2012年6月定例会 質疑

2 議案第53号 工事請負契約について

 (1) 契約にあたっての仕様はどうなっているか
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○25番(中西大輔君)
 それでは,議案第53号の工事請負契約のほうに移らせていただきます。
 今回,質疑に当たりまして,設計書と仕様書等を提出いただきまして,ありがとうございました。
 それではまず,今回のこの工事請負契約を結ぶに当たって機器,また工事などについて,他社との比較を行われたのかどうか,お聞かせください。


○議長(矢野仁志君) 総務部長。
○総務部長(酒井秀郎君)
 議案第53号 工事請負契約のうち,この機器,本体について,見積もりの比較は行われたかという御質問でございます。
 本工事につきましては,無線変更実施設計業者が工事の実施設計を行うに当たりまして,各機器の見積書を徴取をしております。
 この主要無線機器につきましては,日本無線株式会社を含めまして,5社に見積書の提出を求めましたが,日本無線株式会社以外の4社は,無線設備がメーカー独自の技術が集約されたものであり,他社の設備の増設工事には対応できないとの理由により,見積書の提出を辞退された経緯があります。
 その結果として,日本無線株式会社,1社の見積もりとなっております。
 一方で,FM告知システムについては5社から,また,鋼管柱等の取りつけ材料については3社から,それぞれ見積もりを徴取して,その最低価格を採用をしております。
 また,労務歩掛につきましては,三重県県土整備部の積算基準を使っております。
 これらを参考にして,無線変更実施設計業者が積算をし,実施設計書及び施工図面を作成をしております。
 そして,さらに,本市におきまして,機器類の価格等が市場価格を反映するように,厳しい目線で査定をするとともに,共通仮設費等の共通費を圧縮しまして,それぞれの項目で適正な価格を積算をしております。
 その結果として,見積もり合わせの予定価格となります本工事の設計金額は,当初の積算金額の約80%まで圧縮をされているところでございます。
 以上でございます。

○25番(中西大輔君)
 基本的なところの流れはわかりましたので,それでは徐々に中のほうに入らせていただきますが,いただきました資料の中,電気設備工事特記仕様書というのがありまして,その項目第5に,下請業者というところがあります。そこの説明には,下請業者の選定及び資材購入に関し,できる限り市内業者で,かつ優良な業者を選定することとありますが,ここに表現されている,まず,できる限りというのは,そもそもどのようなことを指しているのか,優良なというのは,どのような基準から出ているのか,その点についての説明をお願いします。


○議長(矢野仁志君) 総務部長。
○総務部長(酒井秀郎君)
 特記仕様書に記載のある,できる限りという言葉の意味につきましては,防災無線という市内業者には,ほとんど実績のない工事で,かつ下請負部分の限られる工事におきまして,あくまで強制ではなく,下請負等をできるだけ市内業者でお願いしたいという趣旨で記載をしたものでございます。
 また,優良な業者の基準につきましては,対象工事の規模や必要とされる技術力から見て,適切な施工が行える企業という趣旨で記載をさせていただいたもので,これは,国土交通省の公共工事の入札及び契約の適正化を図るための措置に関する指針の中の不良,不適格業者の排除に関する考え方を参考にいたしております。
 以上でございます。

○25番(中西大輔君)
 今のできる限りと優良なというところについてはわかりましたので,それでは,そこの,今表現にありました市内業者の部分について,この市内業者と下請について,どのような業務というのがあると,鈴鹿市としては把握しているのか,また,それに対応できる市内業者というのは,市内業者さんの数について,市として現時点で情報を,どのような情報を把握しているのか,お聞かせください。


○議長(矢野仁志君) 総務部長。
○総務部長(酒井秀郎君)
 市内業者で,この機器取りつけ工事店等で下請負が可能な業務,あるいは,その業者数の把握についての御質問でございます。
 今の段階におきましては,仮契約を行ってた段階ということで,工事業者等々,詳細な打ち合わせは行っておりませんが,この本工事は,無線機器のシステム改造や,その製造について,高度な専門能力を要する工事でありますけれども,この鋼管柱を建てる工事,あるいはFM機器の取りつけ工事等においては,市内業者でも下請負が可能な部分があるというふうに考えてはおります。
 しかしながら,その業者数までは把握をいたしておりません。
 以上でございます。

○25番(中西大輔君)
 ということは,今の内容については,現時点,この工事請負契約の,この内容をやっている時点では,相手先の受注者という表現になるんですかね,のほうに,今,依存している状態で,市としては具体的に把握していない,そのように理解させていただいていいのかどうか,それ,お答えください。


○議長(矢野仁志君) 総務部長。
○総務部長(酒井秀郎君) 具体的にどの部分の工事をどこの業者が担えるというところまでは,把握しているわけではございません。

○25番(中西大輔君)
 そこのところまでわかりました。
 それで,今,この市内業者選定ということに関連して,鋼管柱を建てる工事などを精査していくと,草津市さん,近隣ですとありますが,そちらのほうでも分割発注ということをされたりしていますが,そのようなことを鈴鹿市として検討されたのかどうか,この契約に当たってされたのかどうか,それをお聞かせください。


○議長(矢野仁志君) 総務部長。
○総務部長(酒井秀郎君)
 分割発注につきまして,例えば,この防災無線の機器の部分については,なかなか他社では難しいという部分はございますけれども,例えば,FM告知放送システム等の入札を区分をするというようなことも考えられないわけではございませんけれども,このことにつきましては,今回,施工いたします防災情報伝達システムについて,68カ所の拡声子局において,260メガヘルツ帯の電波を使用する,移動系同報システムとあわせて22カ所の小・中学校でFMの電波を使用するFM告知放送システム,これを,二つを併用するわけでございます。
 この二つのシステムで一斉に放送される屋外拡声放送の音の環境を適正にするためには,スピーカーの方向や音量等の微調整を行いまして,特に隣接する屋外拡声子局との音の干渉を調整する必要があります。そのためには,二つのシステムを同一の工事にて整備することが適切であるという判断をしまして,このようにさせていただいたところでございます。
 また,FM告知系の整備におきましては,既存機器である操作卓の設定変更を行いますため,この既存設備を整備した日本無線株式会社にて行うことが適切であるというふうに考えたところでございます。
 以上です。

○25番(中西大輔君)
 シンプルに答えていただければありがたいなと思いますので,この後の,ちょっと質問のほうはシンプルにお願いします。
 質問点,変えさせていただきまして,仕様書の38ページ,この内容,仕様書の中では,第7章,機器据付工事仕様ということになってまして,38ページには,空中線柱建柱工事という項目があって,いわゆるスピーカーの設置のほうがあるんですけれども,ここの中で,その柱に対して,1メートル四方の平面と,2メートル埋めて根巻きをして,地震とかの倒壊に備えるということが書かれていますが,このときに液状化リスクというのが,ちゃんと考えられているのかどうか,簡単に聞かせてください。


○議長(矢野仁志君) 総務部長。
○総務部長(酒井秀郎君)
 今回,建てます鋼管柱の基礎は,縦,横それぞれ1メートル,そして深さ2メートルのコンクリートで根巻きをする仕様となっております。
 しかしながら,液状化を想定しての仕様にはなっているわけではございません。
 ただ,この設計に当たりましては,公表されている本市の地質データを参考にいたしまして,施工箇所の地盤が軟弱土質であるという設定で,強度計算を行った上で設計されたものでございます。
 以上です。

○25番(中西大輔君)
 その点について,今の説明だと軟弱土質で,一般的な形でやって,液状化については,本当に危険な地域については,検討されていないように聞こえましたが,ちょっと時間のほうも詰まってますので,次の点,聞かせていただきますが,同じく,仕様書44ページに,システム全体系統図というのがありまして,ここを見ると,現時点で消防本部と市役所については,NTT専用線の優先接続のみで,18ギガヘルツ帯ということでの接続は,将来構想になっていますが,この点,どのようになっていくのか,説明のほう,お願いします。


○議長(矢野仁志君) 防災危機管理監。
○防災危機管理監(長野克之君)
 本システムにおきましては,本庁舎と消防庁舎をつなぐ回線がNTTの有線による回線しかなく,災害時における断線が懸念されます。
 そこで,当初の計画から無線による回線も設置する予定でございましたが,電波管理省庁である総務省東海総合通信局において,この部分の免許の許可は困難であるとの見解が示されました。
 そこで,今回の仕様書では,当該無線回線につきましては,将来構想せずということで,工事発注から除外せざるを得ませんでした。
 しかし,有線と無線による回線の多重化は極めて重要であるとの認識から,再度,東海総合通信局へ協議を行いました結果,本年3月に内諾をいただきました。
 したがいまして,現時点におきましては,具体的な方策は決まっておりませんが,なるべく早い時期に無線回線の設置を行いたいと考えております。
 以上でございます。

○議長(矢野仁志君) 中西大輔議員。
 時間配分のほう,よろしくお願いいたします。
 〕
○25番(中西大輔君) わかりました。
 その点については,また今後出てくるということで理解させていただきます。
 それでは,もう一つ,仕様書6ページの第2章,共通指定事項の中,その中,設計の原則の6と7には,災害への,それぞれ災害への考慮が書かれていますが,復旧についての考えが出ていませんので,その点については,どのように考えているのか,お聞かせください。


○議長(矢野仁志君) 総務部長。
○総務部長(酒井秀郎君)
 この工事仕様書の中の設計の原則の6には,地震等を考慮し,設置するすべての装置,機器に耐震対策を図ること,そして,7には,津波等の水害を考慮し,設置するすべての装置,機器は,可能な限り,地上からの設置高を確保することと記載されております。
 工事完成後における災害時の早期復旧に関する項目までは,この仕様書の中には記載しておりませんので,災害時における緊急対応につきましては,今後,検討してまいりたいというふうに考えております。
 以上です。

○議長(矢野仁志君) 中西大輔議員,質問は簡潔にお願いいたします。

○25番(中西大輔君)
 確認で聞きますが,復旧についての考え方は,今後,整理されて出てくると。今後のこの維持も出てきますが,維持も含めて,復旧については,整理して,また改めて議会のほうに提出されるということで理解させていただいてよろしいでしょうか。


○議長(矢野仁志君) 防災危機管理監。
○防災危機管理監(長野克之君)
 答弁重なりますけれども,現時点におきましては,詳細な対応は検討しておりませんので,今後,検討してまいりたいと考えております。
 なお,災害時に何らかの理由で同報無線が機能しないときは,復旧するまでの間,スズカ・ヴォイスFMなどを情報を得ていただきたいと思っております。
 以上でございます。