2015年9月定例会一般質問 「スポーツ活動の改善について」 ○5番(中西大輔君) ありがとうございます。前向きに答えていただきましたので,今回だけで終わるのではなくて,しっかり申し送っていただいて,改善のほうが進むようによろしくお願いします。 それでは,最後,3つ目の項目の質問をさせていただきたいと思いますが,スポーツ活動の改善というふうなテーマでお聞きしたいと思います。この質問についても,私,平成25年度の3月定例会と9月定例会で,部活動の改善ということで,関連質問として取り上げております。その延長という位置づけになります。 資料8の映写,お願いします。 これ,8月28日,中日新聞の三重版のほうに掲載された新聞記事なんですけれども,これは他市ですけど,中学校の部活動で暴力行為があって,それに対する裁判の経緯とかが書いてあるものになっております。 この記事の中,経緯の中からも見えることなんですけれども,やはり学校,部活動といった,ある意味,閉鎖的な環境で起こるこのような課題に対応する難しさということが読み取れます,一つ。 もう一つは,このような課題に対して,これ,記事の中に書いてあるんですけれども,体罰調査の際に,ほかの保護者からの圧力があったという表現があります。学校外でもそのような圧力があるということが言えるわけですね。つまり,学校を通じて取り組もうとしたときに,非常に受けている側として対応が難しいということが読み取れるのではないかなというふうに考えます。つまり,このような問題を解決するには,やはり第三者の相談機関の存在ということが重要になってくるのではないかというふうに言えるわけです。 資料,ここまでで,次の資料を映写してください。 〔資料をスクリーンに示す〕 これと関連してなんですけれども,実は,以前の質問でも言ったんですけども,平成25年に文部科学省から「スポーツを行う者を暴力等から守るための第三者相談・調査制度の構築に関する実践調査研究協力者会議報告」というものが発表されております。それを受けて,最近ちょっとマイナスのほうの話題で出てますが,JSC独立行政法人日本スポーツ振興センターで,現在のところなんですけれども,相談の利用対象者をいわゆるトップアスリートとその関係者として,第三者相談・調査制度相談窓口が設置されているというものが,今,映写させていただいている資料です。 今回の質問では,このような動きを背景にして,鈴鹿市は,三重県内でも率先して部活動における暴力行為に関する第三者による相談体制をつくるべきではないかということを訴えたいわけです。そのための提案として,新しいものをわざわざつくるというと大変ですので,既存の仕組みの活用ということを提案させていただきたいと思います。 資料7の映写をお願いします。 〔資料をスクリーンに示す〕 こちらのほうは,鈴鹿市のいじめ防止のための組織なんですけれども,少し下のほうに送っていただくと,この中でも,私が言いたいのは,この2つの部分があります。そもそも,なぜいじめに対する組織を活用するのかという部分なんですけれども,それは,そもそも部活動における暴力行為というのは,それが教員である顧問によって行われる,指導者によって行われるものであっても,生徒であっても,基本的にはいじめと同じ構造だというふうに考えるから,この仕組みを使ったらどうかというふうに提案させていただいているわけです。 特にこの中,教育委員会の下の組織として,鈴鹿市いじめ問題対策連絡協議会と鈴鹿市いじめ問題解決支援委員会がありますので,これを活用して部活での暴力行為に対応する第三者相談窓口にしてはどうかということをお聞きしたいということです。また,スポーツの場における暴力行為というものを,鈴鹿市の子供の健全育成についての課題と考えれば,小学生から高校生まで相談対象とすることも可能ではないかというふうに考えますが,その点も含めて,教育委員会の考えをお聞かせいただきたいと思います。 〔資料の提示を終了〕 ○議長(大杉吉包君) 教育長。 〔教育長 玉川登美男君登壇〕 ○教育長(玉川登美男君) それでは,スポーツ活動の改善についての御質問のうち,相談体制の整備について答弁申し上げます。 現在,部活動に関係した保護者や生徒からの声は,指導上の問題として教育指導課に寄せられておりまして,その都度,学校長や部活動の顧問等の指導に当たっており,対応した事案については,解決したものと捉えております。 また,教育相談全般につきましては,相談窓口の一本化により,保健福祉部の子ども家庭支援課にて受けておりますので,教育指導課での対応とあわせて,そういった既存の相談体制を生かしながら,部活動の指導上の問題等についても対応してまいりたいと考えております。 さらに,教育委員会事務局内の体制では十分な解決が得られない事案につきましては,現在,教育支援課が窓口となり,医療や福祉の専門家,少年や保護者への豊富な対応を経験されている方など,第三者によって構成されている学校問題解決支援チームが設置されており,客観的,専門的な見地から取り組み方針を示していただく体制をとっております。 議員の御提案である,部活動における指導者の暴力行為における鈴鹿市いじめ問題対策連絡協議会と鈴鹿市いじめ問題解決支援委員会の仕組みの活用についてでございますが,この2つは,子供たち同士の中で起こったいじめの問題に対応するため,条例で設置されている組織でございますので,指導者からの暴力行為への対応につきましては,先ほど申し上げましたように,教育指導課,子ども家庭支援課及び学校問題解決支援チームの既存の組織で対応してまいりたいと考えております。 また,小学生から高校生までを相談対象にすることにつきましては,市の教育委員会の管轄しておりますのは,公立幼稚園及び小中学校の教育課程に位置づけられた活動に限られますので,御理解いただきたいと存じます。 以上でございます。 ○議長(大杉吉包君) 中西大輔議員。 〔5番 中西大輔君登壇〕 ○5番(中西大輔君) 答弁ありがとうございます。ただし,理解はできません。というのは,私自身,そのような事案,いろいろ見ている中で,どうしてこのまちとして支えてあげられないのか,それがあるだけでどれだけ救いになるのか,そのことが大事じゃないですかね。それが出てきていないというのは,非常に問題だと思います。 窓口についても,この窓口がやっていますということではなくて,スポーツの現場,部活動の現場におけるこういうスポーツの問題について,この窓口がやりますよということが明確にあれば,それは当然,問題行動を起こす人に対しての抑止効果ということも考えられますし,相談する側にとっても,より相談が明確になるという意味がありますから,やはりその点はしっかり考えていただきたいなというふうに考えるわけですね。その点が答弁のほうから見えないのが非常に残念だなというふうに考えております。 それを受けて,次の内容のほうをお聞かせいただきたいのですが,以前の質問では,このようなことに対応していくためにも,基本的には,やはり鈴鹿市において,部活動の指針づくりということを進めていくべきではないかということを提案させていただきました。どのような考え方,いろんな考え方があるにしても,鈴鹿市というのはモータースポーツ都市宣言をしているわけですよね。スポーツという言葉が入っている。スポーツというのは,やっぱり鈴鹿市にとって非常に大切な一つのまちとしての財産だというふうに考えたときに,やはり鈴鹿市として,暴力行為に対しては毅然とした考えを持って,毅然として対応していくまちだということを発信するということがどれだけシティセールスであったりとか,まちとしての魅力発信に重要なのかということを考えていただきたいと思うわけです。それを短期的な視点ではなく,長期的に考えていただいたら,当然,鈴鹿市のスポーツというのはまた違った形での発展,活性化ということも見込めるでしょうし,それはひいては鈴鹿市の活性化ということにつながるというふうに私は考えるわけです。 その象徴として,今回の質問の中では,スポーツを行う者を暴力等から守るための条例というふうな形で,その制定を提案しますが,市長と,今,この質問の流れですので,教育長の考えというのはどのようなものかということをお聞きしたいと思います。 私自身,条例の制定というのは,議会でも行えるということを念頭に置きながらですので,本当にシンプルに答えていただければと思いますので,お願いします。 ○議長(大杉吉包君) 教育長。 ○教育長(玉川登美男君) それでは,条例制定の検討の御質問に答弁申し上げます。 部活動の指導につきましては,平成25年5月に,文部科学省から「運動部活動での指導のガイドライン」が発行されております。その内容としましては,各中学校,高等学校での運動部活動での指導において,教育の一環として,教育課程との関連が図られるよう留意するという部活動の位置づけを踏まえ,運動部活動での指導を行う際には,学校組織全体で運動部活動の目標,指導のあり方を考え,各運動部に適切な指導体制や指導計画を策定し,生徒の意欲や自主的,自発的な活動を促すこと,生徒の肉体的,精神的な負荷を考慮し,厳しい指導と体罰等の許されない指導とを区別するとともに,最新の科学的な指導内容,方法を取り入れること,そのため,継続的に指導者の資質能力の向上を図ること等,必要である,または考慮が望まれる基本的な事項,留意点を改めて整理し,示したものでございます。 教育委員会としましては,このような部活動は,教育活動の一環として位置づけられておりますことから,近隣市町で起こりました事案も重く受けとめ,運動部活動での指導等について,新たな条例で規定する方法ではなく,文部科学省が示しております運動部活動での指導のガイドラインを踏まえ,鈴鹿市立中学校における部活動の指導指針を策定し,部活動指導における体罰等の根絶及び適切かつ効果的な指導が行えるようにしてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(大杉吉包君) 市長。 ○市長(末松則子君) それでは,スポーツを行う方を暴力等から守るための条例を制定してはどうかとの御質問に答弁を申し上げます。 平成30年には全国高等学校総合体育大会,平成33年には第76回の国民体育大会が三重県で開催をされる予定であります。このような大きなスポーツイベントが目前に迫る中,その主役となりますジュニア世代の育成は大変重要なことであると考えています。 本市の子供たちが,自分の取り組みたいスポーツを見つけ,仲間とともに楽しみ,競技意欲を高められるような健全な環境づくりが必要であり,その中で,指導者も健全な環境を構成する重要な要素の一つであると考えています。 私は,スポーツの分野に限らず,指導者は,子供たちの成長を支援する存在でなければならないと考えておりますので,暴力によります指導等が行われることのないよう,適切かつ効果的な指導のあり方を,まずは指導指針によって示していくことによりまして,健全な環境づくりにつなげていきたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(大杉吉包君) 中西大輔議員。 〔5番 中西大輔君登壇〕 ○5番(中西大輔君) 最後に1点だけ,教育長に確認させていただきたいのですが,今,部活動の指針づくり,文科省の指針をもとに進めていくということをおっしゃられたわけですけれども,学校だけの中で終わらせるのではなくて,一番最初のシティズンシップ教育もそうなんですけれども,やはりそのような内容というのは,広く市民の方も巻き込んで,チェックしていただいて,見ていただいてつくっていくことが非常に大切だと思いますが,その点の考えについては,考慮に入っているのかどうか,最後にお聞かせください。 ○議長(大杉吉包君) 教育長。 ○教育長(玉川登美男君) 先ほどの件に関しまして御答弁申し上げます。 まず内部で一遍検討させていただきながら,考えさせていただきたいというふうに思っております。 以上でございます。 ○議長(大杉吉包君) これにて,中西大輔議員の質問を終了いたします。 この際,暫時休憩いたします。 再開は16時10分といたします。 午 後 3 時 59 分 休 憩 |