2014年3月定例会一般質問 「海岸線部の災害への備えについて」 ○24番(中西大輔君) 議席24番,すずか倶楽部,中西大輔です。 今定例会では,議場でのパソコン使用が試行的にできるということですので,今,手元のほうはそれで置いてありますので,活用したいと思います。 このような機器の利用に関してなんですけれども,確かに便利ということもあるんですけれども,私たち,この議場のいろいろなやりとりというのは,いわゆる健常者の方を対象にしているのではないかなと。テレビ放映などでも,今,聴覚に障害のある方がもし見ているとすれば,何をやっているかがわからないということになってくるでしょうし,言語障害のある方であれば,例えばそういう方が議員になられたときに,ここで言語で質問することはできない。そういうことに対しても,道が開けてくる可能性があるのではないかなというふうに考えております。 それでは,通告に従いまして,3点,質問のほうをさせていただきます。 一つ目は,海岸線部での災害の備えについて,二つ目,新給食センターについて,三つ目,オープンガバメントの推進についてということで取り上げさせていただきます。 まず,1点目の質問に入らせていただきます。 災害に関しては,せんだってから,やはり3月11日ということがありまして,いろいろ番組で取り上げられることが多くなっております。NHKでも,東日本大震災時の災害ヘリ映像の番組であったり,ビッグデータの活用に関しての特集がありました。そこで,名取市であるとか,石巻市の取り組みですね,携帯電話やカーナビなどの位置情報からどのように考えていけるのかということが取り上げられていましたが,そのような動きというのは,鈴鹿市にとっても非常に示唆に富んだものだと考えております。 本題のほうに入っていきますが,鈴鹿市にとって東側,海岸線部というのは伊勢湾に面し,巨大台風の際の高潮や,巨大地震の際の津波などのリスクがあると多くの住民の方が考えているところです。また,それらに加えて,今後,地球温暖化というのがもっと長いスパンで起こってくる海水面の上昇ということも,それらに加えていくべきかもしれません。 資料のほうを映写してください。 〔資料をスクリーンに示す〕 こちら,鈴鹿市のホームページで公開されている標高マップです。これを見ると,岸岡山に続く台地帯を中心にして,南北に平野が広がっていることがわかります。さらに,基本的に鈴鹿市の地形として,当然のことですが,東から西にかけて標高が高くなっていることもわかってきます。地図中,白い部分は,標高11メートル以上の部分で,濃い緑の地域は標高5メートルから7メートルの状態となっています。ただ,この地図を見ていると,市境までしか表現されていないことというのが気になるんですけれども,そのことはまた後に指摘させていただきます。 ともかく,この地図から考えられることは何かというと,海岸線部の住民の方々がいかにして浸水リスクの低い地域に避難するかが重要だということが見えてくるということです。 私自身は,津波などのリスクに対しては,基本的には,やはり自然の標高の高いところに行くことがまず重要だというふうに考えております。少なくとも,この地図中でいえば,濃い緑の地域に向かうという意識を一人一人の方々が持って移動していただくことが大切ではないでしょうか。スムーズに避難するためには,移動の障害が低いことが必要になってくるでしょう。 そのとき,東の海岸部から西に向かう動線となる道路が重要になることがわかってきます。海岸線から国道23号を目指すことは,一つの目安と言えるかもしれません。この東から西への動線について,災害リスクへの対応という観点から,鈴鹿市の行政内で整理されていることが重要だと考えますが,危機管理課ではどのように把握しているか,土木部ではどのように考えているか,消防としての考えはどうなのか,それぞれお聞かせください。 〔資料の提示を終了〕 ○議長(今井俊郎君) 防災危機管理監。 〔防災危機管理監 長野克之君登壇〕 ○防災危機管理監(長野克之君) それでは,中西議員御質問の1番目,海岸線部の災害への備えについての1点目,東海岸部から西への動線のうち,避難路についてどのように把握しているのかという点につきまして答弁申し上げます。 本市におきましては,南海トラフ巨大地震が発生した場合,50センチメートル程度の津波が最短で1時間余りで到達すると予測されておりますことから,津波からの避難行動につきましては,津波浸水予測区域外へ逃げていただくことが最も有効な手段であると考えております。したがいまして,沿岸部である東側から,避難先である西側への避難路の確保が大変重要になってまいります。 さて,津波からの避難路についてでございますが,現在,沿岸部に位置する小・中学校から避難をするためのモデルルートをお示しさせていただいており,学校や地域で行う避難訓練等において活用していただいております。 また,市民の皆様におかれましては,自宅から避難所までの避難路及び最寄りの津波避難ビルヘの避難路につきまして,あらかじめ決めておいていただきたいと存じます。 さらに,万が一,その避難路が通行不能になった場合の迂回路等につきましても決めておいていただきますと,より安全な避難行動につながると考えております。 このように,本市といたしましても,海岸部の東から西に避難する際の最短ルートを地域住民の方々に認識していただいておくことは大変重要であると考えており,地域住民の皆様が避難路などを選定していただく際には,積極的にかかわりを持たせていただき,支援させていただくことが今後も重要であると認識いたしております。 現状におきましては,避難路の指定は行っておりませんが,地域における防災研修会等の機会に,地域の地図を利用した図上訓練を実施し,地域の危険箇所を住民みずからが指摘した上で,有効な避難路を策定するというような取り組みを行っております。 今後も,このような取り組みを継続するとともに,関係部局との連携を図りながら,避難路のあり方について検討してまいりたいと存じます。御理解いただきますよう,よろしくお願い申し上げます。 ○議長(今井俊郎君) 土木部長。 〔土木部長 内藤俊樹君登壇〕 ○土木部長(内藤俊樹君) 私からは,津波などの災害リスクに対する東海岸部から西への動線についてのうち,国道23号に向けた避難路機能を重視した道路整備計画が必要ではないかという点について答弁いたします。 道路をつくる目的としましては,交通機能や土地利用誘導機能,空間機能の確保という多岐にわたる効果がございます。このため,道路整備を進める基本方針として,避難路だけを整備目標とした道路新設事業については,現状では考えておりませんが,発災時における避難路を確保することは重要な課題であり,本市が行う幹線道路整備については,現在,鈴鹿市道路整備プログラムにより整備を推進しておりまして,この中で優先度をはかる七つの評価視点の一つとして,災害避難路となる道路を評価指標として整備優先度を判断いたしております。 また,本市の一般道路要望への対応につきましては,緊急輸送道路や災害ネットワーク道路,通学路や交通量などを考慮して優先順位を考えており,住宅内・集落内の道路につきましては,指標化の中で優先度を上げる考え方を持っていますので,御理解いただきますよう,よろしくお願いいたします。 以上でございます。 ○議長(今井俊郎君) 消防長。 〔消防長 高嶌秀紀君登壇〕 ○消防長(高嶌秀紀君) 私からは,東から西への避難路と消防について答弁申し上げます。 災害発生時,海岸部において,住民等は東から西に向かい避難することとなります。その際,住民等は,それぞれの判断で避難路を選択するものと思いますが,消防のみならず,消防団員,行政職員等は,避難広報,誘導,救助のため,避難してくる住民に対し逆方向へ進行しなければなりません。この際,双方の行動の妨げとならないような進入道路の選択が課題とされ,検討を要するものと考えております。 以上です。 ○議長(今井俊郎君) 中西大輔議員。 〔24番 中西大輔君登壇〕 ○24番(中西大輔君) ありがとうございます。まず,ここのところは,今どのような状況かということを整理したかったもので,答弁していただきました。 ともかく,三つの答弁をいただきましたが,東から西への避難の動線としての道路は重要だということがわかりましたし,今,消防長の答弁から,同時に緊急車両の通行等も考えると,西から東という動線としても重要だということが見えてきたと思います。 また,忘れてはいけないのは,もし被災した場合には,工事に西から東への動線というのは,物を運んだり,いろいろなことになりますから,そのような観点も重要になってきます。 それでは,資料のほうを映写してください。 〔資料をスクリーンに示す〕 これは,先ほどの標高マップです。 これから幾つか映写させていただきますが,それについては,この地図に沿った形で,重なる形で同じ地域を切り取ってるというふうに見ていただきたいと思います。 地図について説明すると,これは海岸線は長太地区から若松地区の間になります。西側につきましては,大体市役所ぐらいまでのところを表現したことになっています。 次の資料を映してください。 〔資料をスクリーンに示す〕 こちらのほうは,鈴鹿市地理情報システムからその地図に重なる範囲で,東南海地震液状化危険度分布図を映写しております。赤に近くなるほど,液状化の可能性が高いということになっています。 次,映してください。 〔資料をスクリーンに示す〕 こちら,同じく地理情報システムからですが,避難施設や防火水槽等々が記載されていますが,これは防災マップのうちの津波の浸水想定区域表示のものになっています。 次,映してください。 〔資料をスクリーンに示す〕 そして,これが市道のほか,鈴鹿市が管理する道路をあらわした路線網図となります。 つまり,今までのところ,鈴鹿市の施策の取り組みとしては,例えるならば,これらの地図1枚1枚ごとに取り組んでいるということになっているのではないかということです。 今回の質問で中心にしたいのは,これらの地図を重ねて考える,これらの地図を重ねて見えるものから考えていくという発想を大切にするべきではないかということです。この点,NHKでありましたビックデータの解析というのは,このような考え方ですね。いろんな情報をレイヤーのように重ねて考えていくということが出てきております。 鈴鹿市でも,このように地図を重ね合わせて道路を把握して,横の連携で道路を評価することができれば,先ほど土木部長の答弁にありました,道路整備プログラムのような発想で,今後,策定を予定している中長期の道路維持修繕補修計画に際して,優先的に保全・補修を行うべき路線というものを明確にしていくことができると思います。そうできれば,液状化リスクの高い地域で,また避難等々で重要な路線については,液状化によるダメージを小さくするような補修計画を策定するということも可能になってくるでしょう。また,緊急車両が通行する道路と避難道との整理その点についてもわかってくる。また,細かい話ですけれども,災害時についての表示板を設置するなど,平時からの意識づけも可能になってくると思いますが,重ねてお聞きすることになりますが,土木部として,この点について見解をお聞かせください。 〔資料の提示を終了〕 ○議長(今井俊郎君) 土木部長。 ○土木部長(内藤俊樹君) それでは,地理情報システムの情報を道路の維持補修計画に活用できないかというような再度の御質問に答弁申し上げます。 道路の日常補修につきましては,現在のところ,緊急輸送道路及び本市が考えております災害ネットワーク道路について,老朽化対策であったり,耐震化対策,また舗装の劣化状況の調査を行う路面性状調査や橋梁の安全性を重視する調査を優先的に実施し,道路改修などに取り組んでいるところでございます。 議員御指摘の地図情報システム内の液状化危険度マップとか沿岸部の標高マップ,防災マップや道路網図などを組み合わせたような形で,道路の維持補修計画へ活用する手法については,今後,活用の可能性であったり,有効性を検討してまいりたいと考えておりますので,よろしくお願いいたします。 ○議長(今井俊郎君) 中西大輔議員。 〔24番 中西大輔君登壇〕 ○24番(中西大輔君) ありがとうございます。今,土木部長にいろいろ答弁していただきましたが,本来,この地図を重ねて考える作業というのは,土木部ではないんですよね。そのために鈴鹿市が何を設置したかといえば,防災危機管理課であって,本来,そのような地図を重ねて,リスクマネジメントを行うセクションのはずだと私は理解しております。 ともかく,東から西への大きな動線というのが整理できれば,それらに接続する,次は海岸線部の集落からその路線に向かう動線についての整理ができるでしょうし,また,それが整理できれば,次に集落内での東から西への動線につながる流れというものを整理していくことができるのではないかというふうに考えておりますので,今回,質問させていただいておるわけですが,例えば集落内のことになっていけば,そういう作業をしていく中で,倒壊の恐れのあるブロック塀のリスクについて話し合って,地域で取り組みを考えることなんかというのも一つのことになると思います。 それで,このように整理していく中で,例えば避難時に整備が必要な個所の改善を地域と協議して,対応策を真摯に考えるということがあるわけですが,例えば白子から磯山にかけての地域が一番顕著になってくるとは思いますが,近鉄線より東側の地域については,徒歩で逃げる際に,当然ながら,鉄道施設というのが,それを越えていくためのリスクになっていくということですね。その低減について,関係各課で取り組むというふうなことを検討することができるのではないかということが一つ。また,そういうふうに逃げた場合に,白子から磯山地区の方であれば,23号線まで出れば,今度は23号線から南北のアクセスということが重要になってくるのではないかということが整理できるということが考えられるのではないかというのがこの質問の趣旨です。 ともかく,大切なことというのは,このような情報を横の連携で取り組んで,総合的な政策へとつなげることだと考えるわけですが,先ほども言いましたが,本来,このような取り組みというのは防災危機管理課が中心になるべきで,関係部署と連携して,東から西への動線となる道路についてリスクマネジメントを行うべきと考えるのですが,その点について確認をさせていただきたいと思います。 ○議長(今井俊郎君) 防災危機管理監。 ○防災危機管理監(長野克之君) それでは,関係部署と連携し,避難路のリスクを把握した上で,防災危機管理課においてリスクマネジメントを行うべきではないかとの御質問に答弁申し上げます。 本市における沿岸部からの津波避難につきましては,まず近鉄名古屋線の東側から西側に避難するということが大変重要なポイントになると考えております。 本市では,長太,箕田,寺家の3カ所に跨線橋があり,江島,磯山の2カ所の地下道と合わせまして,合計5カ所では,踏切に関係なく車両も歩行者も線路を渡ることができます。また,白子駅構内におきましては,歩行者の方のみが線路を渡ることができます。しかし,その他の道路につきましては,全て踏切を通過しなければなりません。 次に,沿岸部の南部地域におきましては,近鉄名古屋線を渡った後に,さらに国道23号線を渡って西側に避難しなければなりません。つきましては,このような本市の特性を十分に考慮した上で,関係部局と協議し,津波からの避難路に関するリスクマネジメントを行い,市民の皆様がよりスムーズな避難行動がとれるようにしてまいりたいと存じますので,御理解いただきますよう,よろしくお願い申し上げます。 ○議長(今井俊郎君) 中西大輔議員。 〔24番 中西大輔君登壇〕 ○24番(中西大輔君) していっていただくということですので,その点についてしっかりやっていただきたいと思います。そのことは,また後のほうでもふれることがありますので,次の内容のほうに移ります。 液状化についてなんですけれども,東海・東南海・南海大地震が発生すると,せんだって市役所ロビーのほうで展示もありましたが,市内で液状化が発生するリスクは非常に高いということがわかってきます。展示の中でも,過去の濃尾地震の際,鈴鹿市で液状化があったことが資料にありました。過去,議会視察で香取市の液状化被害の視察に行かせていただきましたし,液状化については,浦安市を初めとして,ダメージについて相当なものだということが既にわかっています。また,さかのぼれば,阪神大震災の際のときも,たしかポートアイランド等々で液状化の被害があったと記憶するところです。 資料を映写してください。 〔資料をスクリーンに示す〕 こちらの資料は,ことしの2月6日,朝日新聞朝刊に掲載された液状化被害に関する記事です。 次の資料を映写してください。 〔資料をスクリーンに示す〕 これはまた,市のホームページにある東南海地震液状化危険度分布図──重ねて言いますが──がありますが,これらからすれば,当然,この二つから考えれば,今話した液状化のリスクというのが鈴鹿市にとっても避けられないことがわかっていただけると思います。 先日のビッグデータの関係の特集の中では,東京のほうでは,建築確認申請等々の個別情報,年度情報などから,それと地盤の情報を重ね合わせて,戸別の倒壊リスクについての地図を作成したなどということが取り上げられていました。今,このような形で,防災関係では,ビッグデータとの関連が非常に進んでいます。もうこれは,非常に参考になるところだと思いますね。 それで,今回のこの質問の本論ですが,以前,一般質問でも液状化のリスクということはたしか取り上げさせていただきましたが,液状化被害が発生した際に復興に係る費用を計算しているのかどうか。また,その際,特別目的基金の設置等々で質問させていただいたわけですが,財政調整基金,そういうリスクに対してきちんと対応できるようになっているのか,現在の状況についてお聞かせください。 〔資料の提示を終了〕 ○議長(今井俊郎君) 防災危機管理監。 ○防災危機管理監(長野克之君) それでは,2点目の液状化リスクヘの備えにつきまして答弁申し上げます。 液状化につきましては,地震の際に,地下水位の高い砂地盤が地震により液体状になる現象であり,これにより,建物などの重い構造物は沈んで傾いたり,逆に軽い地下埋設の下水道管やマンホール等が地上に浮き上がったりいたします。東日本大震災の際にも,千葉県内の埋立地などで大変多くの被害が発生いたしております。 本市におきましては,平成16年に東南海地震液状化危険度分布図を作成し,ホームページで公表いたしておりますが,特に沿岸部においては,液状化による危険度の高い地域が多く,被害の発生が危惧されております。また,平成17年の三重県による東海・東南海・南海地震における建物の被害想定といたしましては,地震による揺れ,火災,液状化,斜面の崩壊等によりまして,全壊または焼失棟数が7,300棟,半壊棟数が1万44棟となっており,そのうち,液状化による全壊棟数は990棟と想定されております。 なお,液状化による被害額につきましては想定されておりません。 さて,災害時における個人所有の建物被害への対応についてでございますが,地震や液状化等で自宅に住めなくなった方につきましては,一時的に収容避難所で生活をしていただき,その後,仮設住宅や借上住宅に入居していただくことになります。この仮設住宅等は,三重県が建設いたしますが,建設場所につきましては,あらかじめ本市において公園などの市有地を応急仮設住宅建設予定地として指定し,建設可能戸数等を把握いたします。また,仮設住宅等の建築費用に関しましては,災害救助法に基づき,三重県が災害救助基金を積み立てておくことになっております。 いずれにいたしましても,今年度末には,県から南海トラフ巨大地震による本市の被害想定が発表されますことから,新たな被害想定をもとに,液状化による被害を把握し,必要な対策について検討してまいりたいと存じますので,御理解いただきますよう,よろしくお願い申し上げます。 ○議長(今井俊郎君) 企画財務部長。 ○企画財務部長(杉野浩二君) 私からは,大地震による被害が発生した際の復興期に備え,財政的に対応ができているのか,対応できるのかといった御質問に答弁申し上げます。 これにつきましては,平成23年12月の定例会でも答弁をさせていただいておりますけれども,災害発生時における復旧に要する経費につきましては,基本的には国庫支出金や市債などにより財源確保に配慮された制度となっております。さらに,この市債の償還に当たりましては,普通交付税の基準財政需要額に参入されるなど,復旧に支障のないような制度となっております。このほか,大規模災害が発生しますと,市税等の減収など,財源確保が難しくなることも想定され,市民サービスの安定提供や復興を加速できないといったような懸念はされますけれども,これらにつきましては,財政調整基金を活用することで対応したいと考えております。 現在,財政調整基金の残高は,平成26年度末で約42億円と見込んでおりますが,被災後の安定した市民サービスの提供や復興のために,どれぐらいの財源を確保していくべきかというのは明確に言及することはできませんけれども,今後も地方財政法の趣旨に基づきまして,災害発生に係る備えも含めまして,でき得る限り財政調整基金を確保し,活用してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(今井俊郎君) 中西大輔議員。 〔24番 中西大輔君登壇〕 ○24番(中西大輔君) ありがとうございます。今,答弁のほうを聞いていても,基本的には国が制度をやっているから,国に頼るというふうな趣旨がかなり強いかなというふうに感じました。自治体なんですから,やはり最低限,そのあたりを自分たちで把握することが必要ですよね。三重県がどうとか,そういうことではなくて,本当に自分たちで大丈夫かということをチェックするのは,これは自治体でする最低限のことですので,取り組んでいただきたいと思います。 ちょっと関連してなんですけど,今回の平成26年度予算に大規模地震対策事業費916万円がありまして,ここで津波ハザードマップ作成が上がっておりますが,冒頭にちょっと言いましたが,こういう地図をつくったとき,市境でばさっと切れてしまっていたりすることがあるんですけれども,まず,この市境にとらわれない形のマップ作成が可能かどうか。また,液状化リスクということについても記載すべきと考えますが,その点,検討できるかどうかお聞かせください。 ○議長(今井俊郎君) 防災危機管理監。 ○防災危機管理監(長野克之君) それでは,平成26年度に作成を予定いたしております新たな津波ハザードマップについてでございますが,先ほど議員から,近隣市の一部地域を含める,あるいは液状化リスクについても記載をすると,このような御提案をいただきましたが,これらの点につきましても,今後,検討してまいりたいと存じます。よろしくお願い申し上げます。 ○議長(今井俊郎君) 中西大輔議員。 〔24番 中西大輔君登壇〕 ○24番(中西大輔君) お願いします。 それでは,三つ目の論点になりますが,より効果的にリスクマネジメントを行うためにはどういうことが必要かといえば,防災危機管理課できちんとリスクがどういうものかということを把握して,それについて検討,研究はちゃんとできるかどうか,そこをちゃんと考えられるかどうかということが必要になってくるわけですね。そのことなんですけれども,今,防災危機管理課の業務の中で,非常に大変だと私なども思うのですが,やはり啓発事業にかかる時間等がかなり多いのではないかなと。当然,その事業は必要だということもあるんですけれども,しかし,それは行政がしなければいけないのかといえば,そういうわけではないと思います。 同じく平成26年度の予算を見ると,防災啓発推進事業費として25万円計上されていますが,このような防災啓発事業について,鈴鹿市内には防災関連のNPOさんがいらっしゃいますから,その方々に事業として委託する。そうすれば,当然NPOとしても足腰が強くなることにもつながるでしょうし,防災危機管理課としても仕事として整理される。ですから,ビッグデータを扱ったリスクマネジメントの検討等ができると考えますが,その点についての見解をお聞かせください。 ○議長(今井俊郎君) 防災危機管理監。 ○防災危機管理監(長野克之君) それでは,3点目の危機管理課の業務につきまして答弁申し上げます。 防災危機管理課では,本市全体のリスクマネジメントを担っており,日々さまざまな業務に当たっております。 そのような中で,啓発や訓練も重要な業務の一つであると考えており,市民の皆様の防災意識や地域の防災力を高めるために,自主防災組織や自治会,老人会,小・中学校,各種団体等を対象として出前講座や避難訓練などを年間百数十回ほど実施いたしております。特に,東日本大震災以降,依頼が急増しており,現在は私どもの職員が実施いたしておりますが,今後におきましては,啓発の内容を精査し,防災に精通した防災士や鈴鹿市災害ボランティアコーディネーター,あるいはNPO法人などの団体の活用を検討してまいりたいと存じます。 また,平成26年度には,三重県と三重大学が防災活動拠点として設立する,みえ防災・減災センター事業により,地域の防災活動のリーダーとなる,みえ防災コーディネーターの育成を図られると伺っておりますので,これらの方々の活用につきましても検討してまいりたいと存じます。御理解いただきますよう,よろしくお願い申し上げます。 ○議長(今井俊郎君) 中西大輔議員。 〔24番 中西大輔君登壇〕 ○24番(中西大輔君) きちっと取り組んでいただきたいと思います。 きょうのニュースで,名古屋市のほうで防災情報のソーシャル・ネットワーク・システム,フェイスブックページを立ち上げたということがありましたが,そのようなことは別にお金をかけなくても,職員さんたちのやる気で十分できることですので,そのようなこともしっかり取り組んでいただきたいと思います。 この質問につきましては,ここまでにさせていただきます。 |