2009年 9月定例会 討論

全議案賛成(意見付与)

 私は,議案第56号 平成21年度鈴鹿市一般会計補正予算(第2号)から議案第72号 平成20年度鈴鹿市水道事業会計決算の認定及び剰余金の処分についてまでの全議案に賛成の立場をとらせていただきますが,議案第62号 平成20年度鈴鹿市一般会計決算の認定についてに関して,若干の意見を述べさせていただいた上での賛成とさせていただきます。

 まず,せんだっての議案質疑において,私は,職員手当のうち時間外手当について,社会福祉総務費,児童福祉総務費,生活保護総務費の三つについて取り上げさせていただきましたが,法改正での業務量増加,生活保護費不正受給問題,昨年11月ごろからの保護申請の3倍ほどの増加など,勘案すべき要素はあるものの,この三つで総額7,379万406円が支出されていることは,やはり職員勤務のあり方であったり,職員の生活への負担増という観点からも,また行財政改革の観点からも,真摯に解決に取り組んでいただく問題ではないかと指摘させていただきます。
 職員の時間外勤務手当については,ほかの決算科目においても発生しているものでありますが,時間外勤務手当をゼロ円にするということは現実的ではないにしても,その総額は,極力抑えるべきことではあります。
 その際に,業務内容についての精査はもちろんではありますが,職員の状況,労働状況ですね。どのような人数,どのような状況でしているかということについても精査を行った上で,同じ職場で恒常的に時間外勤務の発生があることも,同じ職員が職場が変わっても,恒常的に時間外勤務を行うというふうなことが発生していることなどを調査した上で改善すべきであるということを指摘させていただきます。
 また,これだけの金額,7,300万円強の金額については,応分の雇用創出の可能性を示唆するものでもありますから,単純にコストカットということで走るのではなく,この金額をもって,雇用の方につなげていただきたいと考えております。
 特に正職員でなくても,先ほどの討論でもありましたが,嘱託職員の官製ワーキングプアの話題もありましたが,職員の雇用条件の見直しなども含め,市内での雇用を創出すべきです。その上で,重点的に配分すべき福祉部門に正職員を配置するなどして,市民サービスの向上を図るべきだと考えます。

 次に,先ほども出ましたが,商工費におけるF1経済効果調査費の決算結果について,今回は,プロポーザル方式で行われたものとはいえ,内容を見ると,果たしてすべてを外部委託しなければいけないものであったかどうか,非常に疑問であると考えるところです。
 また,委員会質疑の中でもありましたが,経済効果についての数値は出ていますが,税収面での効果について取り上げられていないことなど,いささか不備があると言わざるを得ないと考えます。
 このような点は,すべて相手に任せてしまうという姿勢から生まれてしまっているものではないかと考えるところです。
 税収面の影響面についてなどは,鈴鹿市職員の資質向上をもって,例えばコンサルタント側に調査を要求することもできた部分であります。本当は,本来であれば,そのあたりが重要なところでありますが,落ちていることについては,非常に問題ではないかと思います。
 また,市民のアンケートなどについても,せっかく地区市民センターがあるのですから,窓口として積極的に活用するなどの方向性も考えられるのではないかと思います。
 今回の決算を受け,現在進められている地域公共交通会議などにおいても,コンサルタントの活用のあり方,政策課題についての職員の取り組みのあり方について,ぜひ再考していただきたいと考えます。

 次に,衛生費雑入での応急診療所収入7,652万3,948円に対して,応急診療所費としての支出は6,435万5,000円,収支で1,216万 8,948円の黒字決算となっておりますが,この黒字については,増加する受診者などが要因ともいえ,この受診者について本来的な意義,本当に応急で必要である人の受診がふえているのであれば問題はありませんが,安易な利用者の増大が,このような収入増をふやしていることについては,非常に問題になってく る部分ではないかと,安穏としていられる部分ではないと思います。というのは,担当する医師会の医師の負担にもつながることでありますから,その点については,この結果に満足することではなくて,お金の使い方について,もう一度再考するべきではないかと思います。  また,あわせて関連してなんですけれども,病院群輪番制病院運営事業費6,100万円についても,救急医療体制維持のために必要であると認識するところ ですが,その使途について,それぞれの病院について,対して情報を収集した上で,現在の地域医療の状況の変化を踏まえながら,必要であれば増額を検討することも視野に入れていく時期ではないかと考えます。
 今回の決算を受け,鈴鹿市における救急も含めた地域医療体制を守るため,また,市民の地域医療への意識向上啓発も含め,よりよい地域医療体制づくりのた めに,新年度予算編成においては,予算を削減する方向ではなく,必要であれば重点的に配分を行うことを期待するものです。

 教育費につきましても,幼保小中育ちのリレー事業費について質疑をさせていただきましたが,昨今,小学校での問題行動の多さであるとか,中学校での問題行動の多さであるとか,そのようなことを考えたときに,やはり,もう一度育ちの根本ということをとらえ直していくべきではないかと考えます。
 その意味で,小学校におけるスクールカウンセラー事業であるとか,また,いろいろなサポート事業に関して予算を配分していただく,現予算で対応するだけではなくて,そのあたり,スクールカウンセラーの増員も含めて,ぜひ積極的に取り組んでいただきたいと思います。
 以上のような意見をもちまして,今回の決算について,私は賛成の立場をとらせていただきます。
 どうぞ御理解,よろしくお願いします。