2021年2月定例会 質疑

1 議案第1号 令和3年度鈴鹿市一般会計予算
 (1) 歳入(P.19)第1款 市税 第1項 市民税 及び 第2項 固定資産税、及び、歳入(P.63)第23款 市債 第1項 市債 第7目 臨時財政対策債について
  @ 個人市民税及び法人市民税それぞれの算出について
  A 固定資産税額の算出について
  B 市税減少と臨時財政対策債の関係について
 (2) 歳出(P.133)第8款 土木費 第1項 土木管理費 第2目 交通安全対策費 及び 歳出(P.149)第9款 消防費 第1項 消防費 第4目 災害対策費 及び 公共施設の維持修繕に係る歳出(P.73)第2款 総務費 第1項 総務管理費 第8目 地区市民センター費及び 歳出(P.155)第10款 教育費 第2項 小学校費 第1目 学校管理費 学校運営費の維持修繕費 及び 施設管理費の維持修繕費及び 歳出(P.159)第10款 教育費 第3項 中学校費 第1目 学校管理費 学校運営費の維持修繕費 及び 施設管理費の維持修繕費及び 歳出(P.167)第10款 教育費 第5項 社会教育費 第4目 公民館費 管理運営費の維持修繕費などといった予算で、予算額の減少がみられているが、歳出予算編成にあたっての事業整理の考えについて
 (3) 各種基金の状況から
  @ 基金繰り入れにあたっての考え方について
 (4) 歳出(P.71)第2款 総務費 第1項 総務管理費 第7目 企画費 政策推進費から
  @ 市制80周年記念事業実施に伴う準備経費について


○26番(中西大輔君)
 おはようございます。議席26番,中西大輔です。
 新型コロナウイルスに関しては,ちょっとざわつくようなニュースがいろいろまた最近もありますが,その点も踏まえながら,通告に沿って,議案第1号 令和3年度鈴鹿市一般会計予算から質疑を行わせていただきます。
 まず,歳入からですが,予算書19ページ,第1款市税,第1項市民税及び第2項固定資産税及び,予算書63ページ,第23款市債,第1項市債,第7目臨時財政対策債に関してお聞きしたいと思います。
 冒頭の説明で,新型コロナウイルス感染症の影響によって,個人市民税では,個人所得などの減少で4億8,712万9,000円,法人市民税では,企業収益の減収見込みから4億8,337万3,000円,固定資産税では,中小事業者の方々に対する軽減措置などで7億2,400万9,000円,市税が減収と説明がありましたが,それぞれもう少し,算出に当たっての具体的な数字などの説明をお願いしたいと思います。


○議長(大杉吉包君) 総務部長。
○総務部長(渥美和生君)
 皆様,おはようございます。
 それでは,中西議員の個人市民税,法人市民税及び固定資産税の額の算出についての御質疑につきまして現年課税分について説明いたします。

 いずれも新型コロナウイルス感染症の影響を考慮して減収を見込んでおりますが,まず個人市民税では,総務省統計局の労働力調査及び三重県勤労統計調査を参考に納税義務者数を令和2年度予算の10万3,000人から3.08%の減少を見込み,9万9,828人で算出しております。

 また,収入等の減少として,個人所得の給与収入については1%の減少,給与以外の所得については3%の減少を見込み,算出しております。
 一方で,税制改正に伴う所得控除変更等に係る影響額として2,673万5,000円の増額を見込んでおり,これらを合わせて,前年度と比べ4億8,712万9,000円減の109億3,933万4,000円を計上しております。

 次に,法人市民税では,法人税割の税率が10.9%から7.2%に引き下げられる分として約2億7,000万円の減収のほか,企業収益の動向を勘案して約2億1,000万円の減収を見込んでおり,合わせて,前年度と比べ4億8,337万3,000円減の9億5,368万1,000円を計上しております。どちらも収納率を98%と見込んだ額で計上しております。

 続きまして,固定資産税についてですが,令和3年度は,評価替えの3年ごととなる基準年度のため,評価を適正な価格に見直すことから税額にも影響が出ることとなります。
 また,新型コロナウイルス感染症緊急経済対策として,事業収入の減少幅に応じた固定資産税軽減の影響も見込み,計上しております。

 まず,土地分につきましては,地価の下落分の過去3年分の実績から,2,900万円減として40億1,000万円を計上しております。
 次に,家屋分につきましては,令和2年度の調定額から直近2回の評価替えの基準年度の減価分のうち,多く減価した平成27年度の価格相当額を差し引いた金額に新増築棟数約1,100件分の税額を加え,収納率98%で見込んだ額が55億9,100万円となりますが,そこから新型コロナウイルス感染症対策固定資産税軽減分の1億円を減じて54億9,100万円を計上しております。

 最後に,償却資産分につきましては,令和2年度の調定額より減価償却の平均減価率25%を減額し,新規の設備投資の額を過去10年の平均額の25%と推測して加え,収納率98%で見込んだ額が24億8,100万円となりますが,そこから,新型コロナウイルス感染症対策固定資産税軽減分の4,000万円を減じて24億4,100万円を計上しております。
 以上でございます。

○26番(中西大輔君)
 ありがとうございます。納税義務者数の約3,000人の減少予測ということと法人税率の引下げ,また,地価の下落ということも予想に入っていることが分かりましたので,以上で結構です。

 次に,予算書63ページ,第23款市債,第1項市債,第7目臨時財政対策債について,前年より発行額が11億9,000万円増えているのですが,市税の減少と対応する形で臨時財政対策債の借入れを増やしていると思うところですが,こちらのほう後年度の交付税措置があると言われても,実際のところは赤字の地方債と言われたりするわけで,この額,残額であったりも増えることについて,予算編成の際,市税の減少との関係からどのような検討や判断がされたのかということをお聞かせください。


○議長(大杉吉包君) 政策経営部長。
○政策経営部長(樋口幸人君)
 それでは,市税減少と臨時財政対策債の関係について,説明申し上げます。
 市税が減少する分につきましては,来年度の普通交付税の算定により,普通交付税と併せて臨時財政対策債が増額となることを見込んでおります。

 普通交付税におきましては,国の令和3年度の地方財政計画における地方交付税の令和2年度の計画額と比べまして5.1%の増であるのに対して,本市の場合は,令和3年度当初予算額27億7,000万円と,国の令和2年度計画額に基づき算定されております令和2年度の実算定額26億3,410万1,000円を比べますと5.2%の増と,国の計画額とほぼ同率の増となっております。

 一方,臨時財政対策債につきましては,国の令和3年度の地方財政計画における臨時財政対策債の計画額が,令和2年度の計画額に比べまして74.5%の増と大幅に増加しているのに対しまして,本市の場合は,令和3年度の予算額28億5,000万円と,国の令和2年度計画額に基づき算定されております令和2年度の発行可能額18億1,153万円を比べますと,57.3%の増となっております。

 国において,地方交付税交付金の財源が不足していることから,臨時財政対策債により補填しておりますが,今後も地方交付税が確保される保証がない中で,公債費負担を減らすために,市税等の減収の範囲内で臨時財政対策債の額を抑制し,予算を編成いたしております。
 以上でございます。

○26番(中西大輔君)
 ありがとうございます。交付税との関係から臨財債の発行額ということも分かりましたので,この辺分かりにくいので,また分かりやすい説明等,検討していただければなと思います。

 それでは次に,歳出についてお聞きしたいのですが,予算資料5ページで見ていると,土木費と消防費での減少が目についたんです。それで,予算書のほうを見ると,133ページ,第8款土木費,第1項土木管理費,第2目交通安全対策費であったり,149ページ,第9款消防費,第1項消防費,第4目災害対策費など,安全に関する内容で前年に対しての減額というところが目につきました。

 また,公共施設の予防修繕や維持修繕に関する予算もちょっと気になったのでいろいろ見たところ,73ページの第2款総務費,第1項総務管理費,第8目地区市民センター費,第10款教育費,第2項小学校費と第3項中学校費での学校運営費と施設管理費での維持修繕費,第5項社会教育費,第4目公民館費の管理運営費での維持修繕費などといった予算の中でも減額が多少見られたりしていますので,そこの点が気になりました。
 そこで,歳出予算編成に当たって,どのように事業の整理などを考えられたのか,説明のほうをお願いします。


○議長(大杉吉包君) 政策経営部長。
○政策経営部長(樋口幸人君)
 それでは,2点目の歳出予算編成に当たっての事業整理の考え方について,説明申し上げます。
 歳出予算を編成するに当たりましては,大幅な税収減の状況と新型コロナウイルス感染症の影響が来年度においても続く状況を考慮して,歳出全般にわたる徹底した見直しを行い,予算計上しております。

 具体的には,各事業のこれまでの実績及び令和2年度の実施状況も勘案しながら,既存の事業について,来年度に事業を実施しないことが市民生活にどの程度影響を与えるかという視点で検討を行い,直接的な影響が少ないと判断されたものにつきましては,来年度は一旦休止または廃止,もしくは縮小の判断をさせていただいております。

 そのほか義務的経費につきまして,予算額を徹底的に実績ベースに近づけて計上をすることにより,全体的にバランスよく必要な経費に予算を配分できるように編成いたしております。
 以上でございます。

○26番(中西大輔君)
 ありがとうございます。市民生活に直接的な影響が少ないと判断された事業について,一旦休止であったり廃止,もしくは縮小の判断をされたということが分かりましたので,結構です。

 次に,予算資料16ページ,各種基金の状況を見ると,財政調整基金というのは決算のときに戻ってくる分があるとは考えるのですが,やはり右肩下がりの傾向というのは不安です。
 地方債減債基金のほう,今まで借りてきたものや返すものに対しての基金の積立てですが,前年から約4億円減少して14億8,041万9,000円になっていることについても将来に不安があります。
 また,特定目的基金が約5億円減少して8億4,933万3,000円と10億円を切ってくることは,これからの公共施設の維持更新に不安が出てくるのではないかというふうに考えるのですが,予算編成の際,この基金の取崩しに関して,どのような検討と判断がされたのか,説明のほうをお願いします。


○議長(大杉吉包君) 政策経営部長。
○政策経営部長(樋口幸人君)
 それでは,3点目の基金繰入れに当たっての考え方について,説明申し上げます。
 基金の繰入れに際しては,先ほど申し上げました歳出全般にわたる徹底した事業の見直しを図るとともに,経常的経費の一部事業では予算を見送り,また,事業実績や喫緊には市民生活に影響が少ない事業の中止,縮小も行いながらの歳出予算額の財源不足を解消するために,各基金から繰入れを行っております。

 財政調整基金につきましては,来年度は,三重とこわか国体・三重とこわか大会の開催に約7億9,000万円と多額の経費を要することから,前年度から7億6,000万円増の32億6,000万円を計上いたしております。

 地方債減債基金につきましては,元利償還金に対する普通交付税措置のない起債対象事業費につきまして,公債費抑制の考えから,起債を発行する代わりに基金を繰り入れることにより,財源を確保することとしまして4億円を計上いたしております。

 公共施設整備基金につきましては,天名地区公共施設一体整備の事業費に2億4,000万円を,また,大木中学校校舎の施設整備費に2億5,000万円を繰り入れて,合わせて4億9,000万円の繰入金を計上いたしております。その結果,公共施設整備基金の令和3年度末残高が,約4億7,400万円となる見込みであることから,決算時において全体の収支状況を勘案した上で,本年度の繰入れを見送る,または減額するなどにより残高の確保に努めてまいります。
 以上でございます。

○26番(中西大輔君)
 ありがとうございます。特定目的基金も本当はその目的以外には流用できないという約束事があったりするので,その点も分かるように,また説明のほうをしていただけたらいいなというふうに思います。

 それでは,最後にお聞きしたいのですが,予算書71ページ,これだけはちょっと小さく個別の事業になってしまうのですが,予算書71ページ,第2款総務費,第1項総務管理費,第7目企画費,政策推進費351万円についてなんですけれども,予算見積書の資料を見ると,このうち331万5,000円というのは,市制80周年記念事業に伴う準備経費というふうになっていますが,その内容を説明していただきたいと思うんです。

この内容について,併せて考え方の部分で,新型コロナウイルスの状況がまだ収束という形が見えていない中,また,先ほども歳出予算の編成に当たってはかなり厳しく,一旦休止であったり廃止,もしくは縮小の判断をする中で出されていること,市税の減少であったり,市民の安全や公共施設の維持修繕などといったところも削られている中で,この予算を計上した判断,その部分の考え方や根拠という部分も,併せて聞かせていただきたいと思います。お願いします。


○議長(大杉吉包君) 政策経営部長。
○政策経営部長(樋口幸人君)
 それでは,4点目の市制80周年記念事業実施に伴う準備経費につきまして,説明申し上げます。
 令和3年度鈴鹿市一般会計予算の総務費,総務管理費,企画費の政策推進費に,市制80周年記念事業実施に伴う準備経費を計上いたしております。

 本市は,令和4年12月1日に市制施行80年を迎えることから,令和4年4月1日から令和5年3月31日までを実施期間として,その準備に要する経費を前年度の令和3年度に計上しているものでございます。
 実施の意図でございますが,令和4年度における新型コロナウイルス感染症の状況は未知数ではあるものの,80周年を契機として本市が活気を取り戻し,明るい話題が提供できるよう実施しようとするものでございます。
 以上でございます。

○26番(中西大輔君)
 今の点で,厳しく財政も含めて予算の精査を行っている中で,この予算を進めることで市職員の士気に対する影響等ということは,勘案されたのか,検討されたのか,その点だけ最後にお聞かせください。


○議長(大杉吉包君) 政策経営部長。
○政策経営部長(樋口幸人君)
 この事業を実施するか否かにつきましては,市長,副市長をはじめ,予算調整の中でしっかり議論をさせていただきました。また,職員のみならず,鈴鹿市民全体の士気が上がるということも考慮しながら検討させていただいた次第でございます。
 以上でございます。