2024年 9月(一般質問)
2. 地域福祉に関して
 (1) 現状について
 (2) 民生・児童委員改選に向けて


**********************

○25番(中西大輔君)
 それでは、2つ目の大項目ですけれども、地域福祉に関してということで質問のほうをさせていただきます。こちらのほうなんですけれども、現状について、まずお聞きしたいと思います。

 市議会からは、令和4年度の地域福祉委員会の提言として、重層的支援体制について、地域づくりについてということを提言させていただいております。また、ここ10年の動きを見ても、ほかの年度の提言や一般質問なども含めれば、非常にたくさんのこと、地域や地域福祉に関係する意見や働きかけがあるはずです。
 それらを受けて、鈴鹿市としては地域共生社会の構築、重層的支援体制の構築といった課題に当たって、福祉における地域をどのように整理しているのかということが中項目の質問の論点になります。

 それに関連して、今年度に入り、鈴鹿市社会福祉協議会と健康福祉政策課で、様々な地域、地区での重層的支援の説明が行われています。そのことについて、市議会と情報共有されていたでしょうか。また、どのような地域を念頭に置いて、この取組を行っていたのでしょうか。それをお聞きしたいと思います。

 御存じの方もいらっしゃると思いますが、鈴鹿市社会福祉協議会では、地域が関わる補助金について一括化して、それを地域づくり協議会の福祉部会を地区社協として受け皿にして、そこに出すという考え方を進められておると聞きます。このことについてなんですけど、鈴鹿市社会福祉協議会の考え方だけではなく、鈴鹿市として地域福祉政策の考え、区割りの考え、論点になっていると考えるのですが、鈴鹿市社会福祉協議会とのすり合わせというのはどのようになっているんでしょうか。

 また、地域の在り方については、総合計画のほうでも出ていますし、自治会、地域づくりなどが関わります。そうなると、健康福祉部や政策経営部、地域振興部で共有されて議論されているのかということが疑問に出てきます。鈴鹿市社会福祉協議会の一括交付金化と地域の関係の在り方に関しては、民生委員・児童委員の任期途中ということもあってか、一部地域で問題となった事例も聞くところです。

 この件について、鈴鹿市も鈴鹿市社会福祉協議会も、いろいろな地域の線引きがほぼ同じ、学校区であったり、行政区であったり、いろいろなものがほぼ同じのところで、うまく進んでいると考える地域ばかりに目を向けるあまり、複数の小学校区や行政区が入り混じる地域や、そこで活動される方々の思いを尊重していないため起こった事案じゃないかと考えます。

 そして、大事なことですが、鈴鹿市も鈴鹿市社会福祉協議会も仕事として、業務として取り組まれていますけれども、地域の方、自治会の方々も、民生委員・児童委員の方々も、地域づくり協議会の方々も、業務ではなくて、関わっている方々の思いで成り立っていることを忘れているんじゃないでしょうか。

 鈴鹿市は、重層的支援や地域共生社会の実現、地域づくり協議会の現状なども踏まえながら、福祉における地域をどのように整理、設定されているのか、庁内での検討体制も含めて、お聞きしたいと思います。

○議長(池上茂樹君) 健康福祉部長。
             〔健康福祉部長 江藤大輔君登壇〕
○健康福祉部長(江藤大輔君)
 それでは、地域福祉についての御質問の1点目、現状について答弁申し上げます。
 令和5年1月に市議会から提言をいただいております重層的支援体制につきましては、人々が生活する中で直面する困難や生きづらさから生じる課題解決のために必要な支援と、従来の福祉制度の狭間のギャップを解消するため、属性を問わない相談支援、参加支援、地域づくりに向けた支援を一体的に行うものでございます。

 本市の重層的支援体制は、行政、相談支援機関が、どのような相談であってもしっかり受け止め、地域の関係者とも連携を図りながら、福祉制度の狭間のニーズを支援するための包括的な体制であり、今年度から本格的に実施しています。
 重層的支援体制の推進に向け、関係機関との連携を一層深め、本市における包括的支援体制の強化に努めてまいります。

 第3期鈴鹿市地域福祉計画におきましては、本市の地域福祉の活動範囲を4つに区分しており、1つは、各エリアの問題を集約し、市の施策として実施したり、地域の取組への専門的な支援を推進したりする全市・広域、1つは、地域福祉に関するサービスをできるだけ身近な地域で利用できるようにしていくための基本単位である介護保険の日常生活圏域、1つは、地域福祉の活動をすすめる中心的エリアとして地域住民と各種団体や事業者等が連携し、地域の状況に応じた活動を推進する地域づくり協議会の範囲、1つは、市民に最も身近なエリアとして日常的なつながりづくりや見守り、支え合い活動などを推進する自治会としています。特に、地域づくり協議会は、地域住民と関係団体、事業者や地域住民の方々にとって最も身近な自治会が連携し、地域の特性に応じた活動ができるエリアとして位置づけられており、地域福祉の推進のための取組を進めていただいております。そのため、本年2月に開催されました鈴鹿市地域づくり協議会代表者会議におきまして、地域福祉委員会で説明させていただきました資料を用いて、重層的支援体制整備事業の概要や仕組などについて説明させていただきました。

 この会議において、地域においても説明が必要であるとの御意見をいただきまして、本年4月からは、各地域づくり協議会や民生委員・児童委員、自治会などに事業の説明をさせていただき、本事業の周知に努めています。また、庁内におきましても、重層的支援体制整備事業の概要や仕組、地域づくり協議会の現状等について関係部署と引き続き情報共有を図ってまいります。

 今後は、地域における相談支援の拠点の設置や本市に合った取組の検討などを行い、市議会議員の皆様に、適宜、報告させていただき、情報共有に努めてまいります。
 以上でございます。

○議長(池上茂樹君) 中西大輔議員。

              〔25番 中西大輔君登壇〕
○25番(中西大輔君)
 説明資料も見させていただいたんですね。それで、実はこれ、何回も担当課のほうで意見させてもらっていますけど、議会から出ている意見について触れられていないんですよね。それはあまりよくないんじゃないかなというふうに感じました。特に、地域に相談拠点を設置するという部分などは重要な部分であるのに、それが説明されていないなど、やはり行政の姿勢に私は課題を感じます。

 それでは、地域福祉を支えるに当たって重要な方々の存在、藤浪議員の一般質問にもありましたが、民生委員・児童委員についてお聞きしたいと思います。

 来年に、民生委員・児童委員の改選期に入ってくると。来年の7月から8月にかけて、次の委員の推薦が各地域で行われて、秋から冬にかけて鈴鹿市推薦委員会のほうで確認して選出という流れと認識しています。
 前回の改選の際に、私、地域の自治会長から、4月に地区の総会で自治会長を引き受けてから、その7月に民生委員の推薦を行うことは、人選などの負担もあって、改善できないかという相談をいただいていたんですね。その件についても、その当時、担当課とやりとりさせていただいております。

 そして、先ほどの藤浪議員の一般質問でも、行政が委嘱する委員の推薦依頼の見直しが総務省の資料にあることが触れられていましたが、鈴鹿市は、この検討はどうなっているのかというふうに考えます。

 また、民生委員・児童委員の推薦に当たっては、これまで行政区を主体とした地域での推薦会が主であったと記憶しますが、前段で質問しましたが、鈴鹿市社会福祉協議会のほうで、地域づくり協議会の福祉部会を各地区の社会福祉協議会とするというふうな考え方で動かれていることを考えると、その動きと市の動きとしての地域づくりとの関係を考えると、推薦会についても地域の考え方などを整理しなければいけないのではないかと考えます。この点についても、昨日、今日の話ではなくて、数年前から担当課と話をしていますが、どのように検討、整理されているのでしょうか。

 そして、この話についてですけれども、先ほども少し触れましたが、自治会の役員の交代、年末から年始にかけて自治会総会が行われる地区もありますし、年が明けて3月から4月にかけて総会が行われる地域もありますよね。そうなると、民生委員・児童委員の改選について、いち早くお知らせする必要が鈴鹿市にはあると思いますが、どうでしょうか。推薦委員会の在り方の検討も含めれば、年内には明確に通知と説明を行う必要があると考えますが、鈴鹿市の考え方、動きについて説明をお聞きしたいと思います。

○議長(池上茂樹君) 健康福祉部長。
○健康福祉部長(江藤大輔君)
 それでは、2点目の民生・児童委員改選に向けてについての御質問に答弁申し上げます。
 民生委員・児童委員の選出に当たりましては、本市では、三重県民生委員・児童委員選任要領を参考に自治会長、地域福祉に関係のある方などを推薦人とし、23の行政区を基本とした地区推薦会を設置しています。地区からの推薦等を経て、厚生労働大臣から委嘱された民生委員・児童委員は、民生委員法第20条の規定に基づき、一定の区域ごとに組織される民生委員児童委員協議会に属し、活動していただいております。

 令和7年12月に行われる一斉改選に向け、鈴鹿市民生委員児童委員協議会連合会が本年6月から7月にかけて協議会の現状、活動の地区割、地域づくり協議会との連携などについて、各地区民生委員児童委員協議会に対しアンケートを実施いたしました。このアンケートにおいて、小学校区を区域の基本とした地域づくり協議会の区域と、行政区を区域の基本とした地区民生委員児童委員協議会の区域が異なることから、民生委員・児童委員の選出単位や地域づくり協議会の活動に携わる場合などにおいて、課題や調整の必要が発生する場合があるなどの意見が出ております。

 地区割の課題のほかにも、社会情勢の変化に伴い、民生委員・児童委員の担い手の確保が難しくなっており、充足率も低下しています。
 次期改選に向けては、鈴鹿市自治会連合会や鈴鹿市民生委員児童委員協議会連合会、地域の関係者の方々と意見交換を重ね、区域割の検討や選出方法などについて、年度末をめどに協議を進めてまいります。
 以上でございます。

○議長(池上茂樹君) 中西大輔議員。

              〔25番 中西大輔君登壇〕
○25番(中西大輔君)
 年度末って、悠長な話じゃないですか。もう少し真剣に取り組まれるべきだと思いますけど、その辺りはどうなんでしょうか。
 実際に、推薦委員会で推薦理由等を見ていると、民生委員の定年間近の方が初めての形で推薦されていたり、そのほか、いろいろな地域での推薦が困難であったり、自治会長が何とかして探されたという事例というのも見えてきます。それは鈴鹿市として把握しているはずですよね。
 そのようなことがあるのに、今の答弁では、一番困るのは鈴鹿市でもなくて、国でもなくて、地域の方ではないですか。そこのところを真剣に取り組まなければいけないと考えますが、いま一度、今、年度末ということですが、年内に検討できないか、確認でお聞きしたいと思います。

○議長(池上茂樹君) 健康福祉部長。
○健康福祉部長(江藤大輔君)
 ただいまの御質問ですが、年度末を1つのめどとは確かに考えてはおりますが、協議のほうが早く進めば、なるべく早いうちにということでは考えております。
 以上でございます。

○議長(池上茂樹君) 中西大輔議員。

              〔25番 中西大輔君登壇〕
○25番(中西大輔君)
 ありがとうございます。その点については、自治会連合会もありますし、地域づくり協議会の代表者会議もありますし、ぜひとも早く広げていただいて、よりよい形で推薦していただける、また、地域の福祉を支えていただく体制の手助けを鈴鹿市としてしていただくよう期待して、質問を終わります。
 以上です。