2016年3月
「バイクを活かす地域活性化」


○5番(中西大輔君) 議席5番,鈴鹿の風,中西大輔です。
 先ほどの森田議員の熱い質問で,所属委員会ということでずっと聞いていたら,頭がごちゃごちゃになっておりまして,うまく話せるかどうかわかりませんけれども,本日の一般質問のほう,どうぞよろしくお願いいたします。
 それでは,通告に従いまして2点,バイクを生かす地域活性化と,地域公共交通の2つのテーマをお聞きしたいと思います。
 まず,話に入る前に,2月12日,つい先日なんですけれども,鈴鹿市内の企業のTSRさんのほうが,4月に開催されるル・マン24時間耐久レースのほうに参戦するということが広報されました。ホンダさんのほうでもそうなんですけれども,友好都市であるル・マン市のほうに,市内企業がバイクレースで参戦するということ,これはやはり観光を初めとして,シティプロモーションという観点から考えれば,非常に大きなところじゃないかなと思います。時間的な余裕というのが余りありませんが,積極的に支援を考えていただければと思うところです。
 それでは,資料1の映写をお願いします。
〔資料をスクリーンに示す〕
 こちらのほう,鈴鹿サーキットさんのホームページから引用させていただいております。ちょっと小さくて見にくいんですけれども。鈴鹿市はよくモータースポーツのまちとして語られるときに,F1が注目されがちなんですけども,実際はバイクレースの鈴鹿8時間耐久というのが,F1に先駆け1978年から開催されており,また現在は開催されておりませんが,二輪の世界グランプリも開催された時期もあります。モータースポーツにおいて,バイクというのは鈴鹿の特色というふうに言えると思います。
 つまり,鈴鹿市がここまで来るまでの歩みの中で,バイクというのはロードレース,これは観光面というふうなことだけではなくて,それにまつわってモリワキエンジニアリングさんやオーバーレーシングさん,先ほどのTSRさんを初めとした市内のものづくり関連企業の成長にも関係してきていると思います。当然,それらの企業さんと関係した下請さんというか,いろんな会社さんもありますが,関係してくるところです。
 だからこそ,鈴鹿市は地域活性化を考えるに当たって,鈴鹿というネームバリューを生かす資源として,バイクにもっと注目していいんじゃないか,その視点から今回の質問を展開させていただきます。
 まず,1つ目の論点,鈴鹿市は鈴鹿8耐40回大会に向け,まちのムードづくりに取り組むべきということを取り上げさせていただきます。
 御存じの方もいらっしゃるとは思いますが,来年,2017年ですけれども,鈴鹿8耐の40回大会の年になります。この鈴鹿で40年続く歴史あるレースを鈴鹿市も一緒に盛り上げるということは,モータースポーツのまちとして,また夏のバイクの聖地として意義のあることだと思います。この「鈴鹿」と明確にイベント名に入るコンテンツを生かすというのは,先ほども少々言っていますが,鈴鹿市の観光政策にとっても非常に重要なことは行政の方もおわかりいただいていることだと思います。
 その40回大会までですけど,約1年半あるんですけれども,これ,来年度に入ってから動き出すというのでは,やはり発信力であったり,誘客力であったり,誘客効果も限定的になるのではないかというふうに考えます。やっぱりことしから動き出して,今年度のモータースポーツ関連事業と関係させて,観光戦略として,8耐39回を含めて,いろいろな機会に鈴鹿市も一緒に盛り上げるんだと,まちも盛り上げていくんだということを発信し,行動していただくことが重要ではないかなと思います。実際,この4月だけでも,バイク関連のイベントとして2&4,ミニモト耐久,バイク・バイク・バイクなどが開催されることになっております。
 関連することとして,経済産業省もかかわった形で,バイクに関係する各種団体,自治体,業界団体,いろいろなんですけれども,取り組まれているBLF,バイク・ラブ・フォーラム,御存じだと思いますが,第1回は鈴木知事の肝いりもあって,この鈴鹿で開催されました。以降,浜松,熊本と開催され,そのときは行かせていただきましたが,ことしは神戸のほうで開催される予定と聞いております。この鈴鹿8耐40回大会に合わせて,鈴鹿市は第5回を再度,鈴鹿に招致してはどうかということもあわせてお聞きしたいと思います。
 このようにして,鈴鹿市はバイクを生かした地域活性化に取り組むべきだと考えるところですが,鈴鹿8時間耐久40回大会に向けて,どのような考えをお持ちなのかお聞きしたいと思います。
              〔資料の提示を終了〕

○議長(大杉吉包君) 市長。
             〔市長 末松則子君登壇〕
○市長(末松則子君) それでは,私からは,中西議員のバイクを生かす地域活性化の御質問のうち,鈴鹿8耐40回大会に向けてにつきまして答弁を申し上げます。
 私は,バイクも含めたモータースポーツが本市の重要な観光資源として,またシティセールスにおきます情報発信のコンテンツとして非常に重要な役割を果たしていただいていると考えております。
 このモータースポーツの中でも,鈴鹿8時間耐久ロードレースとF1日本グランプリは,世界のモータースポーツを代表するレースとして国内外に及ぶ情報発信力を持ち,鈴鹿の知名度を飛躍的に向上させるとともに,地域経済の活性化の役割を担っていただくなど,本市を元気で魅力あるまちにするためには欠かすことのできない地域資源であると考えております。
 1978年に第1回目が開催をされました鈴鹿8時間耐久ロードレースは,通称8耐と呼ばれ,本市の夏の風物詩として,市民の皆様にも親しまれるレースとなっております。本市では,この8耐を後援しますとともに,私みずからも,2013年から8耐のPRと本市の地域資源の認知度を高めるため,東京青山の本田技研工業本社ビル内で開催をされます鈴鹿8耐パブリックビューイングに参加をしております。ことしの8耐は7月31日に決勝レースの開催が予定をされておりますので,モビリティランド鈴鹿サーキットを初めとします関係者と連携して,多くのバイク愛好家やモータースポーツファンが本市にお越しいただきますよう,情報発信を図っていきたいと考えております。
 そして,来年の8耐の開催は,記念すべき40回目の開催を迎えることになりますので,多くのレース関係者や出場チームの御支援,御尽力により,盛大に開催されますことで,より多く御来場いただきますよう,関係団体などと情報発信の強化に努めてまいりたいと考えておりますので,よろしくお願いを申し上げます。
 なお,詳細につきましては,産業振興部長が答弁をいたします。

○議長(大杉吉包君) 産業振興部長。
○産業振興部長(内藤俊樹君) それでは,私からは,バイクを生かした地域活性化の御質問のうち,最初の,鈴鹿8耐40回大会に向けてにつきまして,詳細を答弁申し上げます。
 鈴鹿8時間耐久ロードレースは,1978年に第1回が開催され,1990年からは世界耐久選手権レースの1つになり,多くのバイクファンの支持を得るとともに数々のドラマを生み出してきたことや,市内に活動拠点を置くレーシングチームが出場されるなど,通称8耐としてモータースポーツファンに限らず,多くの皆様に親しまれています。
 本市におきましても,例年,多くの観戦客の方々にお越しいただきますことで,夏の風物詩として,また大きな観光資源の1つとして非常に重要なイベントと考えているところでございます。
 今年の8時間耐久ロードレースは,7月31日に決勝レースの開催予定ですが,本市では,このレースの後援を行うとともに,本市同様に後援を行っています鈴鹿F1日本グランプリ地域活性化協議会として鈴鹿サーキット内にブースを出店し,活性化協議会加盟の三重県や近隣市町の方々とともに観光や物産のPRを行います。
 モータースポーツの関係者やファンから,モータースポーツの聖地と称され,2004年12月にモータースポーツ都市宣言を行いました本市では,モータースポーツを地域の重要な資源と考えています。このことから,2014年4月には,モータースポーツを所管するグループを設置して,モータースポーツを市民レベルで普及するための施策を実施しております。この施策の中には,モータースポーツを身近に楽しんでいただけるよう,初心者のためのモータースポーツおもしろ体験・講座を開催し,二輪と四輪のコースに分かれた講座や体験では,参加者の皆様に好評をいただいています。
 また,昨年は,シティセールスの一環として大阪市なんばウォークにおいて,「夏は鈴鹿へ」と題し,8時間耐久ロードレースのPR活動も実施いたしました。さらに,鈴鹿シティセールス特命大使として,モータースポーツを通じた本市の魅力を広く発信し,本市のPRやイメージアップを図っていただきますため,元F1ドライバーの中嶋悟氏に加えまして,2015年2月には,二輪レース界を代表し,モトクロスライダーの小島庸平氏,市内のオートバイレーシングチームで8時間耐久ロードレースに参戦のTSRや4時間耐久ロードレースに参戦のモリワキレーシングに御就任いただいております。
 8時間耐久ロードレースは,1990年に決勝レース16万人,大会期間3日間で延べ36万8,500人と過去最高の観客入場者数がありましたが,昨年は,決勝レースで6万8,000人,大会期間11万2,000人となっていますので,今後とも継続してより多くの情報発信に努め,ことし,そして来年の40回目の節目のレースでは,多くの往年のモータースポーツファンや新しいバイク愛好家の皆様の支持を得ますことで,より多くの皆様に観戦をいただきたいと考えております。そのため,今後もモビリティランド鈴鹿サーキット,鈴鹿商工会議所,特定非営利活動法人鈴鹿モータースポーツ友の会,一般社団法人鈴鹿市観光協会などと連携して,さまざまな情報発信や啓発イベントを実施していきたいと考えております。
 また,バイク・ラブ・フォーラム,通称BLFにつきましては,世界に通用するすばらしいバイク文化の創造を目指すとともに,バイク産業の振興,市場の発展等を図ることを目的に,バイクにかかわるメーカー企業,日本自動車工業会を初めとする二輪車関連業界団体に加え,中央官庁,地方公共団体が主催団体となり,平成25年9月に三重県と鈴鹿市が協力いたしまして,鈴鹿サーキットで第1回が開催されました。その後,浜松市,熊本県と続き,ことしは兵庫県と神戸市が協力して開催を予定しており,これまでバイク産業にゆかりのある都市で開催されてまいりました。
 現在,BLFといたしましては,2020年を目標に,世界シェアの50%以上をジャパンブランドに,また国内販売を100万台以上にと数値目標を掲げ,この目標を達成するため,二輪車産業政策ロードマップを策定し,安全運転啓発や教育,都市部を中心とした駐車場の整備など,具体的な施策を進めることとしております。こうした取り組みは,主催団体それぞれが志を一つにし,全国的に広めることが,大きな広がりにつながると考えております。
 こうしたことを考えますと,来年は鈴鹿8耐40回大会を迎える記念すべき年であり,こうした年に本市において開催いたしますと,バイク愛好家への発信力が強いとは思います。しかしながら,BLFの目指すべき目標を着実に達成していくことを考えますと,これまでの西日本を中心とした開催にとどまらず,関東地方など人口が集中する都市の近隣で開催していくことが重要であるものと考えており,平成29年度の開催地の決定に向け,主催団体間の協議を進めてまいりたいと考えておりますので,御理解いただきますよう,よろしくお願いいたします。

○議長(大杉吉包君) 中西大輔議員。
             〔5番 中西大輔君登壇〕

○5番(中西大輔君) るる説明いただいてありがとうございます。もう少し簡潔でもいいかなというふうには感じておりますが。
 BLFなどに行くと,鈴鹿というまちというのはやっぱり期待されているというのがよくわかります。その期待されているものに,どういうふうに鈴鹿が応えていくかというのは非常に大きなことかなと思いますので,よろしくお願いします。
 これは答弁要りませんが,モリワキさん,この2年ぐらい,私,8耐に行っていますが,4耐のほうでアメリカ人の女性ライダー2人をお招きしてレースをやっています。そういうことを見ると,そういうこともやってみたいなと思う女の子も出てくると思いますので,市長はその点もいろいろ考えていただきたいなと。女性の社会参画というのがあれば,そういうところもあればいいのかなと思いますので,お願いします。
 それでは,時間のほうがちょっと詰まってきていますので,2つ目のほうをお聞きしたいと思いますが,観光基本方針,パブリックコメントが先日出ておりましたが,それと関係して,バイクでの観光ルートの設定の検討ということをお聞きしたいと思います。
 バイクだけじゃなくて,車もそうなんですけれども,実際,自分の足で鈴鹿を訪れていただく観光客の方々について,どのような形で情報提供が行われるかというと,よくあるのが,やはり観光スポット,点で紹介しているのがよくあるパターンなんですけれども,それではやはり自分の足で移動される方にとってはよくわかりにくいのではないかなと。ですから,やはりそれらを線としてつないで,ルート情報として提供していくということが必要なのではないかなと思います。
 その1つの例として,これ,数年前,鈴鹿川まんじゅうというのがありまして,その紹介とマップが作成されておるんですけれども,私でもこの地図の中に書いてあるお店,位置は大体わかるんですけれども,これをどうやってめぐったらいいかというのは,鈴鹿の人でも余りよくわかりにくいと思います。ぐるっとめぐって,どうやって行きましょうかということです。
 そして,めぐっていただくことを考えたときには,やはり最短経路で行くのか,それとも道々のいろいろなおもしろい景観であったり,プラスアルファの情報であったりが設定されたルートがよいのか,そういうものが提供されることが,やはり鈴鹿を訪れていただく観光客の方にとって非常に大事なことではないかなと思います。当然,鈴鹿サーキットというのは一つの拠点ですから,そこを起点にしたルートを設定すれば,8耐であったり,F1であったりでも,御自分で来られる方にとっては,市内を移動して観光する楽しみというのも持っていただけるのではないかなと思います。そのようにして滞在時間をふやすことが,観光業であったりとか,いろいろな産業のほうにも波及していくということを期待するのがこれからの行政ではないでしょうか。
 それで,このようなルート設定について,別に業者さんに発注しなくても,市民の皆さんにも,いいルートがあれば教えてくださいということを提案を募ったり,バイクで言えば,鈴鹿市役所の職員さんの中にもライダーの職員さんが結構いらっしゃるのを知っていますので,その方々にも一緒に考えてというふうな形で投げかければ,特にコストをかけずに,バイクや車等で鈴鹿に来ていただく方にとって,より有益な情報提供が行えると思うのですが,鈴鹿市としてこのような観光ルートを検討できるかどうかをお聞かせください。

○議長(大杉吉包君) 産業振興部参事。
○産業振興部参事(菅沼博喜君) 私からは,中西議員の2つ目の御質問になります,バイクでの観光ルート検討につきまして答弁申し上げます。
 本市では,現在策定中の鈴鹿市観光振興方針の成果指標であります観光・レクリエーション入り込み客数の増加を達成しますための6つの柱の1つとして,広域観光による誘客を挙げています。この広域観光による誘客では,ストーリー性を持った広域観光周遊ルートの形成を具体的な取り組みとしていますので,バイクに限らず,自動車やウオーキングなどの周遊ルートの形成が課題と考えています。
 現在,本市では,県内の北勢地域11市町で実施します広域観光振興の中で,モータースポーツだけでなく,伝統産業やものづくり産業,自然環境や歴史・文化,水産物や農産物など,本市の豊かな地域資源と他の市町の観光資源を相互に補完できるような観光振興施策を行っています。
 この広域観光区域にありますさまざまな観光資源や各地域を代表しますような食などの情報発信を行うことで,観光客の方々が,御自分の趣味や興味のある場所を選択いただき,自分の周遊ルートを作成いただけますよう図っていきたいと考えています。
 また,本市の観光資源と伊勢志摩地域など,北勢地域以外にあります観光資源が連携しまして,新たな広域観光周遊ルートを,多くの方々がさまざまな移動手段を活用し,新たな楽しみを発見していただきますよう,公益社団法人三重県観光連盟や鈴鹿市観光協会,各市町の観光振興部署や観光協会などと連携していきたいと考えています。
 なお,先ほど産業振興部長が答弁いたしました鈴鹿8時間耐久ロードレースでは,決勝レースの前夜祭としまして,鈴鹿商工会議所青年部に「出会いふれあいフェア バイクであいたいパレード」を開催していただいています。このパレードは,平成11年度から開催され,パレード沿線地域の皆様の御理解のもと,鈴鹿警察や三重県警に交通規制を行っていただき,交通安全の啓発と毎年異なるテーマを掲げ,弁天山公園前から鈴鹿サーキットまでの公道約3.5キロメートルとサーキット国際レーシングコースをパレード走行するもので,さまざまなバイクの参加が可能な国内最大級のバイクパレードとされています。
 昨年は,「みんなでつくろうチェッカーロード」をテーマに,郵便配達用のバイクや飲食店の配達用スクーターから大型ロードスポーツバイクまで,493台のさまざまなバイクと571名の方々に参加いただき,沿線からの声援を受けながら,夏の夕暮れの鈴鹿路を楽しんでいただきました。
 このような鈴鹿ならではのバイクイベントも含めまして,バイクの魅力や楽しさなどが提供できますような観光情報を関係市町や関係団体と調整していきたいと考えていますので,御理解くださいますよう,よろしくお願いいたします。


○議長(大杉吉包君) 中西大輔議員。
             〔5番 中西大輔君登壇〕

○5番(中西大輔君) 説明していただいているんですけど,趣旨のところにきちっと答えていただきたいなと思います。ちょっと長過ぎるかなと思うので。
 今,観光ルートを考えるときに,市内の観光ルートもそうなんですけれども,三重県としての観光ルートを考えたときに,答弁の中では北勢と南勢でと,伊勢志摩と連携するというのはよかったんですけれども,基本的には,関西圏の方って新名神や名阪を通って来るわけですから,当然,忍者の里がある伊賀であるとか,そういうところも意識していかないといけない。やはりそれが答弁に出てこないというのは,ちょっと残念だったなというのを感想として述べさせていただきます。
 それでは,3点目,交通教育を充実すべきだということを問います。
 突然,なぜこのような内容が出てくるんだろうというふうに思われるかもしれませんが,これも実はバイクと関係していることですので,ちょっとお聞きいただきたいと思います。
 御存じのように,道路交通法改正がありまして,自転車の運転についてもかなり厳しくなったことは皆さん御存じだと思います。また,自転車での事故の際に責任を問われる事案というのがふえている。高額の賠償金であるとか,そのようなものが請求されるということがふえていることは事実です。
 この自転車による責任を問われる事案は,別に成人に限らず,これは当然,児童であったり青少年にとってもかかわってくるという大きな問題だと思います。ある意味,この状況というのは,同じ二輪のバイクと変わらない,そういうふうな状況になっているんじゃないかなというふうに私は考えるところなんですね。
 このような中で大事なのは,鈴鹿市で育つ子供たちにとって,公共交通が密に運行されている都市部と違って,学校での教育期間を終了した後は,中学校であっても働く子がいたりするわけですから,当然それも含めながら,高校を卒業しても,車であったり,バイクであったり,モビリティを必要とする社会に出ることになるのは,これもわかっていただけるところだと思います。とすれば,学校で交通法規も含めた交通教育を充実していくということは,子供たちを社会に送り出すということが学校教育の重要な内容であることを考えれば,取り組むべきことではないかと思います。
 また,モビリティ関連産業というのが鈴鹿市の産業にとって非常に重要なものであり,モータースポーツ都市宣言を行っている鈴鹿市ですから,少なくとも三重県の中で一番先に交通教育を充実していくということに取り組むべきだというふうに考えるのですが,教育長の考えをお聞かせください。

○議長(大杉吉包君) 教育長。
○教育長(玉川登美男君) それでは,議員御質問の交通教育の充実について答弁申し上げます。
 まず,本市における交通安全教育の現状についてでございますが,全ての公立幼稚園,小学校,中学校において,学校保健安全法で策定,実施が規定されている学校安全計画を作成することとなっております。交通安全の領域についても,この計画に位置づけられております。
 また,生活安全部地域課や鈴鹿市交通安全都市推進協議会の交通教育指導員,鈴鹿警察署などの御協力を得て,毎年各幼稚園や小中学校の現状に合わせた交通安全教室が実施されております。
 具体的には,幼稚園では,腹話術を使った講話や交通ルールの大切さを学ぶ紙芝居などが実施されております。また,実際に路上に出て歩行訓練をしている幼稚園もございます。
 小学校では,成長段階に応じて内容が工夫されており,低学年では講話と歩行訓練,中学年から高学年では自転車の乗り方について学ぶ学校がほとんどでございます。
 中学校では,登下校時の自転車利用を許可していることから,全ての学校で,自転車乗車中の交差点や交通量の多い通学路の走行における危険性や注意点などについて学んでおります。また,中学校の中には,自動車学校の協力を得て交通安全教室を実施している学校もあり,車の内輪差による巻き込み実験や人形などを使った事故発生時のデモンストレーションを見せていただくなど,実際の事故の衝撃や危険性を学んでいるところもございます。さらに,保護者や地域の自転車店の方々の御協力を得て,生徒の自転車点検を実施している学校もございます。
 教育委員会事務局といたしましては,道路交通法の一部改正において,平成25年12月施行されました軽車両の路側帯走行に関する規定の整備,すなわち自転車等の軽車両が通行できる路側帯は左側部分に設けられた路側帯に限るとされましたことについて,学校長宛てに文書で指導の徹底を依頼するとともに,教頭会においても再確認しております。さらに,教育委員会事務局で作成いたしました啓発ポスターを幼稚園や小中学校,地区市民センターなどへ配布し,啓発に努めております。
 また,平成27年6月に施行されました,交通の危険を生じさせる違反を繰り返す自転車の運転者には,安全運転を行わせるための講習の受講が義務づけられる自転車運転者講習制度については,14歳以上の生徒も対象となっており,万が一,事故を起こした場合の賠償責任が大きい例もございますので,自転車運転者の責任等についても,児童生徒や保護者へ啓発を行うよう校園長会で周知し,指導の徹底を図っております。
 中学校を卒業すれば普通二輪免許が取得できる年齢となることから,自転車乗車時における交通法規や責任などについて学習しておくことは,将来においても役立つものと考えますので,現在,実施している交通安全教室の中で一層充実した内容となるよう,努めてまいります。
 以上でございます。

○議長(大杉吉包君) 中西大輔議員。
             〔5番 中西大輔君登壇〕
○5番(中西大輔君) ありがとうございます。最後で,二輪についてきちんと入れていただいたのはありがたいことだと思います。
 それで,答弁をお聞きしていますと,今の交通安全教育の取り組みは各学校ごとの取り組みとなっておりますが,先ほど言いましたように,答弁の中にもありましたが,軽車両と同じということは,当然,停止線があったら停止線を守らないといけないし,とまれがあればとまらないといけないということですから,やはり体系立った交通教育としてやっていただいたほうがいいのかなというふうに思うところです。ぜひ,この機会に鈴鹿市としての地域教材としてつくっていただいて,各学校共通のカリキュラムとしていただいてはどうかなというふうに思いますが,その点についてだけ,最後,確認でどんな考えがあるかお聞かせください。

○議長(大杉吉包君) 教育次長。
○教育次長(篠原政也君) 先ほど市全体の交通安全教育のカリキュラムを作成してはどうかというお話だったと思いますけれども,学校の交通安全指導につきましては,学習指導要領の体育編,それから保健体育編,それから特別活動編の中で,どういった指導を行うかということで,交通事故を防止するためには,自動車の特性を知り,交通法規を守り,車両,道路,気象条件などの周囲の状況に応じて安全に行動することが必要であることを理解できるようにするというふうになっておりまして,現在の保健の時間でも,保健の教科書の中に交通ルールのことであったり,それから道路交通違反で罰金が科せられるといった,そういった交通ルールの内容につきましても生徒は学習しております。こういったところと,先ほどの交通安全教室の実地面のところとあわせて,内容を充実していくといった方向で考えてまいりたいと思っております。
 以上です。

○議長(大杉吉包君) 中西大輔議員。
             〔5番 中西大輔君登壇〕

○5番(中西大輔君) 上乗せしてやっていただければなと思います。
 高校のことになるんですけど,熊本県なんかはもっと,バイク通学とかがあるので,積極的に取り組んでいくというふうなことも出ていたりしますので,ほかの県でもあるんですけれども,そのようなことを意識してやっていただければなと思います。
 それでは,4点目なんですけれども,4点目は,バイク産業を地域の誇りとするべきじゃないかというふうな趣旨で提案をさせていただきます。
 何度も言っていますが,鈴鹿サーキットというのは,50周年は終わりましたけど,50年以上,また鈴鹿8耐も40年近く歴史を積み重ねてきている中で,やっぱりモータースポーツにかかわる方々,いろんなレーサーの方,元レーサーの方もいたりするわけですけれども,またものづくりに取り組む企業の人たちがあってこそ今の鈴鹿市があるというのは前半のほうでも言いました。
 また,本田技研工業さんの鈴鹿工場の歴史の中でも,スーパーカブもつくっていたという二輪車生産の歴史もあったと思います。そう考えれば,鈴鹿市にとってバイク関連産業というのは,伝統産業とまで言うとちょっと大仰になってしまいますが,伝統的なものと位置づけて地域の誇りとしていく,これが大事じゃないかなというふうに考えます。
 資料2,映写してください。
            〔資料をスクリーンに示す〕
 ここに映っているバイクの形,少し覚えておいていただきたいんですけれども,お願いします。これらが市内企業のオーバーレーシングさんの手でどういうふうに変わったかということについてなんですけれども,まず上の車両について,資料3,映写してください。
            〔資料をスクリーンに示す〕
 これ,大体20年ぐらい前につくられていたんですけれども,オリジナルフレームをつくって,鈴鹿8耐にもオリジナルのマシンで参戦して,これ,数台ですけれども,市販車として世の中に出ております。

 資料2の下側,もう1台の,いわゆるアメリカンタイプのバイクですね。
 資料4,映写してください。
〔資料をスクリーンに示す〕
 これ,レース仕様のバイクとして,こういう形になって出ております。
 大事なのは,ここでやっぱりオリジナルのフレームをつくったり,いろいろなものをつくっている,ものづくりのまちとしての鈴鹿市というのがここに形として出てきている,ここの部分というのは非常に大切じゃないかなということですね。鈴鹿には,モリワキさんも含めていろいろな企業さんがありますし,いろいろなパーツを製作している企業さんもある。そういう方々がたくさんいらっしゃるというのは皆さんも御存じだというふうに思います。
 ですから,鈴鹿市は,このような企業や個人の方々に対して,例えば鈴鹿のたくみという表現を用いながら,一定の,当然,基準を設定した認定制度をつくって,バイク関連産業というのを地域の誇りとして位置づけてはどうかというふうに考えますが,鈴鹿市の考え方をお聞かせいただきたいと思います。
 また,あわせて,このようなたくみの技術を継承するためにも,例えばオリジナルフレーム製作特区のような構想も可能ではないかと思いますが,あわせて聞かせていただければと思います。お願いします。
              〔資料の提示を終了〕

○議長(大杉吉包君) 産業振興部参事。
○産業振興部参事(望月広志君) それでは,4つ目の御質問になります,バイク産業を地域の誇りににつきまして答弁申し上げます。
 本市の二輪産業につきましては,昭和34年に本田技研工業株式会社が,当時大変な売れ行きであったスーパーカブを生産する新しい工場を建設したいとのことから,現所在地に鈴鹿製作所を建設し,市内で本格的な二輪の生産が始まりました。その後,昭和37年には,ホンダの創業者である本田宗一郎氏と藤澤武夫氏が,自動車産業の技術の蓄積のために本格的な国際レーシングコースが必要との思いから,鈴鹿サーキットが建設され,それ以降,鈴鹿という名は,二輪・四輪の生産拠点であることに加え,8時間耐久ロードレースやF1日本グランプリが開催されるなど,自動車産業のまちとして世界に知られてきました。
 しかしながら,バイクの国内市場は,1950年代の空前のバイクブームを経て,1982年には国内販売台数が327万台まで成長しましたが,その後,危険運転などによる三ない運動の強化や,若者の余暇・娯楽の多様化等の影響を受け,現在では,市場がピーク時の約8分の1に規模縮小したことなどから,本田技研工業株式会社鈴鹿製作所におきましても,1991年には二輪の生産を終了しております。
 このような状況から,経済産業省の自動車産業戦略2014では,国の施策に二輪車戦略を初めて位置づけ,今後,国内市場のバイク産業の再興を図るための戦略の方向性やバイクの利用環境改善の観点から駐車場整備などの施策が示されるなど,二輪産業の活性化に向けた取り組みが始まっております。
 そこで,本市におきましても,自動車産業やモータースポーツ関連産業において,高度な技術を有する多くの企業が集積しており,さまざまな分野の産業の高度化,付加価値向上に寄与することが期待されております。このことから,平成26年4月に改定いたしました鈴鹿地域産業活性化基本計画の中でも,モータースポーツ関連産業を集積を目指す産業の4本柱の1つとして加え,地域経済の活性化につなげていきたいと考えております。
 また,平成25年には,中小企業地域資源活用促進法に基づいて,県が指定する地域産業資源にモータースポーツ関連製品・部品と加工技術を指定していただきました。この主な目的といたしましては,地域経済の活性化を図るため,地域の強みである生産技術,農林水産品,観光資源といった地域資源を活用した新商品の開発等を行う中小企業を支援することでございます。
 具体的には,この指定を受けた地域資源において,中小企業の方々が,指定されている地域資源を活用した新商品,新サービスの事業化を図る際に,地域産業資源活用事業計画を策定し,国の認定を受けることで,専門家による継続的なアドバイス,補助金を初め,政府系金融機関による低利融資などの支援施策が利用できることとなっております。
 なお,オリジナルフレーム製作特区のような新たな構想につきましては,その特区の区域指定を企業が受けた場合,その企業にとって,どのような規制緩和が効果的なのか,必要性も含めまして,今後,業界団体の皆様の御意見をお聞きしたいと考えております。
 本市にとってのバイク産業は,モータースポーツを含めて,鈴鹿のものづくり産業の歴史としての誇りであり,多くの国内外からのお客様に対しまして,本市のバイク産業の歴史を知っていただくなど,継続的,積極的に情報発信してまいりたいと考えておりますので,御理解賜りますよう,よろしくお願い申し上げます。

○議長(大杉吉包君) 中西大輔議員。
             〔5番 中西大輔君登壇〕

○5番(中西大輔君) ありがとうございます。しっかり取り組んでいただきたいと思います。大事なことは,こういうふうな夢のあることを打ち出すことによって,やはりそれに関連した企業の方が,鈴鹿で起業したいな,工場を移したいなと,そういうふうに思ってもらえるということも大事なんですね。
 それと,もう1つなんですけれども,御存じだと思うんですけれども,競技用の車椅子を製作しているオーエックスエンジニアリングさん,私たちバイクに乗っている人間からすると,昔はヤマハのチャンバーをつくっていたなということなんですけれども,そういう形の転換もできるんですね。いろいろな産業フェアとか見に行っても,ハイテクの福祉器具だけではなくて,既存技術を使った福祉器具の開発等もやっていますから,やはりそういうふうなものとあわせて来ていただくということが大事。また,バイクというのは,アパレルも含めた非常に裾野の広いものですから,やっぱり積極的にもっと取り組んでいただけたらなと思いますので,応援させていただきたいと思います。
 ただ,残念ながら,三ない運動ということについては,これは何とかしないといけないなと思っているところです。
 今のところで,バイクを,地域活性化というところで,積極的に取り組んでいただけるという方向性が見えましたので,この質問はここまでとさせていただきます。