2011年3月定例会一般質問

「まちづくり条例について」

 それでは,次の質問のほうに移らせていただきます。
 次の質問は,鈴鹿市まちづくり基本条例ということになるんですけれども,こちら,今回の今議会の予算の中でも,それについての広報費ですか,そのあたりが予算化されておりますが,また,私自身,この条例が,策定が検討された時期から関心持っておりまして,市民参画で行われた,みんなでつくる鈴鹿まちづくり条例を考える会の全体会議も何度か傍聴させていただいて,昨年1月には,その考える会の方々が中心となって開催されました,市民の意見を聞く会にも参加させていただきました。今,もう執行部のほう,見させていただきますと,何人か,この条例づくりに参画されていた方がいらっしゃるので,なかなかおもしろい状況だなと思っているんですけれども。
 今回の件について,市のほうに問いたいことは,この条例づくりを考える会の元市民委員の方から相談を受けたんですけれども,条例に対する市の姿勢について,これを問いたいと思います。

 昨年3月,市長に対して,「(仮称)鈴鹿市まちづくり基本条例の制定を求める提言書」が考える会のほうから提出されたと思います。そこまでは平成21年4月に,考える会に提示された,事務局から提示された制定までのスケジュールどおりでした。そのスケジュールに合わせるために,市民の委員の方々も含めて,その提言書をまとめる作業に夜10時とか11時近くまで,非常に取り組まれていたということも聞いておりますし,実際に,それ,傍聴している中でも話として出ていました。
 しかし,その後,スケジュールとのずれ,おくれが出ていたにもかかわらず,考える会の市民委員の方々にさえ,進捗状況の情報が出なかった,説明をされていなかったことについて,その理由の説明と,条例の現在の進捗状況,どのような状況であるかの説明を求めたいと思います。

 ちなみに,平成22年の事務局提案のスケジュールでは,提言書の提出後,4月半ばに議会と政策幹部会議への報告,4月下旬に条例素案を公表,5月にパブリックコメント,6月に条例案の検討と決定,9月議会に上程し,議決後,11月から平成23年3月にかけて周知活動や,他の条例との整合を行うというふうな形で提示されております。そして,本年4月に,条例を施行するというふうなことになっておりましたが,このようなスケジュールが提示されておりましたが,市民委員の方々には,ほとんど何も知らされていなかった。問題ではないかと思います。
 また,この2月には,市民委員の方々が自主的に,今のような課題について開催された場で,担当課の方々が説明を行ったと聞いていますが,そのようなことも踏まえながら,簡潔にお答えください。


○副議長(大杉吉包君) 生活安全部長。
             〔生活安全部長 島村 悟君登壇〕
○生活安全部長(島村 悟君)
 それでは,中西議員の2番目の御質問のまちづくり条例について,御答弁を申し上げます。
 御質問の趣旨は,みんなでつくる鈴鹿まちづくり条例を考える会に参加されました,市民委員の方々への説明責任というふうにとらえさせていただきました。

 議員御承知のとおり,鈴鹿市まちづくり基本条例案の策定に当たりましては,最初の段階から,市民と一緒に議論を重ねまして,市民意識の醸成を図り,制定までのプロセスを大切にしながら,条例づくりを進めていくという考え方から,平成20年9月25日に有識者4名,公募市民14名,関係団体の代表者8名,それに市職員8名を加えた計34名の委員による,みんなでつくる鈴鹿まちづくり条例を考える会を設置をいたしまして,その中で,約1年半にわたる熱心な研究と議論を重ねていただき,平成22年3月25日,仮称,鈴鹿市まちづくり基本条例に盛り込むべき内容についての提言書として取りまとめたものをちょうだいいたしたところでございます。
 この提言書を受けまして,市としましては,その提言内容が行政全般に及ぶものであったことから,まず,昨年4月の政策幹部会議において事務局を決定し,5月には,各部局の職員を構成員とする,仮称,鈴鹿市まちづくり基本条例策定委員会を設け,条例案の策定作業を進めることといたしました。

 これは,本条例案が本市におけるまちづくりの大もととなる条例となること,また,上位規定となる法律があるというような性格のものではございませんので,本市独自の新たな条例として市長が定めるものであることから,全庁的な取り組みの中での慎重かつ十分な協議,検討を行っていくということにしたものでございます。
 なお,本条例案の策定に関する経緯や基本的な考え方等につきましては,本議会後の全員協議会で御報告をさせていただく予定でございますので,これから御説明をいたします内容が,全員協議会での御報告と一部重複いたしますことを御了承いただきますようお願い申し上げます。

 条例案の策定作業は,考える会からちょうだいいたしました提言書をもとに,事務局で作成しました素案をたたき台に,全庁的に各部署の意見を聴取し,その意見等への検討を加え,さらに修正案について,改めて意見聴取を行うといった作業を重ね,また,この間,3回の策定委員会の全体会議を開催し,9月におおむねの原案を作成をいたしました。
 しかしながら,9月の原案では,文体のあり方,一部未確定な要素を含んだものでもあったため,改めて関係部局による協議,調整を図るべきとの判断に至りまして,再度,策定委員会の中の小委員会,作業部会であります小委員会で検討,調整することとなりました。

 その検討内容でございますが,まず,文末表記についてでございます。
 従来の本市の条例では,前文部を除き,文体を法的表記に通常用いられております「である」調としておりますが,本条例案につきましては,考える会のわかりやすく親しみやすい条例にしたいとの思いであります「ですます」調を採用することについて,慎重に検討を重ねたこと。
 また,この条例案の中身と重なると思われます,既存の条例等,関係する規程との整合性の確認や調整などの作業を行いまして,昨年12月,原案の修正を終えた上で,これを策定委員会としての原案と決定し,本年2月の政策幹部会議において承認を受けたものでございます。

 冒頭にも申し上げましたように,本条例案の策定は,最初の段階から,市民と一緒につくり上げるものとの考えのもと,みんなでつくる鈴鹿まちづくり条例を考える会から御提言をいただき,市としての条例案の策定を図ってまいったところでございまして,庁内でのコンセンサスを得た条例案が整い,市議会への報告等を終えた後には,提言の取りまとめに御尽力されました,考える会の元委員の皆さんに対しまして,何らかの御説明をさせていただく予定をしておりましたところでございます。

 議員御指摘の元市民委員の皆さんへの説明責任ということに関しましては,先ほど来,御説明申し上げておりますとおり,条例案の作成が予定より長引きましたことから,その機会を持ち得なかったというのが実情でございます。
 しかしながら,先月4日に,みんなでつくる鈴鹿まちづくり条例を考える会の元委員有志の皆さんによります意見交換の場が持たれ,その場へ,私どもの職員も参加させていただき,市における条例案の策定状況について,御説明を申し上げたところでございます。
 今後,考える会の皆さんには,しかるべき時期に条例案の内容について,説明,協議等の機会を持つ予定にしておりますので,引き続き条例制定に向けて見守っていただきたく考えております。
 以上でございます。

○副議長(大杉吉包君) 中西大輔議員。
              〔24番 中西大輔君登壇〕
○24番(中西大輔君)
 一番根本的な問題というか,課題というのは,先ほど答弁の中にありました,この条例というのが,市民と一緒につくり上げるという考えのもと,していたにもかかわらず,実際のところは,行政内部の事情で振り回されている。市民の委員の方々は熱意を持って取り組まれていたのに,報告も何もないというふうなところが,いろいろな市の問題とつながっているところだと思います。
 それが,一つ端的に出てるのではないかなと思うところなんですけれども,冒頭で少し申し上げましたが,この3年ほどの間,担当となる生活安全部の次長については,3人の方,交代されました。地域課の課長も,3人の方が交代されました。担当として残ってるのは1人の方ではないかなと思います。
 そういうことから考えると,一つの事業,確かに仕事としては,行政の仕事としては一つの事業としてつながっているのかもしれないけれども,思いを持ってつくっていく,考えを継続していくということから考えると,このように短期間の間に担当部署がころころ変わるというのは,非常にリスクが高い。仕事の継続性,また,これがうまくいかない理由の一端であったのではないかなと思うのですが,その点について,人事面からは,どういうふうに判断されて考えているのか,お聞かせください。


○副議長(大杉吉包君) 生活安全部長。
○生活安全部長(島村 悟君)
 御指摘のとおり,この3年間に,次長を含め,担当の者が,ある意味,1年でかわっていくというような状況は,確かに起こっておりました。
 しかし,それはきちっと引き継ぎをした上でのことでございますもので,実質的なものにつきましては,その後任の職員が鋭意勉強し,やれば,そう大きな問題じゃなく,むしろ,かえって多くの職員が,それに携わるという形のメリットも出てくるというふうに思っておりますもので,その件についての見解は,若干違うんじゃないかというふうに考えております。
 以上でございます。

○副議長(大杉吉包君) 中西大輔議員。
              〔24番 中西大輔君登壇〕
○24番(中西大輔君)
 どのようなことを言っていただいたとしても,結果として,失敗しているんですから,それは詭弁じゃないかと思います。余り意味のないことではないかと思います。
 もう,このことを重ねて聞くこともあれですので,それでは今後,この提言を受けて,また,どのようなスケジュールで,どのような内容で,この条例について取り組んでいくことを考えているのか,お聞かせください。


○副議長(大杉吉包君) 生活安全部次長。
○生活安全部次長(寺田重和君)
 再度の御質問,これからのスケジュールについてということでございますが,今後の予定といたしましては,条例案に,市議会に係る部分も含んでおりますので,市議会との協議も踏まえ,進めてまいりたいと考えております。
 また,先ほど部長のほうも答弁申し上げましたとおり,本条例案は,本市のまちづくりに係る,大もととなる条例であるというふうに考えておりますので,パブリックコメント等の種々の手続を行っていく必要があるというふうにも考えております。
 このようなことから,本議会へ議案として上程させていただくまでには,まだ相当の時間を要するのではないかというふうに考えますとともに,今後,予定される市議会の新体制での協議や,また,提案することとなります市長におきましても,再度の調整等,確認が必要であると考えるところでございます。これらの状況を見きわめた中での取り組みとなるものでございますので,よろしく御理解賜りますよう,よろしくお願い申し上げます。

○副議長(大杉吉包君) 中西大輔議員。
              〔24番 中西大輔君登壇〕
○24番(中西大輔君)
 確認ですが,進めるということですね。それで,新年度に移って,取り組まれるということで,大体早くとも,その議案として出てくると想定されるのは,大体何月ぐらいかというところまであればお聞かせください。


○副議長(大杉吉包君) 生活安全部次長。
○生活安全部次長(寺田重和君)
 5月の役選と,6月議会ということを踏まえて考えてまいりますと,早くとも年末になるのではないかというふうに,上程が年末になるのではないかというふうに考えております。

○副議長(大杉吉包君) 中西大輔議員。
              〔24番 中西大輔君登壇〕
○24番(中西大輔君)
 それであれば,きちっと元市民委員の方も踏まえて,含めながら,もっと深く検討していただきたいと思いますし,そのあたり,もっと説明責任を果たしていただきたいと思います。
 ともかく,今回の事案について,一番課題になってくるのは,昨年来は,コンプライアンス,コンプライアンスと何遍も言いながら,結局のところ,顧客中心主義としてのコンプライアンスというところは実践できていない。コンプライアンス,コンプライアンスは中のことで,もう何か言いわけみたいになってしまっている,これが実情じゃないでしょうか。

 そういうふうな意味で言いますと,教育関係の言葉の中で,レディネスというふうな言葉があるんですけど,学習のレディネスと。その学習のレディネスという時期を迎えないと,うまく学習ができない。その時期が一番学習ができるという時期があるというふうな言葉があるんですけれども,鈴鹿市においても,この市民と協働で取り組んでいくということについて,まだまだ庁内での,その市民活動とのつながりということについて意識が低い,まだ取り組みには低いということがあらわれているのではないかと思います。その点,踏まえながら,もう一度取り組んでいただきたいなと思います。