2013年6月定例会一般質問 「総合計画について」 ○24番(中西大輔君) 議席番号24,すずか倶楽部,中西大輔です。 ちょっと,質問に入る前になんですけれども,私,せんだって,5月の臨時会の前に,友人の議員3人と自治ということをテーマにしながら,南相馬市に行っ てまいりました。福島市から南相馬市,バスで移動するんですけれども,途中の飯舘村は無人になってます。南相馬市,三つの区に分かれているんですけれど も,北から鹿島区,真ん中が原町区,そして小高区ということに分かれているんですけれども,鈴鹿市でいえば,ちょうど北のほうから,長太から若松,若松か ら白子,白子から磯山という区域に分かれてるんですけども,ちょうど,その区域のラインのところが福島第一原発から20キロライン,30キロラインとなってまして,30キロラインよりも北側では──外側では,ごく普通に生活ができる。しかし,20キロから30キロの間は生活はできるけれども,稲作はできない,農地は荒れ放題になっている。20キロ圏内は生活,今は一旦入ることはできますが,生活ができないという状況の中で皆さん暮らされているということを,現地の職員の方に案内していただいて,またその方の身内の方に市議会議員の方がいらっしゃいましたので,その方からいろいろ話聞きながら行っていたわけなんですけれども,やはり非常に難しい,自治に対して難しいということが非常に感じられました。それから帰ってきて──鈴鹿に帰ってきてなんですけども,当然,そこで見たことからすると,ちょっとエアポケットのような感覚になって,今も時々そういう感覚に陥ることがあります。 ともかく,そのような自治について,その町の方々も,行政の職員の方も,議員の方々も,やはり真剣に取り組まれているということが,これからは大切だなということを改めて感じたところです。 それでは,通告に従いまして,質問のほうを進めさせていただきます。 今回は,第6次総合計画について,オープンデータ化について,それと防災についてという,大きな3点になるわけですけれども,まず,第1点目の質問について。 現在,第5次総合計画の期間中でありまして,この計画は2006年──平成18年から2015年──平成27年度までの10年間を計画期間として行われているわけです。平成28年3月が計画期間の終了となっています。 この総合計画を策定する際には,市民メンバーと,行政職員メンバーの協働で策定されたということで,やはりこれは市民のまちづくりの参加,自治にとって大きな一歩だったと思います。 資料のほう,映してください。 〔資料をスクリーンに示す〕 こちら,鈴鹿市のホームページ上に今あります第5次総合計画の基本構想の部分から抜粋させていただいたものです。PDCAサイクル,大切ですよというこ となどが書かれているわけですが,この図,ありますが,三角形の頂点の基本構想という部分になりまして,ここが大事なんですけれども,平成23年に地方自治法が改正されまして,それまでは,市町村は議会の議決を経て,その地域における総合的かつ計画的な行政の運営を図るための基本構想を定めなければならないという条項があったんですけれども,こちらのほうが削除されました。 これ,自治という面から考えれば,非常に大きなことでありますが,この改定によって──資料,ここまでで結構です。 〔資料の提示を終了〕 この改定によって──この改定というのは,5次総合計画の期間内で,大きな変化ということになるわけなんですけれども,このことによって,今現在,選択としては,一つ目,総合計画は策定せず,個別計画で対応していく。二つ目,行政の任意計画で策定する。三つ目,条例で議会の議決事項に定めて策定するの三つが行政側の選択肢として出てくることと思います。 ただ,1と2を選択された場合は,鈴鹿市議会のほうで,鈴鹿市議会の議決の事項を定める条例の改正を検討するなどということが必要になってくるわけですが,現時点で,鈴鹿市として,第6次総合計画の策定に取り組む考えがあるのかどうか,お聞かせください。 ○議長(今井俊郎君) 市長。 〔市長 末松則子君登壇〕 ○市長(末松則子君) それでは,中西議員の御質問に答弁申し上げます。 今後,従来のような総合計画を策定するのかという御質問でございますが,地方自治法が改正されたことにより,現在,基本構想の策定を義務づけた法律の規 定はなくなっておりますが,厳しい社会経済情勢から,計画的な行政運営の必要性はますます高まっており,中・長期的な観点からのまちづくりの方向性を市民の皆様に示していくことは必要であると考えています。 特に,地方分権が進展をし,それぞれの地域のことは,その地域みずからが考え,決定をし,その責任を負う時代になることから,地域づくりを担う基礎自治体としては,市民の皆様と地域の将来的なビジョンを共有しながら,まちづくりを進めていくことが不可欠となってまいります。 このため,根拠規定の整備や,政策及び施策のあり方,策定の方法等も含めて,今後検討を行ってまいりたいと考えております。 ○議長(今井俊郎君) 中西大輔議員。 〔24番 中西大輔君登壇〕 ○24番(中西大輔君) ありがとうございます。 総合計画という言葉を使うかどうかは別として,長期的な計画をつくるということはわかりましたので,そちらのほうは了解させていただきます。 次の論点に移りますので,資料のほうを映写してください。 〔資料をスクリーンに示す〕 こちら,第5次総合計画の策定の際のスケジュールとなっています。平成16年7月に庁内のほうで職員メンバーが動き始めまして,それから動いていって, 以降,市民メンバーの公募,アンケート実施,平成17年4月に審議会のほうが設置され,平成17年9月に基本構想が議会で議決されるという流れになってます。ありがとうございます。 〔資料の提示を終了〕 このスケジュールから考えると,遅くとも,平成26年7月には動き出さないと,少なくとも前回のような動きは難しいというふうに考えられるわけですが,前回の場合も後半,かなり時間に詰まっていたという感がありますので,やはり十分に検討しないといけないと思います。 また,今回策定に当たっては,この5次総合計画の総括も必要になると思います。PDCAサイクルという言葉がありましたが,Cのチェックの部分を,やはり今回,市民の方々を交えてやるべきではないかなというふうに考えますし,また次のアクションの部分──Aの部分,アクションの際も,やはり公共施設マネジメントや,財政の状況等々,市政を取り巻く課題を,やはり市民の方々にもしっかり研修していただいて,それを共有することは外すべきではないというふうに考えます。 また,新たに策定するに当たっては,今,前回,5次は10年ということですが,政治のサイクル4年・4年,8年ぐらいでつくるとか,そのようなこともあると思いますし,網羅的な計画ではなくて,重点的に取り組む施策というものを決めて,それに対して市長のマニフェストを重ねていくという考えもあったりするとは思いますが,他の自治体の動向を踏まえながら検討していく必要もあると思いますが,その点について,いつぐらいから取り組まれるのか,お答えください。 ○議長(今井俊郎君) 企画財務部長。 ○企画財務部長(杉野浩二君) それでは,第5次総合計画の総括による課題の共有,基本構想の期間,計画の体系等について,今後他市の事例等を参考にするなど,いつごろから取り組みを進めていくのかという御質問につきまして,答弁を申し上げます。 総合計画につきましては,旧自治省からその構造を基本構想,基本計画,実施計画という,いわゆる3層構造で作成することのモデルが示され,これまで多くの自治体は,この体系等に基づいて策定をしてきております。 しかしながら,このほかの,基本構想の期間,対象とする施策,事業の範囲などは,これまでも法律等で特に定めはなく,自治体の裁量により,それぞれ策定しているのが現状でございます。 第5次総合計画は,平成27年度までの計画期間となっておりますので,その後のまちづくりの方向性につきましては,先進的に取り組んでいる他の自治体の事例等も参考にしながら,根拠規定,政策及び施策等の設定方法,盛り込む事業等の範囲など,現計画の総括の手法も含めまして,今年度中に策定に関する基本的な考え方を整理していきたいと考えております。 以上です。 ○議長(今井俊郎君) 中西大輔議員。 〔24番 中西大輔君登壇〕 ○24番(中西大輔君) ありがとうございます。 今年度中ということですから,今回の質問の後から早速取り組んでいただけることと期待しておきます。 それでは,ちょっと次の論点なんですけれども,この5次総合計画の策定の際ですが,関西学院大学の石原俊彦教授に御講演いただいて,研修というのがありまして,その中で石原先生のほうから,一つ目,お金がないというのを前提にやりましょう。二つ目,市民と役所の協働参画,ハンド・イン・ハンドの状態。三つ目,過去・現在・未来の公平性。四つ目,役所の組織。五つ目,サービス提供の実施主体の点検ということが講演の中でお話がありましたが,それらについて,どの程度,実際に行動できたかどうか,簡潔に,ちょっと教えていただきたいと思います。 ○議長(今井俊郎君) 企画財務部次長。 ○企画財務部次長(澤井正弘君) それでは,第5次総合計画策定に関するさまざまな視点での実現度についての御質問につきまして,答弁申し上げます。 まず,1点目の財政的な制約がある中で,実効性のある計画とするために,政策,施策等の体系を整理し,優先順位づけを行うということ,そして数値目標を 掲げて取り組むことなどにつきましては,第1期行財政経営計画から単位施策ごとに成果指標を設定したほか,行政評価の単位施策評価では,関連事務事業の優 先順位づけを行っております。 また,第2期行財政経営計画からは,各施策の中で,重点的に取り組む戦略を明記し,単位施策に資源投入の方向性を示すなど,より効率的な行政運営が可能となるよう,成果志向型の計画を目指し,改善,見直しを行っております。 二つ目の,市民の皆様との協働につきましては,五つ目の官民の役割分担とも関連いたしますが,現総合計画では,第6章の構想の推進の中に,施策等を位置づけ,これに基づき,それぞれの分野で市民の皆様との協働を推進しております。 今後も,まちづくりの基本条例や,行財政改革の取り組みの中で,市民の皆様との協働や,行政サービスの担い手の適正化などについて,さらに取り組みを進めていきたいと考えております。 三つ目の,市民サービスにおける公平性の確保につきましては,事業等の計画立案段階で考慮すべきもので,現総合計画の中で具体的に示しているものではございませんが,行政評価等のツールを活用し,事業の改善等を図っているものでございます。 最後に,四つ目の行政組識への対応といたしまして,縦割り型組織の弊害を解消するため,施策等を推進する責任部署を明示することが指摘されておりましたが,現総合計画では,施策をでき得る限りその目的に合致した政策にまとめ,施策ごとに担当部局,単位施策ごとに担当課を明記し,責任の所在と連携を図る部署間の関係がわかるような構成としております。 また,市民参画や行政改革など,各施策等を支える取り組みにつきましては,あえて明確になるよう,構想の推進という章の中に位置づけ,組織横断的に推進しております。 このように,現総合計画策定におきましては,学識者の方の講演の中で,助言などを極力反映してきたところでございます。 しかしながら,厳しい社会経済情勢の中,目指すべきまちづくりを確実に行っていくためには,それぞれの視点につきまして,さらに精度を高めていく必要があると考えておりますので,今後も,これらに留意しながら取り組みを進めていきたいと考えております。 ○議長(今井俊郎君) 中西大輔議員。 〔24番 中西大輔君登壇〕 ○24番(中西大輔君) 総括していただいて,ありがとうございます。 これはちょっと,次の,後のほうにもつながっていくということになりますので,ちょっと置いといて,また次の論点に移ります。資料のほうを映写してください。 〔資料をスクリーンに示す〕 これ,5次計画策定時のメンバー表なんですけれども──かなり速いペースで回していっていただいてますが,この中に17人の公募の市民メンバーがいらっしゃいまして,また,今,この議場の答弁席の行政の職員の方々の中にも,このメンバーの中に入っている方がたくさんいらっしゃるわけなんですけれども,今回,この計画を策定するに当たって,同じように,また市民公募を行う考えがあるのか,また市民対象のアンケートを行う考えがあるのか,検討しているのかどうか,お聞かせください。 〔資料の提示を終了〕 ○議長(今井俊郎君) 企画財務部長。 ○企画財務部長(杉野浩二君) それでは,計画策定における市民参画に関する御質問につきまして答弁申し上げます。 いわゆる総合計画は,中・長期的なまちづくりの方向性を示す計画でありますことから,市民主体のまちづくりを進めていく上では,市民の皆様とともに策定していくことは不可欠なことであると考えております。 市民の皆様に,どのようなかかわりを持っていただきながら,計画を策定していくのか,また市民対象のアンケート調査を実施していくのかなどにつきましても,今後策定手法を検討する中で検討してまいりたいというふうに考えております。 ○議長(今井俊郎君) 中西大輔議員。 〔24番 中西大輔君登壇〕 ○24番(中西大輔君) 参画がなしというのは,今の自治の状態から考えて,あり得ないとは考えるところですね。 先ほどの総括も含めて,やはり新しく取り組むに当たって,前回策定にかかわっていただいた市民メンバーの方々の経験とか知見というのをやはり生かしてい くことか大切と考えるところなんですけれども,今現在,そのようなメンバーの方々に何らかの形で働きかけることを考えているのかどうか,お聞かせください。 ○議長(今井俊郎君) 企画財務部長。 ○企画財務部長(杉野浩二君) 計画策定に当たって,前回のプロジェクトチームに参加された市民の方々の意見を聞いてはというような御質問でございますが,先ほどの答弁で申しましたように,策定の具体的な手法等につきましては,今後検討を行ってまいります。 その中で,現総合計画の検証や,策定プロセス等を作成する際に,市民の──前回参加された方々の御意見等を参考にする,そういったことにつきましても,その方法等も今後検討してまいりたいというふうに考えております。 以上でございます。 ○議長(今井俊郎君) 中西大輔議員。 〔24番 中西大輔君登壇〕 ○24番(中西大輔君) ありがとうございます。第2期行財政経営計画の見直しのときに,うまく市民のほうがアクセスできなかったということもありますので,その点のほうは十分に考えていただきたいと思います。 最後にもう一つお聞きしますが,最後,先ほど石原教授の名前出しましたが,やはり単発的な講演ではなくて,会議経営の観点から,継続的にアドバイスをもらっていくことがこれから必要ではないかと考えますが,そのようなことはできるのかどうか,お聞かせください。 ○議長(今井俊郎君) 企画財務部長。 ○企画財務部長(杉野浩二君) 総合計画の策定に関して,そういった有識者の方の意見を単発ではなくて,継続的にということでございますけれども,前回の策定のときにも,有識者の方,大学の先生方にも継続的にかかわっていただきながら策定をしたという,そういう経緯もございます。そういったことから,今後作成手法を考えていく中で,そういったことも十分検討していきたいなというふうに考えております。 以上でございます。 ○議長(今井俊郎君) 中西大輔議員。 〔24番 中西大輔君登壇〕 ○24番(中西大輔君) ありがとうございます。 今後,いろいろな方からアクションがあると思いますが,真摯に対応していただければなと思います。 |