2016年12月@ 「市職員の意識改革を」 (1)生保調査委員会の報告は活かされているのか (2)事例から問う (3)コンプライアンス大綱と計画について (4)今後の取組はどうするのか ○11番(中西大輔君) 議席11番,鈴鹿の風,中西大輔です。先月ですが,桑名市で伊藤徳宇市長が再選されて,また四日市では森 智広新市長が誕生して,今月に入って亀山市長選のほうでもまた友人議員が出馬意志を固めるなどと,身の回りでいろいろ世の中の動きというか,地方自治に関する動きが大きく動いているんだなというふうなことを実感しています。 ところで,今回の質問に先立って,この12月1日から10日,鈴鹿市コンプライアンス週間ということで張り出されております。大多数の職員の方々というのは,コンプライアンス,しっかり取り組んでいただいているというふうに思っているところです。コンプライアンスというのを,もう一度言葉のほうやっていくと,直訳すると法令遵守というふうに呼ばれたりしますが,法令だけではなくて,広くは社会貢献の遵守であったり,さらにリスクを回避するためどういうルールを設定するか,どのように運用するかを考えるかなど,その関係の線までを含んでコンプライアンスというふうに言われております。それに関しては,やはり自治体としての信用やブランド力の向上に,コンプライアンスを基礎に行政,文化や風土を改善することが必要でしょう。 それでは,通告に従いまして,市職員の意識改革と学校施設維持更新の方針について質問します。先ほど,コンプライアンスについては野間議員の質問に対して市長も答えていただいておりますが,その内容に沿っていくような形になっていくかなと思います。 まずもって,今回の給食問題,先ほどの質問にもありましたが,給食事業,抜本的に改革しないといけないということがはっきりしたと思います。同時に課題として浮き上がったのは,市政業務に対する市職員の意識のあり方であることは間違いありません。今回,その根本はコンプライアンスと考えて,市職員の意識改革を求めるという形で質問を行わせていただきます。 給食問題について,いろいろ説明の中で,平成21年に同じ対応をしましたということが説明の中にあったりしましたが,思い返していただきたいです。何があったかといえば,このとき,生活保護不適正支給問題というのもほぼ同じ時期に起こっております。この問題をきっかけに,鈴鹿市としてはコンプライアンスに取り組むということになったわけですが,このとき鈴鹿市に突きつけられた生活保護調査委員会の報告というのは,果たして生かされているのでしようか。 また,私自身,平成22年3月に,この生活保護不適正支給について一般質問を行っておりますし,平成25年9月には鈴鹿市のSR(社会的責任)についても質問を行っております。そのようなことを踏まえた上で,今回の質問を行います。 資料1を映写してください。 〔資料をスクリーンに示す〕 こちらのほう,調査委員会報告書から引用させていただいております。調査報告書自体は,全文を一度読み返していただくべきじゃないかなと思いますが,第5章「再発防止策の提言」の中に法令遵守,必要な決裁をとる,当たり前のことを当たり前のように行うことを組織風土にということと,もう1つ,「前例踏襲・事なかれ主義」で,現状を改善しようとせず,部下に任せるだけで責任もとらない上司ということが指摘されています。 次,資料2の映写を。 〔資料をスクリーンに示す〕 こちらのほうは,報告書第6章「終わり」にというところになるんですけれども,ここでは,担当課以外の市職員が他人事のように考えているのであれば,市役所として相当深刻な状況であると言えると書かれております。その上で,組織風土改革の必要が述べられているわけです。 当時も石田議員など皆さん,やっぱり市役所の風土という言い方も含めて問題になりましたが,この報告書で指摘されている部分というのが改善されていれば,今回の事案を防げたのではないかと考えます。報告書が生かされ,組織風土が改善されているか,まずお聞きしたいと思います。 〔資料の提示を終了〕 ○議長(後藤光雄君) 総務部長。 〔総務部長 玉田一行君登壇〕 ○総務部長(玉田一行君) それでは,中西議員の市職員の意識改革をの御質問のうち,生活保護調査委員会の報告は生かされているのかについて答弁申し上げます。 本市におきまして,平成19年度までに発生いたしました生活保護費の不正受給事件につきまして,その事件の調査及び検証のため,委員5名から成る鈴鹿市生活保護調査委員会が平成20年12月に設置されております。当該委員会では,平成21年3月までの1年4カ月の間に,合計8回の会議を開催いただき,事件内容の調査及び当時の生活保護行政の検証を踏まえ,再発防止策の提言を含めた報告をいただいております。 その提言の中には,「職員一人ひとりが法令遵守意識をしっかりと持ちつつ,実際に遵守をしながら業務を遂行しているか,組織で確認し合うこと」,「組織である以上,決裁は権限のある者まで仰ぐこと」,「不当要求に対しては,外部の専門家の意見を聞きながら対応し,不正事案に対しては,断固たる対応を取ること」,「職員は,規律を重んじながら,仕事を通じて市民全体に奉仕するという公僕としての誇りと使命感を持って,職務に取り組むこと」など,生活保護行政に限らず,広く行政の職務全般に及ぶ御意見をいただきました。 このような提言を生かすために,本市におきましては,職員一人一人が公務員としての倫理観を持ち,法令遵守を徹底するということ,また,個人ではなくチームとして,組織として仕事を行っていくために,所属長が中心となり職員とのコミュニケーションを図り,風通しのよい職場環境づくりに努めること,また,個人では判断に迷うような困難な事案に対しましては,組織で対応していくということを基本としまして,継続して粘り強く,また地道に取り組んで参ったところでございます。 具体的な取り組みといたしましては,平成22年5月に,コンプライアンスのあり方に関する調査研究,方針の決定,推進施策の検討を目的といたしまして,市長を本部長とし,副市長,各部局長で構成する鈴鹿市コンプライアンス推進本部を設置いたしております。推進本部では,コンプライアンスの推進に向けた協議を重ね,同年11月に鈴鹿市コンプライアンス推進大綱を策定いたしました。推進大綱の基本方針におきましては,コンプライアンスを社会からの信頼を高めるための戦略的活動の一環としても位置づけ,現在におきましても全職員が一丸となってコンプライアンス意識の高揚及び醸成を図るための取り組みを行ってきたところでございます。 あわせて,総合的かつ計画的なコンプライアンスの推進を図るため,コンプライアンス推進計画を策定し,その取り組みを進めてきたものでありまして,その実施結果につきましては,職員への周知はもちろんでありますが,市民の方に対しましても,市の姿勢を示すものといたしまして,市のホームページにて公表をさせていただいております。 これらのほか,職員が公務を遂行する上で受ける不当要求行為等に対しましては,鈴鹿市不当要求行為等防止対策要綱に基づき,組織的な対応を行うとともに,毅然とした態度で臨むことにより,公務の適正な執行を確保するよう努めております。 今後も職員のコンプライアンス意識の向上が図れるよう,引き続き取り組んでまいりたいと考えておりますので,よろしくお願い申し上げます。 以上でございます。 ○議長(後藤光雄君) 中西大輔議員。 〔11番 中西大輔君登壇〕 ○11番(中西大輔君) 答弁いただきましたが,厳密に言うと,聞いていることにちゃんと答えていただいてない部分がありますね。そういう意味で,本当にコンプライアンス,ちゃんとできているのかなというふうに疑わざるを得ないんですけれども,そのようなことを踏まえながら次の論点に移りたいんですけれども,今回,ここに質問に至るまでに私,いろいろ市民の方から複数の事案について御意見をいただいております。 それはどういうことかというと,まずは給食について,9月定例会で板倉議員も質問されておりましたが,市役所清掃の委託契約に関する内容,また,議会のほうで,9月定例会で陳情第8号として,市職員のコンプライアンス遵守に係る問題点とその改善についての要望書です。それぞれ,お話をお聞きしたりしてます。また,実はほかにもあるんですけど,今回はいろいろあって取り上げないことも1点あります。 それぞれ,実際にお話をお聞きする中で,共通していることは,市職員の方々のコンプライアンス意識に問題があるということですね。それを変えないと,鈴鹿市にとっての危機だと思います。冒頭,桑名と四日市のことを言いましたが,これから,やはりどれだけ自治体間での善政競争,よい政治をしていく競争をしていくかという中で,このような状況というのは非常に危ない,危機だというふうに考えています。 そこで,今3つ挙げましたが,それぞれから見える課題と改善状況ということをお聞きしたいと思います。 先ほど,野間議員の御発言の中にもありましたが,まず給食問題から,意思決定までの報告,連絡,相談の不徹底ということがあります。そして,もう1つが,自分の業務が市政全般や,子供も含めた市民の皆さんにどのような影響を与えるかという点について,市民の視点から物事を考える意識が欠けていることが事例から見えてくると思いますが,この点説明してください。 委託契約に関する事案について,契約に関する書類の提出期限が延長されたということを聞きました。そこで,担当課で確認したところ,実際にそのような事例ありますということを返事受けました。しかし,契約に当たって,契約書に書かれていることを簡単に延ばすとか,そういうことって実際には民間ではあるんでしょうか。契約ってそんな軽いものじゃないですよね。本来であれば,契約書に書かれていることはちゃんと履行できなければ,その業者の業務遂行能力自体疑わなければいけない。そういうことを考えると,契約に関してちょっと安易過ぎるんじゃないかなと考えますし,また厳しさにも欠けると思います。職員意識というのをやはり疑わざるを得ないのですが,この点を説明してください。 陳情について,コンプライアンスに関して,この中には数々の指摘があります。その中から公文書に係る部分についてお聞きしたいと思うんですが,この中で書かれていることの中で,既に公文書として廃案になっている報告書において,事実に基づかない記述がなされ,そこで個人の尊厳をおとしめる表現が用いられていたと考えられます。そこで,公文書の起案ということについて,責任意識が希薄ではないかという点をまずお答えいただきたい。 もう1つ,そもそも人権に対する意識というのはどのようになっているのかという点について説明いただきたいと思います。それぞれ端的に説明をお願いします。 ○議長(後藤光雄君) 総務部長。 ○総務部長(玉田一行君) それでは,事例から問うについて答弁申し上げます。 議員より各種事例から何点かの御指摘をいただきました。私たち職員は,地方公務員法及び鈴鹿市職員服務規程におきまして,全体の奉仕者として公共の利益のために勤務し,全力を挙げて職務の遂行に専念しなければならないと定められております。そして,常に公共の利益のために働き,市民の視点に立って,市民の期待に応える行政であるべきと考えております。 そのためには,常に,報告,連絡,相談を基本に情報を共有し,組織として共通認識のもとに業務に当たることが重要であり,それにより組織の正しい意思決定が行われるものであると考えてます。そして,組織の意思決定につきましては,決裁という行為で決定するものであり,その決裁文書における伺い内容や事業説明,記録などは詳細であり,正確であるべきものでなければならないと考えます。また,決裁後も公文書として,その定められた保存期間が満了するまで保存を要するものであり,公文書として扱う重要性は認識をしております。 先ほど議員が具体的事例として述べられました中の報告,連絡,相談の徹底につきましては,今後もコンプライアンス推進においてその重要性を職員が再認識し,実施の徹底を図るよう,取り組んでまいりたいと考えております。 事例の陳情の件につきましては,その陳情書の中で行政手続法に係る研修の必要性や公文書作成に係る改善の必要性などにも触れられておりますが,本年度のコンプライアンス推進計画の中では,行政不服審査法の改正に合わせて,各所属において行政手続法及び鈴鹿市行政手続条例に基づく,処分に対する審査基準,標準処理期間の確認及び不利益処分に対する処分基準の確認を行う取り組みも実施したところでございます。 また,鈴鹿市文書管理規程の基準にのっとった公文書の適正な作成及び管理の徹底を全職員に図ることを目的といたしまして,各所属の文書取扱主務者を対象として,文書管理事務研修も実施をしたところでございます。 また,市庁舎等清掃業務委託の契約処理に関する事例につきましては,提出期限が守られていないことに対し,法令遵守の観点から,本市の法律顧問の弁護士に相談しましたところ,業務委託契約書第4条に規定する業務計画書の提出期限は守られていないが,同契約書第41条第4号に定める「市の解除権」に該当しないため,市の裁量で提出期限を延長することは問題がないとの見解をいただいております。 いずれにいたしましても,議員より御指摘いただいた点も含めまして,改めて仕事の進め方の基本に立ち返り,市民の視点に立った質の高い行政サービスの提供に向けて,引き続き,職員一丸となって取り組んでまいりたいと考えておりますので,御理解賜りますようお願い申し上げます。 以上でございます ○議長(後藤光雄君) 中西大輔議員。 〔11番 中西大輔君登壇〕 ○11番(中西大輔君) 理解してくださいと言われても,余り理解はできないところが多々あるんですね。そもそも,この3つの事例全部に共通するんですけれども,担当された職員の方もそうですし,執行部の皆さんそうなんですけれども,これらの事例というのがどれだけ鈴鹿市にとってマイナスになる可能性ということを考えているのかという部分というのが,答弁の中からほとんど見えてこないんですね。例えば,給食のことでいえば,あれだけ報道で出てくる,当然,マイナスの広告効果のほうが高いわけですよね。それってどれだけ鈴鹿市に,金額的に換算してマイナスになっているのか,その程度ぐらいはきちんと考えていくべきですよね。 入札のことにしても,今,解除権に当たらないということがありましたが,結果だけではなくて,掃除の質とかが結局,板倉議員の質問にもありますが,低下していたら,トータルで市民の損失になるっていうふうに考えないといけないわけですよね。 公文書でいえば,そこに書いてあることの内容によっては,訴訟になったりした場合のリスク,そういう場合もあり得るわけですよ。そういうことを考えていかないといけないということが抜け落ちているんじゃないかなというふうに思います。 この陳情内容にもあるんですけれども,先ほど答弁の中にもありましたが,市役所内でよく使われる市民感覚とか市民目線というのはどういった意味なのかということを,やはりいま一度真剣に考えるべきじゃないですかね。 それでは,資料3を映写してください。 〔資料をスクリーンに示す〕 これは,先ほど答弁の中にも出てきましたが,平成22年に策定された鈴鹿市コンプライアンス大綱の行動規範になります。読み上げていきます。 一,市民の視点に立って,市民全体の利益を考え,行動します。 一,公私にわたり,高い倫理観をもって行動します。 一,自己研さんに励み,創造的かつ自律的に行動します。 一,法令等を遵守し,不正を許さず,公平かつ公正に行動します。 一,情報をわかりやすく伝え,丁寧な説明を心がけ,行動します。 の5つが掲げられているわけです。この大綱に基づき計画もつくられ,毎年実行されているにもかかわらず,今回のような事案が散見してくるということは,そもそも,コンプライアンスについて,職員意識への内面化が進んでいないということを証明してしまっているんじゃないですかね。 平成23年には,こちら,コンプライアンスハンドブック,職員のほうにも公開されております。中を読ませていただきました。本当にこれ生かされているのでしょうか。中に書いてあることをちゃんとしていれば多分,鈴鹿市に対する市民の満足度というのは上がってくると思います。 残念ながら,今お話させていただいたことをトータルすると,これらの活動によって,鈴鹿市の組織風土というのは,改善されていないということを残念ながら明らかにしてしまっているんじゃないかなというふうに思います。その点も踏まえて,コンプライアンス大綱と計画の説明をお願いします。 〔資料の提示を終了〕 ○議長(後藤光雄君) 総務部長。 ○総務部長(玉田一行君) それでは,コンプライアンス大綱と計画について答弁申し上げます。 先ほど答弁を申し上げましたように,本市におけるコンプライアンスの取り組みといたしましては,平成22年5月に,市長を本部長として,幹部職員で構成する鈴鹿市コンプライアンス推進本部を設置し,コンプライアンスの推進に向けた協議を重ね,鈴鹿市コンプライアンス推進大綱の策定に至りました。 この推進大綱では,職員が常に意識すべき5つの行動規範を掲げ,職員の意識改革を進め,組織風土としての定着及び職員意識への浸透を図ることといたしております。また,あわせて推進大綱の中では,総合的かつ計画的なコンプライアンスの推進を図るため,毎年度,コンプライアンス推進計画を策定することと定めており,これまでもその取り組みを継続的に進めてきたものでございます。 本年度の計画の中では,コンプライアンスや情報セキュリティ,個人情報保護に関する研修の実施,行政手続の再確認,公文書の適正な作成や管理など10項目の取り組み事項を定めて,取り組んでいるところでございます。 また,先ほど議員から御紹介がありましたように,年に2回,コンプライアンス推進旬間という期間を設定いたしまして,その期間中,本市のコンプライアンスの趣旨を各職場にて再確認するとともに,コンプライアンスに係る幾つかの取り組みを集中的に行うことにより,職員のコンプライアンス意識の浸透を図るという取り組みも継続的に行っております。 本年度は,第1回を7月1日から10日まで,また第2回を12月1日から10日までの期間として設定をいたしております。本年度のコンプライアンス推進旬間における主な取り組みといたしましては,第1回では,市が事務局等となり管理している団体などの口座の管理についての確認という取り組みを行いました。この取り組みは2年前にも実施しておりますが,本年4月に機構改革を行いましたので担当者が変更になっている所属があるということや,学校現場でおきました公金の着服事件を受けまして行ったものでございます。 また,第2回では,所属内での報告・連絡・相談の徹底を目的とした,各職場における課題等の洗い出しや,時間外勤務の事前命令及び22時終了の徹底などの事項に取り組んでいるところでございます。 今後も,その時々に適した取り組みを選定し,職員のコンプライアンス意識の向上に努めてまいりたいと考えておりますので,よろしくお願い申し上げます。 以上でございます。 ○議長(後藤光雄君) 中西大輔議員。 〔11番 中西大輔君登壇〕 ○11番(中西大輔君) 今年度の取り組みで公文書の取り組みがあると言っても,それがうまくいってないわけですよね。まず,前段の部分で聞いていることも含めて,鈴鹿市としてうまくいってないということをまず認めていくことが重要じゃないですかね。それを,やってます,やってます,これ言っても始まらないですよね。やっぱり,その点がそもそもコンプライアンスの意識としていかがなものかなというふうに思います。 それでは,今答弁していただいたことも踏まえながら,今後,市職員の意識改革にどう取り組むのかということをお聞きしたいと思います。 何度も言ってますけど,これまでの延長で行っても改善されていかないことは明らかでしょう。抜本的な改革ということを人事全般に行う必要もあるでしょう。人事異動のあり方であったり,管理職の登用のあり方であったり,若い世代の活躍であったり,いろいろなことを含めて見直していかなければ,今回のような事案というのは再発する可能性が高いと思うのですが,そのことも踏まえて答弁のほうお願いします。 ○議長(後藤光雄君) 総務部長。 ○総務部長(玉田一行君) それでは,今後の取り組みはどうするのかについて答弁を申し上げます。 今回,議員より個々の事例を挙げていただき,御質問をいただきました。本市といたしましても,今回の事例の件をそれぞれの部局における問題としてではなく,本市全体の問題として捉え,全ての職場において,改めて職員の服務規律及びコンプライアンスの意識向上に向けた取り組みの徹底を図ってまいりたいと考えております。 職員への公務員としての正しい倫理観の浸透と,コンプライアンスの徹底を図るための取り組みに終わりはないものと考えております。毎年度策定するコンプライアンス推進計画につきましても,各取り組み事項の妥当性や実効性,効果といったものを絶えず検証して,改善を図っていく必要があるものと認識をいたしております。そして,何より職員一人一人の判断や行動が市民の方に及ぼす影響というものを改めて認識した上で,職務に当たることが必要であると考えております。 また,人事異動につきましても,経験と能力を生かした人事配置を行うことにより,専門的知識を生かせる組織体制の構築に努めてまいりたいと考えておりますし,管理職の登用につきましても,組織の活性化や創造的な施策の展開を図るためには,若手の管理職への登用も必要であると考えておりますので,経験と実績のある職員とのバランスを考慮した上で,積極的に登用してまいりたいと考えております。よろしくお願い申し上げます。 以上でございます。 ○議長(後藤光雄君) 中西大輔議員。 〔11番 中西大輔君登壇〕 ○11番(中西大輔君) それでは,再度,資料2を映写してください。 〔資料をスクリーンに示す〕 この資料,もう1つ重要な視点というのが書かれています。それは,文書の後半部分,黒字になるんですけれども,「組織風土改革は,市長自ら,先頭に立って取り組んでいただき,自分の部下を,市役所の,そして市民の財産に育てていただきたい。それが組織のトップとしての管理責任・監督責任というものである。」というふうなことが書かれています。当時は川岸市長ですけれども。また,この前の段落に書かれていることは「市役所組織が健全に機能しているかチェックし,適正な管理・監督を行わなければならない市長の責任は重い。組織の規律・士気が長年にわたり弛緩した状態であったわけであり,深く反省してもらわなければならない。」と書かれています。今回,いろいろな議員の皆さんの発言の中にも,この規律・士気が弛緩した状態というのは見受けられるのではないかなと思うところです。 ここまでに出てきているさまざまな問題,課題が起こった理由を考えると,市職員の意識の課題は当然あるんですけれども,市長,副市長も含めた行営運営におけるガバナンスへの意識の課題ということも見えてくると思いますが,市長の考えをお聞きしたいと思います。 〔資料の提示を終了〕 ○議長(後藤光雄君) 市長。 ○市長(末松則子君) それでは,今後の取り組みについてでございます。 今回の,特に給食の件につきましては,先ほど議員の御指摘にもございましたとおり,鈴鹿市としてのイメージも含めまして,いろいろなところで大変な混乱を招いたというふうに思っております。特に,学校の中で起こることでございましたので,子供たちにとりましても大変な不安を仰いでしまったというふうに深く反省をしているところでございます。私ども執行部と教育委員会が日ごろからいろいろな話はしておりますものの,これからも総合教育会議も含めて,日々,情報交換というものを徹底をしていくことを再確認をさせていただいた案件だというふうに思っております。この課題をしっかりとこれからの業務に生かしていくべく,今回のいろいろな反省点を次に生かしてまいりたいというふうに考えております。 そして,コンプライアンスの推進の取り組みにつきましてでございますが,コンプライアンス推進大綱の理念を基本といたしまして,推進計画の実施により,総合的,計画的に推進をしてきたところではございますが,議員に御指摘をいただいておりますとおり,依然としてコンプライアンス意識が組織の隅々にまで十分に浸透していないという状況になっているというふうに私自身も感じているところでございます。それゆえに,職員の意識の徹底には,継続的に,また粘り強く取り組んでまいりたいというふうに思っておりますし,また,その手法につきましては,決裁行為の区分の改善も含めまして,先ほど組織の活性化,あるいは人事というお話もありましたが,そういったところにも効果的に取り組みを進めてまいりたいというふうに思っております。 現在,12月1日から始まっておりますコンプライアンス旬間の時期でございまして,この時期をいい機会と捉えまして,私自身もコンプライアンス推進本部の本部長として,引き続き先頭に立ちながら,コンプライアンス推進大綱に定める,何度も議員が御紹介いただきました,この職員の行動規範についての認識をしっかりと深めるとともに,職員一丸となってコンプライアンスの推進にさらに取り組んでまいりたいというふうに考えておりますので,どうぞこれからもいろいろな面で御指導賜りたいというふうに思っております。 今後も,しっかり職員一丸となって連携をし,情報共有をして,組織横断的に頑張ってまいりますので,市民の皆様方に御負担をかけないように,御心配をかけないように,しっかり市民の皆様方の立場に立って,市民の皆様方に見られているということを意識をする中で取り組んでまいりたいというふうに思っております。よろしくお願いを申し上げます。 ○議長(後藤光雄君) 中西大輔議員。 〔11番 中西大輔君登壇〕 ○11番(中西大輔君) このあたりの話ということは,やはり執行部だけではなくて我々議会議員もしっかりやっていかないといけない部分の話だというふうに考えております。その点,議会議員のチェック機能というのがしっかり働いていかなければ,やっぱり行政職員としての士気にもかかわってくる。やっぱり,その点を私自身もう一度再認識しないといけないかなというふうにも考えております。 今後,いろいろ改善していく中で,もう1つ思いついたことなんですけど,やっぱり課長級以上の職員の方々,年度ごとに名前をホームページなどへ公表していただいてずっと残していただくということも一つかなというふうに考えます。やっぱりそういうことによって,その立場にいる責任意識というのを強く持っていただく,そのことが必要ではないかなというふうに提言させていただいて,今回の質問はここで終わります。 |