2014年6月定例会一般質問 「まちの高齢化について」 ○24番(中西大輔君) 議席24番,すずか倶楽部,中西大輔です。 通告に従いまして,今定例会では二つの項目,質問をさせていただきたいと思います。 一つは,まちの高齢化への対応に対して,もう一つは,観光政策ということになります。 先ほどの森議員の熱の入ったしゃべりを聞いてて思ったんですけれども,執行部の方々,これから資料とかあったりするので,一度,市長,目の前にパソコンを置くなりの検討をしてもらってもいいのかなと思いながら聞いてたところです。 それはそれとして,きょうはワールドカップの開幕戦がありまして,ブラジルとクロアチア,なかなかいい試合をしてたんですけれども,やはり私たち考えるべきなのは,ワールドカップの開催はめでたいことなんですけれども,実際,ブラジルのほうでは,開催を喜ぶ人ばかりではなくて,社会問題のほうも,非常に課題になっているというところですね。このことというのは,やはり頭においておくべきことではないかと思います。 それでは,まちの高齢化への対応から入ります。 少子化と高齢化が進行して,人口減少に入っているということは,皆さん御存じのことだと思います。 資料1を映写してください。 〔資料をスクリーンに示す〕 そのことは,このグラフのほうからいいますと,こちらは国立社会保障人口問題研究所の日本の将来推計人口と,総務省統計局が昨年10月に発表したものから合わせて作成したのですが,見ていただくとおわかりのように,日本の人口というのは,2015年,1億2,569万7,000人という数字から,25年後の2040年は,約2,000万人減少して約1億人,2060年には,約8,673万人に減少するというふうな予測が出ております。 しかも,このこと,昨年1年間,日本全体で21万7,000人,人口減少したということが,総務省の統計局のほうの報告からあがっておって,この6月に入ってから,厚生労働省のほうからは,23万9,000人減少したという発表が出ました。この数字,考えていただければわかると思いますが,鈴鹿市の現在の人口約20万人ですから,鈴鹿市が丸々消えたということですね。 次,資料2のほうを映してください。 〔資料をスクリーンに示す〕 こちらのほうが,社会保障人口問題研究所の資料のほうから作成したものですが,イメージだけ見ていただければありがたいのですが。 山があって,それが青と緑の線については,山が下っていると。赤と紫の線については,Xになっているのですけれども,今から約20年前の1990年から2000年の大体10年間の間に,15歳から64歳のいわゆる生産年齢人口がピークを過ぎて,山が下ったと。ゼロ歳から14歳の年少人口は減って,65歳以上の高齢者人口が入れかわる大きな転換点があったということがわかります。 資料3を映してください。 〔資料をスクリーンに示す〕 これも社会保障人口問題研究所の資料から作成したものですが,これを見ていただくと,左側,全国の数字のもののグラフです。2010年以降日本全体の年齢3区分別人口推移のグラフ,右側は,鈴鹿市の同じものですが,鈴鹿市のグラフを見比べていただくと,生産年齢人口と年少者人口というのが,右肩下がりになっておって,65歳以上の老年人口は右肩上がりになっている。 ちょっと,これは資料足らないのですが,人口全体の右肩下がりという特徴というのは,変化としては小さく見えるのですが,全国と鈴鹿と同じような傾向をたどっていることがわかります。 資料4を映してください。 〔資料をスクリーンに示す〕 そこで,今回の質問の論点ということですが,この人口推移のグラフと,ほかの社会的な課題を重ねて考えると,高齢化の問題というのは,人・モノ・社会のシステム全てに起こっていることということを押さえなければいけないのではないか。つまり,まちの高齢化への対応というのは,私たち社会全体の課題として,鈴鹿市政の指針となるものにしっかりと位置づけるべきではないかということを問いたいということです。 例として,地域の医療体制というところから考えてみます。 資料5を映してください。 〔資料をスクリーンに示す〕 これはイメージですので聞いていただきたいんですが。 ある地域で,現在は50代のA医師と60代のB医師,70代のC医師がいると思います。これは現在。それで,地域の医療体制が守られているという状態です。 しかし,これが10年後になると,A医師は60歳になって,B医師が70歳,C医師は80歳になって,いろいろな不安があって,その医療事情から廃業というか,一線からひかれたという状態です。 それが20年後になると,A医師が70歳,B医師も80歳になって,いろんな不安からやめられる。C医師もいらっしゃらなくなるということで,何も動かない状態のイメージ図なんですけれども,このように考えると,今,三つの医療機関があって,地域の医療体制というものが守られているのが,20年後は一つのものしかなくなる可能性があると,非常に地域の医療が弱体するということが想像できるのではないかなと思います。 つまり,人である医師の高齢化というのは,医療体制全体のシステムの高齢化というのにもつながって,当然のことながら,モノである診療所も,施設の老朽化という形で高齢化があると。つまり,そういうことが重ね合わせて,地域が危機を迎えるということがわかっていただけるのではないかなと思います。 このことから考えられることですが,私たちというのは,今の問題についていろいろなことを考えるときに,現在の延長でこれからを考えることが多いのですけれども,やはりしっかり,全てのものが高齢化していくということで先を考えて,そこから今を考えるべきだということですね。そのことです。 〔資料の提示を終了〕 もう一つ,言葉だけですけれども,「空き家」の問題もそうで,現在,いろいろなところで空き家,空き地の課題があって,それはどちらかというと,適正な管理であったり,除却という形で,環境問題としての側面というのが非常に出ていると思います。 それというのは,ある意味,100軒家がある中の1軒がそのような状態になっているから,環境問題という話になりますが,実際のところは,人口減少とかいうことで考えていくと,その100軒の中のうちの10軒,20軒が空き家になったら,それは環境問題じゃなくて,そのまち自体がどうなるかという課題ということですね。 これが今,話をさせていただいたことの,もう一つの例になります。 こういう人・モノ・システム,それぞれの高齢化をまとめて,今回の質問では「まちの高齢化」というふうに表現させていただいたわけですが,この全体的な考え方について,鈴鹿市としてどのように認識をされているのか,お聞かせください。 ○議長(原田勝二君) 市長。 〔市長 末松則子君登壇〕 ○市長(末松則子君) それでは,中西議員のまちの高齢化への対応についての御質問に答弁を申し上げます。 少子高齢化に伴う人口減少については,本市においても,今後,さまざまな分野において,影響が生じてくるものと考えております。 これまでの行政運営は,経済成長をもとにした人口増加型の社会を見据え,あらゆる社会活動において,常に規模が拡大することを前提とした上で行われてきました。 しかし,現在,我が国の人口推移は減少局面を迎えており,今後は,人口が継続的に減少し,税収を初め,社会全体の規模が縮小するという,これまでに経験をしたことがない時代を迎えることが予測されており,現在の仕組みをこのまま維持して行政運営を行うことは,困難な状況になるものと考えております。 このようなことから,今後はできる限り,経済情勢や社会全体の変化も考慮しつつ,市政の各分野における具体的な影響や新たな課題を適宜予測し,また行政運営を行っていく上での基本となる将来的な人口推計を行う際には,年少人口及び生産年齢人口の減少,高齢人口の増加,総人口の減少など,多面的な視点で問題を捉え,政策や施策を立案していく必要があると考えております。 そして,本市が,少子高齢社会においても持続的なまちづくりを確実に行うためには,これまでのように拡大や成長を常に目指していくような考え方だけではなく,将来的に必要な市民サービスのあり方や,市民の皆様が望む地域や社会のあり方について考え,時代に合った新しい仕組みを構築をしていかなければならないと考えております。 本市が将来にわたり,着実にまちづくりを推進をしていくために,このような社会環境の変化を十分に認識をし,適正な政策,施策を推進できるよう,市民の皆様や,市議会の皆様とともに取り組んでまいりたいと考えておりますので,引き続き,御理解,御協力をよろしくお願いいたします。 ○議長(原田勝二君) 中西大輔議員。 〔24番 中西大輔君登壇〕 ○24番(中西大輔君) ありがとうございます。 今まで,基本的には2000年代にかけて右肩上がりの時代であって,その中でいろいろなことをやってきて,それが通り過ぎて今の時代があるわけなんですけれども,そうすると,上り坂と下り坂,当然,車でも運転が違うように,今,市長の答弁にもありましたように,かえていかないといけない。いろんなことが,私たちに問われているというところですね。 そのことについて,これからちょっと聞いていきますが,それでまた,再度,資料4を映写してください。 〔資料をスクリーンに示す〕 まず,人の部分ですね。こちらのほうで,出生率の低下であったり,高齢者増加,人口減少,これは少子高齢,人口減少なんですけれども,それに対して,人口が減ってくれば,当然,税収も減ってくるだろうと。このあたりも出てますね。高齢者の方がふえてくると,経常的な経費としての福祉関連の費用が増加してくるということもよく言われているところですが,特に,いわゆる高齢化というふうな部分なんですけれども,社会保障の部分で,鈴鹿市としては,どういう課題があるというふうに認識しているのか,お聞かせください。 〔資料の提示を終了〕 ○議長(原田勝二君) 保健福祉部長。 ○保健福祉部長(松井一人君) 私からは,少子高齢化が進む中,社会保障制度等が抱える課題の認識に対する御質問に答弁申し上げます。 我が国の高齢化は世界に例をみない早さで進み,国民の4人に1人が高齢者となり,今後も高齢化は進行すると考えられております。 約50年前の1965年には,生産年齢人口9人で1人の高齢者を支えておりましたが,現在では3人で1人を,今から36年後になりますが,2050年には1人で1人を支える,いわゆる肩車型社会が到来すると想定されております。 このように,社会構造が大きく変化する中,持続可能な社会保障制度の確立を目指して,少子化対策や医療制度,介護保険制度,公的年金制度に関する法改正が進められているところでございます。 本市におきましても,高齢化は確実に進行すると考えておりまして,地域包括ケアシステムの構築や地域医療など,多くの課題に取り組むことが必要となります。 例えば,地域包括ケアシステムでは,相談体制の充実を初め,地域のNPOやボランティア等の社会資源の掘り起こしと活用,人材の育成,確保等に対する取り組みや,高齢者等が,安心して地域で生活できる環境を整えるため,地域医療の体制の整備や,介護と医療の連携促進等が必要となってまいります。 これらのことを初めといたしまして,少子高齢化による社会保障制度への影響では,さまざまな課題が生じることと認識いたしております。 本市といたしましては,これらの課題を本年度策定する高齢者福祉計画にも位置づけまして,取り組んでまいりたいというふうに考えておりますので,御理解くださいますよう,よろしくお願いいたします。 ○議長(原田勝二君) 中西大輔議員。 〔24番 中西大輔君登壇〕 ○24番(中西大輔君) ありがとうございます。 地域包括ケアシステムということで,これから非常に大きな課題になってくると思いますが,出てくるということもよくわかりましたので,そういうところが課題として,これから私たちの前にはあるんだということがわかりました。 再度,資料4をお願いします。 〔資料をスクリーンに示す〕 次に,モノのほうに入りたいんですけれども,公共の建物や設置物,道路,鉄道などはもちろん,私たちのまちを構成している商店街であったり,いわゆる集落も全て老朽化していくということになるんですけれども,ここでは,一番お聞きしたいのは,官の領域,行政の担う領域としての学校や公民館などの公共施設であったり,道路や橋,きょうも1階のところで,中部のところが,橋の老朽化対策というか,展示のほうもしていますが,そういうものであったり,また上水道や下水道などの公共インフラ,そういうものについて,鈴鹿市にはどのような課題があって,現在どのように,それぞれ取り組んでいるのか,お聞かせください。 〔資料の提示を終了〕 ○議長(原田勝二君) 企画財務部長。 ○企画財務部長(杉野浩二君) それでは,私からは,まちの高齢化への対応について,公共施設の抱える課題とその対応への取り組みについて,答弁いたします。 先ほど,市長の答弁にもございましたが,今後,我が国では,少子高齢化の進行により,社会を支える生産年齢人口の減少とともに,税収が減少する反面,給付を受ける世代の増加に伴う社会保障関係費の増加が予想されております。 このような状況に加え,今後,本市におきましては,人口急増時の高度経済成長期に整備した学校や公民館などの公共施設の経年劣化に伴う維持管理費用の増大が懸念されております。 そこで,このままでは,全ての公共施設を適切に維持管理することや,現在の規模を維持した更新ができなくなることも予想されますことから,平成25年9月に本市が定めた公共施設マネジメント推進方針に基づき,公共施設の効率的な維持管理,現有施設の長寿命化,及び予防保全,機能の複合化や再編等の検討に関する取り組みを進めていくこととしております。 具体的な取り組みといたしましては,本年度では,昨年度で作成いたしました延べ床面積100平米以上の建物等,約600棟を対象として,個々の施設情報を記載した施設カルテを活用いたしまして,施設の種類ごと,地区ごとの保有状況や利用状況,将来の維持・更新費用及び財政見通しの推計など,市民の皆様にわかりやすく,情報提供していくことを目的に,公共施設マネジメント白書を策定いたします。 また,現在,公共施設は個々の施設ごとに,それぞれの施設管理者による管理としておりますが,より効率化を図れるよう,特に維持・更新につきましては,一元的に管理していく庁内の体制や,システムづくりなどについても,検討することとしております。 今後の予定につきましては,本年4月22日に総務省から通知されました公共施設等総合管理計画の策定に当たっての指針と,本市の指針,方針に大きな乖離がないことを確認いたしましたので,年内に白書の案を完成し,庁内等で情報共有を行った後,2月ごろの公表に向けて,進めていきたいと考えております。 その後,翌年度以降となりますけれども,効率的な維持保全を行うための計画,さらには個々の公共施設の更新等に当たって,指針となるような適正な規模等を検討する計画を策定する予定でございます。 以上でございます。 ○議長(原田勝二君) 土木部長。 ○土木部長(谷口 誠君) 先ほど,議員のほうから,昨日から1階のフロアにて国土交通省様より,道路,橋梁等の老朽化対策につきましてのパネル展を開催しております。27日まで開催しておりますので,お時間があればごらんになっていただければありがたいと思います。 私のほうからは,モノの高齢化についての御質問のうち,土木部所管分について,答弁申し上げます。 これまでの道路・橋梁の維持管理は,主に致命的な損傷や機能不全に陥った段階で,大規模な補修や橋梁のかけかえなど,事後的に補修をする対症療法型の手法がとられてまいりました。 今後,高経年化する道路・橋梁が急速に増加していくことから,将来的に利用者への安全性や信頼性を確保するための適切な維持管理費が増大することが考えられ,財政負担が増大し,結果として道路サービスの低下につながることが懸念され,大きな課題として認識しております。 このことから,従来の事後的な対症療法型の修繕及びかけかえから,予防保全型の修繕及びかけかえ計画に転換し,トータルコストの縮減及び平準化を目指し,よりよい道路サービスが提供できる維持管理を実施していくことが求められております。 本市における,道路・橋梁の維持管理の現状と今後の方針についてでございますが,舗装につきましては,平成26年3月末時点にて6,719路線,総延長約1,800キロメートルを維持管理しております。 平成25年度に,災害時の緊急輸送道路・本市の災害ネットワーク道路及び幹線・準幹線路線と,集落内の生活路線の一部を選択し,233路線の総延長約240キロメートルについて,舗装面のひび割れ・わだち掘れを調査する,路面性状調査を実施いたしました。 この調査報告書をもとに,適切な舗装の管理と予算の平準化を目標といたしまして,道路維持修繕管理計画を,平成26年度から策定していく予定であります。 ただし,未調査部分が,いまだ1,600キロメートル弱あり,この部分についても,調査検討していかなければならない厳しい現実があり,重要な課題と認識しております。 次に,橋梁につきましては,市が管理する橋梁905橋のうち,平成25年3月に,橋長10メートル以上の全ての橋梁,及び橋長2メートル以上の橋梁で,緊急輸送道路,災害ネットワーク道路に位置する橋梁169橋を対象として,橋梁長寿命化修繕計画を策定しました。 この計画書は,平成25年9月から鈴鹿市ホームページに掲載,公表しております。 残り橋梁736橋につきましては,平成25年から3カ年にて,国の防災・安全交付金を活用しまして,調査点検を実施しています。 修繕につきましては,橋梁長寿命化修繕計画における優先順位を基本とし,平成26年度から順次実施していきます。 今後,道路・橋梁の定期的な点検を行うとともに,適宜,修繕計画の見直しを行い,適切な維持管理に努めてまいりたいと考えておりますので,御理解くださいますようお願い申し上げます。 ○議長(原田勝二君) 都市整備部長。 ○都市整備部長(湯淺雅文君) それでは,私からは,モノの高齢化についての御質問のうち,下水道の高齢化につきまして答弁申し上げます。 鈴鹿市公共下水道汚水事業といたしましては,昭和63年度から事業に着手をしておりまして,三重県が行う北勢沿岸流域下水道南部処理区の終末処理場であります南部浄化センターの平成8年1月の運用開始に伴いまして,管路整備が完了いたしました区域より,順次供用を開始しております。 平成26年3月末時点で,延長約598キロメートルの管路と,三重県立白子高校西の南部汚水中継ポンプ場及び9カ所のマンホ−ルポンプ施設を管理しております。 一般的に下水道管路施設などの耐用年数は,おおむね50年でございますが,本市の公共下水道事業は,供用開始から18年が経過したところでございまして,幸い,大規模改修の必要もなく,現時点では,小規模修繕や管路清掃などの維持管理を行っております。 しかしながら,議員御指摘の,モノの高齢化によりまして,将来的に,維持管理に要するコスト増が予想される中で,下水道施設の適正な管理と計画的な更新は,極めて重要な課題であると認識しております。 今後は,下水道事業の役割を踏まえ,持続可能な事業の実施を図るため,下水道施設を計画的かつ効率的に管理するストックマネジメント手法を取り入れました下水道の長寿命化に向けた計画の作成を検討してまいりますので,御理解いただきますよう,よろしくお願いいたします。 ○議長(原田勝二君) 水道事業管理者。 ○水道事業管理者(林 治門君) それでは,私からは,モノの高齢化についての御質問のうち,水道局所管の施設更新につきまして答弁を申し上げます。 本市の水道事業は,昭和28年に給水を開始して以来,市の発展に伴いまして,給水区域を拡大しながら,現在まで市民の生活を支える水道水の供給を続けてまいりました。 平成26年5月1日現在ですが,市内に埋設をされております導水管・送水管・配水管の総延長は,約1,330キロメートルに及んでおります。 これらの中には,布設から長い年数を経過した水道管も含まれておりまして,今後,老朽化の進行による漏水などの事故の発生も懸念をされ,水道管の更新は大きな課題であると認識をいたしております。 また,水道管の更新を行うためには,長い期間と多額の経費が必要になりますことから,効率的な事業の推進を図るため,局としましては,その指針となる「老朽管更新基本計画」を平成24年度に作成をいたしております。 本計画の概要につきましては,更新の優先順位を定めるとともに,更新完了までの期間を89年とし,総事業費は約870億円を見込んでおります。 なお,その概要版につきましては,鈴鹿市の水道局ホームページに掲載し,市民にも周知をいたしておるところでございます。 今後も老朽管更新並びに施設整備につきましては,耐震化も含め,しっかりと取り組んでまいりたいと考えておりますので,御理解くださいますよう,よろしくお願い申し上げます。 ○議長(原田勝二君) 中西大輔議員。 〔24番 中西大輔君登壇〕 ○24番(中西大輔君) ありがとうございます。 今までつくってきたものの,維持と更新をどうしていくかの大きな課題ということが,情報を通してよくわかりましたので,次のシステムのほうに話を移したいと思います。 資料4を映してください。 〔資料をスクリーンに示す〕 システムのほうですね,私たちこれまで頼ってきた「自治」のシステムのところに注目をしたいと思います。 自治会を初めとした住民自治もあれば,行政による団体自治もあると。それらをつなぐのが議会だったりするわけですが,やはり高齢化の進行,人口の減少,また少子化の影響というのは,これらに全て,影響は避けられないものだと思います。 今回の質問の中では,その中でも特に住民自治の課題について,市としてどのような考えをもって取り組まれているのか,お聞かせください。 ○議長(原田勝二君) 生活安全部長。 ○生活安全部長(西山哲也君) それでは,私からは,システムの高齢化についての御質問につきまして,答弁申し上げます。 地域における住民自治のシステムにつきましても,高齢化の影響を認識し,その課題について,どのような動きとなっているのかという御質問でございますが,本市の65歳以上の高齢化率は,平成26年3月末現在で21.8%となっておりますが,国立社会保障・人口問題研究所によりますと,2040年には33.1%になるという推計が出ております。 さらに,生産年齢人口の減少による税収の落ち込み,社会保障の増大など,財政的に非常に厳しい状況が見えています。 また高齢化により,地域においても団体活動の縮小や担い手不足が生じてきているなど,今後さらに,日常生活に大きな影響を及ぼすことが予想され,非常に重要な課題であると認識をしております。 これらの課題を解決し,20年後30年後も元気なまち,住みよい鈴鹿であり続けるために,一番地域のことを理解している地域の皆さんが,地域において問題意識を共有し,その解決に向けて,自主的,主体的に取り組む地域の包括的な組織である地域づくり協議会の設立が,現在,各地域で進められております。 今のところ,準備団体も含めて13の地域づくり協議会が設立されておりますが,今後は,人的支援や財政的支援など,地域支援のあり方を明確にした上で,団塊世代や若い世代の参画など,人材の発掘,育成を促進し,全ての地域での設立に向けて積極的に取り組んでまいります。 また,市民と議会,行政が協力しながらまちづくりを推進することとする鈴鹿市まちづくり基本条例の趣旨にのっとり,現在,市民参加や協働の考え方・進め方を示す指針を策定中でございまして,市としましても,より一層,住民自治による持続的・継続的なまちづくりに向けた支援に取り組んでまいりますので,御理解賜りますようお願い申し上げます。 ○議長(原田勝二君) 中西大輔議員。 〔24番 中西大輔君登壇〕 ○24番(中西大輔君) ありがとうございます。 全般的に課題だということが見えてきたのではないかなと思います。 言いたいのは,つまり,鈴鹿市の課題の中に,全体的にまちの高齢化という課題があって,公共施設マネジメントなんかでよく言われるのは,総論賛成,各論反対という言葉がよく出てくるんですけれども,私たちがこれからやっていこうと思うと,やっぱりどれかの課題を力を入れようと思うと,何かとバランスをとらないといけない,非常に大きな課題になっているということを,やはり認識していくことが大事だと思います。 そういう意味では,大事なことは,私自身,少子高齢化と今の人口減少の社会というのは,決して悲観することばかりではなくて,今の世の中のあり方を変えていく大きな転機なんだろうなと。そういうところで,決して暗い話ばかりではなくて,その中に次の時代を目指していく一つの重要なヒントもあるとは考えています。 それで,こういうことを知っているだけじゃなくて,要はそれを前提に考えていくということが非常に大事になってくるわけなんですけれども,今年度,鈴鹿市では,次期の中・長期計画ですね,いわゆる総合計画に当たるものと,今,1階にも展示していますが,都市マスタープランの見直しとありますが,それらというのは,まちの高齢化というのは,非常に重要なポイントになってくるわけなんですけれども,その観点というのを,しっかり取り入れていくべきだということを言いたいわけですね。 都市マスタープランの地区別検討会議のやつでも,ライフサイクルコストの提言というふうな項目は,1カ所も意見出てません。それが今のこの話になってくるわけですけれども,その点,これまで以上に横の連携で政策を立案推進するために,次期の中・長期計画と都市マスタープランの見直しにしっかり取り入れるべきだというふうに言いたいわけですが,その点について,執行部の考えをお聞かせください。 ○議長(原田勝二君) 企画財務部長。 ○企画財務部長(杉野浩二君) それでは,新たな計画策定に当たっては,まちの高齢化という観点を取り入れて政策を立案推進すべきではというふうな御質問について,答弁を申し上げます。 少子高齢化に伴うさまざまな市政への影響に関しては,計画策定に当たり,最も認識すべき課題と考えております。 このため,少子高齢化の進展に伴う,社会保障や税,教育,子育て,産業など多くの分野で新たに生じる社会的な課題をでき得る限り予測し,計画策定を行う必要があると考えております。 現在,策定に取り組んでおります「これからの中・長期的なまちづくりの指針」となる新たな計画に関しても,私たちや将来の世代を取り巻く環境の変化を,中・長期的にしっかり把握し,分析し,必要な政策や施策を立案していきたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(原田勝二君) 都市整備部長。 ○都市整備部長(湯淺雅文君) 私からは,議員御質問の,まちの高齢化についての課題を,現在見直し作業中の都市マスタープランにどのように反映するかについて,答弁いたします。 現行の鈴鹿市都市マスタープランは,平成18年度に全面改定が行われており,平成27年度を目標年次としています。 そこで,本市では平成24年度から見直し作業を開始し,平成25年度は,課題の整理を行うことを目的に,23行政地区ごとに地区別会議を開催いたしました。 平成26年度は,この地区別会議の結果を公開し,地区別会議に御出席いただきました委員の皆様以外の方からも,広く御意見をいただくこととしています。 この結果を受けて,課題整理をさらに進め,庁内調整を図り,鈴鹿市都市マスタープラン見直し検討委員会,鈴鹿市都市計画審議会などで御意見を頂戴いたしながら,鈴鹿市都市マスタープランの全体構想素案を策定し,市民の皆様より御意見を頂戴いたしたいと考えております。 議員御質問のまちの高齢化につきましては,昨年度の地区別会議におきましても,地域の皆様方が,いろいろな面で高齢化に対する危機感をお持ちであることを,改めて感じたところであります。 本市としても,都市マスタープランの見直しを進める上で,まちの高齢化については,重大な課題の一つであると認識しています。 都市マスタープランは20年後の都市像を描き,10年後の目標を策定します。 まちの高齢化への対応は,都市マスタープランの基本理念において,都市機能の集約や既存ストックの有効活用など,都市経営コストを意識した都市の構築に向けた方針を示していくことであると認識をしていますので,御理解いただきますようお願いいたします。 ○議長(原田勝二君) 中西大輔議員。 〔24番 中西大輔君登壇〕 ○24番(中西大輔君) ありがとうございます。 この質問の最後なんですけれども,今後,進めていく当たって,いろいろ市民の方,公募あると思うんですけれども,何となくやるんではなくて,ある地域では,事業仕分け,市民判定人なんかの募集の際に,40代以下の若い世代の呼びかけの数を倍にすることで,その世代の声を拾い上げるということもあったと聞きますので,そのようなことも検討していただければなと思います。 これ以上すると,あと時間が詰まりますので,次の質問に移ります。 |