2023年 2月臨時議会 討論

「全議案賛成」

 議席17番,中西大輔です。
 議案第1号 令和5年度鈴鹿市一般会計予算から議案第23号 令和4年度鈴鹿市後期高齢者医療特別会計補正予算(第1号)まで,全ての議案に賛成し,意見を述べます。

 まず,学童保育の運営に関する議案第14号についてですが,この中で,安全計画の策定であったり,業務経営継続計画の策定などが求められる内容となっております。このことについてですが,特に保護者の方々が運営委員会に深く関わっている施設においては,策定ではなく,運用面での負担が大きくなることが考えられます。
 委員会のほうでは,計画策定に当たってはひな形を提示して支援をするということもありましたが,今後,運営に当たっても含めて,学童保育の支援に力を入れていただくことを期待するところです。

 次に,国民健康保険料に関係する議案第15号についてですが,出産一時金の増額や軽減判定所得基準額の見直しが行われる一方で,賦課限度額が後期高齢者支援金分で2万円増えることになっております。高所得層で負担が増えるということになっておりますが,実際は物価上昇の影響というのは全ての世帯にあるものですから,やはり不公平感というものが高まっていく懸念があります。この点に対して,十分な配慮と対応に取り組まれることを期待します。

 議案第1号 令和5年度鈴鹿市一般会計予算ですが,先ほども森議員の討論にもいろいろ出ておりましたが,今回,骨格的予算として編成されながら,主要事業を見ていくと,河曲小学校の屋内運動場,また白子中学校の改修,3つの小学校への屋内運動場への空調設備の試験的導入,包括的支援体制関連の予算,DX全体方針の策定など,議会からの提言などを尊重した形になっていることについて評価をさせていただきます。

 一方で,骨格的予算としながら,前年比1.4%,9億6,500万円の増となっていることについてですが,社会保障関連の民生費の増加が続いていること,また原油価格・物価高騰の影響が公共施設での光熱水費をはじめとして増加し,経常経費が増大することによるものが大きいことは,予算執行過程での行政の取組について非常に重要になってくるということを示唆していると考えます。

 この令和5年度予算には,次期総合計画策定を中心に,都市マスタープラン,教育振興基本計画,地域福祉計画,高齢者福祉計画,男女共同参画基本計画など,次の時代の計画策定が多く入っております。また,部活動の地域移行などもありますが,大事なことは,それらの計画をつくることが目的化しないように取り組んでいただくことです。

 それはもちろんなのですが,また令和5年度の鈴鹿市の取組において重要なことは,やはり若い世代の意見を聞くこと,参画機会を拡充すること,できる範囲で決定するところまで任せられるか,行政も伴走して取り組むことができるかということです。

 宮城県女川町では,復興の過程で,還暦以上は口を出さないとして,還暦以上の方は支援に回るという考えで取り組まれたということです。次の時代を担う若い人たちがやりなさいという姿勢で取り組まれたというふうに聞くところです。

 鈴鹿市も同じような意識で,若い世代や女性の参画に力を入れていただき,子どもの権利に関して,ロジャー・ハートが提唱した8段階の参加のはしごの6段階目,おとなが着手し子どもとともに決定する以上の実践を各計画策定に当たって検討し,実際に取り込まれることを期待します。

 別の点ですが,先ほど財政面のことを申しましたが,令和5年度予算は,現行の総合計画2023の計画期間中,最終年度に当たってくるわけですが,トータルマネジメントにおける業務の整理,事業仕分けの部分はまだ見えていないように考えるところです。新しい計画分を策定するに当たっては,経常収支比率の提言,経常的な支出の見直しに取り組んでいただくべきであろうということを意見させていただきます。

 今回,討論の中で公共交通関係の予算についての御意見がありました。確かに,買い物や通院といった面で移動に課題を抱えている方々の支援を早急に考えて取り組むことは必要と考えます。その予算についてですが,直接的には出ていないまでも,地域公共交通会議の開催などがそれに当たってくるわけで,その地域公共交通会議における課題の解決にしっかり取り組んでいただくこと,会議自体の進め方の考え方,進め方を変えていただくことを意見します。

 また,移動手段というところだけにとらわれ過ぎると,違う課題とつながっていくのではないかという可能性があると考えます。お金を使えばいいというわけではありません。やはり身近な地域でどれだけ幸せに暮らせるのか,地域の価値も含めて,課題の解決に取り組まれることを期待します。

 以上をもちまして,賛成に当たり重要と考える点を意見を述べさせていただいて,私の討論を終わります。議員各位の御賛同をよろしくお願いいたします。