2008年6月定例会一般質問
「江島総合スポーツ公園指定管理者選定について」


○29番(中西大輔君) 議席番号29番,すずか倶楽部の中西大輔です。
 先日,6月7日におきましては,若松地区の海岸美化ボランティアの方に,市長を初めとして,数多くの市職員の方,お集まりいただきありがとうございました。
 ここのところ,ガソリン価格急上昇,また,地球温暖化,子育て世代の私たちにとって,すごい課題となることが山積してます。また,先ほど伊藤議員の質問 の中にもありましたように,食につきましても海外からの輸入,穀物不足,また食の安全も含めて,非常に考えるところが多いです。
 また,中国・四川省の大地震においても,発生メカニズムは違うとはいっても,これから東海・東南・南海地震,控えてる我が地域にとっても投げかける課題は大きいものだと思います。
 変化と言えば,ガソリン価格の方も,4年ほど前は,リッター100円ぐらいだったものが,現在,リッター170円,きょうのニュースでも,また,ガソリンの卸価格が上昇しているということで,これからどうなっていくのか,私たちを取り巻く社会情勢が大きく変化していることのあかしだと思います。
 このような現在,私たちは時代の大きな転換点,発想の転換点に立っていることは,変えようのないことではないかと思います。
 それでは,通告に従いまして,NTT跡地と周辺地域の活性化についてを質問させていただきます。
 昨年度も2回質問させていただいています,この件に関して,NTT研修センタ跡地が非常に価値のあるものだという認識の上はもちろんのことですが,市民 への結果だけでなく,過程も含めた情報公開と共有を積極的に行政が行うこと,時代の社会情勢の変化に対応して,計画を再評価・再検討を加えながら,鈴鹿市 は実行していくことができるのかという点についても,今後の市政にとって重要だという視点から,今回の質問をさせていただきます。
 それでは,一つ目に,鈴鹿市はNTT研修センタ跡地を中心とした地域,大まかに東は近鉄沿線から西は伊勢鉄道沿線に挟まれた,小学校区で言えば,愛宕, 白子,旭が丘,桜島,玉垣,行政区でいうと,白子地区,玉垣地区にわたる地域について,どのような現状認識を持っているのかお聞かせください。


○議長(竹口眞睦君) 市長。
               〔市長 川岸光男君登壇〕
○市長(川岸光男君) それでは,中西議員の御質問に,御答弁申し上げます。
 私からは,質問全般にわたるNTT西日本鈴鹿研修センタ跡地と周辺地域の活性化についてでございますが,NTT西日本鈴鹿研修センタ跡地につきましては,鈴鹿医療科学大学薬学部が本年4月に開校を迎えることができました。
 市が関与する部分も早期に整備すべきと考えており,市が整備する防災機能を持った公園的空間として整備する防災型広場ゾーンと新産業支援ゾーンにつきましても,担当部署において,それぞれ整備手法など,検討を行っております。
 なお,整備に当たっては,関係機関との調整が今後必要となりますので,もう少し時間をいただきたいと考えております。
 いずれにしても,防災型広場ゾーンにつきましては,なるべく早い時期に,市民の皆様にも開放,利用できるよう努力をしてまいりたいと考えておりますので,御理解をお願いを申し上げます。
 また,薬学部の南側につきましては,NTT西日本が処分方法の検討を進めている状況でございますが,本年3月末には,土地利用転換計画のコンセプトに沿う中で,土地所有者のNTT西日本の意向を踏まえた土地利用計画が示されたところでございます。
 NTT西日本は,土地利用の転換計画に沿って,今後も引き続き跡地活用策に向けた取り組みを進めるとのことでございます。
 なお,この跡地につきましては,県のメディカルバレー構想の一翼を担う土地として,健康,医療,福祉など,産業創出が見込まれますので,整備されますと周辺地域の活性化,ひいては市全体の活性化につながるものと期待をいたしております。
 その実現化に向けて,NTT西日本に対しまして,市といたしましても,三重県など,関係機関と連携して協力をしてまいりたいと考えておりますので,御理解・御協力を賜りますようにお願いを申し上げます。
 なお,詳細につきましては,担当部長から答弁をさせますので,よろしくお願いします。

○議長(竹口眞睦君) 都市整備部長。
             〔都市整備部長 古川 登君登壇〕
○都市整備部長(古川 登君) それでは,私からは,本市の都市マスタープランにおいて,当該地域がどのように位置づけされているかについて,御説明申し上げます。
 議員御承知のとおり,本市の都市マスタープランは,平成4年に改正されました都市計画法の中で,身近な市町村における都市利用の方向性や,道路・下水道 等の都市施設の配置の方針などを定めた市町村の都市計画に関する基本的な方針であり,本市では,平成9年に策定し,その内容を市民の皆様にお示しいたしま した。
 その後,低経済成長時代や少子・高齢社会を迎え,市街地の拡大を基調とします都市化社会から,安定・成熟した都市型社会へと,都市を取り巻きます環境は 大きく変化する中,三重県都市マスタープランや第5次総合計画の策定を契機に,平成18年3月に,議員の皆様を初め,市民の御意見をいただきながら,見直 しを行ったところでございます。
 本市の今後のまちづくりの方向といたしましては,第5次総合計画の基本方針に従いまして,その具体的な方向性を示します,都市マスタープランに基づきまして進めていくこととしております。
 都市マスタープランでは,市街地形成の考え方の一つの柱としまして,特色ある都市拠点の形成を掲げております。
 その中で,議員御質問の白子駅を中心とした地域につきましては,本市の玄関口である白子駅の持つ交通拠点性を生かした広域的交流機能を有し,交通ターミナル型商業機能を担う市街地形成を目指すこととしております。
 当該地域の目指すべき市街化形成を実現するためには,本市の主要な公共交通拠点である白子駅の利便性を生かし,名古屋通勤圏を意識した住環境の整備に努 め,人や物などのさまざまな交流のまちづくりを進めることとし,白子駅を中心としたまちづくりの発信拠点として交通ターミナル型商業地を配置し,新たに発 生する商業取引や業務・サービス機能を提供する業務地の整備を進めることが重要と考えております。
 さらに,レクリエーション機能の充実やサービス向上に努め,伊勢街道沿いに歴史ある趣を有する市街地,伊勢型紙,鈴鹿墨などの鈴鹿の歴史・文化を承継し つつ,海岸線の白砂青松の風光明媚な自然景観や鈴鹿サーキット等を生かした広域交流のまちづくりに努めることとしています。
 この中で,NTT跡地を含む周辺地区につきましては,白子地区が有する多様な交流ゾーンの一つとして,産学官民交流モデルゾーンとしての位置づけがされております。
 当該地域は,NTT以外にも鈴鹿工業高等専門学校,鈴鹿医療科学大学といった教育研究施設が存在し,大規模工場の立地等も見られますことから,このゾー ン一帯で産学官民の交流を図りつつ,既存機能の高度化・更新を検討することにより,本市における地域産業の新たな持続的展開の創出を目指すこととしており ます。
 このように,都市マスタープランでは白子駅中心地区に限らず,市内の各地域について,それぞれ地域の特色を生かした土地利用の基本的な考え方を示しております。
 今後とも,都市マスタープランにより,地域の特色を生かした持続可能な土地利用の方向性を市民の皆様に示し,計画的なまちづくりの誘導を図ってまいりたいと考えておりますので,よろしく御理解を賜りますようお願い申し上げます。

○議長(竹口眞睦君) 中西大輔議員。
              〔29番 中西大輔君登壇〕
○29番(中西大輔君) ありがとうございます。
 非常に重要な地域であることが,答弁の方からわかりましたので,このようなマスタープランに沿った上で進められることを期待します。
 次に,転換計画について,ちょっと過去にさかのぼったことになってしまうんですけれども,こちらの活用について,土地購入,全体購入については,彦坂議 員の答弁に対しても,当時の市長の答弁で,一括で購入することはないということは承り,そのときの答弁で読んだですけれども,それ以外の活用方法,例えば PFIや指定管理者など,今ですと,よく使われてますが,そのようなことは検討されたのか,また,定期借地権などのような形で,賃貸契約での活用について検討にあったのか,あったとすれば,なぜそういうことが選択肢から外れたのか,理由も含めてお聞かせください。


○議長(竹口眞睦君) 企画財務部長。
○企画財務部長(長谷川正人君) 転換計画における市の姿勢についてということに関しまして,土地利用転換計画策定時の市による土地購入の選択肢についての御質問に御答弁申し上げます。
 NTT西日本鈴鹿研修センタ跡地は,平成13年3月に閉鎖され,同年6月に,NTT西日本から本市に対し,リハビリテーション系の大学の設立と,それを核とした跡地利用への協力依頼がございました。
 本市としましては,跡地が広大であり,本市の活性化に大きくつながる可能性を秘めているとの考えから,協力に応じる姿勢でありましたが,ただいま中西議 員おっしゃいましたように,平成16年3月での彦坂議員からの質問に対する答弁におきまして,当時の市長が,全面的に土地を取得いたしますのは非常に厳し いと答弁したとおり,当初より,市が中心となって土地を購入しての活用は念頭にございませんでした。
 同様に,NTT西日本側からも,市に対して譲渡したいという申し入れもございませんでした。
 そうした中,NTT西日本において作成されていた二つの土地利用案を利用して,平成13年度に,国土交通省に低未利用地有効活用促進臨時緊急調査をお願 いし,この調査報告において,新たな地域産業の創出を目的に,大学と一体化した産学官民の連携拠点との提言を受けております。
 なお,同調査は,土地の有効活用を目的に,国土交通省のホームページの中の土地活用バンクへ搭載するための調査でありまして,このことからも,NTT西日本が主体となって,土地の購入者を求めるという考えであったことがわかるのではないかと存じます。
 その後,同調査の考え方を受け,さらに深めるため,本跡地の土地利用転換計画を土地所有者でありますNTT西日本を初め,学識者,当時の地域振興整備公 団,市内経済界代表,三重県,鈴鹿市をメンバーとしたNTT西日本鈴鹿研修センタ跡地土地利用転換計画策定協議会を設置し,また,SUZUKA産学官交流 会のメンバーにより構成されました研究会を設置し,跡地の土地利用の方向性について意見をいただき,協議をお願いしました。
 調査結果は,御承知のように,鈴鹿医療科学大学薬学部を核として,地域産業の新たな持続的展開の創出をコンセプトとする計画としてまとめられたところでございます。
 この間の協議会におきましても,市としては一括して跡地を買い上げることはないとの前提で計画はまとめられております。
 なお,PFI定期借地権等についてでございますが,転換計画の策定中,当初に予定しておりました,リハビリテーション系の大学構想の動きがなくなったと きに,NTT西日本として,新たな大学候補を模索しておりましたが,その候補からは,公設民営を条件とされていましたことから,大学誘致策として,PFI や定期借地権の話題が出ました。
 しかし,本市としましては,公設民営による大学誘致に反対しておりましたので,誘致策とはなりませんでした。
 その他の部分の土地につきましては,そういう話題はございませんでした。
 以上でございます。

○議長(竹口眞睦君) 中西大輔議員。
              〔29番 中西大輔君登壇〕
○29番(中西大輔君) 昨年度から何度も出てきてるところなんですけれども,NTTさんの方にお任せしますということなんですけれども,再度また,私の方もホームページの方でいろいろ見ましたところ,転換計画策定に至る協議会の議事録の中でも,やはり当時の竹内会長の発言の中で,この先は全部民間事業者の発意に任せますという雰囲気は強かったものだから大分抵抗し,ここまで話を持ってきたのだが,まだ,力及ばずというところが,私自身にもあるという発言がありますように,やはり行政,市の方が積極的に,やはりどういうふうなまちにしていくのかということを念頭に置かれて,竹内会長は,このとき協議会の方を話進められたのだなというのがわかりますので,今やはりNTTさんの方に,というふうな発言の方向性は,どうしてもこれからの先の転換計画進めていく中でも疑問のあるところではないかなと思います。
 少し話の方,ちょっと今の現状の方に移らせていただきますが,防災型広場ゾーンと新産業支援ゾーンについての進捗状況をお聞かせください。
 特に新産業支援ゾーンについて,昨年12月議会での私のビジネス図書館の提案以降,どうのように取り組まれているのか,何らかの形や場面で取り上げられることがあったのかどうかをお聞かせください。
 また,鈴鹿市における市民活動の拠点施設としての活用も考えられると思いますが,その点について,検討材料として視野に入っているのかをお聞かせください。


○議長(竹口眞睦君) 都市整備部長。
○都市整備部長(古川 登君) 私からは,防災型広場ゾーンの現状について,御答弁を申し上げます。
 NTT跡地の桜並木の開放につきましては,議員を初め,市民の方々から多くの要望をいただき,鈴鹿医療科学大学薬学部の開校もありましたことか ら,NTT西日本に申し入れを行い,ことし4月の5日の土曜日から4月の13日の日曜日まで,NTT跡地の防災型広場ゾーン予定地の桜並木を一部ではござ いましたが,一般開放させていただきました。
 当日の天候や桜が満開時と重なりましたこともあり,延べ7,200名ほどの来場をいただき,改めてNTT跡地の桜並木につきまして,市民の関心の高いことを感じたところでございます。
 このようなことから,防災型広場ゾーンにつきましては,野球場整備の御要望をたくさんいただいておりますことから,野球場としての機能を維持させなが ら,シンボルの桜並木を保全し,防災対応機能を持った公園空間の整備に向け,現在,NTT西日本と協議を進めているところでございます。
 防災型広場ゾーンの事業実施手法といたしましては,まず,NTT西日本鈴鹿研修センタ跡地土地利用転換計画で検討されました,独立行政法人都市再生機構による防災公園街区整備事業制度の活用がございます。
 防災公園街区整備事業制度につきましては,市より事業実施の要請を行い,都市再生機構が直接,国土交通省と調整をし,市と協定を交わした上で,都市再生機構が土地の取得,整備工事を実施し,完了後,引き渡しを受け,事業費の償還を市が行う手法でございます。
 もう一つの手法は,国の補助事業採択を受け,市が直接施行を行う手法がありますが,市民の皆様に一日も早く利用していただけることを念頭に,費用対効果 も整理しながら,整備方針等を決定してまいりたいと考えておりますので,御理解賜りますよう,よろしくお願い申し上げます。

○議長(竹口眞睦君) 産業振興部長。
○産業振興部長(今井正昭君) それでは,私から,新産業支援ゾーンの現状について,御答弁を申し上げます。
 昨年12月定例会におきまして御答弁申し上げましたとおり,新産業支援ゾーンの整備に関しましては,ものづくり支援センターの設置を,このゾーンの機能の一翼を担うものとして検討をいたしております。
 議員御承知のように,平成18年度に設置いたしました,ものづくり動く支援室におきましては,市内企業の出身者でさまざまな技術を持つ方々を市内中小企 業に派遣しまして,技術,経営等に関する支援をさせていただく企業OB人材派遣事業を実施するとともに,市内中小企業の状況把握や課題等の聞き取りを行い ながら,その解決策を導き出すために,企業巡回相談の窓口を設置いたしております。
 また,市内中小企業の経営には人づくりが不可欠でありますことから,本年度,新たに人材育成研修を実施し,支援メニューの充実に努めているところでございます。
 土地利用転換計画の新産業支援ゾーンの展開を前提に,このものづくり動く支援室の形態がさらに進んだものづくり支援センターの運営主体,附帯機能,運営 財源の確保などを昨年11月から産学官の関係者で組織いたしました,ものづくり支援センター設置に関する検討会議の場におきまして協議し,先進地施設の視 察も実施するなど,情報収集に努めておりまして,ものづくり支援センターのあり方につきまして整理しているところでございます。
 しかしながら,さきにNTT西日本株式会社がNTT跡地への進出に関する調査を関係企業に実施されました結果によりますと,ものづくり企業の立地ニーズ が低いことや,NTT跡地におけます企業立地の法的な課題等のため,健全なものづくり支援センターの運営を図っていくためには,立地場所や設置時期につき まして,引き続き精査・検討が必要であると考えております。
 今後は,ものづくり支援センター設置に関する検討会議でのさまざまな意見を踏まえまして,センター設置案をまとめ,これをもとに,ものづくり支援セン ターを設置した場合に,その運営にかかわりが深いと考える方々で,仮称ではございますが,ものづくり支援センター設置協議会を組織いたしまして,具体的な 構想をまとめてまいりたいと考えております。
 次に,昨年12月定例会に,議員よりニューヨークの公共図書館の科学産業ビジネス館のあり方を参考にしたらどうかの御提案をいただきましたが,その後, 検討はどうかということでございますが,先ほど答弁申し上げましたが,昨年11月から組織いたしました,ものづくり支援センター設置に関する検討会議にお きまして検討させていただきましたところ,起業家などが利用できます情報提供サービスにつきましては,センター設置に関連した必要な機能でありますもの の,費用対効果,並びに情報提供の方法などに,さらに検討する余地があるとの意見も出ておりましたことから,引き続き検討をしてまいりたいと考えておりま す。
 次に,市民活動の拠点施設との併設による効率化という御提案についてでございますが,市民活動の拠点施設は,ものづくり支援センターとは,その趣旨が異なるものと考えておりまして,基本的には,併設の考えは持っておりません。
 ただ,ものづくり支援センターにつきましては,先ほども申し上げましたように,現在,支援内容と立地場所を精査・検討しているところでございまして,単 独で整備するのか,それとも他の施設の整備の中で検討するのか,まだまだ不確定な状況がございますので,今後,他の施設との整備方針が一致する場合には, 施設の効率的運営のため,併設の検討をしてまいりたいと考えておりますので,よろしく御理解賜りますようお願い申し上げます。

○議長(竹口眞睦君) 中西大輔議員。
              〔29番 中西大輔君登壇〕
○29番(中西大輔君) ありがとうございます。
 今,先ほどの話なんですけど,一番最初の都市マスタープランの中で,産学官民の交流ゾーンということだったんですけれども,今の産業振興部の方の答弁の 中では,産学官でというふうな形で,どこかで民が落ちちゃっているんですけれども,やはり前回の質問の中でも,民については法人市民をもって市民と考える という話がありましたが,法人市民と一般市民は,また違うものですから,この民をどういうふうに入れていくのか,民の発想をどう入れていくのかということ を重要に,大切に考えていただきたいと思います。
 防災公園の整備に関しては,市が直接開発するにしても,仮にURの方がするにしても,市内業者の方々が参入しやすいように,鈴鹿のお金が鈴鹿に落ちるように検討をよろしくお願いします。
 新産業支援ゾーンについては,仕方のないことかもしれませんが,先ほどの答弁も一つの考え方にとらわれている感じがうかがえますので,時代の変化を取り 入れながら,柔軟な視点で施設のあり方を考え,市民にとっても活用価値の高い施設にしていくことが,これからの時代に求められているものだと思いますので,また,図書館については,専門図書などを集積することで,新しいビジネス誕生のゆりかごになると同時に,市民のビジネス技術や知識の獲得の場としても 考えられます。
 また,市民活動の拠点施設が,そのような施設と併設されることで,NPOの企業支援になり得るだけではなくて,そこから新しい流れを生み出す可能性も考えられるのではないかと思います。
 そのような考え方からも,私は鈴鹿市は,この転換計画の再評価と再検討を行い,地域の活性化を考えるべきだと思っています。
 それでは,ちょっと1点,ちょっと押さえたいことなんですけれども,旭が丘小学校に隣接することになる,済みません,図の方を出していただけますでしょうか。
              〔資料をスクリーンに示す〕
 旭が丘小学校に隣接することになります,特定目的住宅ゾーンと健康維持増進住宅ゾーンについて,これらの言葉にのっとった住宅であれば,NTT跡地は用途地域上,第一種中高層住居専用地域ですから,高層マンション的な建築も可能ということなのでしょうか,お聞かせください。


○議長(竹口眞睦君) 都市整備部次長。
○都市整備部次長(草川喜雄君) それでは,中西議員の再度の質問について,御答弁を申し上げます。
 第一種中高層住居専用地域で,高層マンションの建築は可能かとの御質問でございます。
 第一種中高層住居専用地域は,7種類ある住戸系用途地域の一つで,中高層住宅に係る良好な住居の環境を保護するための地域と定義をされております。
 御質問では,高層マンションの建築ということで,高さの制限が問題になってくるかと思われます。
 第一種中高層住居専用地域におきましては,絶対高さの制限はございませんが,容積率,日陰規制,車線制限の範囲内で高層の建築物が立地可能でございます。
 また,共同住宅の建築ということになりますと,工業専用地域以外では,特段,用途地域の指定によって建築を制限されるということはございません。
 このようなことから,当該地に指定されております第一種中高層住居専用地域につきましては,建ぺい率60%,容積率200%等の建築制限や,その他建築 基準法で規定されました範囲内であれば,高層マンションの建築は可能でございますので,御理解いただきますよう,よろしくお願いをいたします。
 以上でございます。

○議長(竹口眞睦君) 中西大輔議員。
              〔29番 中西大輔君登壇〕
○29番(中西大輔君) そのようなことになってくると,やはり転換計画についても,やっぱり重要に,慎重にやっぱり検討されるべきではないでしょうか。やはり,学校や住居地域,隣接した場所になりますから,そのようなところに,今おっしゃられたような建築物が建つとなった場合には,やはり周辺の住民の方に対しても,きちんと周知をしていく必要があると思います。また,そのような建設計画が出てからではなくて,先に情報を開示した上で行っていくことが重要だと思いますし,また,場所自体が医療大学薬学部,鈴鹿高専,旭が丘小学校に囲まれた場所ですので,そのような形で開発されるというふうな可能性があることについては,疑問と違和感があるというふうなことは申し上げさせていただきます。
 それでは,ちょっとまた話の方,私の提案の方に持っていかさせていただきたいと思うんですけれども,さきの私の一般質問中の提案と重なることも多々ありますが,私たちに続く世代のため,次世代育成のために,本来は交渉の上で,市がNTT跡地を取得することが良策と私は考えます。取得をし,同地内の鈴鹿医療大学薬学部,隣接の鈴鹿高専,旭が丘小学校を連携させるコアとして,スポーツ施設も含め,ローカルトレセンなどの形を考慮に入れたりしながら,鈴鹿市における文教スポーツと福祉の拠点として活用することが,非常に地域の価値を高めるのではないかと考えるところです。この考え自体は,跡地土地利用転換計画の趣旨とずれるものではないと思います。
 また,市立体育館,武道館など江島総合スポーツ公園も含めてうまく連携させれば,他地域の人たちを呼び込むための仕掛けとして,シティセールスの上での 潜在価値が高まるのではないかと考えるところです。このことは,もちろん,鈴鹿市全体にとって価値をもたらすことだと思います。
 加えて,市内でも人口が集中している地域ですから,周辺に居住する市民の憩いの場として,非常に価値の高い位置であること,今後想定される大規模自然災害においても,避難場所として非常に重要であることは確かなところです。
 次の世代のことを考えれば,住環境の価値の向上を考えても,人口の集中する地域の中に空間の広さを感じられる場所を残していくことは必要なはずです。
 その中でも,今回は,先ほども挙げましたが,特に特定目的住宅ゾーンと健康維持増進住宅ゾーンと示されている計画地域について,市は取得を前提にして,計画のあり方を再検討していただくことを望みます。
 私なりに提案させていただきますので,単にできないということではなく,課題などお聞かせいただければありがたいと思います。
 それでは,進めさせていただきますが,取得について,一つ課題はあるでしょうが,白江区画整理事業保留地と土地交換による取得の可能性はどうでしょうか。そのような可能性も考えながら,特定目的住宅ゾーンと健康維持増進住宅ゾーンで示されている土地をすべて取得すると考えた上での話です。
 取得した土地に白江の保留地で,現在計画されているような交流を目的とした施設を,午前中の水谷議員の中で,発言中にもありましたが,歴史資料館的な施設でも結構です。そのような施設を,公民館の機能をあわせながら建設することはどうかと,私,提案させていただきます。そうすれば,旭ヶ丘地区公民館建築の要望もあると思いますが,旭ヶ丘地区の公民館としても,学校に隣接する教育含めた複合的な施設としても,周辺住民の方々はもちろんですが,市民にとって も非常に価値のあるものになると思います。
 また,薬学部の施設の中にはホールもありますことから,計画地内の宿泊可能な施設と関連させれば,他地域から集客を望める各種シンポジウムなどの開催も容易になるのではないでしょうか。
 建設に当たり,駐車場につきましては,防災型公園ゾーンそばの既存の駐車場を活用することができますし,鈴鹿医療大学とも協議し,学校駐車場を活用することができれば,駐車スペースをかなり確保することができますから,計画地内,そのような集客施設ですね,建築した際も,駐車スペースを最小限にすることができると思いますから,そうすることでできましたスペースを公園として空間を大きく取ることができ,土地の有効活用を図ることができると私は思います。そうすることで,市民の憩いの空間としても,避難場所としての価値も高めることができると思います。
 同時に,先ほどの示しました地域ですが,旭が丘小学校に隣接したところになります。900人を超える児童が在籍する学校ですが,現在のグラウンドですね,つい最近も通りかかったときに,子供たちがグラウンドにいっぱいいたんですけれども,人数に対してやはり狭いのではないかと思います。そのときに,そのような土地を活用することで,隣接のグラウンドを学校だけではなくて,そのような施設のグラウンドという形で,共有活動エリアとすれば,学校のグラウンドを広くすることできますし,子供たちの教育環境の向上,可能性の拡大を考えることができると思います。
 このような考えのもとでは,今の公民館のところをどうするかというふうなところでなってくるんですけれども,そのとき,現在の旭ヶ丘公民館については,そのまま現在の施設を活用して,住民票などの発行を行う市民サービスの窓口と,そればかりではなくて,地域高齢者の福祉対策の拠点に活用することで,マンション建設や宅地開発で増加していく地域住民にも,また,旧来から居住する住民の方々にも,行政サービスの向上を図りながら,安心して暮らせる地域づくりを進めることができるのではないかと私は考えます。このような考えについて,見解をお聞かせいただきたいと思います。
 また,できないとの一点張りではなく,どのような形なのか,その辺のところ,わかりやすくお聞かせいただければ幸いです。

○議長(竹口眞睦君) 企画財務部長。
○企画財務部長(長谷川正人君) それでは,ただいまの中西議員提案のことに対しまして,答弁させていただきます。
 まず,白江保留地のところとの土地の交換でございますが,土地の交換につきましては,現在,防災広場ゾーン,こういう地域を念頭に,少しでも市の金銭的な出費が少なくならないかというようなことで,NTT西日本に対しまして,白江ということではなしに,土地の交換の可能性について打診したりしております。
 現時点では,NTT西日本の社内事情として,社内合意が得られないというような答えをもらっております。
 それから,全体の土地についての話にかえらせていただきますが,もともとNTT跡地の周辺では区画整理,それから工場跡地の住宅化など,いろいろ動きがございますが,NTT跡地につきましては,転換計画を策定したときにも御報告の中で説明させていただいておりますが,中心市街地活性化基本計画との相乗効 果を出すことが必要であると考えております。
 中心市街地活性化計画につきましては,白子の歴史・文化や自然を生かし,暮らし,なりわい,文化の場として,にぎわいと感動のある鈴鹿の玄関づくりというものを掲げておりますので,公共施設,白江のところで,今,検討しておるような交流を目指した施設につきましては,中心市街地の活性化基本計画に位置づけられる場所で整備するのが望ましいのではないかと思っております。
 それから,土地利用につきましては,そういったことで,秩序をもって利用することが相乗効果を生む上,大切なことと考えておりまして,その意味で,保留地内に設けようとする施設,それから中心市街地,そういったところの性格と,NTT跡地の性格を分けていった方がいいと。
 特にNTT跡地につきましては,かつて2,000人の常時,人が集積していたということで,その新たな集積をやっぱり生み出して,それを中心市街地の活性化につなげていくことが大事なんじゃないかなと考えております。
 それから,そのほかのいろいろ施設で提案いただきましたことを,私の方で一括して答えさせていただきますと,公民館につきましては,旭ヶ丘地区の方の考え方がありまして,現在では,非常に難しいのかなと考えております。
 それから,小学校の運動場を広くしてはどうかということで,ゆとりがあれば,それにこしたことはございませんが,現状の広さの中で学校運営はやっていけるというような考え方でおります。
 それから,高齢者福祉等の拠点につきましては,現状では,まだ考えておりません。これも,旭ヶ丘公民館が移動したらという前提でのお話ですので,これについては,コメントを避けさせていただきます。
 以上でございます。

○議長(竹口眞睦君) 中西大輔議員。
              〔29番 中西大輔君登壇〕
○29番(中西大輔君) ありがとうございます。
 私自身,それぞれ一つ一ついろいろな意見もあることと思いますが,このような提案の方が,これから市民の中でも,当然この市の市役所,市の中でも議論の俎上に上がって,いろいろな可能性の中から選択していくことが,行政運営にとって必要だと思います。
 このようなことで,いろいろ出てくるんですけれども,とにかくできないとか,今までの小さい発想だけではなくて,より次の世代のことを考えていかないと,今の時点ではなくて,次を考えていかないといけないというのが私の思うところでありますが,とにかく時代と社会のニーズの変化,これは必ずあることですから,今回の質問の冒頭でも申しましたように,4年前とガソリン価格一つをとっても,こうも,これから恐らく倍になるぐらい違ってきている状況の中,そこから何も計画が決まったことだから,それに沿って粛々と進めますということではなくて,計画は決まったところから,やはり時代に合わせて考えていかないといけない。そこのところに入っていかなければいけないのではないでしょうか。そのときに,これも重ねて言うことになりますが,市民に対して結果だけではなく,過程も含めて,すべての情報開示と提供をさらに行った上で決まっていくことだからと,考えるのをやめるのではなくて,どのようにすれば市民にとって,地域にとって,市民にとって価値のあるものになるのかどうか,これに対しては,やっぱり真剣に考えることやめることなく,計画の再評価と再検討を行う ことを強く私は求めます。
 その点で言えば,やはり残念ながら,この3回させていただいてきていますが,なかなか一たん決まったことに対して,自分のやり方を変えていくということについては,非常に保守的というか,そういうふうな形のところが見受けられて,これが恐らく途中でも委員をさせていただきましたが,竹内会長の言うような,やはり市が積極的にかかわるということに対して,自分の思いが道半ばというふうなところになると思いますので,この点について,しっかり考えていただきながら,今後,NTT西日本研修センタ跡地の活用については,取り組んでいただきたいと思います。
 これで,私の質問を終了させていただきます。


○議長(竹口眞睦君) これにて,中西大輔議員の質問を終了いたします。
 この際,暫時休憩といたします。
 再開は13時50分といたします。