2019年 12月(一般質問) @「公共施設・インフラの維持更新について」 (1) 道路、橋りょう、上下水道、公共施設のFMの考え方 (2) 財政関係の考え方について (3) ファシリティマネジメントに取り組むために @ FMと財産活用、公民連携をあわせて検討できる体制 A ファシリティマネジメントのための基金設置 ○26番(中西大輔君) 議席26番,無所属,中西大輔です。 宮本議員のすばらしい質問の後ですが,どうぞよろしくお願いします。 通告に沿って,公共施設とインフラの維持更新と修繕,子供の権利学習を学校で行うことの2点をお聞きしたいと思います。 公共施設やインフラの維持更新,修繕の課題は,現在だけではなく,将来に向けても重要な課題ということは御認識いただいているところと思います。持続的に鈴鹿市の行政運営をするに当たっても避けられない課題であり,現在の世代というのは,将来の世代に対しての責任を意識した上で,この課題に取り組まなければいけないでしょう。 今回の質問では,そのような課題に対して,市の取り組みの現状について確認し,その上で,鈴鹿市の取り組み体制と維持修繕に係る特定目的基金の設置ということを提案したいと思います。 まず,鈴鹿市の現状について,取り組みと財政面の課題をお聞きしたいと思います。 取り組みからお聞きしますが,公共施設等総合管理計画策定から約5年が経過していますが,学校を中心とした公共施設を取り巻く状況と,今後の取り組みの方向性はどうなっているのでしょうか。 総合計画2023後期計画基本計画(案)の単位施策1621に鈴鹿市舗装維持管理計画の記述がありますが,その内容について,市道の延長距離,計画対象の距離,コストの考えなどはどうなっているのでしょうか。 また,橋梁長寿命化修繕計画がありますが,平成31年に今後30年間における補修対策を定めた計画を策定する予定とありますが,その内容はどうなっているでしょうか。 策定済みの鈴鹿市上下水道経営戦略から,上水道の管路更新の考えと状況,下水道の更新の考えと状況はどうなっているでしょうか。 以上,それぞれについて,コスト面も含めて,これまでの背景も踏まえながら簡潔に考えをお聞かせください。 ○議長(森 喜代造君) 政策経営部長。 〔政策経営部長 樋口幸人君登壇〕 ○政策経営部長(樋口幸人君) それでは,中西議員御質問の公共施設・インフラの維持更新についての1点目,公共施設のファシリティマネジメントの考え方について答弁を申し上げます。 平成27年12月に策定いたしました公共施設等総合管理計画,いわゆる総合管理計画の目的は,公共建築物及びインフラについて,総合的かつ計画的に管理することであり,人口減少等に伴う施設総量の抑制を図る保有量の適正化,民間の技術,ノウハウ,資金等を活用した経費の削減とサービスの質の向上を図る運営管理の適正化,長寿命化の推進を図っていくとした3つの基本的な考え方を示しております。 また,総合管理計画では数値目標を掲げ,平成28年度から令和17年度末までの20年間で,公共建築物,いわゆる箱物の保有量を5%縮減することとしております。縮減率につきましては,4年間を1タームとし,1%ずつ縮減していく中,平成30年度末の3年間での目標進捗率は,0.62%でございます。 さて,本市における箱物の整備のあり方についてでございますが,これまでは,各施設担当課で更新等の計画を立て,予算調整を行った上で整備を図ってきたところでございますが,平成30年2月,国は,全国的に総合管理計画が実践に移されていないことから,総合的な適正管理の取り組みをさらに進めていくよう,充当可能財源を考慮した中長期的な見通しを作成すること,全庁的な体制を構築すること等の指針を示しました。 このことを受け,本市におきましても,平成30年度から全庁的な取りまとめを行う部署を行政経営課とし,技術職員の配置も含め,令和2年度内に策定義務のある総合管理計画の下位計画,個別施設計画づくりに取り組んでいるところでございます。個別施設計画の中では,個々の施設の長寿命化や複合化といった,今後の施設のあり方や,整備の優先順位づけ,また,今後どれだけの対策費用が必要となるかなどを,インフラ施設の対策費用も参考に,財源の確保,財政負担の平準化を図ってまいります。 長寿命化や複合化を進める上での大きな方向性としましては,一定地域での利用を前提とする施設については拠点化を図り,住民にとっての最小のサービス対象エリアである小学校,小学校区を中心とした複合化を図っていく考え方でございます。 一方で,市内全域をカバーし,広域で利用する施設につきましては,場所の選定前に施設の必要性を検討し,その上で他の機能との複合化,PPPと呼ばれる公民連携での活用などを図っていく考え方でございます。 以上でございます。 ○土木部長(古澤忠士君) それでは,私からは,道路の鈴鹿市舗装維持管理計画と,橋梁の橋梁長寿命化修繕計画について答弁申し上げます。 まず,鈴鹿市舗装維持管理計画についてでございますが,本市が管理します市道の路線数は約6,900路線,延長約1,800キロメートルでございます。このうち主要幹線である緊急輸送道路,災害ネットワーク道路など233路線,延長約240キロメートルを対象とし,5年ごとにひび割れ,わだち掘れ,平たん性を測定する路面調査を行い,安全性の確保と長期的なコスト縮減を図ることを目的として,本年7月に当計画を更新したところでございます。当計画では,対象路線におきまして,本市が目指す管理水準を維持していくために必要な舗装修繕費用は,今後40年間で総額約120億円,年平均で約3億円の試算結果となっております。 続きまして,橋梁長寿命化修繕計画についてでございますが,平成25年度の道路法施行規則の改正により,橋梁の5年ごとの点検が義務化され,平成26年度から法定点検を実施しておりまして,平成30年度には全ての市道橋梁907橋の1巡目となる法定点検が終了いたしました。この点検結果による診断データをもとに,予防的かつ計画的な補修を実施することを目的として,今年度,当計画を更新しているところでございます。当計画におきましても,今後の橋梁維持修繕にかかる費用を試算することとしています。 以上でございます。 ○議長(森 喜代造君) 上下水道事業管理者。 〔上下水道事業管理者 冨田佳宏君登壇〕 ○上下水道事業管理者(冨田佳宏君) それでは,私からは,上下水道事業について答弁申し上げます。 上下水道局では,昨年度に鈴鹿市上下水道事業経営戦略を策定して,令和8年度までの期間における投資計画等の取り組みを行っております。 まず,水道事業についてでございますが,計画期間中には,住吉配水池の更新など施設整備へ多額の投資を要しますが,管路更新といたしましては,重要度の高い幹線管路を優先に更新を実施し,年平均約13億円を投資する予定でございます。 次に,下水道事業についてですが,公共下水道事業については,計画期間中に,汚水整備費として年19億円を投資していく予定でございます。なお,今後は,市街化調整区域及び市街化区域の一部についても浄化槽処理に転換するといった,汚水処理方法を見直す検討を進めてまいります。 また,農業集落排水事業については,維持管理関連費用の平準化を行い,年平均約4億円を投資する予定ですが,これにつきましても,今後は,長寿命化に向けた維持管理を実施するとともに,公共下水道への接続や施設間の統合等についても検討してまいります。 以上でございます。 ○26番(中西大輔君) 答弁のほう,ありがとうございます。今は,向かって左側の方に答弁していただいたんですけど,実際は,消防署もそうですし,公園もそうですし,学校,いろいろなこと,向かって右側の方の答弁のことにも関係することなんです。そのことをやっぱりきちんと考えていく必要があるのではないかなというところです。そして答弁から,それぞれについてかなり厳しい状況だということがわかりました。 公共施設については,今後,床面積の削減もですが,やはりお金の面を考慮に入れていったほうがいいのではないかと考えるところでしたし,道路については,市道の総延長約1,800キロメートルに対して,計画区間が約240キロメートルということは,未舗装も含めて約1,600キロメートルについては,どのように維持補修していくかという方向性は見えていない。橋梁についても,維持修繕にかかる費用については,まだ算定されていない。上下水道についても,経営していく中で,維持管理のコストという課題は大きいことがわかりました。 そこで次に,財政面のことをお聞きしたいと思います。 資料1の映写をお願いします。 〔資料をスクリーンに示す〕 これは,総合計画2023後期計画(案)がパブリックコメントにかけられるに当たって,資料として出された鈴鹿市の財政見通しから引用したものです。ここでは,財政調整基金からの繰り入れをなしとした場合,毎年度約2.5億円から11億円の財源不足が見込まれ,4年間で累計約23億円が不足すると出されています。 資料2の映写をお願いします。 〔資料をスクリーンに示す〕 こちらは,同じく総合計画2023後期基本計画(案)から引用したものです。単位施策2532では,公共施設の長寿命化と更新により市債の増大が見込まれ,現在ゼロ%の将来負担比率について,35%以内に抑制することが目標とされています。前期計画では,この目標値は実際は18%というふうに設定されていたわけですが,今回この35%とするに当たって,この数字の根拠となる考えはどのようなものであったのか,また,これを金額ベースで考えると一体幾らになるのかということをお聞きしたいと思います。 〔資料の提示を終了〕 あわせて平成30年度の決算では,普通建設事業費のうち地方単独事業は約41億円でしたが,今後,1年当たりどれだけの投資的費用がかかると想定し,うち鈴鹿市負担分はどの程度で推移すると想定しているのでしょうか,市の考えをお聞かせください。 ○議長(森 喜代造君) 政策経営部長。 ○政策経営部長(樋口幸人君) それでは,2点目の財政関係の考え方について答弁申し上げます。 総合計画2023の単位施策2532「計画的な財政運営と財務情報の開示」の成果指標において,将来負担比率を18%から35%以内と設定した理由につきましては,平成30年度の決算では,将来負担比率はゼロ%でございましたが,今後の4年間で,先ほど答弁申し上げた個別施設計画に基づく箱物の更新や長寿命化対策による投資的事業を実施していくに当たり,市債の発行額が増加すると同時に,財政調整基金等からの繰り入れを伴うことが見込まれることから,その結果として,将来負担額が増加することが考えられるためでございます。 財政見通しでは,今後の4年間の投資的経費につきまして,1億円以上の箱物事業費を除いた過去5年間の平均である約42億円で固定しておりますが,その場合,国・県支出金を除いて約32億円の市負担額が生じる想定でございます。その上で,今後の4年間分の箱物等の更新や長寿命化に係る分を上乗せいたしますと,相当規模の事業費が追加されることとなり,市負担額に対して,仮に一律75%の充当率で市債を発行いたしますと,過去5年平均の市債発行額である約18億円の2倍強の市債を単年度で発行することとなります。 しかしながら,将来にわたり持続的な行政経営を行うためには,各施設の更新等について,統廃合を含めたさらなる事業費の精査などにより総事業費を抑制した上で平準化を図る必要があると考えております。そのような考え方で,計画的な財政運営を進めていくに当たり,臨時財政対策債を除く4年間での市債発行額を約133億円以内におさめていきたいと考えておりますので,御理解いただきますようお願い申し上げます。 以上でございます。 ○26番(中西大輔君) ありがとうございます。133億円以内で市債発行されたいという考え方で数字が出たということがわかりました。 ただ,議案質疑のほうで,今回,12月議会で提出された議案が全て通過すると,次年度以降,人件費が約1億円増加することがわかりました。かなり大きなことだと思います。そして,先ほどおっしゃられましたが,公共施設等への地方債発行については,当然のことながら受益による負担というものを,世代間の公平性を図るという観点もあることは,一定理解できるところです。しかし,将来負担をふやすということは,将来世代の財布を当てにしている部分もあり,人口減少等厳しい社会が予想される中,より責任意識を強くするべきところだと考えます。 あわせて議案質疑において,佐佐木信綱記念館の雨漏り対応を確認させていただきました。予防修繕をしていれば予算額1,846万4,000円の約3割,約570万円は支出せずに済んだだろうということがわかりました。これだけあれば,別の施設の屋根修繕にも取り組める額ということは,真剣に考えるべきでしょう。 このような公共施設の課題に取り組むには,鈴鹿市でもよくFMというふうに略されますが,ファシリティマネジメントの考え方を進める必要があると考えます。ファシリティマネジメントとは,公益社団法人日本ファシリティマネジメント協会の表現をおかりすると,ファシリティ(土地,建物,構築物,設備等)全てを経営にとって最適な状態(コスト最小,効果最大)で保有し,賃借し,使用し,運営し,維持するための総合的な経営活動で,維持,保全のみだけでなく,よりよいあり方を追求するものとなっています。 公共施設マネジメント白書の策定後,これまでの鈴鹿市の執行部の取り組みについては,行政経営課の設置なども含めて,議会からの意見を取り入れながら進められている部分も多く,評価できるものです。 しかし,課題の大きさ,複雑さから考えるとき,現在の体制を再構築して,より強力に進める必要が出てきていると考えるところです。公共施設とインフラの課題について,現在も広報すずかのほうで周知の取り組みを進められていますが,行政だけの取り組みで進めることは難しく,また,この取り組みを進めるに当たっては,議会での議決も含めてになりますが,将来的には,想定される部分で住民・市民の皆さんの合意形成という部分も大きな課題です。 そこで提案させていただくわけですが,公共施設とインフラのファシリティマネジメントを進めるために,今以上に専門的な部署を設置し,人員も配置するべきと考えますが,いかがでしょうか。 資料5の映写をお願いします。 〔資料をスクリーンに示す〕 このイメージ図は,自分で作成させていただいたものです。総合的に考えるために,ファシリティマネジメント,PPP──公民連携ですけれども──は,推進室ということをイメージしました。 これからの公共施設とインフラの課題に取り組むには,運営管理の適正化ということを軸にして,適正な保有量の検討や長寿命化の推進を考え合わせていくことが大事ではないかと考えています。そのときに,ファシリティマネジメントの観点は重要なものだと考えますし,それを活用することがよりよい進め方だと思います。 そのために,千葉県佐倉市や岡山県津山市などのように,ファシリティマネジメントを所管する部署を独立して設置し,あわせてPPP・公民連携についても取り組んではどうかというふうに考えるところです。具体的には,現在の行政経営課,管財課,住宅政策課の公共施設部門を統合して設置してはどうかということを提案させていただきたいと思います。 〔資料の提示を終了〕 このような部署が,せんだって問題となった自動販売機の設置についての考えを整理したり,道路と上下水道の効率的で効果的な更新方法を整理したり,事業手法についても提案することが,鈴鹿市にとってよいことではないかと考えます。 ファシリティマネジメントと公民連携の専門部署について,その設置可能性はどうでしょうか。考え方をお聞きしたいと思います。 ○議長(森 喜代造君) 政策経営部長。 ○政策経営部長(樋口幸人君) それでは,3点目のファシリティマネジメントに取り組むためにのうち,ファシリティマネジメントと財産活用,公民連携をあわせて検討できる体制について答弁申し上げます。 現在,箱物については,従来のように建てかえを行うのではなく,長寿命化や複合化を進めるとした意識が,徐々に庁内に浸透してきていることから,総量抑制を図る保有量の適正化と,長寿命化の推進を軸に,個別施設計画の策定を進めております。 一方で,民間の技術,ノウハウ,資金等を活用した運営管理の適正化につきましても,総合管理計画の3つの柱の重要な1つであることから,保有量の適正化と長寿命化の推進を駆動させる手段として,公民連携の視点での検討を早目早目に進めていくことを考えております。 箱物の整備におきましては,これまでも,PFIなど民間資金を活用した手法の検討を行ってきましたが,昨今はさらに,民間提案型といった,事業アイデアを受ける手法で,よりサービスの質の向上やコスト縮減を図る全国事例も出始めております。このようなことから,現在策定中の個別施設計画では,個別の箱物について,いつ,どのような対策を行うかなどを定めてまいりますが,計画の実施段階におきましては,従来型の直営整備に限定せず,PPPなど多様な整備手法から最適なものを選択していく準備も必要となります。 そのための公民連携もあわせて考える部署設置の御提案でございますが,他の自治体におきましては,民間提案窓口の設置など,PPP推進の取り組みをあわせて進めるところも存在いたします。 本市におきましては,行政経営課公共施設マネジメントグループにおきまして,技術職員1名を含めた3名の体制で,箱物を維持管理する施設担当課の意向を重視し,調整型の組織として業務の進捗を図り始めたところでございます。そのため,設計,工事,監督といった具体的な作業にはかかわっておらず,施設担当課との連携を通した二元的な管理の位置づけとなります。 今後の組織体制につきましては,先月,岡山県津山市と兵庫県尼崎市を視察訪問し,津山市においては,ファシリティマネジメント推進係と建築営繕係を統合した財産活用課による一元管理を行っていること,一方,尼崎市においては,財務部にファシリティマネジメント推進担当を置き,技術監理部に公共施設保全担当を置くとした,いわゆる二元管理を実践中であったことから,今後は一元管理と二元管理の優劣につきまして,人口規模やメリット,デメリットなどを比較検証しながら,本市の環境に合った体制を検討してまいりたいと考えており,引き続き,先行事例の研究等を重ねてまいりますので,御理解いただきますようお願い申し上げます。 以上でございます。 ○26番(中西大輔君) 答弁のほうで,いろいろと取り組みが進められていることは了解しました。ただ,研究を重ねるという段階から,行動に,変化に向けて早急に動かれることを期待します。 それでは次に,公共施設・インフラの維持更新を考えるときに,大規模改修はもちろんですが,小規模改修のための財源確保も重要な課題になることは明らかです。ですから,特定目的基金のうち公共施設整備基金は公共施設の大規模改修のための基金とし,小規模修繕などのために,仮称ですが,ファシリティマネジメント基金,または公共施設等維持修繕基金といった名目で特定目的基金を設置して,一定額を確保してはどうかということを提案させていただきたいと思います。 先ほども出ていますが,津山市では,このような基金を設置して,約2億円を積み立てて運用しているということでした。その基金をもとに,施設所管課の要望に対して,財政課が判断するのではなく,財産活用課が原課とやりとりを行い,予算配分なども決めているということでした。鈴鹿市でも先ほど提案の専門的部署が判断し,機動的に対応できれば,必要な対応について合理性を確保できると考えますし,修繕の順番を考えることや,お金の面でも統一的な対応が可能と考えるところです。仮に,それが難しくても,基金を別枠で持ち,そこから小規模改修対応を考えるということは,財政がより厳しくなる中で,安定的に事業に取り組むために有効と考えるところです。 このようなファシリティマネジメントのための基金設置について,市の考えをお聞きしたいと思います。 ○議長(森 喜代造君) 政策経営部長。 ○政策経営部長(樋口幸人君) それでは,ファシリティマネジメントのための基金設置について答弁申し上げます。 現在設置しております公共施設整備基金の目的といたしましては,公共建築物の新築や改築などの投資的経費に充当するもので,その残高につきましては,本年度末時点で,約9億2,000万円となる見込みでございます。今後の使途の予定につきましては,総合計画2023の後期基本計画の実行計画の編成過程で対象施設等を取り決めてまいります。 一方で,投資的経費でなく,消費的経費に位置づけられる雨漏り等の修繕工事につきましては,必要性や緊急性を考慮して,当該年度の限られた財源の中から予算議論の中で実施を決定しいてる現状でございます。 議員御提案のファシリティマネジメント基金に関しましては,本市では公共施設整備基金を設置しておりますことから,その運用の中で進めていくことも考えられます。また,他の自治体においては,施設の点検から修繕計画までを職員を中心にマネジメントしている事例もございます。その内容は,部署ごとの責任者が集まり,修繕に関する予算要求の優先順位を決定していくというものでございます。 本市におきましても,消費的経費に当たる小修繕系の工事について,計画的で効果的な仕組みや,今後,公共施設整備基金での運用等を検討してまいりたいと考えておりますので,御理解いただきますようお願い申し上げます。 以上でございます。 ○26番(中西大輔君) 方向性のほうは,今の答弁で一応受け取りました。ただ,公共施設整備基金での運用を検討するというふうにおっしゃられていましたが,各学校であったり,文化会館であったり,図書館であったり,各給食センター,考古博物館などなど,まだまだ大きな,大物の改修というのはこれから続々と出てきます。そのようなことを考えれば,小修繕をこちらの基金のほうに入れるとなると,相当厳しい運用になるというふうに考えられるわけです。しかし,小規模な修繕というのは必要なものですから,やはり小修繕系は,別枠にしたほうがよいと考えますので,引き続きの検討をしていただきたいと思うところです。 そして,私も津山市のほうにお伺いして視察させていただきました。そのとき説明していただいた方の言葉の中に,財政調整基金を打ち出の小づちだと思っている人が多い。お金の価値意識,200万円ならいいではなくて,要らないものにお金を使わないようにしないと頑張らないといけない。財政がお金を出さないというと,声の大きな人がいるとお金が尽きましたということになったりする。そういうふうになってしまうと,結局何をしているかがわからなくなってしまうという言葉をいただきました。このことについても,ぜひ意識を持っていただきたいと思うところです。 |