2010年3月定例会一般質問 「市民の声を聴く仕組みについて」 ○24番(中西大輔君) 議席番号24,すずか倶楽部,中西大輔です。 本日は,2点,市民の声を聞く仕組みづくりと不適正支給の返還金への対処についての2点を質問させていただきます。 関連することですので,質問に先立ち,まず,今年度の施政方針演説のことを取り上げさせていただきたいんですけれども,川岸市長の言葉の中では,先日の代表質問の小島議員の発言の中でも,地域主権と市民とはぐくむ協働についてというふうな部分についてお話があったのですが,そこのところで,ちょっといろいろ聞いていまして疑問を持ったことあります。 実は,これ,自治まちづくり条例を検討する会でも感じたことなんですけれども,地域主権については,「地方自治体と住民が,それぞれの地域のことは,それぞれの地域が考え,決定し,みずからその責任を負うという覚悟と自信を備えなければなりません」とお話しされてます。 また,市民とはぐくむ協働の部分では,「このような鈴鹿らしいまちづくりを行うためには,市民と行政が一つの方向に向かって,それぞれの役割を認識し合 い,パートナーとして取り組んでいくことが大切です」と話されていましたが,ここで非常に疑問に思うことなんですけれども,確かに行政の立場としては,このようなことになるかもしれませんが,地方自治ということを考えるときに,やはり地方議会,議会の存在というのは欠かせないわけなんですけれども,その点について,発言の中には出てこないということですね。そのことについて,やはり住民自治という全体を考えるときに,どのように取り組まれているのかということに非常に疑問を持ってます。 議会軽視にも,ちょっとつながっているんじゃないかなと思うところなんですけれども,実際に,そういうふうな議会との関係の中で言えば,地域公共交通や市民活動センターなどといったことが予算案の中でも取り上げられていますが,議会の議員の発言の中でも,いろいろ出てるんですけれども,そのことを取り上げるに当たっては,市民と行政が協働で取り上げたというふうな形で出てきたりするわけで,ちょっとその辺,疑問に思います。 また,市民との協働ということからすると,第5次総合計画のことをいろいろお話しされていましたが,その一番最初のプラン,一番最初の立ち上げのところのプランには入っているんですけれども,いわゆるPDCAサイクルでいうところの,もう一つ,一つ目の,1回目の総合計画の基本構想,そのあたりが回った後のチェックのところに市民が入らず,また,第2期の行財政改革の計画作成の際にも,そこのところでも市民の意見は聞かず,市民の意見としては,行政が決めたことについて,意見を聞きますというふうなことだけがあったということが,果たして本当に住民自治ということで,市民との協働,どうなのかなというふうに考えざるを得ません。そのあたりは,今後,ぜひ,行政でも意識改革,考え方の改革を行っていただきたいところです。 それでは,一つ目の質問の方に移らせていただきます。 市民の声を聞く仕組みづくりについてなんですけれども,今回,大きな観点というのは,今,何度か言わさせていただいてるように,住民自治というところの視点からの取り組みになります。参加,それの気づきということも入ってくるでしょうか。 そこで,その一つの手法と言える住民からの市民要望ですね。そのことについて,現状でも要望を聞く仕組みというのはあるわけですけれども,その大きな問題があるわけでもないんですけれども,もう少し市民の観点から,市民の声を聞く仕組みについてを整理することは必要になってくるんではないかと思います。 図を用いながら,いろいろ話させていただきますので,若干,ちょっと重なり合う部分が,発言の中であるかもしれませんが,御容赦ください。 〔資料を提示〕 それでは,その際,市民の声をどう市政につなげていくかについて押さえるべき点ですけれども,先ほど住民自治のところでお話しさせていただきましたとおり,やはり基本要素というのは市民,議決権を持つ議会,執行権を持つ行政という大きく三つから成り立っているわけですね。このことは,もう当たり前と言ったら当たり前のことで,それぞれ市民,行政,議会というふうな形で,相互の関係ということでのつながりということは,いろいろ出てきているわけです。そこのところをもう少し入り込んで考えてみたいというのが今回の質問になってきます。 それでは,市民についてなんですけれども,まず,大きな枠として考えていただきたいと思います。大きな市民という箱の中に,この大きな市民という箱の中には,もちろん在住外国人の方も含めて,市民というふうにとらえるわけですけれども,その中に,もう少し絞る形で市民,いわゆる法人市民であるとか,1人としての個人としての位置づけを置きます。 もう一つは,同じく,その枠の中に市民が集まり,構成する集団としての市民活動団体,地域コミュニティも包括しての市民活動団体というのを考えます。 熊本市での市民公益活動に関する指針中の言葉をおかりすると,それ,地縁団体,いわゆる地縁団体とテーマ型団体というふうに分けられることになるんですけれども,地縁型団体としては,今,現状,鈴鹿市でも,各地区の自治会であるとか,今,新しく立ち上がってきている地域づくり組織,また,鈴鹿市では単館公民館の存在を考えれば,公民館というのも一つの,この枠の中に入れてよい考えではないかと思います。 また,テーマ型団体としては,各種NPO法人さんですね。NPOというと広い概念になってしまいますので,NPO法人さんであるとか,例えばPTAであるとか,専門的な知識や技術を持つボランティアさんたちのような形が考えられるところです。 その二つを市民という大きな四角の中に入れておくと考えてください。 それらで構成される市民という市民が,どのように議会や行政とつながるかということを考えていくことが,今回の論点です。 ちょっと大きな図で進めていきますが。 〔資料を提示〕 市議会の枠組みを考えたときに,ここは,議会がこれからどういうふうに考えていくかというふうになるところですね。簡単に触れさせていただきますが,まず,それぞれの議員というふうな部分があります。 ここのところ,ちょっと言葉として書き落としてしまっているんですけども,この議員という枠,考えの方の中には,一つ,会派という考え方もあるのではないか,また,いろいろ活動している議員の集まりということも考えられると思います。そして,鈴鹿市全体という形が考えられます。 行政の枠組みの方ですね。行政の枠組みとしては,ここでは大きな枠の中に考えるとき,まず,市民の声を聞く窓口としての地区市民センターと市民対話課というのを一つの箱の中に,入れ物の中に入れます。 そして,それぞれの要望ですね,市民の方の要望に対してこたえるところとしては,担当部局があると。 その間に,ここでは,ちょっといろいろ語句については,いろいろ考えはあると思いますが,特に縛られないでいただきたいんですけれども,その市民の声を集約する部局を考えて,ここでは一応,企画財務部でという形で,図では置かさせていただいております。 それらすべての要素を働きかけの矢印,それとそれに対する応答の矢印でつないで考えたものが,提示させていただいている図になります。 〔資料を提示〕 それでは,部分ごとに分けて話をさせていただきたいと思います。 議会の部分についてなんですけれども,議会の行うべき取り組みですので,ここは一つの整理のために提示するとお聞きください。 まず,個々の議員についてなんですけれども,今回の質問では,この市民から受けた相談について,地区市民センターや市民対話課に連絡して,その上で担当課と話すということを考えておきます。 ここで,やっぱり一番考えたいというふうな概念なんですけれども,議会全体として,どのようにとらえていくかというところで,これは,今後の議会改革の動きと関係してくるところになるんですけれども,二元代表制に基づく機関競争主義の下での議会というのは,より市民の声を聞く仕組みづくりに取り組むべき 時代に来ていると思います。 それで,会津若松市議会なんかでは取り組まれているんですけど,市民と意見交換会をして,そこで出てきた意見を議会で整理して,政策提言にまとめて行政とやりとりしているという,そういうことがあります。 そして,そういうふうなやりとりをしてるので,そういうふうな過程も含めて,結果も含めて,また,意見交換会等を通じて市民に報告するという道筋というのが,これから考えられるところだと。これは,図で太く示した矢印の部分になってきます。 次に,市民の部分について,取り上げます。 個人としての市民から考えると,ちょっと,例えば地域的な課題として,子供たちの安全を考えると,カーブミラー設置してほしいであるとか,防犯灯を設置してほしいというふうなことが,いろいろ出てくるわけですけれども,今,現状これは知っていると,そのことは自治会通じて言ってもらったらいいんですよというふうなことは,わかるわけですけれども,実際,私もPTAで活動していると,どこに言ったらいいかわからない,どうやって言ったらいいかわからないというふうなことがあるわけですね。そういうことは,なかなか学齢期の子供を持つ親というのは,なかなかそのことを知っている方は少ないと思います。 また,逆に,この地域をもっと超えた広域的な課題,環境問題みたいな広域的な課題の要望や意見については,現在,市政への提言やメルモニ,また,市長が行っている車座トークなどで収集されていることと思います。 ですが,それらについても,そこから,どう市民として自分の行動につなげていくかというふうのが,今のところわかりにくいのではないかなと考えます。 ここでもう1回,ちょっと大きな図に戻るんですけれども。 〔資料を提示〕 そういうふうな意味で,市民からいろいろ意見を出す,声を上げるというふうなための道筋としては,三つ考えられるわけです。 一つは,市民から行政へと直接やりとりする道筋ですね。これは,ちょっといろいろ置いてあるんですけれども,直接やりとりする道筋。 二つ目に,こういう自治会などの地域コミュニティ,地縁団体であるとか,その他のテーマ型の活動団体を経由して行政に届ける道筋,三つ目に,地域で活動する議員や市議会とこういう,伝える道筋というのが,ここで市民のアクセス,道筋として考えられるわけです。 そこで,これら三つの道筋について,議会全体で受けるものは,ちょっと別の流れになりますので,ここのところから少し外しますが,そのほかの市民から意見を上げる道筋について,共通の受付窓口として,地区市民センターと市民対話課というところを必ず経由してはどうかと,そのことを提案させていただきま す。 また,その際,今,現状,市民からの要望を上げるときなんですけど,道路は道路,廃棄物は廃棄物という形で,要望書はちょっと分かれてるはずだと思うんですね。そういうふうなことは,確かに現場,行政の立場から見れば,わかりやすいことかもしれませんが,市民の立場からすると,わかりにくいですので,わかりやすい形での書式を簡素に定型化して用いることも,あわせて提案させていただきます。 この中で地区市民センターというのは,現在も地域,市民と行政の窓口としての機能を持っているのは間違いのないことですが,市民要望の窓口であることを,今後。明確にして,どの道筋を通って,議会の道を通っても,NPOの道を通っても,市民活動団体の道を通っても,直接行ったとしても,地区市民セン ターであるとか,市民対話課を必ず経由するということで,より市民と地域自治活動との接点,また拠点になり得るんじゃないかなと思います。 1人の市民の方でも,そのようなセンターであるとか,市民対話課に行くことで,この矢印で行くとこで,市民から直接行政に行ったとしても,そこから地区市民センターから,この次のところの市民活動団体のところへも情報を共有することで,また,そういうところもありますよと紹介を受けてもらえば,市民の自治への参加については,大きな意味を持ってくると思います。 ともかく,書式を定型化することについては,手続はわかりやすくなるということが一つあるわけですね。また,そのわかりやすくすると同時に,同じもので書くことによって,市民要望についての情報を一元化,一元管理する手段になるんではないかなと思います。当然,定型化したものについては,インターネットで同じ書式でやると。また,そういうふうな同じような書式であれば,言語を変えれば在住外国人の,言語を変えて,そのような書式を作成することで,在住外国人の方々も含めて,鈴鹿市政への参加,住民自治への道筋というのがわかりやすくなるんではないかなと考えます。 そして,いろいろ集まってくるわけですけれども,集まってきた市民の声というのは,多分に個人的な要望であるとか,公的である,道路をつくってください,いろいろこういうふうな道路が陥没してますとかというのは公的な部分ですけれども,そういうことについて,選別をしていくということは,多分必要になってくるとは思いますが,公的なものについては,やはり,これ,税金使ったりすることですから,もう税金も絡んでくることですから,声を出された市民の方にも了解をいただいた上で,行政側から,先ほども言いましたが,地域コミュニティであるとか,市民活動団体であるとか,その方々にも情報提供することを提案します。 こういうふうな形で,団体間での情報共有も行っていただくことはもちろんですが,そういうふうなことで,一たん送ったことを,また,団体から地区市民センターなりが情報を受ける,また,逆に了解をいただいているようであれば,市民の方に情報を送るというふうな過程が,このサイクルが回っていくことで,市民の自治への気づきが促されることになって,住民自治を活性化することにつながるのではないかと考えています。 また,市民からの声について,市政への提言では,それぞれについて回答も行っていると聞きますから,書式を定型化すると同時に,返答に関しても,定型の書式で行ってはどうかと思いますが,そのあたり,まとめてちょっと一括で,ばっと話してしまったんですけれども,そのあたりについての所見,考えをお聞かせください。 ○議長(大谷 徹君) 生活安全部長。 〔生活安全部長 島村 悟君登壇〕 ○生活安全部長(島村 悟君) 私から,中西議員の御質問の趣旨に,何点かお答えしたいと思います。 まず,だれにもわかりやすい市民の声を聞く仕組みが必要ではないかという点について,御答弁申し上げます。 市民の声を聞く仕組みは,多様化する市民ニーズを的確に把握しまして,市民と行政との信頼関係を築き,本市の市民参加のまちづくりを推進する上で,重要な市民参加の手法の一つであるというふうに認識をいたしております。 市民の声は,提言,要望,相談,苦情など,さまざまな形がありますが,市ホームページの意見箱からのメール,市政への提言,市長あての手紙,また,相談窓口や電話などで,気楽に,気軽に市民の声を届けられるように環境整備を整えておりまして,寄せられたさまざまの市民の声は,その内容によって,各担当課と連携をしながら対応をしているところでございます。 まず,議員のおっしゃられる地区市民センターでございますけれども,これは,市民の皆様にとって,行政を一番身近に感じられるところでございまして,地域の特徴や状況を一番把握できることから,気軽にお尋ねいただける窓口であるというふうに思っております。 本市は,23の行政区のうち,神戸地区を除きます22地区に,地区市民センターを設置しておりまして,地域住民と本庁をつなぐ重要なパイプ役となっております。 現在,地区市民センターには,多種多様な市民の声が寄せられておりますので,市民の声の内容や形式によって,一番適切な本庁の各担当窓口へ引き継ぎをいたしております。 このように,市民の皆様が本庁にまでわざわざ出向くことなく,身近な地区市民センターに行くことで,直接対話ができ,声をお届けすることができるので,一番簡単でわかりやすい方法であるというふうに考えております。 また,直接,本庁にお越しになられる市民の皆様に対しましては,担当部局がわかりますときは,当然専門的なことでございますので,その担当課で,不明な場合などにつきましては,主に市民対話課が窓口となりましてお聞きをし,その内容ごとに各担当課と連携して,それぞれ対応をいたしております。 市民の声の取り扱いにつきましては,全庁的な統一基準の市民の声対応マニュアルに基づきまして,積極的・効率的に市政に反映できるように取り組みを進めておりますので,現状としての市民の声の取り扱いは,今,申し上げましたとおり,主に本庁とのかけ橋となる地区市民センターと市民対話課が中心となって,全庁的に連携を図りつつ,積極的に市政運営に反映させる心構えを持って取り組んでおりますので,御理解を賜りますようにお願い申し上げます。 また,次に,市民の声の書式を統一書式にして,1カ所でまとめて収集し,その情報を市民に提供することで,市民も地域も課題に気づくことができ,将来的には市民の行政参加というんですか,につながるのではないかという御質問が1点あるというふうに理解をさせていただいております。 さきにも申し上げましたように,市民からの声を分類をいたしますと,要望書や市政への提言などのように,各担当課の決められた所定の書式でいただくものと,直接,担当窓口での面談や電話など,自由な方法でいただくものとがございます。 また,その内容につきましても,先ほど申し上げましたように,提言,要望,相談,苦情など,多種多様にわたりますし,寄せられた情報の中には,プライバシーに関係することもございますので,市民の声のすべてを一定の書式にして類型化し,全庁的に取りまとめることは,現段階では,極めて難しいものというふ うに考えております。 また,全庁的に市民の声を整理して,地域に情報を提携することで,将来的に事業の整理ができるんではないかということですけれども,本市の23地区は,それぞれに特徴がありまして,地域の課題も違うはずでございます。このことから,行政に届けられる市民の声の傾向は,地域によって必ずしも同じものではないというふうに思われますので,それを行政が画一的に整理をすることは,必ずしも最善の方法ではないというふうに考えております。 なお,行政からの情報提供でございますけれども,市民対話課に寄せられました,さまざまな市民の声につきましては,市のホームページの主な意見と回答や,毎月,広報すずかの20日号で,また,市政への提言につきましては,主な内容や担当部署別件数などを同じく広報すずかにて情報提供をいたしております ので,御理解を賜りますようお願い申し上げます。 以上でございます。 ○議長(大谷 徹君) 中西大輔議員。 〔24番 中西大輔君登壇〕 ○24番(中西大輔君) 絵のところから,いろいろ話していただいてありがたいなと思ってます。参考資料で見ていただいているんだと思いますが。 あと,今おっしゃられた中で今,僕も,今,聞きながら流れていくところもあるんですが,市民として一つに,今,御意見として,お話の中では,市民としてまとまってみえることは余り必要ないんではないかというふうにおっしゃられてましたよね。でも,鈴鹿市民23地区あるとして,それぞれの地域の特性があったとしても,それぞれの地域から鈴鹿市全体を見るというふうな過程というのは,住民自治,市民自治からすると必要なことだと思うんですよ。これは,ちょっとまた後で整理して話させていただきますが,その点についてが,やっぱり行政的な視点であって,市民全体,これからの住民自治と考えるところについては,ちょっと弱いんではないかなと思います。 今,ちょうどお話出ましたので,この市民のところの整理の中で,1点ちょっと確認させていただきたいんですけれども,今,自治会というふうな形で,いろいろ地域の住民自治というふうなことを主体的にやっているわけですね。でも,鈴鹿市としては,自治会について,片方では任意団体ですと。片方では鈴鹿市のいろんな事務事業を委託していると。この両方というのは,相反することに,いずれなってくると考えられるとこですね。 そういうところから,そういう意味,悪く言えば,都合よく使い分けているん違うかというふうな言い方になるんですけれども,そういうふうなところから考えると,この自治会の位置づけ,これ,今の位置づけも含めてなんですけれど,今後も含めて,どうやって考えていくのか,ちょっとお聞かせいただきたいと思 います。 ○議長(大谷 徹君) 生活安全部長。 ○生活安全部長(島村 悟君) 再度の御質問に,御答弁申し上げます。 御質問の趣旨は,全体的なこの流れの,その市民の声ということと自治会との関係だというふうに思いますが,市民の声を,例えばいただく一つの方法として,自治会長からいただくことがございます。 まず,この自治会でございますけれども,この自治会といいますのは,地域を快適で住みよくするために,地域住民の総意に基づいて結成されました地縁による任意団体でございます。地域の課題解決のための市への意見や,さまざまの市民の声は,地域の代表者でございます,自治会長が取りまとめて調整をしていただき,地域からの要望という形で,地区市民センターを通じて,担当課の窓口の方に届けられております。 しかし,人それぞれ考え方も,問題意識も異なりますので,例えば自治会の区域内にお住まいの個人の方からも,個人的なものから,地域全体に係るような重要な課題まで,さまざまな声が市の方にも届けられるわけなんですけれども,このような市としましては,このような個人から届けられる市民の声も非常に貴重な声というふうに思って,大切に取り扱いをさせていただいておりますが,その内容が地域にお住まいの市民の皆さんに影響を及ぼすようなことが考えられるものにつきましては,自治会の加入の有無にかかわらず,基本的には,まずお住まいの地区の皆さんと御協議をいただくというふうに御理解を,お願いを申し上げている次第でございます。 自治会長から市民の声を上げていただくということは,地域にお住まいの市民の皆さんの声を取りまとめて,行政にお届けいただくということで,住民自治の観点から,現状では最善の仕組みの一つであるというふうに考えておりますので,御理解をいただければというふうに思います。 以上です。 ○議長(大谷 徹君) 中西大輔議員。 〔24番 中西大輔君登壇〕 ○24番(中西大輔君) まさに,そこなんですよね。自治会も加入してない人もいる,それが今の,これからあり得ることだと思うんですね。その方々にしても,ただ,その地域に住むについては,そこの地域の自治にかかわっている人たちと,何らかの接点を持つべきなんですよね。市に直接要望であるとか,意見が上がってきました。その個人と市,行政との間だけで完結させてしまうと,地域での自治というところの,このつながりというところが希薄になっていくおそれ もあると。 ですから,この市民の方についても,要望を出すに当たっては,一応そういうようなことは地域の地縁団体である自治会さんであるとか,テーマ型団体であるとか,そういうところにも連絡させていただいて,情報共有ということで,本当にプライベートにかかわることについては,そういうことは必要ないと思いますが,公的な部分については,そういうふうな形で共有させていただきますよと。もし可能であれば,その中で,その方々からもアクションがあるかもしれませんからというふうな,このサイクル,つながる流れをつくっていくということこそが,住民自治の中で,本当に必要ではないかなと。そこのところが,今は1本の道であれば1本の道しかない。そうではなくて,双方向の流れというふうなことをつくっていくべきじゃないかなと思いますので,その点,考えていただきたいなと思います。 この自治会等については,また,この後の,いろいろな諸議員の方々の質問の中でも出てくることでしょうから,この辺でおさめておきます。 先ほどもちょっと話していただいたんですけれども,次に,行政の部分ということで考えたとき,ちょっと図Cをちょっと映していただきたいんですけれども。 〔資料を提示〕 地区市民センターと市民対話課ということについての,先ほど言わさせていただいたとおり,市民の,もうとにかく窓口として確立しようじゃないかということです。 それで,今も地区市民センターへ市民対話課から担当部局に行く流れというのは,これ,あることなので,別にこれについて変更することはないと思います。 ただ,その過程の中で,先ほどの話の中でもありましたが,一つにまとめる,情報を,声を情報としてやっぱり集約して管理していくことというのを提案させていただきたいなと思います。もちろん,それは別に,ここの図で企画財務という中で,お金が絡んでくることがあるので,企画財務というふうな言葉で置いたんですけれども,そうではなくて,別にこれは市民対話課であるとか,地区市民センターを所管する生活安全部でも,全然別に構わないわけです。ともかく,出てくる声というのを一つに集約するというふうなことですね。それを考えていただきたいと思います。 この流れの中で,集約した市民からの声というふうな,市民の方々の声というものをどういうふうに扱うかということなんですけれども,一つは,集まってきたものをホームページだけじゃなくて,できたら,広報も,されてるとは思うんですけど,広報も通じて,累計化したものをこうやってざっと出すというふうなことで,こんなことで市の中,いろんな人が動いてるんやということがわかってくるかと思います。 それとは別に,やはりいろいろな道路をつくったりであるとか,そういうふうなものというのは,当然予算対応も必要になってくるわけですから,各地区それぞれの理由がありますではなくて,私たち市議会というのは,それをやっぱり全体を眺めて見ながら考えていくということが必要だと思いますから,そのような市民から集まってきた声,要望等についても,一月に1回の市議会全員協議会等,開催されているわけですから,そういうふうなところで報告していただいたり,また,書面でもいいから議会に報告していただいてはどうかということを提案させていただきます。 確かに先ほどの答弁でもいただいたように,この情報を集約するについては,かなり手間はかかると思います。見た目の手間というのは,このない,今までやってないこと,動かそうというところには,当然,そのためのエネルギーというのは必要なわけです。問題は,そのかけたエネルギーや,その後どうなっていくかというところなんですけれども,この情報を集約して考えていくということですね。やっていくんですけれども,集約したら,次,何があるかというと,それを事業仕分けみたいな形で分類していくということが可能になってくるんじゃないかと。確かに電話で済む要望もありますよと。電話で済むこともありますよと。それをいちいち落としていくのは面倒くさい,手間かかりますよということもあると思います。でも,逆に考えれば,本当にそれは行政がやらなければいけない仕事なのかどうかということについて,今とりあえず行政がやっているけれども,そこのところの仕分けというのは,なかなか手がつかない状態ではないかなと思います。 行政が行うべき仕事,民間で賄える仕事,また,これから地域自治が進んでくれば,地域で行えることなど,議会はもちろんなんですけども,市民自身からも,自分たちでそういうふうなことについて仕分けをして,考えていくことが大事じゃないかなと。 こういうふうなサイクルが動いていく中で,こういうふうな仕組みが動く中で,行政の仕事というのが,さらに見直されて,短期的には業務の,先ほど言いましたが,短期的には業務の増大につながりますが,整理していく過程で民間,よく言われるように民間でできるものは民間に任していく,そういうふうなことをしていくことで,中・長期的な視点では行政業務の縮小につなげられるんではないかと。 行政の職員の方々にやっていただきたいのは,個々の対応ではなくて,よくある,いろいろなコンサルタントさんなんかを使ってやってる,考える,こういう作業をもっと積極的にやっていただきたいと思う。そのための時間が,ほかの要望等の対応で忙殺されてできないということであれば,それは本末転倒だと考えますので,その点を,何とかしていただきたいと思いますし,また,市民の方も,そういうふうな視点を持って考えることで,より住民自治というのが深まって いくんではないかなと思います。 今,言わさせていただいたことについて,一つの例としては,集約された情報から,市民も考えることが大事だというふうな事案としては,やはり近年の救急搬送についての事例というのがあると思います。 約7,000件近くあるうちの6割が,軽症搬送で救急車動かなくていいんだというふうなこと,このことを市民の方々が気づくことがすごく大切で,これ,私もいろいろ地域医療を応援する会というふうな中で,市民の方々のそういう反応を見ていると,そういうのが出てきます。そういうふうな過程を市民の側からもつくり出していかないといけないわけですよね。救急車,そういう軽症,安易な救急車の利用ということを抑制するためには,どういうふうなものが全体としてあるのか,その中でどういうふうな問題があるのかというのが見えることが必要なわけです。 そういうふうな視点で,ともかく,こういうふうないろんな今,市民も含めて,いろいろなことが行政に集まってくる,それを集積して,これだけのことがあります,これだけ要望があります,実際は,もうちょっと踏み込めば,それに,これだけの予算対応をしていますと,これだけの時間がかかりますと,そういうことも市民がわかるようにすることが,これから住民自治,市民自治ということを考える上では非常に大切なことだと思います。 そういうふうなところを考えたときに,この行政部分ということについて,もう少し詳しくお聞かせいただきたいと思います。 ○議長(大谷 徹君) 生活安全部長。 ○生活安全部長(島村 悟君) 御質問の趣旨は,情報集約,まず集約することを提案をすると。その中によって,それぞれのまた,別の行政としてのあり方が出てくるんじゃないかというようなことだというふうに思います。 まず,情報の集約ですけども,先ほどお話しさせていただきましたように,市民の声といいますのは,提言,要望,相談,苦情,さまざま,ありとあらゆるセクションに日夜来ております。これを現在,電話,手紙,メール,いろんな形でもって対応しておるわけなんですけども,これを集約するのは,もう議員も御承知のとおり,ものすごい,これは膨大な手間と,それから多分経費がかかるんでしょう。 これについて,じゃ,手間と経費がかかるから,じゃ,だめだと言うんじゃなくて,その中で,特に重要な,当然提言,あるいは問題点というものにつきましては,ホームページ,あるいは市政への提言等々の中から,各部局の方が,常によりすぐりまして,あるいは市民対話課では,すべて提言というものは出させていただいておりますけども,そういうものをホームページ等々で公開し,あるいは市報等でも出させていただいておりますもので,それが言ってみれば集約した ものだというふうになっておるかというふうに思います。 ただ,詳細,例えばこの苦情が何百件あったとか,そういう,どのような苦情があったとかというようなところとか,そういうものにつきまして,果たして,そこまで市民の皆様の方にフィードバックしていく必要があるのかどうかという点につきましては,ちょっと今まだ,こちらの方としましても,結論というものを出しかねておりますので,御理解をいただきたいというふうに思っております。 以上です。 ○議長(大谷 徹君) 中西大輔議員。 〔24番 中西大輔君登壇〕 ○24番(中西大輔君) だから,それだけ,いろいろこういうふうな声で行政,職員の仕事が忙殺されているんだというふうなところが部分もわかることが大 切だと思うわけですね。だから,最初にそういうふうなことを整備している作業の中では,その膨大な部分が,まずあるわけですから,当然,コストもかかるし,人的なところもかかってくる。それは,もう当然わかってることなんです。それをやっていく中で,どんどんどんどん絞っていく,それは行政だけではなくて,市民の側からも絞っていくというふうな動きをしなければ,この住民自治というふうなことは進まないと思うわけですね。 それで,ちょっと,まず,ちょっと次の話に行く前に,ちょっと指摘させていただきたいんですけれども,先ほど,今,部長からの答弁の中に,ホームページで提示させていただいてますということがありましたが,ホームページに見るためにはインターネットが必要なんですよね。でも,インターネットを,だれでもが見れるような仕組みを地区市民センターも,公民館も公的なところでは,できないじゃないですか。そういうふうなことが中途半端な状態で,ホームページと余り簡単に言うべきじゃないと思いますね。その点はちょっと考え直していただきたいなと思います。 また,地区市民センターが重要な位置づけですというふうなことで答弁いただきましたが,でも,併設館になると人数削減というふうな方向になりますよね。 だから,この地区市民センターについてなんですけど,宮崎市,地域コミュニティ税を導入している宮崎市では,こういう鈴鹿市でいうとこの地区市民センターというのが,市民のそれぞれの地域自治の拠点になってますと。そのために,地域コーディネーター,四日市もやってますが,地域コーディネーターみたいな形の方を嘱託で雇用するというふうな形で,地域での住民自治とつなげていこうというふうな動きもありますから,その点もちょっと考え直していただきたいなというところです。 それで,今,言わさせていただきました市民からの声について,行政への働きかけを考えるべき,ちょっと考慮すべき点というのがありまして,それは何かと言えば,いわゆる口ききというところですね。その口ききに,どのように対応するかということが大事になってくるわけです。 そのあたり,御存じの方もいらっしゃると思いますが,三重県では,同様の事例が導入されていまして,それは何かというと,一定の公職にある者等からの要望等に関する取り扱い要領というふうな形で,窓口で対応した場合も,書面として残していくということを実際に,もうやっているわけですね。そういうふうな事例もあるわけですが,今後,この住民自治というふうにやっていったときに,この要領の中身については,ちょっと,もう割愛しますが,口ききの防止や抑制 について,先ほども言いましたが,定式化した書式で残していくというのは,口頭で聞きながらでも残していける書面にすることで,また,こういうふうな,そういうふうな口ききに対しての書面化して残していくというふうなことで,今後,そういうふうな行為というふうなことを禁止というか,抑制していくことができると思いますが,これについては関連することなんですけれども,全くくっつけてではなくて,これはこれとして,一つの見解というのをお聞かせいただきたいと思います。 ○議長(大谷 徹君) 総務部長。 ○総務部長(舘 哲次君) 口ききへの対応,県の事例を挙げて書面化している事例を御紹介いただきました。 例えば議員の皆様の活動の中には,住民などからの要望を受けて,行政などに対して要望,提言,働きかけを行うことがございます。 要望,提言,働きかけ,この議員活動については,一面おっしゃるように,口ききと言われる,不正,違法な問題となる場合もございます。 鈴鹿の市議会議員の皆様につきましては,もう鈴鹿市議会議員の倫理条例が既に定めていただいてございますので,その倫理基準に,例えば市が行う許認可, 請負,その他契約に関することについて,特定の者に対する有利な取り計らいをしないとか,例えば市職員の採用に関して,特定の個人の推薦,紹介をしないというようなことなどが定められておりますので,行政の側で口ききに関する規定について,特段の必要性は感じておりません。 しかしながら,最初に議員から御紹介いただきましたように,三重県などでは,要領ではございますけども,一定の公職にある者等からの要望を取り扱い対処といたしておりますので,そういった意味からすると,必要について,今後検討の必要があるのかなというふうにも感じておりますので,今後の課題というふうに考えたいというふうに思います。 ○議長(大谷 徹君) 中西大輔議員。 〔24番 中西大輔君登壇〕 ○24番(中西大輔君) 一定の公職にある者というのは,別に議員ばかりではなくて,当然,その中には,三重県で言えば,三重県の職員であった者ということも入ってくるわけですね。そういうふうなところも含めて,やっぱり広く考えていくことが必要だというふうに思うところです。 ともかく,そういうふうな,今,すごい短い時間なんですね。実際,こういうふうなことを議論しようと思うと,恐らく2時間,3時間かかることであるし, また,こういうふうなものを一つの形としてやっていくためには,当然,半年,1年,それも非常な議論を重ねていくということが必要なので,詳細な答えというのは求めにくい,求められないところではないかなと思いますが,今回,せっかくまちづくり条例ということを考えてるということですので,今回,提案した仕組みも含めながら,議論を深めていただけたらなと思います。そのことを提言させていただきまして,この1問目の質問については,終わらせていただきます。 |