2016年12月A 「学校施設維持更新の方針について」 (1)学校関連施設の現状説明を (2)今後どのように取り組むのか それでは,次の質問の項目に移ります。 次ですが,学校施設の維持更新の方針をお聞きしたいと思います。この手の話というのは,私よくさせていただきますが,あえて学校施設に集中した形でお聞きしたいと思います。 公共施設マネジメント白書を発行されまして,その中では,今ある鈴鹿市の教育施設以外の全部の施設で維持更新していこうと思うと,今まで直してきたお金よりも毎年20億円以上かかっていきますよということが書かれています。追加で必要になるということが書かれています。それか,今の予算規模でやっていこうと思うと,全ての施設維持更新は無理と考えられているわけですね。 その中で,公共施設というふうな中でいうと,学校施設というのはほぼ半分ぐらいを占めているわけで,大きな割合を占めているわけです。そういうこともあってだと思いますが,学校規模適正化事業というのが今行われて,今いろいろな調査が行われていますね。つまり,今後の学校のあり方というのは鈴鹿市にとって大きな課題であることは間違いがないと思います。 また,ここ数年で第二学校給食センターなどの施設の建設や,扶助費などに関係する行政サービスというのがいろいろふえたりして,合わせると毎年約10億円近く経常的な経費となる部分がふえてきている鈴鹿市にとって,学校施設の現状や,このような財政課題などを踏まえながら,学校施設の維持更新の方向性を市民の皆さんにきちんと説明していく責任というのがあると私は思います。 鈴鹿市では,昨年12月,鈴鹿市公共施設等総合管理計画を策定して,その中で,箱物である公共施設と,インフラである道路などをどう維持更新していくかということを出しております。「新しく造る」から「賢く使う」,またそういうふうにするためには,保有量の適正化,要は数を減らす,量を減らすということですね。運営管理の適正化,これは民間に委託したり,どういうふうに管理していくのがいいかということの見直し。そして,長寿命化の推進,悪くいえば先送りの3つの視点で取り組むというふうにしています。この公共施設等総合管理計画の中では,学校教育系施設というのは5ページ取り上げられてまして,その類型を整理すると次になります。 資料5の映写を。 〔資料をスクリーンに示す〕 学校教育系施設というのは,小学校30校と中学校10校,さつき教室,そしてその他教育施設として2つの学校給食センターと人権教育施設となります。また,学校というのは,さらに,校舎,屋内運動場,プール,あと19校の給食単独調理室などに分かれてくると思います。その中で,今回についていえば,人権教育施設関係というのは,学校関係の中から省いた状態でお聞きしたいと思います。 計画の中で,小学校であったり中学校であったり,書かれていることを簡潔にまとめてみますと,まず小学校について,30校のうち,10年以内に校舎の全面改築を実施した学校は,わずか1校。建築年度が最も新しい学校でも,築年数20年超が経過と書かれています。中学校について,10校のうち,10年以内に全面改築をした学校は2校,そのほかの8校は建築後20年超が経過と書かれ,どちらもそのためにどのような取り組みをするべきかということで,改修が済んでいない施設の老朽化対策が課題で,建てかえや大規模改修等の工事を中長期的かつ継続的に実施する必要があり,多額の工事費が必要と記述されています。 そこで,これ漠然としているので,もう少し少しわかりやすくするために,建築年度別の施設状況について答えていただきたいと思います。建築後40年超から10年刻みで,校舎,屋内運動場,プール,19校の給食単独調理室,さつき教室,給食センターなど,わかりやすいように説明していただいて,中でも緊急を要すると考えられる施設があれば,その部分についての答弁もお願いします。 〔資料の提示を終了〕 ○議長(後藤光雄君) 教育長。 〔教育長 玉川登美男君登壇〕 ○教育長(玉川登美男君) それでは,私からは,学校施設維持更新の方針についての御質問のうち,学校関連施設の現状について説明申し上げます。 まず,施設別の建築年数について,それぞれ小中学校ごとに説明をいたします。 小学校の現状でございますが,鈴鹿市耐震改修促進計画資料編により集計いたしますと,校舎等は,30校の校舎を合計いたしますと72棟ございます。そのうち,築10年未満が1棟,築10年以上20年未満が8棟,築20年以上30年未満が8棟,築30年以上40年未満が32棟,築40年超が23棟でございます。 屋内運動場につきましては,合計30棟のうち,築10年未満が4棟,築10年以上20年未満が3棟,築20年以上30年未満が7棟,築30年以上40年未満が12棟,築40年超が4棟でございます。 プールにつきましては,合計30面,築10年未満が1面,築10年以上20年未満はございません。築20年以上30年未満が1面,築30年以上40年未満が5面,築40年超が23面でございます。 給食調理室につきましては,自校調理場方式の19校のうち,校舎とは別棟になっているものが6棟ございます。その6棟の全てが築30年以上40年未満でございます。 次に,中学校の現状でございますが,中学校の校舎等は,10校の校舎を合計いたしますと40棟ございます。そのうち,築10年未満が4棟,築10年以上20年未満はございません。築20年以上30年未満が5棟,築30年以上40年未満が16棟,築40年超が15棟でございます。 屋内運動場につきましては,合計10棟ございまして,そのうち,築10年未満が2棟,築10年以上築20年未満が1棟,築20年以上30年未満が4棟,築30年以上40年未満が3棟,築40年超のものはございません。 プールにつきましては,合計9面,築10年未満が2面,築10年以上20年未満はございません。築20年以上30年未満が4面,築30年以上40年未満が2面,築40年超が1面でございます。 次に,プールを除く小中学校の施設を集計し,施設数を合計しますと158棟でございます。そのうち,築10年未満が11棟,築10年以上20年未満が12棟,築20年以上30年未満が24棟,築30年以上40年未満が69棟,築40年超が42棟。 建築年数別の割合につきましては,築10年未満が7%,築10年以上20年未満が8%,築20年以上30年未満が15%,築30年以上40年未満が44%,築40年超が26%でございます。 このように,多くの老朽化した施設が存在するわけでございますが,老朽化対策といたしまして,近年,旭が丘小学校の改築事業に始まり,神戸中学校,平田野中学校の移転改築事業のほか,昨年度まで2カ年にわたり,栄小学校の屋内運動場等の増改築事業を実施してまいりました。 本年度におきましては,旧屋内運動場の解体工事のほか,駐車場等の外構整備を実施しており,平成25年度の測量業務から始まりました栄小学校関連施設の工事を無事終えることとなります。 次に,中学校の学校給食の実施に向けては,基幹施設である第二学校給食センターの施設建設事業のほか,給食受け入れ側の施設整備として中学校10校に,給食用エレベーターや配膳室及び保管室を設置するための改修事業を実施いたしました。 また,防災機能強化事業につきましては,屋内運動場のつり天井の落下防止対策を昨年度,千代崎中学校の屋内運動場と白鳥中学校の武道場の改修事業を終え,一連の事業を完了することができました。 さらには,児童生徒数増加に対応するため,昨年度は,教室数が不足した稲生小学校の校舎増築事業にも取り組んでまいりました。 このように,これまで財政事情が厳しい中におきましても,教育施設の環境整備の充実を図ってまいりました。 今後は,さらなる教育環境の充実に向け,教育委員会といたしましては,今年度事業として着手しております学校規模適正化事業の中で,中長期的な児童生徒数の推移を推計する基礎調査を実施し,次年度以降明らかになる調査結果を踏まえ,学校の適正規模を考慮するとともに,今後の校舎の増改築の優先順位の検討や,通学区域の見直し等具体的に進めてまいりたいと考えております。 次に,改修等に緊急を要すると考えられる施設の状況についてでございますが,現段階では,鈴鹿市総合計画2023の実行計画に登載されておりませんので,具体的には申し上げることはできませんが,先ほど,施設別の建築年数についてそれぞれ御説明いたしましたとおり,建築後40年以上が経過している施設が,屋内運動場については4棟,校舎棟では,小中学校合わせて38棟ございます。老朽化度合いにもよりますが,基本的には,建築年数がかなり経過しているものから優先的に整備を行っていくものと考えております。 以上でございます。 ○議長(後藤光雄君) 中西大輔議員。 〔11番 中西大輔君登壇〕 ○11番(中西大輔君) 玉川教育長は,実は私が白子中学校の生徒だったときに技術の先生で白子中学校にいたわけですけど,その当時の校舎はまだ白子中学校に残っておりますよね。学校の校舎の中に入ると非常に暗いところとかあります。非常に重要な課題ということは認識していただいているとは思いますが,教育委員会としては,19校の単独調理校については,平成24年3月の定例会の時点で,改修して残していくという方針を議員のほうにも出しております。また,築30年を超えた学校施設というのはたくさんありますが,トイレなどの水回りを含めて大規模改修が必要になってきますよね。校舎の老朽化と生徒の集中で待ったなしの学校もあったり,いろいろな要望もたくさんある中で,やはり,学校規模適正化事業の結果を待たずに検討していかなければいけない施設というのは多くあるのではないですかね。 今後,20年先を考えて築30年以上の施設を対象に考えると,プールというのは建設1カ所当たり大体約2億円かかると言われます。それら,今答えていただいたやつ,ざくっとやると,小学校25校と中学校4校ぐらいが今後20年間で対象になってくるって考えられて,全部で約58億円。屋内運動場の建設費というのは,小学校で大体約3億円から4億円ぐらい,中学校で約5億円と想定した上で,今後20年間で必要になってくると思われるのは,恐らく小学校16校,中学校3校というのが対象になってくるのかなと。全面改修なのか建てかえなのか,大規模改修なのか建てかえなのかというのはいろいろありますが,建てかえというふうにして想定すると,合計で約80億円。校舎というのは新築移転であれば,用地買収等も含めれば30億円以上というのが想定されるわけですが,そのほかにも大規模改修や水回りの改修も億単位の予算が,校舎1つかえていこうと思うと必要になってくると考えれば,100億円以上お金がかかってくるんじゃないかというふうに想定できると思います。 そこに学校給食センターの大規模改修等も想定されてくると,今後20年,総額で約240億円以上が必要になってくるんじゃないかというふうに想定されるわけです。毎年ならしても,今後20年間,約12億円が毎年必要になってくると,施設の維持更新に必要と想定できるわけですね。 そのような中で,10年で14億円の債務負担行為を伴うエアコンの導入となったわけですが,このように厳しい状況の中で,これから少なくとも今後10年,トイレのにおいが臭いとか,そういうことというのは早く直すべきことなんですね。洋式化を進めるというのも早く取り組まなければいけないことなんですね。このような本当に必要な改修というのが,予算がないからということで後回しになる,おくれていくということになって,遅滞なく,おくれることなく滞ることなく行われるのか,教育委員会としての意志も含めて,どのように取り組むのかお聞きしたいと思います。お願いします。 ○議長(後藤光雄君) 教育長。 ○教育長(玉川登美男君) それでは,今後どのように取り組むのかについての御質問に答弁申し上げます。 本市におきましては,昭和40年代後半から昭和50年代の児童生徒が急増した時期に多くの小中学校が建設されておりますので,建築後かなりの年数が経過し,早期に対応しなければならない施設が多くあることについては,認識しているところでございます。 こうした状況の中,本市におきまして,先ほど答弁いたしましたとおり,まずは,毎年度実施しております特殊建築物等の定期点検調査結果や,今年度事業として着手しております学校規模適正化基礎調査の結果等も踏まえ,改めて事業実施のための優先順位を整理した上で,老朽化した校舎,屋内運動場等の整備や洋式トイレへの改修も含め教育施設の整備を進めてまいりたいと考えております。 なお,これらの取り組みを行っていく上では,基礎調査で整理した現状・課題等の成果を踏まえるとともに,鈴鹿市総合計画2023や公共施設等総合管理計画等の上位計画における位置づけや方向性を加味し,市民・学校・地域等の意見やニーズを反映するとともに,庁内における組織横断的な議論や幅広い関係主体で構成される検討組織等での議論を経て,内容の調整・精査・合意形成を図りながら,学校施設の適正規模・適正配置の基本方針等を策定するなど,中長期的な視点を踏まえながら,整備のための手法やニーズに合った施設の検討を行いながら進めていく必要があると考えております。 また,早急に着手する必要のある施設につきましては,これらの作業と並行し,上位計画における位置づけや考え方を踏まえながら進めてまいりたいと考えておりますので,よろしくお願いいたします。 ○議長(後藤光雄君) 中西大輔議員。 〔11番 中西大輔君登壇〕 ○11番(中西大輔君) 時間も少ないなので,一言申し添えさせていただきます。 学校の施設というのは,教育委員会だけのものではありませんし,学校の先生方の職場ではあるけれども,地域の人みんなのものです。当然ながらそれを建てるに当たっては,市民全体の税金から賄うわけですから,その意識というのを忘れないでいただきたい。そして,トイレに関していえば,臭いから,屋内運動場臭いからトイレ行きたくないという子供も実際にいたります。そういうことを真剣に考えていただくように申し添えまして,私の一般質問を終わります。 ○議長(後藤光雄君) これにて,中西大輔議員の質問を終了いたします。 この際,暫時休憩いたします。再開は16時といたします。 午 後 3 時 49 分 休 憩 |