2013年12月定例会一般質問 「学校での有権者教育について」 ○24番(中西大輔君) 議席24番,すずか倶楽部,中西大輔です。 午前中,板倉議員と池上議員が熱い発言をされていたので,ちょっと気おされているんですけれども,話をお聞きしていて思うのが,やはり議場で一般質問というのは,いろいろな政策課題を各議員が鈴鹿についてのことをたくさん上げているので,それをいかに執行部のほうがきちんと聞いて真摯に取り組んでいかれるか,また市長も含めてちゃんと考えているかということが大事じゃないかなと思います。板倉議員が野洲市の話を出していますが,野洲市の話自体は,2011年9月に私,一般質問をして同様のことを言っているわけですけれども,そのようなことが採用されていないということがわかっただけで,やはりこれから一般質問というところで,この議場にせっかく座っていただいているわけですから,全体で考えていただくことが大切だと思います。 それでは,通告に従いまして,学校での有権者教育と図書館の二つを質問します。 学校での有権者教育については,現状について,小・中学校での取り組みについて,ICTの活用,この三つの視点から質問をさせていただきます。 質問に当たって,何でこんなことを今回質問しているかというと,ある会議で,大学生の子と話をしている中で,自分のまちの議員選挙について,誰を選んでいいかわからないという話をしていたことを聞いたことがあるんですね。彼ら,別に何も勉強してないかというと,そういうわけじゃなくて,かえって関心がある子たちだけれども,私たちは実際わからなかったという形で話をしていました。それを考えると,二十歳になったら,じゃあ自動的に世の中のことに関心を持って,投票行動でリテラシーを持ったりするのか,それはないはずですよね。それがあれば,そのようなことが出てこないわけで,やっぱり知るきっかけ,学ぶ機会が少ないということがあるのではないかというふうに感じました。 また,もう一つ,子供の権利条約の柱の一つに,参加する権利というのがあるんですけれども,こちらの内容というのは,子供たちは自分に関係のある事柄について自由に意見をあらわしたり,集まってグループをつくったり,活動することができます。そのときには,家族や地域社会の一員としてルールを守って行動する義務があるという内容ですが,このようなことから鈴鹿の現状を考えると,まちづくり基本条例のほうに考えはあっても,実際,子供たちがまちのことに参画するための学びの場所や機会というのがあるかといえば,まだまだ少ないのが現状じゃないかと思います。そこにやはり鈴鹿市は取り組むべきじゃないかと,私は考えて質問を行うわけです。 そこで,調べて行き当たったのが,シティズンシップ教育ということに行き当たったんですけれども,何せ横文字というのは,やはり意味が一瞬でつかみにくいということがありまして,同じような意味で使う有権者教育ということがありましたので,今回,質問の通告の中では有権者教育ということを使わせていただきました。ただ,シティズンシップ教育という表現と同じということですので,内容が変わるわけではありませんで,有権者教育,シティズンシップ教育に取り組んでもらいたいというのが質問趣旨ということで,進めさせていただきます。 整理させていただきますと,シティズンシップ教育というのは何やというと,市民としての身分,公民権,市民権というふうに辞書では出てきます。では,シティズンシップ教育というのは何なんやということなんですけれども,平成18年に経済産業省が設置したシティズンシップ教育と経済社会での人々の活躍についての研究会というのがありまして,そこの報告書の中で,シティズンシップとは,多様な価値観や文化で構成される社会において,個人が自己を守り,自己実現を図るとともに,よりよい社会の実現に寄与するという目的のために,社会の意思決定や運営の過程において,個人としての権利と義務を行使し,多様な関係者と積極的にかかわろうとする資質と定義されています。 長いので,自分なりにまとめますと,世の中のことを自分ごととして考えて取り組んでいく,そういう気持ちを持った子供を育てようというふうに考えていただければいいのではないかなと思います。 この報告書の中で,シティズンシップなしで成立し得ない分野として,@公的・共同的な活動(社会・文化活動),A政治活動,B経済活動の三つが想定されているのですが,今回は,このうちの@とAの領域に注目しています。 〔資料を提示〕 ちょっと資料が間に合わなかったので,手元資料にするんですけれども,これ,先ほどの報告書の中の24ページと41ページがあるんですけれども,24ページのほうのこのあたりのところの話になります。もう一つの41ページのほうは,教育についての課程が書いてあるものになります。 〔資料の提示を終了〕 この報告書の中で,今の公的・共同的な活動の例としてあげられているものに,社会をよりよくしようとする意識を持ち,積極的に地域の活動に参画したり,生涯にわたって学び続けることや,学校や地域などにおける意思決定や活動の場に参画する活動などがあげられています。 政治活動の例としては,自分たちの意思と判断に基づき,選挙や住民投票などで投票を行うこと,パブリックコメント,審議会,住民説明会,電子市民会議室などを通じ,政府に対して自分たちの意見や要望を伝達することなどがあげられているわけですね。 これらは,通常の社会科の授業の中にも,また日常生活の中にもあるとは思いますが,改めて学ぶことが大事じゃないでしょうか。 それで,このシティズンシップ教育というのは徐々に広がっていまして,平成20年から平成22年の文部科学省の研究開発校事業の中でも複数校実施されておりますし,資料1,映写してください。 〔資料をスクリーンに示す〕 沖縄県では,琉球大学と沖縄県選挙管理委員会が連携して,シティズンシップ教育副読本というのを作成しています。これ,手元なんですけれども,これについては,琉球大学附属校などで実践されている事例があるわけですけれども,赤線部をアップにしてください。 ここの文章の中にもあるのですが,自分自身の小・中・高時代の記憶を幾らたどってみても,政治や政策について判断力や行動力を身につける学習の経験を思いおこすことはできません。公共的な問題の解決に向き合える力を持つ者が市民であるなら,市民を育む学習の体系が十分ではないということです,とあります。ここの部分が,今回の質問で取り上げたい部分です。 このような有権者教育,シティズンシップ教育について,これまで鈴鹿市教育委員会ではどのように取り組んできているのか,現状も含めてお聞かせください。 〔資料の提示を終了〕 ○議長(今井俊郎君) 教育長。 〔教育長 長谷川正人君登壇〕 ○教育長(長谷川正人君) それでは,中西議員御質問の学校での有権者教育についてのうち,現状はどうなっているかに答弁申し上げます。 議員がおっしゃられるところのシティズンシップ教育につきましては,教育基本法の教育の目標に定められております,主体的に社会の形成に参画し,その発展に寄与する態度を養うことと密接なつながりを持つものであり,意義あるものであると考えています。 本年4月に,中央教育審議会から出されました第2期教育振興基本計画についての答申におきましても,未来の有権者となる子供たちに,主権者として,国や社会の問題を自分の問題と捉え,みずから考え,判断し,行動する力を育成する実践的な取り組みの例として取り上げられており,シティズンシップ教育のような社会の担い手を育成する創意工夫した取り組みの推進が期待されております。 また,小学校学習指導要領では,6年生社会科の学習内容に,我が国の政治の働きについて,国民の生活には地方公共団体や国の政治の働きが反映していることを学ぶとあります。 中学校学習指導要領におきましても,社会科公民的分野の内容に,私たちと政治について学ぶことになっており,地方自治の基本的な考え方や地方公共団体の政治の仕組み,地方自治の発展に寄与しようとする住民としての自治意識の基礎を育てることとなっております。 各学校におきましては,学習指導要領の趣旨に沿って,主体的な社会参画を促すための基礎・基本的な事柄について知識を身につけるとともに,社会的な思考を深めるための指導をしております。また,特別活動の中で,市選挙管理委員会と連携して模擬投票を実施したり,議会事務局と連携して議場見学を行ったりするなど,実践的な取り組みを行い,政治への意欲・関心を高めている例もございます。 以上が現状でございます。 ○議長(今井俊郎君) 中西大輔議員。 〔24番 中西大輔君登壇〕 ○24番(中西大輔君) ありがとうございます。 議場について言えば,小学校3年生ですか,社会見学で来ているだけで,実際はその後,来てないわけですよね。実際に動かしてるところを見てるわけでもないですし,そういうところをこれから変えていくべきじゃないかというところなんですね。そこが今回の趣旨になってきます。もっと鈴鹿市の政治,自治,それの現状について,実際に応じた副教材をつくったり,資料を活用して授業を行っていってはどうかということが趣旨になってきます。教科書を参考にしながら,幾つか提案してお聞きしていきます。 まず,小学校6年生の教科書から見ていきますが,資料4を映してください。 〔資料をスクリーンに示す〕 4ページにわたって内容があります。ここの部分をアップにしてください。左上の財政の表があるんですけれども,これをよく見ると,奈良市の表になっています。今,学習指導要領そのままですと,この教科書のままの内容で学校の先生が授業を行っていいということになってるとは思うんですけれども,やはりこの部分ですね,少なくとも収入,支出等のこの表については,市内全ての学校で統一して,鈴鹿市のグラフを用いるべきではないかということです。この場合,広報すずかですと,毎年毎年特集していますので,それを使えるということが考えられます。 次,資料5を映してください。 〔資料をスクリーンに示す〕 この部分,議会の話になっていますが,ここでも実は奈良市になっています。このページのことを見て,じゃあ鈴鹿市議会のことが小学校6年生の子がわかるかといえば,当然わかるわけはないというふうに思います。ですので,今,鈴鹿市議会ですと,議会基本条例とかありますから,鈴鹿市議会の現状の話というのを取り上げるべきだと私は思うところです。 右ページのトピック部分,アップにしてください。 はるかさんのお母さんの話というのがあって,ここで選挙公報が出てくるんですけれども,これ,済みません,現物が手に入らなかったので,コピーしたものなんですけれども,これを活用していくということがここに書かれているわけですね。私もこれ,もう一度見直していたんですけど,自分がこのときに書いたものと今の自分はどうだったのかというふうなことを見比べる,これがリテラシーの非常に大事な一部分ではないかなと思うんですけれども,これ,選挙すると,大体残部が出てきますので,このようなものを次の統一地方選のそれを見本として取り上げてはどうかということです。 資料のほう,ありがとうございます。 〔資料の提示を終了〕 次に,中学校公民のほうに移ります。 資料6から9を順に映写していただけますか。 〔資料をスクリーンに示す〕 資料6,7,8,9となっていくわけですね。 このあたりが地方自治に関する中学校の教科書なんですけれども,詳細にわたると,ちょっとわけわからなくなりますが,これを見ていると,一般的なことについては,これで学ぶことができますが,じゃあこの教科書を読んで,鈴鹿市のことがわかるかといえば,わからないというのが正直なところです。 資料6に戻ってください。 このページ,私たちのくらしと地方自治というところになっていますが,左ページに,各地の条例を紹介してる部分がありますが,ここをアップにしてください。 バリアフリーのまちづくり条例ということで,これは三重県の条例が出ておりますが,鈴鹿市の条例がありません。鈴鹿市も,市民が参画してつくった条例が,簡単にあげていくと,まちづくり基本条例もそうですし,しあわせ環境基本条例もそうですし,男女共同参画条例等々,市民参画でつくっていった条例というのが幾つかありますよね。やはりそのような内容を取り上げて,どのような過程で条例というものがつくられていったかということをこういう場面で取り上げていくことが大事ではないかなと思います。 同じこの部分のところで,右ページのところ,ちょっと右下になるんですけれども,ここ,首長と地方議会の役割ということが書いてあります。中学校のところで,ここなんですけれども,これも鈴鹿市議会,わからないです。先ほども言いましたけど,やはり小6で議会基本条例を取り上げるんだったら,ここでも議会基本条例を取り上げながら,説明していくべきじゃないかなと思うわけですね。 そのような点について,次,資料7を映してください。 〔資料をスクリーンに示す〕 このページ,地方公共団体の仕事と財政となっています。右ページの上の図を写してください。これは県とかの比較になってくるんですけど,自主財源と依存財源についてと税の配分についての図になってるんですけれども,ここもやはり三重県や鈴鹿市の情報を扱うべきじゃないかということです。 ここで,広報すずか,また鈴鹿市の内容を取り上げれば,当然,小6の教科書のときにも,先ほど言いましたが,広報すずかを取り上げますから,一貫性を持った教育ができるというふうに思います。 〔資料の提示を終了〕 それで,今,有志でこういうふうに鈴鹿市財政白書という,こういうのものを今つくってるんですけれども,子供たちもやはり財政のことがわからないと,あれもこれもできませんよという話がよくわからないようになってくるということですね。ですから,まちのことを自分で積極的に考え,判断できるように子供を育成するというのは,やはり鈴鹿市の将来にとって非常に大切なことのはずですね。そういう教育について,子供たち個人の経験や個人のその子たちがいる環境に頼ってばかりではなくて,やはり公教育で支えていくべきじゃないかなと私は考えます。ある意味,必須とするべきだというのが,やっぱり鈴鹿市として,一貫的な教育にすべきだという意見になるんですけれども。 それで,違う視点ですが,また社会科だけでなくて,総合的な学習の活用も考えられます。これ,先ほどもあげました沖縄県の副読本なんですけど,これ,かなりいいなと,私は見ながら思ってるんですけれども,資料2のほうを映写してください。 〔資料をスクリーンに示す〕 第9章で,地域づくりに参加してみよう!という項目になっています。 資料3を映写してください。 〔資料をスクリーンに示す〕 この資料2と3で一つのまとまりになっています。 ここですね。地域課題の発見から,その整理,意見提案までの流れにこの4ページがなっています。これを活用すれば,子ども議会も容易になるでしょうし,何よりやはりこれが基本的にこの地域に取り組んでいくことになると思います。 資料,ありがとうございます。 〔資料の提示を終了〕 先ほどの中でも,第9章の中でもありました,地域づくりに参加するといっても,私たちでは政治のことなんてよくわからないし,子供が口を出していい問題なのかなと,こういうことも書いてあったりするように,非常にやはり大切な観点というのがこのような教材の中にも出てくると思います。 この内容を総合の時間に使ったら,非常に魅力的な内容で取り組める,また今,都市マスタープランの地区別検討会議等々,市民参加のワークショップと政策立案を連携させる動きがありますし,子供たちにはやはりそういうところに積極的に参加したりするという意識を育成していくためにも,このような取り組みというのは非常に大事だと思います。 ここまでの内容ですが,今定例会で教育研究所の再編というのが議案に入っていますが,再編される部署で,これらの教材作成等々に取り組めるのではないかとも考えますが,教育委員会としての見解をお聞かせください。 ○議長(今井俊郎君) 教育長。 ○教育長(長谷川正人君) それでは,シティズンシップ教育について,小・中学校での取り組みはどうかに答弁申し上げます。 先ほど答弁いたしましたように,学習指導要領の趣旨に沿って学習が進められておりますが,その教材は,教科書や資料集が中心となります。議員がおっしゃられましたように,本市の資料を加えて指導することにより,地方自治について身近に感じ,興味を持って学習に取り組むことが期待できるものと考えます。 実際,小学校学習指導要領解説社会編には,国民生活には地方公共団体や国の政治が反映していることという指導内容については,身近な具体事例を取り上げて,実際に調査したり,資料を活用したりして,具体的に調べるようにすることが大切であるとあります。 また,中学校学習指導要領解説社会編には,地方自治の基本的な考え方を理解させるために,身近な地方公共団体の政治について取り上げるとともに,地域社会への関心を高め,地方自治の発展に寄与しようとする住民としての自治意識の基礎を育てることが大切であるとありまして,身近な教材を使った指導に言及しております。 各教科の指導等の教育課程に関する事項は,各学校長に委ねられておりますが,学習指導要領の趣旨に沿って適切に指導が行われますよう,教育委員会といたしましては,来年度の組織・機構の見直しに際して,指導と研究の一体化を目指しており,新たに設置を予定している教育指導課において,本市の資料に基づいた教材作成とその活用について指導・助言を行い,各学校を支援してまいりたいと考えております。 以上です。 ○議長(今井俊郎君) 中西大輔議員。 〔24番 中西大輔君登壇〕 ○24番(中西大輔君) 取り組んでいただけるということは大体わかったんですけれども,ただ,今の答弁の中だと,最終的には各学校長の裁量ということですけれども,やはり学校長の裁量だけではなくて,このまちとして必要な教育というのは,学校というのは社会科の仕組みというのがありますよね。このまちに暮らしていく,このまちで育っていく,このまちを支えていくということを子供たちがわかるためにも,やはり学校長の裁量ではなくて,やはり教材を使って授業を構成するというところにまで踏み込んでいただくべきじゃないかなというふうに思います。 その点について,また後でちょっとお聞かせいただければなと思うんですけれども,違う観点として,教育委員会のほうで,子ども議会を以前開催していましたよね,この議場で,子供たちがここに直立不動で立ってというふうな形でやっていたわけなんですけれども,それは単発のイベントになっているんですけれども,こういうシティズンシップ教育の観点からすれば,定例的に開催して,小6の夏休みの活動として定例化してもいいのではないかなというふうに個人的には考えるんですね。それのほうが鈴鹿市としても非常に魅力的になるんじゃないかなというふうに思いますが,子ども議会についても,行政と教育委員会だけで進めるから,こういう直立不動というちょっとおかしな状態が出てくると思うので,鈴鹿市議会とも連携して取り組むということが考えられるのではないか,鈴鹿市教育委員会として,執行部側と議会のほうに等距離でアクセスして取り組むことができるのではないかなと考えるんですけれども,見解のほうをお聞かせください。 ○議長(今井俊郎君) 教育長。 ○教育長(長谷川正人君) それでは,子ども議会の開催について答弁申し上げます。 子ども議会は,将来の鈴鹿市を担う子供たちが,自分たちの学校生活や鈴鹿のまちのさまざまな身近な課題について,みずから現地調査や聞き取り調査などを実施し,将来の鈴鹿のまちについて提言する貴重な機会と考えております。また,行政や地方自治,市議会の仕組みなどに,直接ふれることができる学習の場にもなっております。さらに,本市が平成24年12月1日に施行いたしました,鈴鹿市まちづくり基本条例の第6条に明記されてございますように,子供がまちづくりへの興味関心を高め,主体的にまちづくりに参加しようとする態度を育むことにもつながる機会とも考えております。 そうしたことから,本市では,計画的に子ども議会を開催することとし,次回は,来年度の開催を予定しているところでございます。 そこで,子ども議会を6年生の活動として定例化してはどうかとの御意見についてですが,社会科公民分野における地方自治等の学習は,カリキュラム上,小学校6年生と中学校3年生の2学期以降に学習しております。開催を予定しております夏休みは,小学校6年生にとりましては,まだ学習前でございますことから,小学生が中学生の学習経験や生活体験にふれる中で身近な問題への課題意識を明確にし,行政や議会の仕組みについて興味関心を高めていくためには,中学生とともに活動に取り組むことの方が学習効果の高まりが期待できると考えております。 一方,中学生にとりましても,小学生とともに考えることで,取り組みへの自覚や責任感が一層高まるといった効果も期待されますことから,小学生と中学生がともに活動し,学び合う機会として位置づけてまいりたいと考えております。 また,毎年,定例化してはとの御意見についてですが,子ども議会の開催には,相当の時間,準備が必要でありまして,さらに保護者や教職員など,多くの関係者の協力も必要となります。したがいまして,さまざまな課題等,大きな負担から,4年に一度としてきておりますが,今後の研究課題とさせていただきたいと思います。 なお,子ども議会の運営内容等につきましては,これまで以上によりよい子ども議会となりますよう,今後,十分検討してまいりたいと考えております。特に,事前学習の段階におきまして,鈴鹿市の行政や市議会の仕組み,鈴鹿のまちの現状などについて,子どもたちの理解や課題意識,興味関心などを高めていくことができるよう検討してまいりたいと考えております。 なお,鈴鹿市議会との連携につきましては,こうした事前学習の際に,議員の皆様から市議会の仕組みや議員の役割等について,直接,子供たちが学ぶ機会を設けていくことなども検討事項の一つではないかと考えております。来年度,開催予定の子ども議会が鈴鹿のまちについて,子供の視点で考える機会となり,将来の鈴鹿のまちづくりに参加する担い手の育成につながるよう取り組んでまいりたいと考えております。 以上です。 ○議長(今井俊郎君) 中西大輔議員。 〔24番 中西大輔君登壇〕 ○24番(中西大輔君) 4年に一回ってオリンピックじゃなくて,子供たち,今,中3の子ですと15歳になるんですかね。15歳ということは,次の選挙というのは,次回の統一地方選は有権者ではありませんが,当然,その次の選挙をさらに4年後とすれば,十分有権者に入ってくるわけですよね。それが4年に一回でぶつぶつと切るのでは,やはり連続的な経験になっていかない,その点は十分考慮していただきたいなと思いますので,その点をまた考えていただくことを期待しています。 それで,三つ目の視点,ICTの活用なんですけど,森議員がこれまた熱こもって話してもらっているわけですけれども,冷静に考えていただければ,今の時点からあと10年後を考えれば,今以上にそういうものを使うのが当たり前になっていくという,そこをまず忘れないでいただきたいと思います。 ここでは,ですので,どちらかといえば,機器,機械の話ではなくて,そこで展開されているいろいろなものについて着目して,質問のほうを構成させていただきたいと思うんですけれども,ともかく何にしろ,機器にしろ,ICTの環境にしろ,それらに子供が公平に接する機会,また使える機会を持つということを保障することが自治体にとって非常に大切なことは間違いありませんよね。子供たちが親の環境によってそれが持てない,ふれられないというのは,もうその時点でかなり差になってしまっているということは,就職の現場でも現実問題としてあるはずですから。 それだけじゃなくて,やっぱりそのようなものを活用して,積極的に世の中にかかわっていくこと,オープンガバメントとかの動きで,これがもう顕在化してきています。もうこれは避けて通るんじゃなくて,そっちの方向にどんどん進んでいこうという流れが実際にあります。以前もジャジットというのを紹介したりしています。ただ,最近では千葉市,半田市というところで,Fix My Streetというアプリを使って,それは何かというと,写真を撮って,これはいつ,ここが壊れてますよと,いつ直しますかみたいなことをやるアプリがあったりするんですけれども,その辺はもう行政も入っていかないといけないものです。また,名古屋市では,アプリではありませんけれども,次期総合計画の策定過程で,ネットを使った新しい議論のスタイルの実現を目的としてということで,CALLAGREEという名工大の3教室が共同研究して開発した仕組みを取り入れていました。このように,ネットなどを活用した政治への,自治への市民参画の手法というのがどんどん広がっている,これからさらに加速していくことは間違いありません。 資料10のほうを映写してください。 〔資料をスクリーンに示す〕 これはチェンジというサイトなんですけれども,これは何かというと,下にスクロールしてどんどん送っていただけますでしょうか。このサイト,こうしたほうがいいとか,これが問題であるということを自分が表明して,署名を募ることができるというサイトです。意見の表明については,13歳以下はだめですよということになっていますが,書いてあるとおり,社会を動かす署名サイトですね。こういう動きがあるわけです。 ありがとうございます。 〔資料の提示を終了〕 このような動きというのは,十四,五年前にはもう考えられなかった動きです。自分自身もそうなんですけれども,十四,五年前といえば,NTT西日本の跡地をどうするんだという話がちょうどあったぐらいのときで,やはりここの跡地のところはこんなふうになったほうがいいんじゃないかといっても,その当時のネット環境とか,使われる状況では,今,ここのチェンジでやったようなことを表明するというのはなかなか難しかったわけですけれども,今はそれができる。 さらにさかのぼれば,江島スポーツ総合公園は今,公園になりましたが,池のところでも,近くに住んでいる子供からすれば,やっぱり生き物がたくさんいる池だから,生き物をたくさん残してほしいということが,こういうことを使えば今はできるんですけど,その当時はできないということがあるわけですね。 だから,これからの子供たちというのは,このようなツール,こういう場面を使って政治参加,自分たちがこういうまちにしていきたいなということに参加できるようになってきているということが非常に大切なことです。ですから,このような仕組みがあるということをぜひ教育委員会の中でも,いろいろ機器も扱ったりするわけですから,取り上げていただけないかなということを考えるわけですけれども,見解のほうをお聞かせください。 ○議長(今井俊郎君) 教育長。 ○教育長(長谷川正人君) それでは,シティズンシップ教育にICTを導入してはどうかとの質問に答弁申し上げます。 ICTの活用につきましては,現在,各教科の学習を初めとして,多様な実践例が全国的に報告されておりまして,その効果についても評価されているところでございます。 本市においても,学校教育におけるICTの活用として,どのような実践が可能であるか,効果的であるか等について,各学校の現状に照らし合わせ考えていくことが大切であると認識しております。 シティズンシップ教育につきましても,その一つとして,環境整備や教職員の情報教育研修といった面と合わせて,具体的な内容や方法について,今後の課題として研究してまいりたいと考えております。 以上です。 ○議長(今井俊郎君) 中西大輔議員。 〔24番 中西大輔君登壇〕 ○24番(中西大輔君) ありがとうございます。 この話,まだ始まりですので,ここで先までは言いませんが,ただ,教育委員会だけじゃなくて,全ての執行部の方に考えていただきたいんですけれども,大事なのは,こういうネットを使えば,今までというのは,いろいろな審議会というのは空間とか,時間とか,非常に制限されていた。パブリックコメント,できたものに対して意見を言うだけですよね。時間,空間的に大きな制限があったのが,こういうネットを活用していくことで,そのような制約というのが大幅になくなっていく時代というのがもっと進んでいくということをしっかりと考えていただきたいということですね。ですから,例えば鈴鹿市のホームページ上にそのような仕組みをつくれば,当然,いろいろな審議会とかの開催,参加,もっとやりやすくなると思いますから,その点は執行部全体として考えていただきたいということを申し述べまして,次の質問のほうに移ります。 |