2008年9月定例会一般質問
「鈴鹿市における循環社会の形成について」
(BDF活用)

○29番(中西大輔君) 議席番号29番,すずか倶楽部,中西大輔です。
 先週までの不安定な天候とは打って変わって,さわやかな晴れ空なんですけれども,稲刈りの終わった水田の風景,やっぱり鈴鹿の大切な風景だなと思いま す。また,このような風景守るためにも,鈴鹿の自然を守るためにも,生物の対応性ということは,非常に大切だなと思いつつ,話の方を進めさせていただきま すが,また,ちょっと話違うんですけども,先日,三重のスポーツフェスティバルの方で,鈴鹿選抜のジュニアバレーの女子チームのちょっとスタッフとして参加させていただきましたが,彼女たちが元気な姿で活動する姿は,この鈴鹿市にとって,次世代育成の政策にしっかり取り組むことの重要性を改めて感じさせて いただきました。
 先ほどもちょっと出てましたが,公立幼稚園の再編などの課題もあるところですが,鈴鹿市はコスト削減だけにとらわれるのではなくて,同じコストで,よりよい施策に取り組むなど,次世代を考えながら,多くの意見を取り入れた上で十分な議論と検討を行い,さまざまな政策について,迅速な決断を行うことが求められるのではないかと思います。
 また,竹を割ったような性格というのは,非常にいいようにとられますが,竹を割ったように,縦割りの行政運営というのは,もうよくないことですので,ぜひとも,部局間の横の連携をとっていただいて,行政運営やっていただきたいと思います。
 それでは,通告に従いまして,鈴鹿市における循環社会の形成について,質問させていただきます。
 石油にかわる代替エネルギーとして,また,二酸化炭素排出削減の視点から,化石資源を除いた生物由来の有機性資源,バイオマスを活用した再生可能エネル ギー利用の取り組みが,各地で行われていることは,近年広く知られているところです。バイオマスは,気候変動枠組み条約の中で,その利用により発生する二酸化炭素は,生物の成長過程で,大気中から取り込んだ二酸化炭素という考えから,カーボンニュートラルとして大気中の二酸化炭素を増加させないという考え方がとられており,今後のエネルギー転換政策の中でも,大きな位置を占めていくことは明らかです。
 そこで,平成17年4月に閣議決定された京都議定書目標達成計画の中で,2010年度にバイオマス由来燃料の利用を原油換算で50万キロリットルを導入 することが目標とされていますが,鈴鹿市ではバイオマスエネルギー全体に対して,現在どのような考えを持ち,また,どのような対応しているのか,その中で もバイオマス由来燃料については,どう考えているのかなどをお聞かせください。

○議長(竹口眞睦君) 市長。
               〔市長 川岸光男君登壇〕
○市長(川岸光男君) それでは,中西議員の御質問に,御答弁申し上げます。
 鈴鹿市における循環社会の形成についてでございますが,人類の生存基盤に係る最も重要な環境問題の一つであります地球温暖化問題につきましては,大気中の温室効果ガスの濃度を安定させることが,全世界における大きな課題となっております。
 しかし,現状の世界の温室効果ガスの排出量は,自然界の吸収量の2倍を超えており,今後,さらに,地球全体の地表及び大気の温度を上昇させることにより,自然の生態系及び人類に深刻な影響を及ぼすものとされております。
 平成9年に採択されました京都議定書により,我が国におきましては,温室効果ガスの6%削減が法的拘束力のある約束として定められております。そして, 同議定書の目標達成のためには,輸送用燃料等に大幅なバイオマスエネルギー導入が必要であるとされており,平成22年度までに,50万キロリットルのバイオマス輸送燃料の導入がうたわれているところでございます。
 本市におきましても,温室効果ガス削減のため,さまざまな取り組みを行っているところでございますが,議員の御指摘によるバイオマス由来燃料への取り組みに関しましても,資源循環型社会の形成,農山漁村の活性化,新しい産業と新たな雇用の創出という効果が期待できるものとして,各担当部署にて調査,検討 を始めたところでございます。
 なお,現在までの取り組み状況を含め,その詳細につきましては,産業振興部長から答弁をさせますので,よろしくお願いをいたします。


○議長(竹口眞睦君) 産業振興部長。
             〔産業振興部長 今井正昭君登壇〕
○産業振興部長(今井正昭君) それでは,私からは,バイオマスに対する考え方及びバイオマス由来燃料の取り組みの詳細について,御答弁申し上げます。
 中西議員からお話がありましたように,バイオマスとは,再生可能な生物由来の有機性資源で,化石資源を除いたものとされており,太陽のエネルギーを使っ て,水と二酸化炭素から生物が光合成によって精製した有機物であり,生命と太陽エネルギーがある限り,持続的に再生可能な資源であります。これらバイオマ スを燃焼すること等によりまして放出されます二酸化炭素は,生物の成長過程で光合成により大気中から吸収したものであることから,バイオマスは私たちのラ イフスタイルの中では,大気中の二酸化炭素を増加させない,いわゆるカーボンニュートラルな資源とされております。
 具体的には,家畜排せつ物,食品廃棄物,下水汚泥,建設発生木材,紙などの廃棄物系バイオマス,稲わら,もみ殻等の農作物の非食用部や間伐材,竹等の林地残材などの未利用バイオマス,サトウキビ,菜の花などの自然作物の三つに分類をされております。
 このバイオマスの利用につきましては,平成14年12月に,国が「バイオマス・ニッポン総合戦略」を策定し,その推進を図ってまいりましたが,その後, 平成17年2月に,京都議定書が発効し,4月に閣議決定されました京都議定書目標達成計画におきまして,平成22年度までに,バイオマス熱利用の導入,バ イオマス発電の大幅増加,バイオマスタウンの構築等を図ることとされるなど,バイオマスの利活用をめぐる情勢が変化したことから,平成18年3月に,新た な「バイオマス・ニッポン総合戦略」が閣議決定をされております。
 その中で,バイオマスの有効利用を図るメリットといたしまして,次の四つが挙げられております。
 一つ目は,化石燃料の使用を減らし,大気中の二酸化炭素の増加を抑えて,地球温暖化の防止を図ること。
 二つ目は,これまでの有限な資源から商品を大量生産し,これを大量に消費,廃棄する一方通行の社会システムを改め,廃棄物の発生を抑制し,限りある資源を有効活用する循環型社会への移行を図ること。
 三つ目は,環境技術,環境産業の先進的な取り組みにより,バイオマスを新たにエネルギーとして利活用することで,革新的な技術,製品の開発などの先駆的なビジネスモデルの創出など,競争力のある新たな戦略的産業の育成と雇用の創出を図ること。
 四つ目は,農山漁村に多く存在します稲わら林地残材,家畜排せつ物等のバイオマスを有効活用することにより,農林漁業の自然循環機能を維持増進し,持続的な発展を図るとともに,農山漁村にエネルギーや工業製品の素材供給という,新たな役割が期待できることでございます。
 このように,バイオマスの活用は,これまでの農林漁業の枠にとどまらず,新たな分野を開拓するものと期待されているところでございます。
 しかしながら,これらのバイオマスの利活用の推進に当たりましては,経済性の向上を図ることが求められており,このためのさまざまな課題があるのも事実でございます。
 例えばバイオマスの収集変換の公立を高める技術の開発や,収集運搬の物流システムの実用化などでございます。また,バイオマスを原料とする多種多様な燃 料や製品の開発,変換過程で出る副産物の処理,利用技術の開発や実用化も求められております。その中で,議員からの今回の御質問でもありますバイオマス由 来燃料についてでございますが,先ほどの京都議定書における目標達成計画におきまして,平成22年度までに,輸送用燃料におけるバイオマス由来燃料50万 キロリットルの導入がうたわれておりますことから,近年,全国的にバイオマス由来燃料への取り組みが図られてきております。
 バイオマスを燃料エネルギーとして考える場合に,BDF,いわゆるバイオディーゼルフューエル,そしてバイオエタノール,メタン発酵ガス等の利用が考え られており,全国各自治体におきましても,これらバイオマスの地産地消,地域循環型社会の実現に資することを目的として,さまざまな取り組みがなされてき ております。
 本市におきましても,今後の代替エネルギーとしても,温室効果ガス削減のためにも,このバイオマス由来燃料の重要性については,強く認識しており,例え ばバイオマス由来燃料の精製につきましては,芝の育成,生産を行っておられる市内企業が刈り取った芝を原料として,バイオエタノールを製造されており,現 在,実用化に向けた実証データの収集を計画されております。
 また,エネルギー代替の観点ではございませんが,未利用バイオマスである稲わらを活用した家畜用飼料づくりを実施している企業もあり,本市は中小企業支援の一環で,この企業と有機的連携を図ってきております。
 なお,バイオディーゼル燃料につきましては,その検討に当たっては,これらの技術開発や実用化の状況を見据えながら,製品の利活用に関する国の制度見直しの推移も注視しつつと,慎重に進めていく必要があると考えているところでございます。
 まずは,関係部局の連携を図りながら,廃棄物系バイオマス,未利用バイオマス,資源作物,それぞれの供給可能量,いわゆる賦存量の調査や現在の利用状況等の調査を行っていく予定ですので,御理解賜りますようお願いを申し上げます。

○議長(竹口眞睦君) 中西大輔議員。
              〔29番 中西大輔君登壇〕
○29番(中西大輔君) ありがとうございます。
 それでは,バイオマス由来燃料のうち,バイオディーゼル燃料,いわゆるBDF燃料に着目して質問続けさせていただきます。
 先日報道でありましたように,日産自動車から,来年10月に施行される新排出ガス規制に適合したクリーンディーゼル車の発売の報道があり,また,本田技 研も来年の9月ぐらいですか,を初めとして国内にクリーンディーゼル車を投入するという動きがかなり活発化してきています。メルセデスもそういうふうな ディーゼル対応のやつを,新車を投入してくるというような話も出ていましたが,また,経済産業省においても,クリーンディーゼル車を促進するため,購入者 に補助金を出す方針を固めたということもあり,ディーゼル車を取り巻く社会環境は大きく変化してきています。
 バイオディーゼル燃料に関しては,ヨーロッパ,ドイツ,フランス,イタリアといった国々では,常に未使用の食用油から精製され,積極的に活用されてお り,また,国内でも植物性の廃食用油から精製することで,それらを活用する取り組みが多く行われています。愛知万博でも,バイオディーゼル精製プラントが 稼働していた実績もありますし,また,せんだっての洞爺湖サミット時には,サミット向け配送車両に廃食用油から精製されたバイオディーゼル燃料が利用され ていたことは,耳に新しいところです。
 鈴鹿への導入を考えたとき,既に国内では京都市や東近江市,東京都などといった自治体を初めとして,廃食用油のバイオディーゼル燃料への再利用は,広く 事業として取り組まれており,目新しさという点では目立つものがないかもしれません。また,最近のディーゼルエンジンのうちの新しい技術で,コモンレール 方式ということがあるんですけども,こちらの方はバイオディーゼルと相性が悪いということも聞きますが,しかし,そのかわり,先ほど申しましたように,導 入している自治体とのさまざまな情報の共有や成功事例から学び,ノウハウを活用することができるという点で,鈴鹿市での取り組みへのリスクは小さいと考え ます。また,バイオディーゼル燃料への取り組み自体,価値が高いと考えるところです。
 そこで,鈴鹿市でも愛知万博で使われ,他地域でも実績のあるエルフ3型というふうな,こういうふうなバイオディーゼルの製造装置があるんですけれども,このような機械の導入を提案させていただきます。
 こちらの機械は,こちらのメーカーのこと,メーカーというか,販売会社のその言葉をそのままおかりすれば,資源の有効活用における市民啓発及び学校教育 のツールとして利用していただけるような設計にしております。また,廃食用油という不安定な材料を確実に製油するため,バッチ式とし,各工程ごとの完了を 目視して確認できるように製作しておりますというように,循環社会の形成の起点という目的に合致しているものと考えるところです。
 それでは,そのような設備の導入を前提として,廃食用油のリサイクルについて質問します。
 まず,原料として廃食用油の調達についてですが,廃食油の排出元として,家庭系,学校給食系,事業系と考えられますが,このうち事業系については,再利 用の流れは,もう既にあったりするわけで,その流れを変えることは難しいと考えますので,家庭系と学校給食系について,廃食油処理の現状と利用が可能かど うかをお聞かせください。


○議長(竹口眞睦君) 環境部長。
○環境部長(高井秀基君) 続きまして,私からは,先ほど御質問の本市の家庭から出る廃食油の処理の現状と利用について,御答弁申し上げます。
 まず,本市の家庭から出る廃食油の処理の現状でございますが,現在,本市では廃食油を各御家庭で市販の固化剤を使用し,固化処理をしていただくか,紙・ 布などにしみ込ませていただいて,燃やせるごみとして集積所に出していただいており,清掃センターにて焼却処分をいたしております。
 また,このほか,市内には廃食油を使った廃油石けんのつくり方講座の開催や,鈴鹿川流域の環境展,すずか消費生活展で廃油石けんの配布を行っていただい ている団体等もございまして,わずかではございますが,廃食油のリサイクルも行われておりまして,これらが家庭から出る廃食油の処理等の現状でございま す。
 次に,導入を前提としたバイオディーゼル燃料への家庭から出る廃食油の利用についてでございますが,家庭から出る廃食油につきましては,その種類や成分 も多種多様にわたっており,また,てんぷらかすを初めといたしまして,不純物も多いため,沈殿物を取り除く必要があり,市民の皆様にどのように御協力いた だくかが課題でもございます。
 また,回収方法につきましては,最近の家庭用油等の値上がりによりまして,家庭から出る油の量が減少していると聞いておりますし,集積所方式による回収は,効率性,費用対効果の面からも非常に難しいと,現在のところ考えております。
 今,考えられます対応といたしましては,空き缶ポストや有害ごみの拠点回収と同様に,市の公共施設を利用した拠点回収について検討していく必要があると考えておりますので,御理解いただきますよう,よろしくお願いいたします。

○議長(竹口眞睦君) 教育長。
○教育長(水井健次君) 引き続いて,中西議員の学校給食の廃食油の取り扱いの現状について,御答弁申し上げます。
 平成19年度において,市内の学校給食における食油の使用量は,1斗缶で1,924缶,重さにして約32トンになります。
 各調理場の食油は,食材の違いにもよりますが,約3回の使用で新しいものと交換しており,その廃食油につきましては,納入業者に無償で引き取っていただ いております。業者に引き取られた廃食油は,さらに別の廃油業者が飼料やペンキ,潤滑油の工業油,バイオ燃料などとして製品化していると伺っております。
 このようなことから,廃食油の廃棄につきましては,納入価格とは無関係なため,議員が御提案のように,バイオマスディーゼル燃料として使用するために回収されるのであれば,私どもといたしましては,いつでも提供できるものと考えております。
 よろしくお願いいたします。

○議長(竹口眞睦君) 中西大輔議員。
              〔29番 中西大輔君登壇〕
○29番(中西大輔君) それでは,今,お聞かせいただいたことをもとに,次に精製された製品としてのバイオディーゼル燃料が揮発油等の品質の確保に関する法律,いわゆる品確法に沿った形で生産・消費されるとして,市内で運行しているC−BUSでの利用は可能であるか,また,ほかのディーゼル機関を搭載し た農業用機械などでの利用の可能性について,お聞かせください。

○議長(竹口眞睦君) 産業振興部長。
○産業振興部長(今井正昭君) 精製したバイオディーゼル燃料が,C−BUSや他のディーゼル機関を搭載した機器で活用できないかという御質問に,御答弁を申し上げたいと思います。
 揮発油等の品質の確保に関する法律,いわゆる品確法でございますけれども,この品確法で定められました規格をクリアするバイオディーゼル燃料であれ ば,C−BUSを初めとしますディーゼル機関を動力源とする車両等での活用も可能であるというふうに思われますが,これらの動力源として活用する場合,ま ずはバイオディーゼル燃料が安定的に供給されることが前提条件になるものと認識をしております。
 また,他の自治体等での菜の花プロジェクトにおきましては,菜の花の栽培用のトラクターやコンバインのディーゼルエンジンにバイオディーゼル燃料を使用 しているところもあるというふうにお聞きをしておりますが,資源循環のサイクルの中で,無償で提供してるところが多いというふうなこともお聞きをしており ますので,事業の採算面も含めた研究が必要というふうに考えておるところでございますので,御理解賜りますようお願い申し上げます。

○議長(竹口眞睦君) 中西大輔議員。
              〔29番 中西大輔君登壇〕
○29番(中西大輔君) まず,安定供給という面ですけれども,教育委員会の答弁の方からすると,鈴鹿市内の学校で使われている食用油,年間1斗缶18 リットル掛ける1,924缶で3万4,632リットル,それはいため物用にも用いられるでしょうし,もちろん揚げ物用として使った場合は減る分があると思 いますので,廃油になるということから考えると,少なく見積もって約半量が廃油として処理されていると考えまして,およそ1万7,000リットルと考えま す。そこからバイオディーゼル燃料として精製される際に,その量のうち約10%がグリセリンとして分離されることから,精製されるバイオディーゼル燃料は 1万5,300リットルというふうに計算上出てくるわけですが,また,この品確法で想定されている規格は,軽油に対して5%混合で用いるということになっ てまして,その上で,軽油の品質と同じになるようにということですから,精製される量から考えられる混合軽油の量は30万6,000リットルになります が,この量があれば,C−BUSの燃料として,かなり賄えることと思いますが,いかがでしょうか。
 また,足りないということであれば,台数を決めて運行することも可能と思いますが,いかがですか。
 それと,また,農業機器に利用する場合も,基本的には,このような品確法で規定された燃料で動くように設計されているいうことで,品確法で規定された燃 料で動かす分には問題とならないということもお聞きしていますので,本当に,とりあえず,とにかく,まず,C−BUSの燃料としての,この30万 6,000リットルがどうであるかということをお聞かせください。


○議長(竹口眞睦君) 産業振興部長。
○産業振興部長(今井正昭君) 先ほど給食用の廃食油を例に出されまして,年間1万5,300リットルということが予想されると。これに対し て,C−BUSで利用したらどうかということでの御質問でございますけれども,現在,C−BUSにつきましては,4路線をバス10台で運行をしておりまし て,その年間走行距離は約80万キロメートルでございます。車両の燃費から推測いたしますと,このC−BUSの1年間の燃費,消費燃料は,約20万リット ル強ということであるというふうに考えられますことから,議員御試算のとおりのバイオディーゼル燃料が精製されました場合には,運行に必要な量は十分供給 されるものというふうに考えております。
 また,仮に消費量に満たない場合でも,一部車両に部分的に使用するということも可能であるのではないかというふうに考えております。
 しかしながら,これらは循環型システム全体の詳細な検討を行った後,導入することが実現可能かどうかというようなことが前提になってこようかなというふ うに考えておりますので,そういった意味での安定供給体制が確立されれば,利用段階の問題として,当然,精製した燃料,C−BUS等に活用することを検討 していくべきものではないかというふうに考えております。

○議長(竹口眞睦君) 中西大輔議員。
              〔29番 中西大輔君登壇〕
○29番(中西大輔君) ありがとうございます。
 そのまま利用可能であるということがわかりましたので,ありがとうございます。
 それでは,話を進めまして,バイオディーゼル燃料精製を生かしたモデルとして,先駆的な存在であるところの滋賀県東近江市にある,あいとうエコプラザ菜 の花館の運営を参考に,鈴鹿市でも資源循環型の地域づくり,循環社会形成のきっかけづくりに取り組む価値があるのではないかと提案させていただきます。
 こちらの活動を起点として全国的に,いわゆる菜の花プロジェクトが広まっていることは広く知られているところなんですけれども,私自身,こちらの施設の 方を視察させていただきまして,施設自体は道の駅,マーガレットステーションというところに隣接していること,また,その施設自体がバイオディーゼル燃料 精製機械,地域で生産される菜種の製油関連設備,また,地域の水田,米作から出てくるもみ殻の燻炭化施設などがコンパクトにまとめられていまして,また, それに付随して説明施設,見学の方も,もうほとんど自由にできるような施設になっています。こういうスタイルですね,鈴鹿市においての循環型の地域づくり の拠点としての形の見本になるだけではなく,観光資源の施設としても参考になるのではないかと感じたところです。
 ただ,菜の花の館の方とちょっとお話してて,はっきり言われていたことは,このような事業は,例えばバイオディーゼルの精製,そういうふうなことを単体 で採算ベースに乗るということはなく,そのような行動をすることに意味がある。また,それに関連して,さまざまなことから新たな地域価値を創出することに 意味があるというふうにおっしゃっていました。鈴鹿においても,これを単体でバイオディーゼルというふうなことだけで動かすということではなくて,広いと ころからの視点は必要であると考えるところです。そのようにやることで,単純に経済だけでなく,環境教育などがそれぞれに関連し合うことで生み出される価 値ですね。これ,今後の鈴鹿における地域社会に非常に重要なものであると考えます。
 そのようなことを踏まえながら,単純化したところですけれども,一つのモデルを提示させていただきます。
 済みません。資料1の方,お願いします。
              〔資料をスクリーンに示す〕


 これ,菜の花プロジェクトで提示されているモデルを,もうかなり単純化して,私がちょっとまとめたものですが,バイオディーゼル燃料の生産から,その生 産燃料を市内で活用,生産の原料となる廃食油の回収の仕組みをまず基礎にしながら,下の三つになるんですけれども,それに加えて,油糧作物の生産と製油施設を取り入れて,それらがつながる円を鈴鹿市で立ち上げてはどうかということです。
 廃食油の回収からバイオディーゼル燃料生産,精製されたバイオディーゼル燃料の活用の流れについては,さきに質問したとおりですが,この流れの中で家庭からの廃食油回収について,一つのモデルを提案させていただきますと,右下部分になるんですけれども,それは,家庭廃食油の活用に関して,回収量に応じて スタンプカードなどを発行して,それに押印,また,ある一定の数がたまったところで金券的に扱えるようにすること,また,もしくは地域通貨の形で廃食油の 回収に対して発行して,それを市民が得たものを,今度は市内の農産品直売所や漁協直販所などで利用できるようにして,そこで回収された地域通貨などの金額 を直接生産者の方に還元するようなモデルはどうかということです。
 地域通貨などの発行は,市が行うことで,市内での農水産業に対する,そこで頑張る人たちに対する補助金的な側面を持たせてはどうかと思うところです。
 また,市民については,このような動きを通じて,地元の産品を消費する地産地消の積極的な行動への呼び水となり得るのではないかと考えますが,このようなモデルについて検討の可能性があるかどうか,お聞かせください。


○議長(竹口眞睦君) 産業振興部長。
○産業振興部長(今井正昭君) ただいま中西議員から,家庭からの廃食油の回収に当たりまして,その回収量に応じてスタンプを押印して,金券的に扱ったり,または,地域通貨と交換できるようなモデルの御提案をいただきました。
 現在,資源ごみの回収につきましては,リサイクルの趣旨等から考えまして,インセンティブは設けておりません。
 廃食油の回収につきましても,資源ごみの回収と同様に考えておりますけれども,議員御提案のように,地産地消の推進まで含めた大きな資源循環のシステム が構築される場合には,その中でインセンティブを設けるのか否かにつきまして,研究をしていく必要があるのではないかというふうに考えておりますので,御 理解賜りますようお願い申し上げます。

○議長(竹口眞睦君) 中西大輔議員。
              〔29番 中西大輔君登壇〕
○29番(中西大輔君) インセンティブについては,確かに私も考えて,難しいところはあるなと思ったところですが,同じような考えで,農水産業の保護と 振興のための別案として,回収される廃食油の量に応じて,回収そのものにはポイントバック等をしないものの,回収量に応じた補助金を農水産業に拠出するなどの形もあり得るのではないかと思いますが,そのあたりどうでしょうか,お聞かせください。

○議長(竹口眞睦君) 産業振興部長。
○産業振興部長(今井正昭君) 当然,農林水産業の部分で補助金をというようなことも考えられないのかというようなことですけれども,大変財政厳しい折の 中で,やっぱりそういった部分の中で,農業だけじゃなくて,いろんな形の産業振興という部分の中のリサイクルの中で,全般的な部分の中で,そういった部分 が,果たして市費として,補助としてできるかどうか,それについては,十分,先進市,あるいは,先ほど御紹介いただきました,滋賀県の東近江市という部分 の中にも参考にしながら,検討というか,研究してまいりたいというふうに考えております。

○議長(竹口眞睦君) 中西大輔議員。
              〔29番 中西大輔君登壇〕
○29番(中西大輔君) いろいろな形で産業面,いろいろな活性化につながることをいろいろ検討していただきたいと思いますので,よろしくお願いします。
 次に,油糧作物の生産について,油糧作物としてはいろいろなものがあるんですが,特に菜種とヒマワリということで取り上げさせていただきますと,菜の花 プロジェクトは,もうその名前のとおり菜種を活用しているわけですね。また,国内の他の事例では,ヒマワリについても同じように利用している地域があります。ただ,ヒマワリについては,国内の油の商業ベースとしては成立してなくて,菜種自体も,それほど多くはないという現実はあるんですけれども。
 東近江市の例もあるように,鈴鹿市においても,転作作物としてだけではなく,それらの作物を耕作放棄地などで栽培するなどして農業の活性化,また,そういうふうに活用することで,地域の環境保全することにも意味があると考えるところですが,そのような栽培,その点も含めて実現可能かどうか,農政面からの見解をお聞かせください。


○議長(竹口眞睦君) 産業振興部長。
○産業振興部長(今井正昭君) 議員からお話がございました滋賀県東近江市愛東地区では,主に転作田を活用しまして,採油用の菜の花を栽培しているという ふうにお聞きをしておりますが,全国的にも菜の花を栽培し,収穫した種から食用油をつくって販売し,その廃油を回収してバイオディーゼル燃料を精製し,そ れを農耕用車両等に利用するというような資源循環サイクルを行う,いわゆる菜の花プロジェクトを実施しているところが,全国的にたくさんございます。
 しかしながら,ヒマワリにつきましては,景観作物として栽培しているところが全国的にも多くあるとお聞きをしておりますが,ヒマワリの種は,食用やペッ トの飼料用などとしての利用も可能であり,また,バイオマス燃料として利用するには採算性が低いため,国内では,まだ資源循環サイクルとして実用されたと ころは余り例がなく,菜種を利用したものが一般的であるようでございます。
 本市におけます菜の花やヒマワリの栽培につきましては,現在,農地・水・環境保全向上対策の共同活動支援事業の一環といたしまして,採油用としてではなく,農村の景観形成用として,玉垣地区,栄地区等で菜の花が,稲生地区,深溝地区等でヒマワリが作付をされております。
 また,本市で集団転作作物として作付されておりますのは,食糧自給率の向上に寄与し,国の制度で生産物価格も比較的安定しております小麦・大豆がほとん どでございまして,菜の花やヒマワリは湿害に弱く,連作障害の発生もあることなどから,栽培所の転作田の確保や,栽培農家の採算性の問題等があり,転作作 物としての作付には課題も多いように考えております。
 また,市内の耕作放棄地も,山合いの小規模農地や道水路の機能が不十分な地域に散在しておりまして,耕地条件のよい農地は少ないのではないかというふうに思っております。
 現在,耕作放棄地をデータ化する作業を各地区の農業委員の皆様方にお願いしているところでございますので,これらの資料がまとまりましたら,耕作放棄地 への菜の花等の油糧作物の栽培等につきまして,先進地の事例を参考にするとともに,関係機関や地区農業委員会など,各方面の御意見もお聞きしながら検討し てまいりたいというふうに考えておりますので,よろしく御理解賜りますようお願いを申し上げます。

○議長(竹口眞睦君) 中西大輔議員。
              〔29番 中西大輔君登壇〕
○29番(中西大輔君) ありがとうございます。
 ヒマワリを出したのは,基本的に菜種が冷涼な方が適地になるということもあるということも含めてなんですけれども,先日,農業を考える議員の会でも,杉本議員が,昔は箕田地区でも,菜種を火燃やすに使ってたという話もあるように,決して鈴鹿でつくれないというわけではないと思います。
 例えば油糧作物にヒマワリを選択した場合に考えられることとして,開花時期の風景ですね。特に鈴鹿8耐やすずフェスの時期とも重なってくると思います。 そうなってくると,観光客を誘導する観光資源にもなり得ると思います。また,生産される油から次の製品を生産することも含めれば,産業面もプラスが大きいと考えますが,その点については,いかがお考えでしょうか,お聞かせください。


○議長(竹口眞睦君) 産業振興部長。
○産業振興部長(今井正昭君) 油糧作物で栽培されますヒマワリを観光資源に活用してはどうかという御質問でございますけれども,景観観光資源の一つとい たしまして,例えばシーズンオフ中のスキー場のゲレンデや,あるいは転作田を活用してコスモスが栽培され,ゲレンデや転作田一面に咲き誇るコスモスの光景 が見る人の心を和ませさせてくれ,地域の景観観光資源になっております。
 議員御質問の油糧作物の生産等で栽培されるヒマワリは,北海道雨竜郡北竜町のひまわりの里など,全国で30カ所以上のヒマワリの名所が開園されておりまして,同様に景観観光資源になっております。
 ヒマワリをバイオマス燃料に活用するには,広大な耕作面積が必要になるというふうに思われますことから,ヒマワリが咲く光景は,より一層壮大なものになり,多くの集客が見込まれるものというふうに思われます。
 しかしながら,観光地として活用できる場所へ,広大な面積の栽培地を確保することは,先ほど御答弁申し上げましたように,湿害や連作障害,あるいは農家の採算性の問題等,課題も多くございますので,幅広い検討が必要になるものというふうに考えております。

○議長(竹口眞睦君) 中西大輔議員。
              〔29番 中西大輔君登壇〕
○29番(中西大輔君) ヒマワリを作物として栽培するときに,必ずしも広大な面積の栽培地,確保する必然性はないと思います。それほど広くつくらなくて も,例えばイメージゾーンを設定して,そこに生産を誘導して景観を形成するというふうな考え方もできると思いますし,また,耕作放棄地を活用することで, 鈴鹿の各地でヒマワリの畑を見ることができれば,それとか,ほかの観光資源等を連携させてイメージづくりをして,シティセールスなどにつなげることも可能だと思います。
 また,C−BUSなども,そういうふうな形で栽培したり,バイオディーゼル活用した場合に,例えば横にヒマワリの絵をかくであるとか,菜種の絵をかい て,ちょっとかわいくするなどのことで子供たち,それを見る子供たちの環境への意識への啓発などにも活用できるのではないかと考えるところです。
 そこで,ちょっと話,また変わるんですけれども,教育委員会さんにお聞きしたいんですけれども,このような廃食油からのバイオディーゼル生産から燃料の活用,油糧作物の生産から製品の生産というサイクルができたとして,学校教育の現場で,このような活動が教育的な資源として活用できるかどうかをお聞かせ ください。


○議長(竹口眞睦君) 教育長。
○教育長(水井健次君) バイオマス燃料のサイクルができたとして,その上で,学校教育の現場で,そういったものを活用できるかどうかという御質問の趣旨 だったと思うんですが,議員御提案の循環社会の形成につきましては,子供たちへの環境教育に通じるものでありまして,本市では,環境教育の一環として, チームエコ・マイナス6インスクールの活動を現在,すべての幼,小・中学校で取り組んでおります。
 このエコ活動では,ごみの分別や,電気・水道水のむだ遣いをなくする取り組みを初めといたしまして,学校や幼稚園によっては,子供たちが組織する省エネ 委員会などが中心となって,空き缶回収やエコキャップの収集,給食の残滓の減量の,残滓を減らす取り組み,そしてそれを堆肥化するなどの活動を行っており ます。
 中でも,環境推進校に指定された学校では,企業と連携してエコナビを活用し,環境教育に取り組んでいるところもございます。
 議員が御提案の廃食油のバイオディーゼル燃料へのリサイクルに関しましては,こういった取り組みにつきましては,環境教育の一環として,総合的な学習の時間などを活用して学習や活動を行うことができるものと考えております。
 以上でございます。

○議長(竹口眞睦君) 中西大輔議員。
              〔29番 中西大輔君登壇〕
○29番(中西大輔君) ありがとうございます。
 菜の花プロジェクトの活動を,こちらの方は,インターネットで菜の花プロジェクトと検索かければすぐ出てきますし,中身についても,非常にわかりやすい絵などもありますので,この鈴鹿市の中で取り入れるかどうかは別として,教育活動の現場で少し取り上げていただければなと思うところです。
 そこで,先ほどちょっと戻ることに,若干戻るんですけれども,採算面ということが出ましたところで,油糧作物についての生産補助金ですが,転作奨励作物 としては麦と大豆ということになってますが,東近江市などでは,菜種生産に対して1反当たり,最大で3万8,000円ですか,それぐらいの額で行っているように,考え方として,単純に転作ということではなくて,今までの話の流れのように,環境の保全という側面,観光資源という側面,鈴鹿の子供たちの教育資源という側面というような考えのもとで,鈴鹿独自の補助金ということを考えることは可能かどうかをお聞かせください。


○議長(竹口眞睦君) 産業振興部長。
○産業振興部長(今井正昭君) まず,農業面からにつきまして,御答弁を申し上げたいと思います。
 転作奨励金につきましては,東近江市では,集団転作の菜の花に,国の産地づくり交付金が小麦と同額,交付されているというふうにお聞きをいたしております。
 この産地づくり交付金は,各地域の水田農業推進協議会で作成します水田農業ビジョンの中に,各地域の特色を生かした水田農業の振興方策を協議会の構成員が決定し,助成対象になる作物や,その交付要件等を定めて交付することになっております。
 本市におきましては,現在,集団転作によります小麦・大豆,飼料作物を対象として交付をいたしております。
 今後,菜の花の作付面積が拡大し,大規模な集団転作が実施されるようになれば,本市の水田農業推進協議会で検討することになろうかと存じますので,御理解賜りますようお願いを申し上げます。
 次に,ヒマワリの景観をつくるために,観光面での支援はどうかということの御質問でございますが,財政状況が厳しい中で,現時点では,本市単独での支援 は困難かと考えますので,国・県におきまして,景観観光資源整備への支援制度の有無と,その支援制度に合致するかどうかについて調査してまいりたいという ふうに考えておりますので,御理解賜りますようお願いを申し上げます。

○議長(竹口眞睦君) 中西大輔議員。
              〔29番 中西大輔君登壇〕
○29番(中西大輔君) ありがとうございます。
 いろいろな形で,国の補助金活用をすることを考えながら取り組んでいただければなと思うところです。
 少し,ちょっと話の中で出すのを忘れたんですけれども,東近江市の取り組みでは,3万リットル,バイオディーゼル燃料を生産して,人件費,また,機械の メンテナンスコストを含めて,大体リッター当たりの生産コストが80円ということですので,ちょっと補足で言わさせていただきました。
 それでは,続けまして,このような事業を運営していくことについて,鈴鹿市においては,行政だけではなく,バイオディーゼル燃料精製に伴う副産物の活用 や,新製品の開発について,SUZUKA産学官交流会との連携が考えられますし,あいとうエコプラザ菜の花館のような施設を建設を考えた際には,農産物直販所である果菜彩と,そのそばに給油所のあるJA鈴鹿などと連携することなども考えられると思います。
 また,このような地域循環の仕組みに関心を持って活動されている方もいらっしゃいまして,現在,その方とお話させていただきましたら,小さい作付ながら,実際に米と菜種の二毛作に取り組まれているということをおっしゃってました。また,その方とお話させていただく中で,この油糧作物の生産,そこから製 油するために,何とかして製油の機械を導入にしたいなと,そういうふうなところに補助金みたいなんがないかなと考えながら活動していらっしゃる方もいるとお聞きしました。
 そのようなことを視野に入れつつ,関連する部局が連携とりながら,政策の一つとして,このようなバイオディーゼル燃料精製をコアにした地域循環の仕組みを検討する価値が,実現する価値が鈴鹿市にはあると考えます。その際に,すべてを行政がするということではなくて,先導的に行政が取り組む,このような事業に取り組み,この指とまれという形で声を出すことで,市内の産業面からの協力,学校などからの協力,市民活動からの協力も得ながら,産学官民の連携をつくって,協働事業として取り組むことが可能ではないかと考えます。
 若干補足で言いますと,先ほど出しましたエルフという会社の方とちょっとお話してみましたら,鈴鹿市内で配送等を行っている業者のある会社が,このバイオディーゼル精製プラントに関して興味を持って資料請求をしてましたよということもお聞きしました。
 このようなことに,ぜひ取り組んでいただきたいと思うことですが,鈴鹿市として前向きに検討していただくことができるどうかをお聞かせください。


○議長(竹口眞睦君) 産業振興部長。
○産業振興部長(今井正昭君) それでは,産学官連携,そして,部局連携による地域循環の仕組みづくりを検討してみてはどうかという御質問に,御答弁を申し上げたいと思います。
 先ほど答弁の中でも申し上げましたけれども,バイオマス由来燃料の精製につきましては,本市は中小企業支援の一環で企業との有機的連携を図っております が,バイオディーゼル燃料につきましても,企業相互の連携はもちろんのこと,実証という側面から高等教育機関,いわゆる学や,広く企業支援といった側面か らの官としての立場におきまして,それぞれが連携を図っていくことは可能であろうと思われますので,地域循環の仕組みにつきましても,その事業を行うに当 たりましての課題を明確にし,実効性のある計画が具体化し,全市的に機能していくということが確実なものであるならば,今後検討していくことは可能かと考 えておりますので,御理解賜りますようお願いを申し上げます。

○議長(竹口眞睦君) 中西大輔議員。
              〔29番 中西大輔君登壇〕
○29番(中西大輔君) 今のちょっと答弁をお聞きして,成功しそうなら,それに乗っかるというふうな考え方では,ちょっとどうかなというふうなことを思 います。やはり,まず実現するではなくて,このようなことを行ってみようというふうなことを,まず積極的に発言して,そこで,周りからのフォローというか,協力が出てくるかどうかということをやってみてはどうかと思います。
 取り組みとしては,今までお話させていただきましたバイオディーゼル燃料については,一応,これは第一世代という形でなっています。今,バイオディーゼ ルの精製については,第2世代というふうな方にも移っていまして,東京都,先ほど出しましたが,東京都ではBHDという形で,動物油脂ですね。その牛脂 や,豚のラードや,そういうことも含めて,植物油も全部ひっくるめて,水素を使って,それから軽油に近いバイオディーゼル燃料を精製する取り組みの方を企 業と連携して行っています。
 また,ヨーロッパ,ドイツの方なんですけれども,植物,先ほど答弁の中で芝を利用してエタノールの生産を行ってるということがありましたが,ドイツの方 では,植物全体を利用して,同じように,それを炭化して,気化して,ガス化して,そこから軽油と同じものをつくろうとするBTLというふうなことが取り組まれていて,これについても,もう実際にNEDO,NEDOというとあれなんで,独立行政法人新エネルギー産業技術総合開発機構の海外レポート2007年 10月31日の報でも,ドイツにおけるバイオ燃料の取り組みということで,実際に動いていることが出ています。また,それについて,もう2030年まで に,ドイツでは動力燃料消費量の最高35%までをBTLでカバーすることも可能としているというふうなことの取り組みを諸外国では行っています。
 ということで,そういうふうなことのあり方として取り組んでいくことを,その一番最初の段階として第1世代,今,他市町村でやっているバイオディーゼル燃料の生産ということは,取り組むことが,これから環境ということについても,これから先のことを考えたときに,非常に重要と思います。ぜひとも,積極的に取り組んでいただくように提案して,私の質問を終わらせていただきます。


○議長(竹口眞睦君) これにて,中西大輔議員の質問を終了いたします。
 この際,暫時休憩いたします。
 再開は15時15分といたします。