの立場,権限を有していただこうというふうなことでございまして,平常時におきましては,他部局への関与をしていただくような権限,そういったものは考えておりません。
 以上でございます。

○25番(中西大輔君)
 危機のときにだけ,市長と同様に危機管理監として,危機に対して対応できる,指揮権というか,そういうふうな形を発揮すると。通常においては,今の,ほかの部と同じような形で,部長クラスと同じような形で考えるということなんですね。それで基本的な仕事としては,危機管理課として特出しすることで,部長ではないけれども,部長対応ということで,やっていくということですか,お聞かせください。


○議長(青木啓文君) 総務部長。
○総務部長(鈴木良一君)
 名称は,部長というふうな名称ではございませんけれども,当然,部長級職員というふうな立場で,部というふうな名称は使いませんけれども,基本的には,平常時には部長と同じというふうなことで,御理解をいただければと思います。
 以上でございます。

○25番(中西大輔君)
 ということは,今,津市などにも同様に危機管理部ですか,けさも少し見てた,ホームページ見てましたら,危機管理部という形で,その下に危機管理課という設置がされているわけですけれども,おおよそ類似の,似たような考え方で鈴鹿市としても,今後,運用していくということを想定されているということですか,お聞かせください。


○議長(青木啓文君) 総務部長。
○総務部長(鈴木良一君)
 申しわけございません。
 津市の危機管理部というふうなことを総括してみえます責任者の方の権限,そういったものを今,十分に把握はいたしておりませんけれども,私どもといたしましては,あくまでも,防災等のすべての想定,そういったものは非常に困難な部分があろうかというふうに思います。
 そういった中で行うべきものは,そのとき,そのときに状況を判断をして,市長が決断をスピーディーに下すための組織,そういった形になるための組織をつくりたいと,このように思っておりまして,そういうふうな組織になることを期待もしておりますし,そういうふうになっていってもらうような組織にしたいと考えております。
 以上でございます。