2014年3月定例会一般質問
「オープンガバメントの推進について」


 それでは,三つ目の項目,オープンガバメントの推進についてを質問させていただきます。
 資料を映写してください。
            〔資料をスクリーンに示す〕


 これ,ちょっと遠いと見にくいんですけれども,今,この資料の中にシビックテックという言葉があるんですけども,これ,最近よく使われているんですけど,何かというと,市民がWeb等,インターネットなどにある,テクノロジーを活用して公共サービスなどに関する地域課題解決を行う動きということになるんですけれども,この動きというのは,今,実際に進んでいますので,鈴鹿市としての課題はどのようにこのような動きを取り入れていくかということです。
 資料のほう,ありがとうございます。
              〔資料の提示を終了〕
 現在,このような動きを取り入れたオープンガバメントの動きは加速してきていると実感します。こちら,私が今使っている7インチサイズのタブレットということになりますが,今,スマートフォンやこれらの機械を通じて,市民の社会参画を進めようという動きが広がっています。例えば,千葉市や半田市などでは,以前もふれさせていただきましたが,Fix My Streetというアプリがありまして,それを活用した取り組みが行われております。これは何かというと,スマートフォンなどで道路が傷んでいる状況などの写真を撮って,アプリを通じてそれを投稿する,そうすると,それを受けて解決等に取り組んでいる状況があれば,その結果を投稿することで,撮った方と直すほうの双方向の課題解決ということを通して,市民の意識も上げていこうというふうなアプリだと理解してください。
 このようなことというのは,実際,道路をこれから行政の中でも,iPad等を利用して道路の調査をする,それをすぐに投稿するなどという形の動きというのが恐らく加速していくであろうと。アメリカなどでは,そういうふうなことの動きが広がっているということがあります。ですので,このような動きにとって重要となってくるのが,行政情報のオープンデータ化ということがありましたので,以前,一般質問でも取り上げさせていただきました。
 このようなオープンデータ化された行政情報をどうのように組み合わせて,地域課題の解決に取り組むかが今,各地で取り組まれているのが現状です。当然,機械を使いますので,それに合う人,合わない人,なかなかなれている人,なれていない人というのがあるのが現状ですので,今言っていることも何だろうという方もいらっしゃることはわかっておりますが,それを前提に,今回質問させていただいております。ですので,以前オープンガバメントという言葉を取り上げさせていただいた後,その後,行政内でどのようにオープンガバメントについて調査検討されているか,進捗状況等をお聞かせください。


○議長(今井俊郎君) 総務部長。
            〔総務部長 酒井秀郎君登壇〕
○総務部長(酒井秀郎君) それでは,私からはオープンガバメントの推進についての御質問に答弁を申し上げます。
 まず,オープンガバメントとは,インターネット技術を活用して,行政を市民に開かれたものにしていこうとする取り組みと定義されておりまして,別名,開かれた政府とも言われる取り組みでございます。
 現代社会における市民のライフスタイルの変化に伴い,年々,多様化,複雑化する行政課題に対しまして,その課題を迅速かつ効果的に解決するための市民参画の手法として,オープンガバメントは有効な手法の一つになっていくものと認識しております。
 国におきましては,新たなICT戦略の一つとして,オープンガバメントの推進に取りかかっており,それに伴い,地方自治体にもこの流れが及んでくるものと思われます。
 さて,本市の情報化推進の状況といたしましては,平成12年度から行政情報ネットワーク,いわゆる庁内LANの構築整備を行い,本市のホームページを開設し,必要に応じて所属ごとにフェイスブック,ツイッター等を業務に活用しております。したがいまして,オープンガバメントなどの動きに伴う,先ほど議員御説明のFix My Streetなど,新たなICT事業への取り組みについては,まだ具体的な取り組みには至ってないのが実情でございます。しかしながら,昨年,御質問をいただいておりますので,既に昨年からその関係の調査を開始しまして,本年2月の先進事例共有会議には職員を出席させて,千葉市や鯖江市の取り組みについても聞き取りを行ってきております。
 そのような中で,議員御紹介の新たなシビックテックなどの動きや,あるいはICTへの取り組みの必要性につきましても,十分認識をしているところでございます。しかしながら,現行の業務におきましても,ICTの進展に伴って,年々,複雑化,多様化してきており,さらに新たな取り組みを行うに当たりましては,推進計画の策定や専門的な知識の習得,そして全庁的な組織体制づくりが必要と考えているところでございます。
 そこで,本年度よりICT推進本部を設置するとともに,ICTに精通し,専門的な知識を有する人材を情報統括補佐官として外部から配置し,その中で,本市における番号制度への対応やオープンガバメントを含めました情報化推進の方向性につきまして,検討を行ってまいりたいと考えております。
 以上でございます。

○議長(今井俊郎君) 中西大輔議員。
            〔24番 中西大輔君登壇〕
○24番(中西大輔君) 基本的な流れはわかりました。
 次の論点を話す前にふれておきたいんですけれども,行政だけのことではなくて,本当は市民の生活であるとか,地域づくりとかとも密接に考えながらやっていくべきことだと私は考えるんですね。そのあたりの検討というのは,これからどうされるのかというのは考えるところですが,進めていただけると期待します。
 それでは,資料のほうを映写してください。
            〔資料をスクリーンに示す〕


 このサイトは,CODE FOR JAPANというところのサイトになるんですけれども,CODE FOR JAPANって何ぞやというふうなことになるんですけれども,この団体というのは,市民参加型のコミュニティ運営を通じて,地域の課題を解決するためのアイデアを考え,テクノロジーを活用して公共サービスの開発や運営を支援していく非営利団体というふうになっています。実際,CODE FOR Xとかというふうに表現するんですけれども,いろいろな自治体で──自治体が中心になってというわけではないのですが,立ち上がっています。昨年末には,CODE FOR NAGOYAということで,名古屋のほうでも立ち上がったり,鯖江市,大垣市などでもいろいろ立ち上がっております。
 今回,資料のほうでは提示できませんが,このような動きの中で,5374.jpと書いて「ごみなしjp」というんですけれども,その自治体のごみの収集日とかの情報を入れてアプリ化するということがCODE FOR KANAZAWAというところで立ち上がっています。それはオープンソースということで,誰でもが使えるような状態で公開していまして,今,いろいろな自治体の中でそれを取り上げて,それぞれの自治体の5374.jpを立ち上げているなんていう動きもあります。そう考えると,先般からいろいろ自治体の御当地アプリであるとか,自治体独自のアプリという話があるんですけれども,実際は,このような動きの中で開発されているものがふえてきて,自治体独自にこだわる必要はなくなってくるんじゃないかと,私などは考えます。
 また,アプリを使う立場からすれば,この御当地アプリというのは聞こえがいいんですけど,そこでしか使えなかったら,余り意味がないんですよね。例えば,観光情報でいえば,鈴鹿だけじゃなくて,本当は,最低でも三重県全体がわかるものにしないといけないということですので,そういう展開をしていくべきじゃないかと考えます。
 それで,CODE FOR Xということで,できればCODE FOR SUZUKAというのを立ち上げるところに行政のほうも取り組んでいただきたいなと,声かけをしてもらいたいなということで,二つ目の質問をさせていただくわけですが,鈴鹿市にはSUZUKA産学官交流会がありますし,もちろん鈴鹿高専のほうも,このようなソフト等に詳しい方もいらっしゃると思います。また,先ほど紹介させていただきましたCODE FOR JAPAN等々も連携,また情報収集等に取り組んで,情報交換していただいて,今できることですから,別にCIOの方を待たなくても,今の市の行政の取り組みの中でできることだと考えますので,そのようにしていただきたいなというふうに考えます。予算がかかることではありませんので,呼びかけるだけでも意義があると考えるのですが,その点について見解のほうをお聞かせください。
              〔資料の提示を終了〕

○議長(今井俊郎君) 総務部長。
○総務部長(酒井秀郎君) まず,答弁の前に,訂正をさせていただきます。
 先ほどの答弁で,ICT推進本部の設置についての発言中,来年度よりと申し上げるべきところを,本年度と申しましたので,訂正の上,おわびを申し上げます。大変失礼をいたしました。
 それでは,産学官民の連携についての御質問に答弁を申し上げます。
 議員から御説明がありましたCODE FOR JAPANのように,オープンガバメントの推進に当たりましては,行政だけの取り組みにとどめるのではなく,民と官とが連携した双方向での取り組みが重要であると言われております。このことは,官民の連携により進めることがオープンガバメントの三つの基本原則の一つに位置づけられておりますことや,先進自治体のいずれもがIT関連の事業者やNPOなどとの連携により取り組みを行っていることからもうかがい知ることができます。したがいまして,今後の取り組みに当たりましては,産学官民の連携の可能性につきまして,市内高等教育機関等と協議を行うことや,あるいは,例えば本市が設置しております学官連携協議会議に諮ることなど,また,議員御説明のCODE FOR JAPANとのコンタクトにつきましても含めまして,具体的な手段を検討してまいりたいと考えております。よろしくお願いをいたします。
 以上です。

○議長(今井俊郎君) 中西大輔議員。
 発言残時間の関係もありますので,考慮いただきますように。
            〔24番 中西大輔君登壇〕
○24番(中西大輔君) 今,進めていただくということを答えていただきましたので,よろしくお願いします。
 ともかく,市長,最後に一言だけお願いしたいんですけれども,今回,三つの質問,ばらばらのようで,実際は一つでつながっているわけですね。何かというと,ビッグデータ,オープンデータという言葉があるように,全てにつながっています。実は,給食のほうも,そのような情報が公開されることで,民間の人たちが,じゃあ私たちもつくってみようかということが重要になってくるわけです。これから,ですので情報統括官を招いてということもありますが,ぜひ鈴鹿市として,行政情報をどのように提供したらいいのかということを現場サイドからも検討していただくように,ぜひ指示していただきたいなと思うんですが,その点,可能かどうかお聞かせください。

○議長(今井俊郎君) 市長。
○市長(末松則子君) しっかりと情報の見える化,透明化というものをさらに推進してまいりたいというふうに思っておりますし,今後もできる限り提供させていただいた,開かれた行政に努めてまいりたいと思っておりますので,よろしくお願い申し上げます。

○議長(今井俊郎君) これにて,中西大輔議員の質問を終了いたします。
 この際,暫時休憩いたします。
 再開は13時といたします。
          午 前 11 時 59 分 休 憩
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          午 後  1 時 00 分 再 開