2009年12月定例会一般質問
「休日のスポーツ外傷への対応について」


 時間ですので,これで1問目の質問は終わりまして,二つ目の質問の方に移らせていただきます。
 内容の方ですが,鈴鹿市にとってスポーツというのは,市民の健康と福祉を増進させる生涯スポーツの側面だけではなくて,各種大会の開催を通じて,対外的な集客イベントの側面を持ってますね。それは,昨日の質問でもありましたが,やはりシティマラソンの方で参加者がふえてるということは,それを語ってると思います。
 今後の変化していく社会情勢の中,人口減少社会の中で,鈴鹿のまちとして,やっぱり都市間競争の中で,特徴ある要素として,スポーツとしての重要なところではないかと考えます。
 第5次総合計画の中でも,スポーツについては,いろいろ指摘されております。国の方では,事業仕分けの方で予算がカットされるということになって問題ですが,鈴鹿市においては,観光集客とかいうふうな面も含めて,スポーツに対して取り組みをしっかりしていただけることであろうと期待しております。
 しかしながら,スポーツを行う場面というのは,どうしてもけがの発生があります。参加者にとっても,主催者にとっても,それは回避しがたいことで,生涯スポーツの観点にしても,スポーツ人口をふやすということは,イコール受傷の可能性も増大するということにつながります。
 せんだって,バレーボールの大会,ちょっと視察したりしてるんですけれども,アキレス腱を断裂したというふうな事例がありまして,その際,救急医療情報 センターの382-1199の方で,まず電話させていただきました。受診可能な市内の医療機関をまず紹介されたんですけれども,事例を言いますと,今ちょっと,それは受け入れられないということを言われました。対応できないということですね。受け入れられないじゃなくて,厳密に言うと,対応できない。次に紹介された市外の病院でも対応できない。結果,四日市のある病院に友人の方が搬送されたという事例があったんですけれども,これは,救急体制の不備と,救急医療体制の不備ということではなくて,診療可能な専門医がいなかったためということだとは思います。
 また,地域医療崩壊が叫ばれる中で,医療体制の維持,また,構築していくということは,たくさんの課題があることは,私自身認識しているところですが,その上で,あえて現在休日のスポーツでの受傷に対して,どのような考えをお持ちで,どのような対応されているのか,お聞かせください。

○議長(大谷 徹君) 文化振興部長。
             〔文化振興部長 坂尾富司君登壇〕
○文化振興部長(坂尾富司君) それでは,私からは,中西議員の休日のスポーツ外傷への対応についての御質問に,御答弁申し上げます。
 市が主催いたしますスポーツ事業の医療・救護体制についてでございますが,例えば,今月20日の日に開催いたします鈴鹿シティマラソンにおきましては,医師と看護師を配置した救護所の設置に加え,ランナーの救急時に,素早い対応を行うため,AEDを背負った救急隊員をコース内に待機させるなど,万全の体制で臨む準備をしております。
 しかしながら,あくまでも傷病者に対する応急措置が目的であり,傷病の程度によっては,救急車を要請し,医療機関へ搬送することになります。
 その他の市主催スポーツ大会等におきましても,応急処置のできる養護教諭の有資格職員等を配置しており,傷病者の傷病の程度により,必要に応じて医療機関へ搬送しております。
 また,各種競技団体や地域の市民の皆様方が開催いたしますスポーツ大会等につきましては,それぞれの主催者の自己責任により,おおむね同様の対応をさせているものと聞き及んでおります。
 いずれにいたしましても,スポーツ競技等による傷病につきましては,応急処置と早期の救急搬送が重要な要素であると考えておりますので,御理解を賜りますようお願いを申し上げます。
 以上でございます。

○議長(大谷 徹君) 中西大輔議員。
              〔24番 中西大輔君登壇〕

○24番(中西大輔君) 基本的な対応をお聞かせいただきましたが,やはり参加してる側としても,やっぱり救急車呼んでいいのかどうかというのは,非常に考えてしまうところで,やはりその安易な利用というふうなところからも考えるところなんですね。
 それでは,今,文化スポーツの面からお聞きしたんですけども,医療体制の観点からは,どのような体制かということをちょっと確認も含めてお聞かせください。


○議長(大谷 徹君) 保健福祉部長。
○保健福祉部長(松村 亮君) それでは,休日に開催されますスポーツイベントなどでの救急対応について,御答弁申し上げます。
 これは,スポーツによる外傷に限ったことではございませんけれども,救急車による搬送を必要とするものは,そのときのけがや疾病の状態によって,救急隊員の判断により,適切な対応ができる1次救急医療機関,または重症であれば,2次救急医療機関へ搬送されることとなります。
 なお,そのときの患者の状態によりましては,市内の医療機関で対応できない場合もございます。この場合は,市外の医療機関への搬送があるということも,これは事実でございます。
 平成20年度における休日の運動競技事故による救急搬送は,20件ございましたが,そのうち19件は市内病院に受け入れをしていただいております。
 また,本年10月末現在での搬送件数は15件となっておりますが,すべて市内医療機関で受け入れをしていただいております。各医療機関が適切に対応していただいている結果であるというふうに考えております。
 救急車を呼ぶ,呼ばないの判断は,大変難しい状況であると思われますけれども,このようなときには,先ほど議員も御紹介いただきました382-1199,救急医療情報システムの活用をお願いしたいと思っております。
 救急医療体制を守っていくためには,鈴鹿市医師会などの医療機関との連携をより一層強固にしなくてはならないと考えております。
 今後も,さらに努力をしてまいりたいと考えておりますので,御理解賜りたいと存じます。

○議長(大谷 徹君) 中西大輔議員。
              〔24番 中西大輔君登壇〕
○24番(中西大輔君) 救急医療体制の維持については,非常に取り組んでいただいている,努力していただいているところだというのは,非常に認識させていただいてます。その点,非常に難しいこと,大変なこともあると思いますが,頑張っていただきたいと思います。
 その中で,まず二つちょっと提案させていただきたいんですけれども,現時点でできる対応として,関係課で連携して,スポーツ大会だけではなくて,いろいろあると思うんですけれども,大会主催者や参加者にもわかりやすい,けがの際の救急資料ですね。電話,どこにしたらいいとか,こういう場合は救急車呼んでもいいよとか,そういうことがわかりやすいチラシ,資料を作成して,そういう方々に提供してはどうかと思うんですけれども,いかがでしょうか。


○議長(大谷 徹君) 保健福祉部長。
○保健福祉部長(松村 亮君) いわゆるスポーツ大会に限らず,いろいろな各種イベントに対して,こういう,例えば,看護師の派遣でありますとか,それからそういう救急の場合の相談というのは,例えば,健康づくり課でも当然受け付けておりますし,それから日赤の看護師の派遣事業などもありまして,これは生活支援課で対応しておるわけですけれども,そういったことを通じて,当然,安全にイベントが開催されるようなお手伝いをさせていただくということは,常日 ごろ思っておるわけでございます。
 今,議員の御提案の,いろんな部分での情報提供につきましても,それから検討というか,なるべくできるような対応をしていきたいなというふうに思っております。

○議長(大谷 徹君) 中西大輔議員。
              〔24番 中西大輔君登壇〕
○24番(中西大輔君) 取り組んでいただけることだと思っておきます。
 それで,ともかく大事なことは何かと言えば,やっぱり安全・安心というふうなキーワードがあるように,また,やっぱり魅力あるまちづくりというふうなところで,さらにやっぱり,このスポーツというのが人を集めることができる,地域を活性化することができるという素材であると考えたときに,今のに,さらに提案をさせていただきたいんですけれども,特に日曜,祝日の休日の昼間においてなんですけれども,このいろいろな活動での受傷に対して,外科的なことなんですけど,市内の整形外科の開業医さんで受診できる体制を構築してはどうかということです。
 また,そういうふうな形で専門医による受診体制があることは,参加者だけでなくて,主催者にとっても,いろいろな活動,スポーツ活動を含めていろいろな活動ができる,こういうことが都市間競争の中で大きなポイントになるんではないかと考えます。
 この提案に類似したことなんですけれども,都市規模も含めて,いろんなことが鈴鹿市と違うとはいえ,似たことがあります。それはどこかというと,新潟市なんですけれども,新潟市,我が市の応急診療所に相当する急患診療センターというのがありまして,本年4月,拡充,移転するに伴って,それまでは在宅当番医制で外科を行って,外科の中に整形外科というのがあったというふうなことだったんですけれども,その体制をさらによくするためにということで,新潟市には整形外科医会というのがあるということで,そこからの提案で,急患診療センターを基本的な受け入れ機関としながら,そのセンターの救急体制を守るためもあると思うんですけれども,バックアップとして,整形外科開業医による休日急患診療を行っている事例もあるということです。急患診療センターが新潟市の場合は指定管理者,これ,医師会さんなんですけども,行っているということもあって,全く同じようにいかないということはわかった上ですが,参考になるのではないかと思います。
 今のこの提案から調整含めて,かなり実現は難しいことだとはよくわかっているんですけれども,整形外科専門医による受診体制の構築の考えについては,どうお考えになるのかお聞かせください。


○議長(大谷 徹君) 保健福祉部長。
○保健福祉部長(松村 亮君) 議員おっしゃるように,大変難しいところなんですけど,私ども,休日に起こるけが,病気については,外科的な処置ができるという部分については,1次,2次の医療機関の中で,その救急のシフトの方だけじゃなくて,いわゆる病棟の当直のドクターも含めて,できるだけ多くの診療科目に対応できるようなシフトを敷いてもらっているというか,そういう工夫をしてもらっているというふうなことは聞いております。
 そういったことで対応させていただきたいというふうに思っておりますし,それから応急診療所については,元来,本市の応急診療は,小児科の救急を対象に出発しておりますので,そのことは今も,その位置づけというのは,今も変わっておりませんので,今おっしゃられる整形外科に限らず,診療科目をふやすということは,今,大変難しいというふうに思っておりますので,御理解いただきますように,お願いいたします。

○議長(大谷 徹君) 中西大輔議員。
              〔24番 中西大輔君登壇〕
○24番(中西大輔君) 難しいのはよくわかった上でお聞きしたんですけれども,ともかく,今すぐできるわけじゃないけれども,そういうふうな構想を持ったまちであるかどうかというのは,非常に重要だと思いますので,ぜひとも構想,考えについては,持っていただきたいと思います。
 先ほど部長の答弁の方であったんですけれども,やはり看護師さんを活用するということで,行事主催者からの要請に応じて,スポーツなどで起因する傷害に対応できる看護師さんの派遣を行えるような体制を,市内の運動施設の管理者などと協働で構築してはどうかなと。
 また,スポーツガーデンありますが,それは県の指定管理の方になりますが,そういうふうなところに対しても,大会主催者が要請すれば,そういうふうなことを提供できる,情報提供できる,また,お願いできるということを提案してはどうかと思いますが,今お話させていただいた点については,見解どのようにお考えかお聞かせください。


○議長(大谷 徹君) 保健福祉部長。
○保健福祉部長(松村 亮君) 看護師,保健師の派遣につきましては,これまでも実績があるわけでございます。例えば,鈴鹿フェスティバル,鈴鹿祭りと言っておりましたが,そこの救護所に,看護師,保健師を要請によって派遣しておったということも私覚えております。
 そういったことから,まだ,それはシステム的に構築されておるか,整備されておるかというと,ちょっと自信ございませんけれども,それは今後,それぞれの主催者,あるいは市の担当課と相談させてもらいながら,考えていきたいなというふうに思っております。

○議長(大谷 徹君) 中西大輔議員。
              〔24番 中西大輔君登壇〕
○24番(中西大輔君) ありがとうございます。
 それも,検討課題の中に入れて考えてください。
 ともかく,提案という形で先行して,いろいろ仮定のことばかりで申しわけなかったんですけれども,こういうふうな医療体制も含めて,これは行政がすべて行うべきものだというふうなことではなくて,当然,受益者となる行事の主催者や参加者についても,こういうふうなシステムを構築した場合,それを維持するために必要な負担の部分ですね。すべてと言いませんが,それはやっぱり持つべきだと考えています。その上で,市民,行政,また,医療機関も含めて,協働で 運営をしていくものだと思います。
 ともかくスポーツ大会が盛んに開催されるまちになることで,鈴鹿市は市内での市民活動の活性化という側面だけではなくて,対外的にやっぱりスポーツ交流のまちという色ができて,それで,より多くの人が鈴鹿というまちに関心を持っていただける,また,その後も第2のふるさと的な感覚で訪れていただくことが できるのではないかと思います。
 そのために,今回の質問ではスポーツということに焦点を当てて,医療体制についてお聞きしたんですけれども,ともかく,今後,市民主体となって,いろいろな行事ごとがふえてくると,当然リスクはふえてきますから,それに対応できるような基盤を整備するということについて意識を持っていただきたいと思います。
 今回の質問,前半も含めてそうなんですけれども,人口減少社会がもう具現化している現在,社会のリサイズで,小さくしていくということも求められている時代だと思います。
 限りある予算をより市民にとってプラスになるよう活用するためにも,縦割り的な発送から脱却して,横の連携で政策を形成していただいて,同じコストでも,さらによいサービスを市民に提供できるように取り組んでいただくよう提案して,私の質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。


○議長(大谷 徹君) これにて,中西大輔議員の質問を終了いたします。
          
            午 後  4 時 02 分 散 会