2012年12月定例会一般質問

「行革アクションプランについて」(公共施設マネジメント等)

○25番(中西大輔君)
 議席番号25,すずか倶楽部,中西大輔です。通告に従いまして一般質問を行います。
 今回は,行革アクションプランについて,地域医療について,市立体育館長寿命化についての3点をお聞きします。

 まず,さきの市制70周年記念事業に出席させていただきました。受賞された方々につきましては,これまでの功労,本当に感謝したいなというふうに感じたところです。
 しかし一方で,市制100周年までということ,話の中でありましたが,それを考えますと,あと30年,自分自身に当てはめて考えると,30年さかのぼると,自分は12歳だったわけです。12歳って,どういうことかなと考えると,今,自分の下の子どもが12歳です。そしたら,30年たったら同じ年になるんですけれども,そのときに,この鈴鹿市が一体どうなっているのかなということをちょっと思いめぐらせました。そう考えながら,天井を見たんですけれども,市民会館の天井を見たら,あっ,まだつり天井直ってないなと。市民会館自体の,これ建て直しもあるなと,そういうことを考えて,大きな地震,今回あったらどうするのかなと思うと,非常に何か,浮かれた気持ちというのにはなれなかったというのが正直なところです。

 それでは,行革アクションプランについて,いろいろと本当はお聞きしたい点もあったのですが,今回は,取り組み8,公共施設の全体運営指針の作成に関連して質問を行わせていただきます。
 今回の質問の論点というのは,公共施設の全体運営指針となっていますが,公共施設だけでなく,やはり道路,橋梁,水道管,下水道などのインフラも含めた取り組みに行革アクションプランを変更すべきということを論点とさせていただきます。

 まずもって,せんだって発生した中央自動車道,笹子トンネルでの崩落事故,非常に痛ましい事故で,亡くなられた方には,御冥福をお祈りしたいと思うところです。
 この事故,報道等も含めて訴えられていますのは,やはりインフラの老朽化,少し前から首都高の老朽化等が話題になっておりましたが,それに適切な対応をしていなかったということが多々取り上げられております。このようなインフラの老朽化というのは,鈴鹿市にとっても他人事でないことは明らかなはずです。

 実際,橋梁につきましては,総数900橋あるうちの,実際,今長寿命化に取りかかられているのは164橋,残りはまだ調査されていない状況,市道については,総延長約1,800キロメートル,舗装されているものは1,550キロメートルで,新規の道路建設等の話はまだまだあります。そうしている間に,当然舗装は傷んでくるという課題がある。水道管についても,いろいろ調べますと,昭和40年代半ばから急速に整備が進んでおりまして,配水管,送水管,導水 管を合わせると,総延長は1,300キロメートルあり,今後,それらをどのように更新していくか,それは非常に大きな課題になってくることは間違いありま せん。

 そのように考えながら,鈴鹿市行財政改革アクションプログラム案,取り組み8に対する議会からの意見,いろいろほかの議員の方々からもあったわけですけれども,公共施設だけでなく,インフラも同時に行うべき,アクションの作成を急ぐべきとありましたが,残念ながら公共インフラについては,公共施設の後に取り組むという返事が書かれておりました。アクションプランの中身も変更されることはありませんでした。
 しかし,先ほど申しましたように,待ったなしのインフラの状況が目の当たりになった今,そのような鈴鹿市の姿勢は,やはり変えるべきではないかと考えます。最低限鈴鹿市の公共施設及びインフラ白書を作成して,それを現在の鈴鹿市の状況を市民の方々にもわかりやすく提示しなければいけないのではないか,そのことを計画の文面に明示すべきと考えますが,その点についての考え方をお聞かせください。


○議長(矢野仁志君) 企画財務部長。
             〔企画財務部長 杉野浩二君登壇〕
○企画財務部長(杉野浩二君)
 それでは,中西議員の1番目,行財政改革アクションプランについての公共施設の全体運営指針についての御質問に答弁をいたします。
 本市では,本年3月に策定いたしました鈴鹿市行財政改革大綱に基づき,トップマネジメントによって,行財政改革に取り組む具体的な行動計画として,鈴鹿市行財政改革アクションプランを本年10月に作成をいたしました。

 その取り組みの一つに,公共施設の全体運営指針の作成を挙げておりまして,今後公共施設を一元管理し,効率的な維持管理を行っていくこととしております。公共施設の全体運営指針の作成に関する具体的なスケジュールにつきましては,まず平成24年度中に全庁的な公共施設の現状を把握するための施設カルテを作成する予定でございます。その後,平成25年度には,今ある公共施設を効率よく,維持管理していくための方針を作成し,その方針に基づいて本市の公共施設を整備していく際に,どのような状況で推移していくのか,財政的な平準化を図るためのシミュレーションを実施する予定でございます。
 そして,平成26年度におきましては,平成24年度に把握する公共施設の現状と,平成25年度に作成する維持管理方針及び財政的なシミュレーションを合わせまして,公共施設マネジメント白書という形で市民の皆様や,議員の皆様にお示しし,その後,その白書に基づいた公共施設の整備計画に着手したいと考えております。

 ここで,議員御質問の,いわゆる公共インフラの整理についてでございますが,本取り組みにおきましては,その対象,まずは公共施設の建築物に限定しており,道路や上下水道といった公共インフラにつきましては,取り組みに含めておりませんでした。これは,公共施設が建築物であるのに対しまして,公共インフラは道路や橋梁,上下水道といったさまざまな種類があることから,その全てを種類ごとに把握し,その対応を検討するためには,多くの時間が必要となるため,まずは公共施設を対象とした全体運営指針を作成しようとしたからでございます。
 もちろん,公共インフラにつきましても,計画的な建設や更新の必要性は公共施設と同様に認識いたしておりますので,公共施設の建設,更新に係る費用の推計を行う際に,公共インフラの維持,整備に関するコストにつきましても,あわせて盛り込んだ形で財政的なシミュレーションを行っていく方向で検討してまいりたいと考えております。

○議長(矢野仁志君) 中西大輔議員。
              〔25番 中西大輔君登壇〕
○25番(中西大輔君)
 確認でお聞きしたいんですけれども,この行革アクションプラン,トップマネジメントということは,今回のこの案の見直しも含めて,市長が一度チェックを入れられているということの了解でよろしいでしょうか。


○議長(矢野仁志君) 市長。
○市長(末松則子君)
 本部長でございますので,もちろん,チェックといいますか,会議に参加させていただき,全部目を通させていただいております。


○議長(矢野仁志君) 中西大輔議員。
              〔25番 中西大輔君登壇〕
○25番(中西大輔君)
 そこでお聞きしたいのですが,このアクションプランを作成されるに当たって,今後,これから鈴鹿市の公共施設であるとか,インフラであるとかはどのような状況になっていくかということがあるわけですけれども,話を公共施設に集中させてお聞きしたいんですけれども,今後,今ある全ての公共施設を維持していく考えなのか,それとも再編していく,また再配置していくということが必要だというふうにお考えなのか,それとも今のところ,まだ 何も見えていないのか,どのようなお考えなのかということを市長にお聞きしたいと思います。


○議長(矢野仁志君) 市長。
○市長(末松則子君)
 それでは,公共施設等の整備に関する総量を把握し,その総量を維持していくのか,あるいは再編等により抑制をしていくのかについての考えはどうかという御質問につきまして,答弁を申し上げます。
 公共施設の総量を維持するのか,施設を再編するのかにつきましては,公共施設マネジメント白書をもとに,今後の本市の公共施設のあり方について,市民の皆様や市議会の皆様の御意見を伺いながら検討をし,公共施設の整備計画を作成していく中で整理をしていくべきものと考えておりますので,よろしくお願いをいたします。

○議長(矢野仁志君) 中西大輔議員。
              〔25番 中西大輔君登壇〕
○25番(中西大輔君)
 今のお答えですと,今のところははっきりとした方針は出ていないと,白書をつくった段階で考えていきたいということで,受け取らせていただきます。そうなると,実際のところは,現時点で方向は出ていないと,市民の方々も今までつくってきたものがそのまま維持されるのかどうか,全く見えていない,公共施設の全体運営方針が定まっていないというふうな状況ですね。

 そのような中で,今,鈴鹿市としては,新たな公共施設,公共投資を行おうとしているわけですよね。それが完成すると,当然維持管理運営費,そういうもので,非常に大きな金額,年間3億円ぐらいかかってくるというふうに算定されているわけですけれども,そのようなものが完成した上でも,本当にこれから施設の維持というのができていくのか,我が町の,例えば公共施設,公民館等がなくなるということは,それはその地域の住民の方にとっては,非常に大きなことで,なくしてほしくはないというふうなことで,非常にもめるという話は秦野市さんの話でもお聞きしたことがあります。

 そのように考えると,やはり大きな投資をする前に,一刻も早く,まずマネジメントの白書,マネジメントまではいかなくても,現在の状況を把握するための白書の作成ということが必要だと考えます。
 その上で,白書を作成して,市民の方々に公表して,その時点で全量,全ての総量を維持していくのか,それも再編が必要なのかというふうな方向性というのは嫌でも見えてくると思うのですが,そのような形で,今後進めていくべきではないかというふうに考えますが,その点について考えはいかがでしょうか。


○議長(矢野仁志君) 企画財務部長。
○企画財務部長(杉野浩二君)
 公共施設の全体的な運営方針を作成してから,新たな公共施設の整備などをすべきではないかという,そういう御質問ということで答弁をさせていただきます。

 新たな公共施設の建設につきましては,計画的な整備が原則でございますので,公共施設の全体的な運営方針を作成いたしまして,それに基づいた整備計画を作成して,その建設について検討していくべきものであるというふうには考えております。
 これまで本市におきまして,大規模な施設整備をする場合に,市全体としてどのような施設の建設や,大規模改修等があるのかを,事業費が1億円以上の施設について,10年間のスパンで予測いたしまして,財政の平準化を見ながら,施設の新設等の整備に取り組んでまいりました。

 しかしながら,本市におきましても,今後少子・高齢化はますます進展するものと予想され,人口減少も始まってくるものと想定されております。また,人口急増期に整備した多くの公共施設が順次,これから更新の時期を迎えることも想定されております。このようなことから,公共施設マネジメント白書を策定いたしまして,公共施設を一元管理し,長期的に効率的な維持管理を行い,あわせて今後の公共施設の整備のあり方についても,市民の皆様とともに検討してまいりたいと考えております。
 以上でございます。

○議長(矢野仁志君) 中西大輔議員。
              〔25番 中西大輔君登壇〕
○25番(中西大輔君)
 私がお聞きしたいのは,白書をつくる,今の現状を把握するための白書をつくって,市民の方々もまず見ることからかなと,マネジメントというのは,その後にあることで,全体像がわからない,じゃあ,どうしていくかわからない,マネジメントだけ出てくるのでは,よくわからないわけですよね。
 新しい物,箱物をばんばんつくっていく,ばんばんつくることはないとは思っている,それは考えているのですけれども,本当にこれからどういうふうに更新していくかというものが見えない中で,大きな投資をしてしまうと,実際問題がその維持に対して使うお金がなくなってしまう。維持に対して使うお金が減ってくれば,当然,事業は進捗がおくれるか,全量やろうと思えば,進捗がおくれていくかどうかということになってきますよね。
 新しいものを投資して,これがばんばん投資してしまうと,最悪の状況になると,どうなるか,破綻した自治体等の状況になってしまうわけですね。鈴鹿市は,そこまでいくとは考えませんが,今,このような状況だからこそ,自分たちの子ども,次の世代に対して,この鈴鹿という自治体を持続的につなげていくためには,やはりまず,今どのような課題があるかという白書の作成,総量の作成ですね,マネジメントはまた後で結構なんですけれども,その白書の作成ということを一刻も早く,これについては,私,この年度,平成24年度,3月と6月にも同様の一般質問をしていますし,その状況で,この答弁ということなんですけれども,一刻も早く,少なくとも,今,先ほど言っていただいたタイムラインよりも短い時間で,最低限,白書の作成はするべきだと考えるのですが,その点については,取り組んでいただけるのか,検討していただけるのか,お聞かせください。


○議長(矢野仁志君) 企画財務部長。
○企画財務部長(杉野浩二君)
 もっと早く取り組むべきではいなかとの御質問について答弁をさせていただきます。
 公共施設の整備計画を作成し,それに基づいた計画的な整備を進めていくことが必要であるということは認識いたしております。しかし,一方で,公共施設の整備・再編というものにつきましては,市民生活に大変大きな影響を与えるということから,慎重に進める必要があることも認識いたしております。
 したがいまして,今後の取り組みに当たりましては,公共施設等の将来的な維持に向けました現状,課題ということを鑑みますと,早期の必要性を感じておりますけれども,公共施設の本来の役割や,将来的な必要性について,市民の皆様の御意見をいただき,情報共有を進めながら,慎重に進めてまいりたいと考えておりますので,よろしく御理解をいただきたいと思います。

○議長(矢野仁志君) 中西大輔議員。
              〔25番 中西大輔君登壇〕
○25番(中西大輔君)
 住民の方に情報共有をしながらということはもちろんなんですけれども,行政が主体になって,これからの公共施設のあり方,マネジメント,また再配置も含めてしていくというのは,非常に微妙な話であって,やはり白書を作成した上で,住民の方も一緒になって入っていただいた上で考えていかなといけない。そう考えると,白書の後の,このマネジメントの白書の作成までのタイムラインを考えると,最低限でもやっぱり住民の方が入るともう少し延びていくのではないかというふうに私は考えるわけですね。
 そのためには,まず白書の作成,総量の公共施設及びインフラ白書,その白書の作成,本当のことをいえば,財政の白書も必要だと考えるところですが,そのように,やはりこの行革アクションプランの中で検討を変えていただくことができるのか,それともできないのかお聞かせください。


○議長(矢野仁志君) 企画財務部長。
○企画財務部長(杉野浩二君)
 先ほど申し上げましたように,スケジュールとしましては,先ほど申し上げましたところを想定しておりますけれども,やはり早期に取り組むべきという必要性は感じておりますので,できる限り早期には取り組んでいきたいなというふうには考えております。
 以上でございます。

○議長(矢野仁志君) 中西大輔議員。
              〔25番 中西大輔君登壇〕
○25番(中西大輔君)
 ありがとうございます。進捗については注視させていただきますので,しっかり取り組んでいただきたいと思います。